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2019-11-09(Sat)

数兆円の経済対策 災害対応や五輪後の成長底上げ

終わらない経済対策 効果を疑問視する声も 増税しても国の借金減らず

日本経済新聞 2019/11/8 10:25
首相、経済対策を指示 災害対応や五輪後の成長底上げ
----安倍晋三首相は8日の閣議で経済対策の策定を指示した。2019年度補正予算を編成し、20年度当初予算と一体で「機動的かつ万全の対策をとる」と語った。台風19号などの災害対策や世界経済の下振れリスクへの備え、20年夏の東京五輪・パラリンピック後の経済成長を底上げする施策が柱だ。低金利を踏まえ、財政投融資を積極活用する方針も示した。


東京新聞 2019年11月9日 朝刊
終わらない経済対策 増税しても国の借金減らず

----安倍晋三首相は八日、相次ぐ自然災害への対応や景気の悪化を防ぐため、経済対策の編成をするよう関係閣僚に指示した。昨年巨額の予算を計画した防災や消費税増税の対策が終わっていない中、また国費を投入する。増税したのに国の借金返済は進まず、将来世代へのツケが増える恐れがある。 
 対策の柱となる防災は、台風19号などからの復旧のために予備費千三百億円余りを支出するだけでなく、水害予防など中長期的な課題に対応する。西村康稔(やすとし)経済再生担当相は会見で昨年末に決めた事業規模七兆円の防災の緊急対策(二〇一八~二〇年度)を終えた後の対応を念頭に、「(緊急対策の)先の予算確保をする姿勢で臨む」と意気込んだ。

朝日新聞デジタル 2019年11月8日22時20分
首相、数兆円の経済対策を指示 効果を疑問視する声も
----安倍晋三首相が8日、経済対策のとりまとめを全閣僚に指示した。自然災害や世界経済の減速、来年の東京五輪や消費増税対策後の景気落ちこみに備えることをねらいとする。予算規模は数兆円に上るとみられる。包括的な経済対策は2016年8月以来だが、増税対策にすでに巨額の予算が投じられる中、さらに歳出を重ねる策の効果を疑問視する声もある。
----●経済対策で検討される主な項目
【第1の柱 災害対策】
・台風19号などの被災者の生活再建支援
・水害対策中心に「国土強靱化計画」の強化
【第2の柱 企業・産業支援】
・中小企業の設備投資や人材育成の後押し
・日米貿易協定を踏まえた農林水産業の輸出力強化
【第3の柱 ポスト五輪対策】
・五輪後を見据えた訪日外国人客の需要喚起
・消費増税対策終了後の消費の下支え



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2019-10-01(Tue)

きょうから消費税10% 暮らしの安心が見えない

天下の悪税 このままにできぬ 景気減速の懸念は強く
「消費税減税・廃止を求める、新たなたたかいをよびかけます」(日本共産党) 


<各紙社説・主張>
朝日新聞デジタル2019年10月1日05時00分
(社説)5年半ぶり消費増税 支え合う社会の将来像描け
読売新聞 2019/10/01 05:00
社説:消費税10% 社会保障支える重要な財源だ
毎日新聞2019年9月30日 東京朝刊
社説:消費税率が10%に 納得できる国の将来像を
日本経済新聞 2019/9/29 19:05
[社説]消費税率10%時代を円滑に迎えよう
産経新聞 2019.9.30 05:00
【主張】消費税増税 円滑な実施に全力挙げよ 社会保障支える意義を説け
東京新聞 2019年10月1日
【社説】消費税10%に 丁寧な説明の継続を
東京新聞 2019年9月30日
【社説】<消費税10%に>景気減速の懸念は強く

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しんぶん赤旗 2019年10月1日(火)
主張:消費税2桁の暴挙 天下の悪税 このままにできぬ
北海道新聞 2019/10/01 05:00
社説:きょうから消費税10% 暮らしの安心が見えない
河北新報 2019年09月29日日曜日
社説:消費税増税/影響を見極め機敏な対応を
信濃毎日新聞 (2019年10月1日)
社説:消費税の増税 財政再建の道筋どこへ
[京都新聞 2019年09月30日掲載]
社説:消費税10%へ  問われる「2桁税率」の意味
神戸新聞 2019/09/30
社説:消費税10%に/「薄く、広く」だけでいいのか
中国新聞 2019/10/1
社説:消費増税 「痛み」への対応を怠るな

消費税減税・廃止を求める、新たなたたかいをよびかけます
2019年10月1日 日本共産党




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2019-07-15(Mon)

対韓輸出規制 愚策 お互いが不幸

安倍首相「韓国叩き」大誤算 関連株下落 日本孤立の一途

日刊ゲンダイDIGITAL2019/07/16 14:50
安倍首相「韓国叩き」大誤算…関連株下落で日本孤立の一途
----参院選の真っただ中。株価連動内閣と揶揄される安倍政権の韓国叩きが裏目に出ている。元徴用工問題をめぐる事実上の報復措置として発動した対韓輸出規制がブーメランとなって跳ね返り、日本の半導体素材企業の株価を押し下げているのだ。


毎日新聞 2019年7月3日
オアシスのとんぼ:対韓輸出規制は、なぜ愚策なのか
----日本政府が、半導体製造に使われる化学製品の韓国向け輸出手続きを厳格化すると発表しました。徴用工問題で具体的な対応を取らない韓国政府に対する事実上の対抗措置です。菅義偉官房長官は「対抗措置ではない」と強弁していますが、真に受ける人などいません。
 知日派の韓国人大学教授からは「はっきり嫌がらせだと言えばいいのに」という感想を聞きました。それは、今回の措置が「嫌がらせ」レベルにしかならないという嫌みでもあります。日本政府の措置は、長期的にはブーメラン効果で日本企業に痛みを強いる愚策だからです。

産経新聞 2019/7/14(日) 22:36
立民や共産、対韓輸出管理強化を批判 自民「正しい措置」と反論
----与野党の幹部は14日のNHK番組で、政府が半導体材料の韓国向け輸出管理を強化したことをめぐり論戦を交わした。立憲民主党の福山哲郎幹事長は「(いわゆる徴用工問題など)政治的問題に通商的な対抗措置を取ったと国際社会から見られるのは国益上マイナスだ」と政府の対応を批判した。自民党の萩生田光一幹事長代行は「直接の報復措置ではなく安全保障の問題で、政府の措置は正しい」と応戦した。 共産党の小池晃書記局長も「政治的紛争の解決に貿易問題を使うのは禁じ手だ」と政府を批判し、社民党の吉川元(はじめ)幹事長は「ナショナリズムをあおることはやめるべきだ」と福山氏に同調した。

日刊ゲンダイDIGITAL 2019/07/10 14:50
韓国がWTOで対日批判 輸出規制は日本の「政治目的の報復」
----ジュネーブで9日に開かれた世界貿易機関(WTO)の理事会で、韓国政府は日本政府による半導体材料の輸出規制強化について、「政治的な目的で行った経済報復」と批判し、撤回を求めた。


<各紙社説>
朝日新聞デジタル 2019年7月3日05時00分
(社説)対韓輸出規制 「報復」を即時撤回せよ

毎日新聞2019年7月4日 東京朝刊
社説:韓国への輸出規制 通商国家の利益を損ねる

東京新聞 2019年7月3日
【社説】対韓輸出規制 お互いが不幸になる

北海道新聞 2019/07/07 05:00
社説:対韓国輸出規制 撤回し対話での解決を

河北新報 2019年07月17日水曜日
社説:韓国への輸出規制/貿易国同士泥沼化避けよ

信濃毎日新聞 (2019年7月11日)
社説:日韓外交摩擦 矛の収め時を見誤るな

[京都新聞 2019年07月03日掲載]
社説:韓国輸出の規制  自由貿易の立場損なう

神戸新聞 2019/07/11
社説:日韓対立/政経分離の歴史を顧みよ

中国新聞 2019/7/3
社説:韓国向け輸出規制 対立の泥沼化は避けよ

西日本新聞2019/7/3 10:46
社説:対韓輸出規制 不毛な報復合戦は避けよ


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2019-06-26(Wed)

2019「骨太の方針」 形骸化が一層進んでいる

厳しい改革を忘れた 負担論議から逃げるな / 暮らし破壊の加速を止める時 

安倍政権が「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)2019」を閣議決定した。

朝日新聞デジタル2019年6月24日05時00分
(社説)骨太の方針 負担論議から逃げるな
----2度にわたり延期された消費増税の10月実施を控え、その先を見据えた議論を始めるための節目の基本方針だ。
 だが、示されたメニューは比較的異論が少ないものばかり。難題に向き合おうという政権の意気込みは感じられない。これでは「骨太」の名に値しない。
 政府は昨年、政策経費を新たな借金に頼らずに賄えるかを示す基礎的財政収支を黒字化する時期の目標を、従来の20年度から25年度へ遅らせた。新たな基本方針もこれを踏襲。10月の消費増税は明記したものの、黒字化の道筋は描いていない。

毎日新聞2019年6月22日 東京朝刊
社説:安倍政権の「骨太の方針」 形骸化が一層進んでいる
----最大のテーマは長寿化の進展に伴う人生100年時代への対応である。
 「誰もがいくつになっても活躍できる社会づくりを目指す」という。予防医療・健康づくりの推進などで健康寿命を延ばすとともに、70歳までの就業機会を確保することなどをうたっている。
 高齢になっても働き続けたい意欲を持つ人は増えており、国がそれを後押しするのは時代の要請だろう。
 だが、明るい面ばかりでない。寿命が延びれば、それに応じて、老後生活への不安も膨らむだけに、その対応策も必須だ。
 にもかかわらず、そうした不安に向き合おうとしていない。高齢者にも働いてもらって、年金や医療など社会保障の支え手を広げる利点が強調されているだけだ。

日本経済新聞 2019/6/21 19:05
[社説]厳しい改革を忘れた骨太の方針
----7月の参院選を意識したのか、就職氷河期世代への支援や最低賃金上げなど有権者に聞こえのよい政策が並んだ。消費税率10%引き上げ後の社会保障・財政改革など国民の負担増につながる厳しい改革には踏み込まなかった。
成長戦略を含む骨太の方針では、70歳までの就業確保策の検討、幼児・高等教育の無償化のほか、就職氷河期世代への支援策などを盛り込んだ。

産経新聞 2019.6.22 05:00
【主張】骨太方針 改革断行する原点に戻れ
----30代半ばから40代半ばの就職氷河期世代に対する3年間の集中支援など、雇用や所得に関する施策を手厚くしたのが今年の特徴である。
 だが総じていえば、負担増などの痛みを伴う改革について具体的な言及はほとんどない。むしろ、世論受けしそうな政策ばかりを並べた印象である。これでは「骨太」というより「骨細」ではないか。
 折しも、老後に2千万円の蓄えが必要とした報告書が論議を呼んでいる。給付と負担の在り方を含めた社会保障の総合的かつ重点的な政策は来年の骨太で行うなどとしている。参院選前だから踏み込まないのであれば問題だ。
 必要な改革を断行するのが本来の骨太方針のはずだ。原点に立ち返り、年金や介護などの改革に正面から取り組んでほしい。

しんぶん赤旗 2019年6月24日(月)
主張:「骨太」閣議決定 暮らし破壊の加速を止める時
----10月から消費税率を10%へ引き上げることを明記するとともに、暮らしを支える社会保障費を圧縮する方針も堅持しています。目前の参院選を意識し、医療や介護の負担増を露骨に迫る表現を避けたものの、選挙後に「重点的に取り組む」課題として位置付けています。いまでも高すぎる国民健康保険料(税)の引き上げに拍車をかける仕組みの強化も明確にしています。国民に犠牲を強いる「骨太の方針」の危険はごまかせません。



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2019-06-13(Thu)

2000万円不足 「年金」報告書を拒否 

月5万円足りないは事実 将来不安から逃げる政府

老後の金融資産は2000万円必要との試算を盛り込んだ金融審議会の報告書。
麻生金融相は「受け取らない」と拒否した。

朝日新聞デジタル2019年6月13日05時00分
(社説)報告書「拒否」 議論避ける小心と傲慢
----1週間前に自慢げに紹介した有識者の報告書を、選挙の逆風になるとみるや一転してこき下ろし、受け取りを拒む。相次ぐ批判も報告書ごと「なかったこと」にして、議論から逃げる。あけすけな小心さと幼稚な傲慢(ごうまん)さが同居する政府与党の姿には、あきれるしかない。

毎日新聞2019年6月13日 東京朝刊
社説:「2000万円」報告書を拒否 将来不安から逃げる政府
----夫婦の老後資金として公的年金だけでは「約2000万円不足する」と試算した金融庁の報告書の受け取りを、麻生太郎副総理兼金融担当相が拒否した。異例の展開である。・・・・金融庁の報告書をなかったことにしようとする麻生氏の対応は理解に苦しむ。
----「年金不足」が夏の参院選の争点になることを恐れたのだろう。語るに落ちるとは、このことである。

日本経済新聞 2019/6/12 19:05 
[社説]「資産形成のすすめ」から政府は逃げるな
----政府が年金制度の欠陥を認めたとする野党からの批判を受けて、麻生太郎金融相は報告書自体を受け取らないとした。
しかし公的年金が先細りする現実を考えれば、引退後に備えた資産形成を家計に促す報告書の内容は重要だ。
専門家が重ねた議論をほごにし政策に生かさないのはおかしい。政府は参院選を前に逃げたといわれても反論できまい。・・・

神戸新聞 2019/06/13
社説:老後報告書撤回/「赤字」の実態は隠せない
---- 夫婦2人世帯の年金暮らしは月5万円の赤字、95歳まで生きるには2千万円の蓄えを-。
 老後の資産形成を促した金融庁金融審議会の報告書が、異例の撤回に追い込まれた。国民に自助努力を求める内容が世論の反発を浴び、麻生太郎金融担当相は「不安と誤解を与えた」と受理を拒んだ。
 2千万円どころか、総務省の家計調査では貯蓄500万円未満が高齢者世帯の2割を超す。政府が掲げる年金の「100年安心」に矛盾すると、多くの国民が憤るのは当然だ。・・・


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金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書
「高齢社会における資産形成・管理」令和元年6月3日
https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/tosin/20190603/01.pdf
P16 「高齢社会における資産形成・管理」令和元年6月3日


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2019-05-21(Tue)

GDPプラス 年2.1%増 消費・設備投資減少

住宅・公共事業頼みのプラス成長 体感景気は数字と違う

東京新聞 2019年5月21日
【社説】 GDPプラス 体感景気は数字と違う
----プラス成長といわれてもピンとこない人は多いだろう。今年一~三月期の国内総生産(GDP)が前期から伸びたという。だが国民が感じている景気の現状は、この数字とは大きく離れている。
 今回、実質GDPの半分以上を占める個人消費は前期比0・1%減だった。消費を手控える決定的な要因はなく、購買意欲が落ちたとしか説明できない。
 今年に入り食料品など日常に欠かせないモノの値段が相次いで上がる中、賃金が上がったという実感はない。多くの人々が、店先でより安い方を選んだり買う量を減らすなど、生活防衛に走った結果が数値に出たのではないか。


朝日新聞デジタル 2019年5月20日10時02分
1-3月期GDP、年2.1%増 中国経済の減速が影響
----内閣府が20日発表した今年1~3月期の国内総生産(GDP)の1次速報は、物価の変動を除いた実質(季節調整値)で前期(昨年10~12月期)より0・5%増えた。この状況が1年続いたと仮定した年率換算では2・1%増。プラス成長は2四半期連続だが、輸入が輸出を上回る規模で落ち込み、GDPを押し上げた面が大きい。企業の設備投資が小幅な減少になるなど、中国経済の減速の影響は国内にも広がっている。


日本経済新聞 2019/5/21 2:00
住宅・公共事業頼みのプラス成長、1~3月GDP 消費・設備投資減少
----景気を支えてきた内需のけん引力が低下している。内閣府が20日発表した1~3月期の国内総生産(GDP)速報値は年率で実質2.1%増となったが、内需の柱である個人消費と設備投資はマイナスになった。住宅投資や公共事業の増加で穴埋めしたが、在庫要因を除いた内需全体はゼロ成長だった。米中貿易摩擦で外需は不透明感が拭えない。内需まで勢いを失えば景気回復シナリオに黄信号がともりかねない。



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2019-01-04(Fri)

日本経済のこれから 募る減速感

トリクルダウン元凶 目指す社会像の再確認を 持続的な好循環つくれるか

安倍政権発足から6年たった。
景気拡大期が、戦後最長を更新するらしいが、実感に乏しい。
企業の内部留保が、過去最高の450兆円なのに、賃上げは進まず、非正規の正規雇用も進まない。

なぜなら、大企業潤えば、下請けや従業員にも利益が回るというトリクルダウンの考え方にとらわれているからからだ。
19年の景気減速感も、成長戦略の限界、広がる格差も、元凶は大企業が潤えば・・・という考え方にある。

朝日新聞デジタル2019年1月4日05時00分
(社説)日本経済のこれから 目指す社会像の再確認を
----世界の金融市場は、株価下落が続くなかで2018年を終えた。景気の息切れという循環的な動きを超えて、経済成長を支えたグローバル化が反転するのではないかとの予感も漂う。
 ■「成長戦略」の限界
----翻って日本経済の位置も変わった。GDP(国内総生産)の規模で中国の半分以下になっただけではない。購買力換算の1人当たりGDPをみれば、米国やドイツとの差が縮まらない一方で、台湾に抜かれ韓国がほぼ同水準に迫る。
----バブル崩壊後の日本経済を苦しめてきた景気停滞とデフレは一段落させることができた。だが、企業の高収益の一方で「品質不正」が相次ぎ、経済の基礎体力をあらわす潜在成長率も大きくは上がっていない。
----新産業の創出や生産性の向上は、市場の競争のなかで個々の企業が達成するのが基本だ。一国での計画経済が成り立つかのように、過剰な期待を寄せても空回りしかねない。
 ■格差や独占を超えて
----不平等や独占の拡大は、社会の不安定化や技術革新の阻害を通じ、中長期的には経済成長への逆風になりうる。
----欧米でも格差拡大やデータの独占に歯止めをかけようという動きは広がっている。
----市場が生み出す技術革新や効率化の果実を享受しつつ、景気を安定させて失業を減らし、社会保障と再分配を強化する。市場が十分に果たせない教育や基礎研究を充実させ、インフラを保つ。強者が不当な利益をむさぼることのないよう、公正な競争のためのルールを整える。
 当たり前のことばかりだが、社会の中でその必要性を常に確認し、共有していかなければ、荒波が強まる世界経済の中では足元を掘り崩されかねない。

読売新聞 2019年01月03日 06時00分
社説:日本経済再生 成長力高め安定軌道に乗せよ
◆賃上げ継続が欠かせぬ
----2012年12月の第2次安倍内閣発足時から続く現在の景気拡大期は、1月に戦後最長を更新するとみられる。しかし、拡大の基調は緩やかで、実感に乏しい。
 原因は、GDPの過半を占める個人消費の伸び悩みにある。消費を押し上げるには、高水準の賃上げの継続が欠かせない。
 幸い足元の企業業績は総じて好調で、利益は最高水準にある。
 企業の内部留保は過去最高の450兆円に上っている。業績の良い企業は、従業員に利益を還元してもらいたい。賃上げの動きを、労働者の7割が働く中小企業に広げることも大切だ。
 同時に、非正規雇用の労働者をいかに正社員に登用していくかが課題と言えよう。
 非正規の賃金は、30歳代前半で正社員の約75%の水準に、50歳代前半では半分程度にとどまる。
 これでは安心して働けないのは当然だ。企業には非正規雇用を少しでも減らし、正規雇用を増やす努力が求められる。
 有効求人倍率の上昇を喜んでばかりもいられない。物流や介護などの現場は人手不足が深刻だ。

河北新報 2019年01月03日木曜日
社説:景気の行方/募る減速感 突破へ正念場
----政府は「今も景気回復の局面にある」「実体経済は底堅い」と言い続ける。
 多くの人は実感がないのではないか。収入が大きく増えていないからだ。人手不足なのに実質賃金が伸びないのはひとえに生産性の問題だ。
 人にも設備にも投資せず、低賃金の非正規社員でしのぎ資金は手元に置いておく。早晩やって来る不景気に備えてのことだろう。株安は、そんな経営者心理を一層冷やす。



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2018-12-30(Sun)

株価急落 7年ぶり株価前年割れ アベノミクスの限界か

2万円台維持だが リーマン・ショック08年以来 1割強の下げ幅

北海道新聞 2018/12/31 05:05
社説:金融市場の動揺 米国リスクへの警告だ
----日経平均株価の今年の終値は2万0014円だった。
 バブル崩壊後の最高値を記録した10月初めから3カ月弱で約4200円も下落した。前年終値と比べても約2700円安い。
 株安傾向が長引けば企業経営者の心理は悪化し、設備投資や賃上げの意欲が低下する恐れがある。消費が冷え込み、実体経済に打撃を与えかねない深刻な事態だ。
 世界の株価は年末にかけて大荒れが続いた。直接の原因は景気減速懸念を映した米国株の乱高下だが、その震源はトランプ大統領だ。自国第一の場当たり的な振る舞いが混乱を招いている。・・・

中国新聞 2018/12/30
社説:7年ぶり株価前年割れ アベノミクスの限界か
----金融市場から辛口のメッセージが発せられているのだろう。2018年の東京株式市場は、日経平均株価の終値が7年ぶりに下落に転じた。安倍晋三首相が政権に復帰した12年末以降では初めての前年割れとなる。
 何とか2万円台は維持したものの、1割強の下げ幅はリーマン・ショックがあった08年以来の大きさになる。大胆な金融政策などをてこに上昇を続けてきた「アベノミクス相場」の潮目が変わったのは確かだろう。
 
----背景には、欧米での金融引き締めや米国と中国の貿易摩擦といった海外発の要因もあるが、それだけではなさそうだ。6年間の上昇相場を支えたとされる海外の投資家が日本株から手を引き始めているという。
 外国人投資家による18年の日本株の売越額は5兆6千億円にも達し、ブラックマンデーのあった1987年以来の水準になった。その裏で買い支えたのは日銀である。異次元緩和の一環で6兆円超の上場投資信託(ETF)を買い入れて防戦した。

----日銀の大規模な金融緩和策は低金利と円安環境を生みだし、企業業績の好転と株高をもたらした。世界的な好況にも後押しされた面はあるが、第2次安倍政権の発足とともに始まった景気回復局面は戦後最長の6年1カ月に並んだとされる。
 
----一方で、成長率は低く、賃金もなかなか上がらない。「2年で2%」を目指した物価上昇率も達成できず、デフレを脱したとは言い難い。民間活力を引き出す成長戦略につながるような、踏み込んだ構造改革も思うように進んでいない。何より豊かさの実感が乏しい。
 金融緩和と財政出動頼みが際立つアベノミクスの限界が意識され、外国人投資家の期待感が急速にしぼんでいるのは間違いない。世界的な景気減速の懸念が強まる中で、日本株離れが加速したのではなかろうか。

----株安が長引いて景気が反転しても、政府・日銀の打つ手は限られる。副作用の大きいマイナス金利政策を続ける日銀が、これ以上の追加緩和を講じるのは難しい。政府も来年の消費増税をにらんで大規模な景気対策を予定しており、さらなる大盤振る舞いの余地は乏しい。それでもあらゆるリスクを想定し、備える必要がある。
 
----アベノミクスの肝だった「株高」と「円安」が変調をきたし始めている。そのサインを重く受け止め、金融、財政政策の点検と見直しを急ぐべきだ。


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2018-09-18(Tue)

リーマン・ショック10年 格差拡大を見過ごすな

危機の土壌はすでにある リスク再点検を  負の遺産が世界を覆う

朝日新聞デジタル 2018年9月15日05時00分
(社説)金融危機10年 国際協調の意義確認を
----「100年に1度」と言われた世界的な金融危機から10年が経つ。何を学び、今後にどう生かせばよいのか。
 改めて確認すべきは、バブルはいずれはじけ、対処が遅れれば傷口が広がるということだ。

----不動産バブルの熱が冷め、積み上げた融資が焦げ付き始める。当局は危機の規模を見誤り、対応が後手に回る。そして大銀行が破綻し、経済全体にショックを与える――。
 当時、日本の金融システムは健全性を保った。だが、円高と海外需要の急減で、激しい景気後退に陥り、「派遣切り」が横行した。国境を超えた結び付きが強まり、世界経済の波乱から無縁ではいられない。それがもう一つの教訓だろう。


毎日新聞2018年9月17日 東京朝刊
社説:「リーマン」から10年 危機の土壌はすでにある
----しかし、「次なる危機」への警戒を怠ってはならない。10年前の危機は世界にさまざまなひずみや変化をもたらした。再び危機となるリスクの土壌がすでに生まれていることを、意識しておく必要がある。
 その一つが世界的な借金の膨張だろう。・・・
 背後にあるのは、超低金利の長期化だ。皮肉にも、リーマン後に各国の中央銀行が採用した大規模な金融緩和は、借金のコストを歴史的低水準に押し下げ、リスクを度外視した投資や融資を助長している。


日本経済新聞 2018/9/16付
社説:リーマン危機10年、リスク再点検を
 米大手証券会社リーマン・ブラザーズの破綻をきっかけに広がった世界金融危機。それから10年が経過した。この10年で世界経済は回復してきたが、危機の後遺症はあちこちに残っている。金融危機は常に形を変えてやってくる。新たなリスクへの備えは万全だろうか。再点検する契機としたい。


東京新聞 2018年9月15日
【社説】リーマン・ショック10年 負の遺産が世界を覆う
----世界経済が底割れしてしまうかと緊張が走ったリーマン・ショックから十年。危機が残したものとは何か。格差、不平等、そしてポピュリズムの萌芽(ほうが)だ。
 いつ弾(はじ)けてもおかしくないといわれた米国の不動産バブル。危ない住宅ローンを証券化して売りまくる錬金術。それらが暴発し、グローバル化した世界に波及したのがリーマン・ショックの実相だ。


信濃毎日新聞 (2018年9月15日)
社説:リーマン10年 格差拡大を見過ごすな
----2008年の年末。東京・日比谷公園に約500人の失業者が集まった。
労働組合や市民団体などでつくる実行委員会が開設した「年越し派遣村」だ。同年秋のリーマン・ショックで職や住居を失った人たちに、食事や宿泊場所を提供する目的だった。身を寄せ、寒さをしのぐ失業者たちの姿は、社会に徐々に広がっていた「貧困」を可視化させた。

----最も改善する必要があるのは、非正規労働者の待遇だ。
非正規労働者が増えた原因は、派遣労働者の対象業種を原則自由化した1999年の労働者派遣法改正と、04年の製造業への派遣解禁だ。企業は非正規を増やし、受注状況に応じ雇用数を調整することが一般化した。
 
再び世界的な危機が起きれば「派遣村」の光景が繰り返される可能性は否定できない。
終身雇用、年功序列など日本型の雇用慣行では、企業は社員の住宅確保や子育てを手当などの形である程度、支援してきた。その形が崩れつつある中、今後はだれが担っていくのかが問われる。
 
再配分機能を高めて財源を確保し、若者の住宅確保を援助するなど、社会全体で若者の生活を助ける形も模索する必要がある。「自己責任」を振りかざしていては、若者たちの将来は見えない。


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2018-08-21(Tue)

18年経済財政白書 大規模公共投資 成長効果自慢

公共投資が地域経済下支え 堅調な都市開発需要も 賃上げ「最重要」 財政は踏み込み甘く
 
2018年度の経済財政白書は物価や賃金の上昇が鈍い背景を分析。その上で、ITの活用や人材投資が必要と結論づけたが、再建が遅れている財政の分析やリスク点検は不十分な内容になっているという。
「財政や社会保障のあるべき姿について、掘り下げが足りない」「国民に評判の悪い政策などにも踏み込めていない」
また、貿易摩擦についての分析もほとんどなく、世界の中で日本がどんな立ち位置をとるべきか、大局的な視点を示してほしかった、と有識者の声を伝える。(日経)

注目したいのは、公共投資に対する分析だ。
インフラ整備に充てる公共投資が、地域で経済を押し上げたり、下支えしたりする効果をもたらしているとしている点だ。

近年、整備新幹線や高速道路、港湾といった大規模事業に重点的な公共投資が行われているが、「今後の日本経済の成長力の押し上げにつながることが期待される」と茂木経済財政政策担当相がわざわざ閣議で報告までしている。

公共投資は、東日本大震災の復興事業や第2次安倍政権発足後の機動的な財政政策、2020年東京五輪・パラリンピック関連建設事業などの影響で、高水準でおおむね横ばいに推移しているとし、民間部門の経済活動を下支えする役割を果たしているとも説明。

近年の公共投資の特色として、大型工事(1件10億円以上)の割合や工期が複数年にまたがる工事の請負金額が増えているとし、その背景には整備新幹線や高速道路、港湾など大規模建設事業への公共投資が重点的に行われていることがあるという。
 
民間部門も都市再開発やホテル建設といった非住宅関係は継続的に増加中で、うち都市再開発は東京都心を中心に、事業所、商業、宿泊施設など幅広い用途で進んでいる。20年の東京五輪・パラリンピック後も大型再開発は続くとみて、「堅調な都市開発需要も建設投資を下支えしていくと考えられる」と予測する。住宅建設動向は、地価や建設資材、人件費の上昇に伴ってマンション価格が上昇などを背景に、全体的に弱含んでいるとする。
(日刊建設工業新聞)

要するに、安倍政権の経済政策は、大規模開発事業への重点投資をすすめ、民間の都市再開発も下支えすることで「成長」を維持していると自慢しているに過ぎない。

大型開発事業の重点投資の効果は、国民の生活目線で見ると、賃金上昇につながらない、貧困の格差の拡大、東京一極集中と地方の疲弊など広がるばかりだ。

最も問題なのは、西日本豪雨はじめ相次ぐ災害に対する防災・減災対策、イタリア・ジェノバの高速道路高架橋崩落事故などインフラ老朽化に対する維持更新事業など国民のいのち、安全を守り、確保する投資の不十分さだ。


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