2022-05-09(Mon)
教訓を再発防止にどう生かすか 「事故防止は安全運転以外ない」
京都新聞 2022年5月8日 15:35
大津園児死傷事故3年、現場で犠牲者悼む 「事故防止は安全運転以外ない」
----2019年に大津市で散歩中の園児らの列に車が衝突し、園児2人が死亡、園児ら14人が重軽傷を負った事故は8日、発生から3年を迎えた。現場となった同市大萱6丁目の交差点には早朝から市民が訪れ、犠牲者の冥福を祈った。
京都新聞 2022年5月8日 6:00
重傷女児、今も突然「車が来てけがした」 大津園児死傷事故3年、父の思いとは
----大津市で園児ら16人が死傷した事故から8日で3年を迎えるのを前に、重傷を負った女児(6)の父親(34)が報道陣の取材にオンラインで応じた。京都府亀岡市の集団登校事故の遺族とのやりとりをきっかけに取材に応じることを決意したといい、「全国で子どもを巻き込む事故が後を絶たない。(園児事故を)1人でも多くの人に知っておいてほしい」と訴えた。
京都新聞 2022年5月7日 6:00
「何も思わなくなるのは苦しい」大津・園児死傷事故から3年、風化に懸念の声
----大津市で2019年に散歩中の保育園児ら16人が死傷した交通事故から、8日で3年を迎える。市は安全な交通環境づくりの指針となる条例を今春に施行し、園児向けの交通安全対策も進める。一方で関係者からは事故の風化を懸念する声が上がる。教訓を再発防止にどう生かすかが問われている。
朝日新聞デジタル 2022年5月6日 16時30分
園児ら16人死傷、刻む誓い 事故3年を前に、現場で黙祷
----大津市の県道交差点で2019年、右折車と直進車がぶつかり、巻き添えで保育園児ら16人が死傷した事故は、8日で3年がたつ。園児らの保育園関係者や滋賀県警幹部らが6日、事故現場で黙祷(もくとう)し、献花した。
京都新聞 2019年7月17日 11:30
大津園児死傷事故とは
----5月8日、大津市大萱6丁目の丁字路で、右折中の乗用車と直進の軽乗用車が衝突した。歩道にガードレールはなく、軽乗用車は衝突のはずみで、散歩中に信号待ちをしていた「レイモンド淡海保育園」の園児や保育士計16人の列に突っ込んだ。男児と女児=ともに当時(2)=が死亡し、14人が重軽傷を負った。乗用車の女性が自動車運転処罰法違反(過失致死傷)の罪で起訴され、軽乗用車の女性は同法違反容疑で書類送検された後、不起訴になった。
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2022-03-25(Fri)
秋から白ナンバーでも飲酒検査義務づけ 4月から
東京新聞 2022年3月25日 06時00分
飲酒検査の「抜け穴」どうふさぐ 「白ナンバー」事業者にも10月から義務化 千葉・八街の児童5人死傷事故25日判決
----千葉県八街市で昨年6月、児童5人が死傷した飲酒運転事故を受け、今年10月から飲酒検査の義務付け範囲が広がる。有料で人や荷物を運ぶ「緑ナンバー」車に加え、事故を起こしたトラックのような自社製品を運ぶ「白ナンバー」車を使う事業者も、ドライバーへの飲酒検査が義務付けられる。ただ、「緑ナンバー」でも飲酒運転はなくなっていない。専門家は検査の徹底と事業者の意識改革の必要性を指摘する。
TBS NEWS 2022/3/25(金) 17:37
八街市5人死傷事故で懲役14年判決 秋から白ナンバーでも飲酒検査義務づけ
----千葉県八街市で小学生5人が死傷した事故の裁判で、飲酒運転をしていた男に懲役14年の判決が言い渡されました。事故を受け、法律も強化されますが、どうすれば飲酒運転をなくすことができるのでしょうか?
市民タイムス 2022/03/17
「白ナンバー」の車使う事業所に4月から飲酒確認を義務化
----自社製品などを運ぶ「白ナンバー」の車を一定台数以上使う事業所に対し、4月から目視による飲酒検査が義務付けられる。10月以降にはアルコール検知器を用いた酒気帯びの確認も義務化される。有償で荷物や人を運ぶ「緑ナンバー」はすでに義務化されているが、今回は「白ナンバー」まで拡大される形だ。対象の事業者は検知器の確保に向け、早めの対応が必要となる。
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2022-03-05(Sat)
全国約1万9000校の集計 神奈川県5,141 埼玉県4,581 東京都4,497 愛知県4,054 千葉県4,044
通学路における合同点検の結果について
https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001466784.pdf

NHK 千葉 NEWS WEB 2022年03月04日 19時30分
通学路危険箇所 全国に7万6000か所 千葉は4044か所
----去年6月、千葉県八街市で小学生の列にトラックが突っ込み児童5人が死傷した事故を受け国が全国の通学路を点検した結果、対策が必要な危険な箇所は7万6000か所に上ったことが分かりました。
去年6月、千葉県八街市で下校途中の児童5人が死傷した事故を受け、文部科学省と国土交通省、警察庁が行っていた公立小学校の通学路の合同点検の結果がまとまり、対策が必要な危険な通学路は去年12月末時点で全国で7万6404か所に上ることがわかりました。
都道府県別では、最も多かったのは神奈川県で5141か所、次いで埼玉県が4581か所、東京都が4497か所で、事故のあった千葉県では4044か所でした。
毎日新聞 2022/3/5 12:42(最終更新 3/5 12:42)
危険な通学路、全国に7万6404カ所 最多は神奈川の5141カ所
----文部科学、国土交通両省と警察庁は4日、千葉県八街市で小学生5人が死傷した事故を受け、全国の小学校の通学路を対象にした緊急点検の最終集計結果を公表した。対策が必要な危険箇所は昨年12月末時点で7万6404カ所に上った。
全国約1万9000校の通学路の状況について集計。危険箇所のうち、複数機関で対応する重複分を含め、教育委員会や学校による対策が必要なのは3万7862カ所、道路管理者分は3万9991カ所、警察分は1万6996カ所だった。
NHK 2022年03月04日 千葉
通学路での事故減らしたい 安全点検は子ども目線で 千葉・八街
----去年6月に千葉県八街市で児童5人が死傷した事故のあとも、通学時間帯に子どもが巻き込まれる事故は全国であとを絶ちません。
通学路を毎日使う子どもたちの目線で安全点検を行い、対策を進められないか。
八街市では子どもたちでも簡単に操作できる身近なものを活用して、通学路の危険か所について地図づくりを始めました。
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2022-01-06(Thu)
2022年度予算案516億円、21年度補正予算506億円
通学路等における交通安全の確保及び飲酒運転の根絶に係る緊急対策
日経クロステック/日経コンストラクション 2022.01.07
「危険な通学路」が7万2000カ所、国交省が個別補助制度を創設
----政府が全国の小学校の通学路を緊急点検した結果、約7万2000カ所で交通安全対策が必要なことが分かった。政府は2021年度補正予算や22年度予算案に関連費用を計上。歩道の整備や車の速度規制などの対策を進め、23年度末までにおおむね完了させる予定だ。
通学路の緊急点検は、21年6月に千葉県八街(やちまた)市で起こった交通事故を受けて実施した。この事故では、下校中の小学生の列に飲酒運転のトラックが突っ込み、5人が死傷した。文部科学省と国土交通省、警察庁の3省庁は翌7月、都道府県などに通学路の緊急点検を要請した。
・・・点検の結果、道路管理者による歩道の整備などが必要な箇所は約3万7000カ所、学校・教育委員会による通学路の変更などが必要な箇所は約3万4000カ所、警察による車の速度規制などが必要な箇所は約1万6000カ所に上った。複数の機関による対策が必要な箇所もあった。
----国交省はこの緊急対策を受け、21年12月20日に成立した21年度補正予算で歩道やガードレールの整備費など500億円を計上。警察庁も同補正予算で押しボタン式信号の設置費など6億円を盛り込んだ。
国交省はさらに、通学路の交通安全対策に関する個別補助制度を創設。22年度から約5年間、車の速度規制や通学路の変更といったソフト対策と併せて歩道整備などハード対策を実施する自治体に補助金を交付する考えを明らかにした。21年12月24日に閣議決定した22年度予算案では、関連費用として500億円を計上した。
読売新聞 2021/12/24 21:38
「危険な通学路」7万2000か所確認…政府、ガードレール整備などに516億円計上
----千葉県 八街 市で起きた児童5人死傷事故を受けた通学路の安全点検で、政府は24日、約7万2000か所に上る危険箇所を確認したと発表した。2022年度予算案に対策費計516億円を計上。21年度補正予算に計上した506億円などと合わせて改善を進める。23年度末までの完了を目指す。
※ 「通学路等における交通安全の確保及び飲酒運転の根絶に係る緊急対策」に基づく主な施策の進捗状況
https://www8.cao.go.jp/koutu/taisaku/sougou/pdf/k_211224/s1.pdf


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2021-10-08(Fri)
文部科学省 通学路の危険箇所を再点検 通学バス、児童安全へ導入
千葉日報 2021年10月7日 05:00
八街児童5人死傷事故 運転手、起訴内容認める 検察「昨年から勤務中飲酒」 千葉地裁で初公判
----八街市で6月、下校中の市立朝陽小児童5人が大型トラックにはねられ死傷した事故で、自動車運転処罰法違反(危険運転致死傷)の罪に問われた運転手、梅沢洋被告(60)の初公判が6日、千葉地裁(金子大作裁判長)であり、被告は起訴内容を認めた。検察側は、被告が昨年から勤務中に飲酒運転をするようになっていたと明らかにした。
朝日新聞デジタル 2021年10月7日 5時00分
繰り返し飲酒運転、指摘 八街事故で検察 被告、起訴内容認める
----千葉県八街(やちまた)市で6月、下校中の小学生の列に飲酒運転のトラックが突っ込み児童5人が死傷した事故で、自動車運転死傷処罰法の危険運転致死傷罪で起訴された無職梅沢洋被告(60)の初公判が6日、千葉地裁(金子大作裁判長)であった。梅沢被告は「(間違いは)ないと思います」と起訴内容を認めた。検察側は、梅沢被告が以前から飲酒運転を繰り返し、勤務先でも注意されていたのに聞き流していたと指摘した。
----事故を受けて文部科学省などは7月、全国の教育委員会などに、通学路の危険箇所を再点検するよう通知を出した。今月11日までに報告するよう求めている。
事故後、千葉県教委が実施した小学校の通学路の緊急点検では、県内で約3500カ所(千葉市分は別途集計)の危険箇所が確認された。うち八街市は150カ所。1校あたりの危険箇所数が県内で最も多い。
日本経済新聞 2021年10月7日 2:00
通学バス、児童安全へ導入 千葉死傷事故受け「地域事情に応じて」
----千葉県八街市で6月に小学生5人が飲酒運転のトラックにはねられ死傷した事故の初公判で、自動車運転処罰法違反(危険運転致死傷)罪に問われた運転手が6日、起訴内容を認めた。同市は一部の児童生徒向けに通学バスを採用。登下校時の安全確保のため、公立小学校などへのスクールバス導入に向けた検討は活発化している。専門家は交通量や通学範囲など地域の特性に即した対応を求める。
NHK 2021年10月6日
千葉 八街 通学路で児童5人死傷事故 初公判【詳細】
---千葉県八街市で小学生の列にトラックが突っ込み児童5人が死傷した事故で、酒を飲んで運転し事故を起こしたとして危険運転致死傷の罪に問われている元運転手の初公判が開かれ、元運転手は起訴された内容を認めました。初公判の詳しい内容です。
NHK 首都圏ナビ
その通学路、安全ですか【特設サイト】はこちら
https://www.nhk.or.jp/shutoken/selection/schoolzone/index.html
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2021-08-07(Sat)
通学路等における交通安全の確保及び飲酒運転の根絶に係る緊急対策(案)
乗りものニュース 2021.08.07
白ナンバートラックの飲酒対策はなぜザルなのか 八街事故 課題多い政府緊急対策
----千葉で発生した飲酒運転のトラックによる小学生5人の死傷事故を受け、政府が緊急の交通安全対策を取りまとめました。白ナンバーのトラックへのアルコールチェック徹底が言われていますが、義務化には大きな課題が横たわっています。
毎日新聞 2021/8/4 東京朝刊
白ナンバーにも飲酒検査義務化 千葉事故受け警察庁方針
----警察庁は、「白ナンバー」(自家用)の車を業務で使う事業者に対し、運転者へのアルコール検知器による飲酒検査を義務づける方針を固めた。千葉県八街(やちまた)市で6月、小学生5人が白ナンバーのトラックにはねられて死傷した事故を受け、飲酒運転対策の強化を図る。
朝日新聞デジタル 2021年8月3日 5時00分
ドライバーの飲酒検査、業務の白ナンバー車も義務化へ
----千葉県八街(やちまた)市で6月、飲酒運転のトラックにはねられた小学生5人が死傷した事故を受け、警察庁は、自分たちの荷物などを運ぶ「白ナンバー」の車を業務で使う事業者が一定の基準を満たす場合、アルコール検知器による運転者の飲酒検査を義務づける方針を固めた。
事故を起こしたのは、資材を運ぶ白ナンバーのトラックだった。現状では、飲酒していないか点呼で確認すると定められているが、その方法は事業者任せになっている。このため警察庁は、有償で人や荷物を運ぶ「緑ナンバー」と同じく、検知器の使用を義務づけ、飲酒運転対策の強化を図る。道路交通法施行規則の改正に向けて作業を進める。
交通安全対策に関する関係閣僚会議
資料1-1 : 通学路等における交通安全の確保及び飲酒運転の根絶に係る緊急対策(案)の概要(PDF形式:74KB)
https://www8.cao.go.jp/koutu/taisaku/sougou/pdf/k_210804/s1-1.pdf
資料1-2 : 通学路等における交通安全の確保及び飲酒運転の根絶に係る緊急対策(案)(PDF形式:27KB)
https://www8.cao.go.jp/koutu/taisaku/sougou/pdf/k_210804/s1-2.pdf
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2021-07-29(Thu)
子どもの命、守る責任 自動車優先を歩行者優先の街づくりに
毎日新聞 2021/7/29 10:30(最終更新 7/29 10:30)
児童5人死傷1カ月 8月から防護柵や白線整備 千葉・八街
----千葉県八街市の市道で、下校中だった市立朝陽小学校の児童5人が大型トラックにはねられ死傷した事故は28日、発生から1カ月を迎えた。市は同日、事故現場周辺の通学路約2キロで、車両用防護柵や、車道と歩道を分ける白線などを整備する安全対策を発表した。8月2日に工事を始める。
朝日新聞デジタル 2021年7月28日 21時00分
安全対策次々 条例制定の動きも 八街事故から1カ月
----千葉県八街(やちまた)市で飲酒運転のトラックが下校中の市立朝陽(ちょうよう)小の児童をはね、5人が死傷した事故から28日で1カ月がたった。現場付近の道路では今後、様々な安全対策がとられる予定だ。一方、県議会では飲酒運転根絶を目的とする条例制定に向けた動きも出ている。
NHK 2021年7月28日 17時37分 事故
千葉 八街 児童死傷事故から1か月 飲酒運転で検挙あとを絶たず
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210728/k10013165571000.html
----千葉県八街市で小学生の列に飲酒運転のトラックが突っ込み、児童5人が死傷した事故から、28日で1か月です。千葉県内では事故のあとも飲酒運転で検挙されるドライバーがあとを絶たず、警察は取締りを強化することにしています。
Yahooニュース 2021/7/17(土) 18:55
八街市の飲酒運転事故 安全管理放棄の自称「運送会社」でトラック全体に批判の目が
----今回の飲酒運転事故に関連して、一般の人たちにはあまり知られていないトラック運送業界の安全管理などについて取り上げることにした。実は、事故を起こした運転手が運転していたのは運送会社のトラックではない。白ナンバーすなわち自家用トラックで、国土交通省から事業許可を得て有償(運賃を貰う)で運送をする事業用トラックの緑ナンバーではなかった。だが、一般の人には自家用(白ナンバー)と営業用(緑ナンバー)の違いが分かりづらく、ほとんどの人は区別していないのが実態だ。
朝日新聞デジタル 2021年7月21日 5時00分
(社説)通学路事故 子どもの命、守る責任
----飲酒運転の厳罰化が進み、一定の効果をあげてきた。それでも昨年も166人が犠牲になっている。根絶に向けた一層の取り組みが必要だ。
運転手を雇用する運送事業者にも、飲酒運転をなくすための仕組みが整えられてきた。料金を受け取って荷物を運ぶ「緑ナンバー」の事業者には、11年に運行前後に検知器を使った飲酒検査が義務づけられた。
起訴された男が運転していたトラックは自分たちの荷を載せる「白ナンバー」で、勤務先はこの義務の対象外だ。だが、点呼の際に運転手の飲酒や疲労の様子を確認したり、運行計画を作成して事故の防止を図ったりする「安全運転管理者」を置いていなかった。国や自治体、警察は改めて道路交通法のこの規定の周知を図り、チェックの目を厳しくするべきだ。
----本人の意識や周囲の監視に期待するだけでは限界がある。呼気からアルコールを検出するとエンジンがかからなくなる装置が開発されているが、普及が進まず1台約15万円かかる。エアバッグのように、全ての車の標準装備とすることを検討できないだろうか。
----現場の道路は幅7メートルと狭く、中央線も歩道もないのに、自動車の抜け道に使われていた。小学校のPTAは10年ほど前に、ガードレールの設置を市に繰り返し求めた。ところが市は、道路の構造上不可能と説明。拡幅も用地買収などが必要になるため難しいとして、有効な対策はとられなかった。
・・・自動車優先でつくられてきた街をいっぺんに変えるのは難しい。しかし特殊な路面塗装やポールの設置といった簡易な対策で、車の通行量を減らしたりスピードを抑える効果を上げたりした例はある。スクールバスの活用も検討に値する。
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2021-07-11(Sun)
見通し良い道も スクールバス全国展開へ 30キロ速度規制へ
朝日新聞デジタル2021年7月10日 16時30分
通学路再点検、見通し良い道も 文科省、全国対象に通知
----千葉県八街(やちまた)市でトラックが小学生の列に突っ込み5人が死傷した事故を受け、文部科学省は9日、全国の小学校の通学路を対象に再点検を求める通知を各教育委員会などに出した。見通しのよい道路や抜け道など、これまで危険箇所に指定していなかった通学路も含めて対策を求めた。
八街市の事故は見通しのよい直線道路で起きた。現場の道幅は6・9メートル。歩道やガードレールがなく、速度規制の標識もない。抜け道としても使われ、通勤時間帯は交通量が多い。
通知はこうした事情を踏まえたもので、国土交通省と警察庁からも各道路管理者や都道府県警に出され、各教委などと合同で点検するよう依頼。過去に事故になりかけた「ヒヤリハット」事例があった道路や、保護者、見守りボランティアらから改善要請があった道路などの点検も求めた。
日本経済新聞 2021年7月10日 2:00
9月末までに危険抽出 千葉事故受け 国交省、全国通学路で
----赤羽一嘉国土交通相は9日の閣議後の記者会見で、千葉県八街市でトラックに小学生5人がはねられ死傷した事故を受けた通学路の総点検について、9月末までに対策が必要な箇所を抽出すると明らかにした。「危険性が高い箇所が適切に抽出されるよう関係省庁と連携して取り組みたい」と述べた。
東京新聞 2021年7月10日 07時20分
八街の事故現場の市道 県警、30キロ速度規制へ
----八街市で下校中の小学生五人が大型トラックにはねられ死傷した事故を受け、県警が近く、事故現場を含む周辺の市道で時速三十キロの速度規制を導入することが、県警への取材で分かった。事故を受けた現地調査や市の要望を踏まえ、導入を決めた。
産経新聞 2021/7/9 20:52
スクールバス全国展開へ 児童死傷事故 首相検討
----千葉県八街(やちまた)市で児童5人が死傷した交通事故を受け、菅義偉首相は9日、全国で子供の登下校時のスクールバスの利用を促す考えを示した。自民党では有志議員が5月に勉強会を立ち上げ、次期衆院選の公約に盛り込むことも視野に入れ議論を始めていた。今後、党内議論が進めば、首相が創設に意欲を示す「こども庁」の目玉政策となる可能性もある。
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2021-07-09(Fri)
通学路の安全対策追いつかず 「白ナンバー」トラックの飲酒運転対策強化 勤務先「安全運転管理者」置かず
千葉日報 2021年7月5日 19:11
八街児童死傷事故 背景にバブル期以降のまちづくり 規制緩く、ミニ開発続々 通学路の安全対策追いつかず
----悲惨な事故はなぜ繰り返されたのか。取材を進めると、背景の一つにバブル期以降の市のまちづくりが浮かび上がった。
・・・危険な通学路を生み出した背景に、1980年代後半のバブル経済以降の市のまちづくりがあると指摘する声がある。
八街市は、全域が都市計画法による区域区分がされていない、いわゆる「非線引き自治体」。このため宅地開発の規制が緩く、バブル以降、あちらこちらでミニ開発が進んだ。住宅地が増える一方で、道路整備など交通インフラが追いつかない現状も浮き彫りになっている。
現場近くの団地もほぼ同時期に造成が始まり、売り出された住宅地だが、本来、開発と合わせて行うべきはずの通学路の安全確保策が結果として行われていなかったことになる。
PTAからも2008~11年度にかけ毎年、ガードレールや歩道設置の要望書が出ていた。だが、道路拡幅のための用地買収が必要な上、時間がかかるなどの理由で市は設置を見送ってきた。
市は記者会見で、今後の対応策として(1)通学路の危険箇所の見直し(2)運送業などトラック運転手に対する安全運転啓発(3)(現場道路を)制限速度30キロとし、減速を促す「緩やかな凸部」(ハンプ)や外側線の設置―を進める方針を明らかにした。
NHK 2021年7月9日 18時10分 事故
児童死傷事故受け「白ナンバー」トラックの飲酒運転対策強化へ
----国土交通省によりますと、事故を起こしたトラックは、乗務前と後の点呼でアルコール検知器を使った検査が義務づけられている運送事業用の「緑ナンバー」ではない、自家用の「白ナンバー」でした。
また、勤務先の親会社によりますと、勤務先は飲酒運転などを防ぐ指導を行うよう法律で義務づけられている「安全運転管理者」を置いていなかったほか、乗務前のアルコール検知器を使った検査も行っていなかったことがわかっています。
これを受けて赤羽国土交通大臣は、9日の記者会見で「飲酒運転はあってはいけないわけで、自家用トラックの飲酒運転の対策について取り組んでいきたい」と述べ「白ナンバー」を所管する警察庁と協議して対策を強化していく考えを示しました。
千葉県は、車両を持つすべての事業者に乗務前のアルコール検査を義務づけるよう、警察庁や国土交通省などに要望しています。
NHK 2021年7月6日 18時02分 事故
児童5人死傷事故 容疑者の勤務先「安全運転管理者」置かず
----千葉県八街市で児童5人がトラックにはねられて死傷した事故で、逮捕された運転手の勤務先が法律で義務づけられている「安全運転管理者」を置いていなかったことが分かり、警察は会社側の安全管理が適切に行われていたかについても調べを進めることにしています。
・・・道路交通法では、自動車を5台以上使用している事業所では「安全運転管理者」を選定し、飲酒運転などを防ぐための指導を行うよう求めていますが、容疑者の勤務先ではトラックを5台所有していたものの、選定していなかったということです。
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2021-07-04(Sun)
「車優先」脱し子どもを守ろう 自動車を優先し、歩行者の安全を軽視しがちな道路行政
日本経済新聞 2021年7月2日 19:00
[社説]「車優先」脱し子どもを守ろう
----「車優先」の考えから脱却し、交通弱者を守る。国も自治体も私たち自身も、このことを改めて肝に銘じ、事故防止の取り組みを最優先で進めていきたい。
・・・日本では車の急増に道路環境の整備が追いつかず、車を優先してきた。通学路に歩道もガードレールもなく、抜け道のように車が通りスピードを出す。今回の事故現場はそれを象徴している。こうした結果、欧米の主要国では交通事故死者数に占める歩行者と自転車利用中の人の割合が2~3割程度なのに対し、日本は約5割にのぼっている。
----事故防止を最優先に、ハード、ソフトの両面から対策をとるべきだ。
----国は通学路を総点検するという。いったい何度目の総点検なのか。各地の首長は子どもたちの横を車が走り抜けるような現場があれば自ら歩き、何を優先すべきか、どんな対策がありうるのか、よく考えてもらいたい。
北海道新聞 2021/07/02 05:00
社説:児童死傷事故 通学路の安全対策急務
----何度も鳴らされた警鐘を生かすことはできなかったのか。・・・現場となった通学路は歩道がなく、かねて危険性が指摘されていた。にもかかわらず行政の対策は後回しになり、低学年の幼い子供たちが被害に遭った。痛ましい事故が起きるたび、全国で安全対策が講じられてきたものの、今なお不十分な箇所は少なくない。自治体をはじめ道路管理者はあらためて点検を徹底し、危険箇所の改善を急ぐべきだ。
----雇用主である事業者の安全管理を含め、警察に徹底捜査を求めたい。飲酒運転根絶に向け、取り締まりや指導も一層強化すべきだ。
事故の背景に自動車を優先し、歩行者の安全を軽視しがちな道路行政の在り方がないか。子供や高齢者らに配慮した交通体系を探ることが、住みやすい社会の実現につながることを肝に銘じたい。自治体などが十分な対策を講じるには、国の積極的な財政支援が必要なのは言うまでもない。
京都新聞 2021年6月30日 16:00
社説:児童死傷事故 通学路の安全再点検を
----飲酒運転で子どもが犠牲になる悲劇がまた繰り返された。・・・勤務先の会社は、飲酒はないとの前提で、普段からアルコール検査を行っていなかったという。同社の運行管理上の問題も含め、事故の原因究明を徹底してもらいたい。
----通学路の安全確保策は十分だったのだろうか、改めて点検が要る。歩道の拡張や路側帯のカラー舗装化、ガードレールの設置などハード面の整備も重要だが、朝夕の通学時間帯に車の乗り入れを規制するなど、子どもと車両を分離する工夫は多くあるはずだ。
「厳罰化」だけでなく、歩行者の視点に立った具体的な対策を検討する必要がある。
神戸新聞 2021/07/04
社説:通学路の事故/悲劇繰り返さない対策を
----八街市の事故現場では、PTAなどが再三ガードレール設置を要望していたのに、後回しにされていた。路側帯の白線塗装やカラー化などの措置もできなかったのか。同市の責任も重いというしかない。
今回の事故は、飲酒運転の問題も改めて浮き彫りにした。
----飲酒運転による死亡事故は、・・・近年は200件前後で下げ止まり、厳罰化だけで事故防止を図るには限界がある。
八街市で事故を起こしたトラックは自家用の「白ナンバー」で、アルコール検知器による検査は義務づけられていなかった。国はこうした安全管理の課題も見直すべきだ。
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