2018-07-22(Sun)
カジノ法成立 歴史上初めて民営賭博を解禁
立法の動機が不純で、害悪だけをまきちらす「売国」法案
---刑法で禁じている賭博を行うカジノを、なぜ、いま解禁しなければならないのか。
その根本的な疑問がまったく解消されていない。
にもかかわらず、与党は主要野党が求めた十分な審議時間確保に応じることなく、西日本の豪雨災害対策に当たるべき石井啓一国土交通相を国会に張り付けてまで、強引に押し切った。
---安倍晋三首相によると、IRは外国人観光客を呼び込む成長戦略の目玉なのだそうだ。
だが、カジノの入場客の大半は日本人になるとみられる。思うような経済効果は上げられまい。
「世界最高水準」と胸を張るカジノ規制も、実効性に疑問符がつく。ギャンブル依存症増加の不安は消えない。
そもそも賭博のもうけを経済活性化や地域振興に利用する発想が不健全だ。
このままカジノ解禁に踏み切れば、日本の将来に大きな禍根を残すことになる。
(北海道新聞 社説より)
---共産党の大門参院議員の反対討論要旨
・「カジノ実施法」は、刑法で禁じられてきた犯罪行為である民営賭博を解禁し、依存症をさらに増やす。
・西日本豪雨の深刻な被害が広がるなか、政府の対応も国会審議も被災者支援の一点に全力を集中すべき時に、かくもおぞましい法案の審議に時間を割き、強行することは、被災者の方々の願いに背くだけでなく、国会全体の権威を著しくおとしめるもの。
・反対の第一の理由は、立法の動機が不純で、害悪だけをまきちらす「売国」法案だ。
・「カジノ解禁推進法」の提案者が、米国のカジノ企業関係者から、パーティー券購入の形で資金提供を受けていたことは、法案の立法事実にも関わる。
・カジノは、人のお金を巻きあげるだけで、付加価値をうまない。ギャンブル依存症を増やせば増やすほどもうかるビジネスなど、まともな人間のやることではない。
・カジノのターゲットは日本人。日本人から吸い上げたお金を海外企業に提供する。カジノ面積の上限規制も、米国のカジノ企業の要求により緩和された。法案の詳細を331もの政省令に委ねているのは、あとでカジノ企業がやりやすいような規則をつくるため。
・第二の理由は、本法案が歴史上初めて民営賭博を解禁するものであり、極めて違法性が高い。
・民営賭博の違法性は全く阻却されていない。公営ギャンブルは、賭博という違法行為を行うが、その収益を公益性のあるものに限定して使うから、違法性が減じられ合法であると認めてきた。賭博のもうけの大半を自分の懐に入れる民営賭博が、違法性を阻却できる余地など全くない。
(しんぶん赤旗)
---刑法で禁じている賭博を行うカジノを、なぜ、いま解禁しなければならないのか。
その根本的な疑問がまったく解消されていない。
にもかかわらず、与党は主要野党が求めた十分な審議時間確保に応じることなく、西日本の豪雨災害対策に当たるべき石井啓一国土交通相を国会に張り付けてまで、強引に押し切った。
---安倍晋三首相によると、IRは外国人観光客を呼び込む成長戦略の目玉なのだそうだ。
だが、カジノの入場客の大半は日本人になるとみられる。思うような経済効果は上げられまい。
「世界最高水準」と胸を張るカジノ規制も、実効性に疑問符がつく。ギャンブル依存症増加の不安は消えない。
そもそも賭博のもうけを経済活性化や地域振興に利用する発想が不健全だ。
このままカジノ解禁に踏み切れば、日本の将来に大きな禍根を残すことになる。
(北海道新聞 社説より)
---共産党の大門参院議員の反対討論要旨
・「カジノ実施法」は、刑法で禁じられてきた犯罪行為である民営賭博を解禁し、依存症をさらに増やす。
・西日本豪雨の深刻な被害が広がるなか、政府の対応も国会審議も被災者支援の一点に全力を集中すべき時に、かくもおぞましい法案の審議に時間を割き、強行することは、被災者の方々の願いに背くだけでなく、国会全体の権威を著しくおとしめるもの。
・反対の第一の理由は、立法の動機が不純で、害悪だけをまきちらす「売国」法案だ。
・「カジノ解禁推進法」の提案者が、米国のカジノ企業関係者から、パーティー券購入の形で資金提供を受けていたことは、法案の立法事実にも関わる。
・カジノは、人のお金を巻きあげるだけで、付加価値をうまない。ギャンブル依存症を増やせば増やすほどもうかるビジネスなど、まともな人間のやることではない。
・カジノのターゲットは日本人。日本人から吸い上げたお金を海外企業に提供する。カジノ面積の上限規制も、米国のカジノ企業の要求により緩和された。法案の詳細を331もの政省令に委ねているのは、あとでカジノ企業がやりやすいような規則をつくるため。
・第二の理由は、本法案が歴史上初めて民営賭博を解禁するものであり、極めて違法性が高い。
・民営賭博の違法性は全く阻却されていない。公営ギャンブルは、賭博という違法行為を行うが、その収益を公益性のあるものに限定して使うから、違法性が減じられ合法であると認めてきた。賭博のもうけの大半を自分の懐に入れる民営賭博が、違法性を阻却できる余地など全くない。
(しんぶん赤旗)