2018-08-13(Mon)
送検16人の供述判明―ボ社任せ 責任否定
群馬県警意見―「責任転嫁」「安全性無視」航空局幹部が圧力 ボ社の責任明白 520人が犠牲になった日航ジャンボ機墜落事故。発生から33年を迎えた。
群馬県上野村の墜落現場「御巣鷹の尾根」には、早朝から遺族らが慰霊登山に訪れ、空の安全を祈念。
夕刻には追悼施設「慰霊の園」で追悼慰霊式などが営まれた。
事故に関し、群馬県警が業務上過失致死傷容疑で20人を書類送検。12月で30年になる。
20人は全員不起訴となっている。
時事通信によると、うち、日本航空と運輸省(現・国土交通省)の16人全員の供述全容が初めて判明したという。
ボーイング社の4人は、事情聴取を拒否したままだったようだ。
内容は、
---「ボ社に任せた」とする責任回避の姿勢が目立ち、整備で入念に指示すれば「事故を防げた」との複数の供述が存在していた。
---関係者によると、領収検査を担当した当時の検査部長は調べに対し、(1)ボ社に任せれば安心(2)担当部がすぐ行ける東京でやる安心感(3)できる限り早くやれ-という背景があったと説明。「責任を感じるが、検査課長を信頼し、任せていた」と供述した。
----上司ら5人は「事故機と気付かなかったが、修理した機だからよく見てくれと指示し、確実に検査すれば、事故は防止できた」「修理したことは頭にあったが、通常と同じ指示を与えただけ。指示していれば、事故は防げたと思う」などとする同様の見解を述べた。
どうも「責任転嫁」すぎる気がする。
----群馬県警は、「大惨事を発生させたのに、自らの非を他人に転嫁し、会社防衛と自己保身で責任を否認している」
「責任を検査部に押し付けた上、ミス発見は不可能と供述し、安全性を無視した人命軽視も甚だしい」
「安易な検査で亀裂を看過した。社会的使命感や職業倫理の欠如が重なって生じた」など整備担当者を避難。
運輸省の検査官に対しては「国の検査の存在を根底から没却し、信頼を著しく失墜させ、悪質」
「当初はずさんな検査を容認する供述もあったが、責任回避の供述に変化した。明らかに航空局幹部が組織的防衛のために圧力を加え、自由な供述を制限した」と厳しい批判。
さらに、事情聴取を拒み続けたボ社関係者には、「被害者や遺族に与えた多大な結果や社会的影響などに反し、許し難い」
「適正に業務を実施していれば、何ら罪のない520人の尊い命が一瞬にして奪われることはなかった。刑事責任は明白だ」と断じていた。
なのに、なぜ、全員不起訴となったのか。
真相が解明されていないことがはっきりしたわけで、改めて、真実を明らかにしていくことが必要だ。
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2018-08-13(Mon)
相談窓口の利用低調 総務省 公取、経産、国交などに改善勧告 総務省の行政評価局が、「下請けいじめ」に対する行政側の対応が不十分だとして改善勧告した。
「下請いじめ」は、下請け代金の減額や支払い遅延など下請け法、建設業法で明確に禁止された行為に該当する行為に限定。
それでも、下請け業者2131社中、749社、35.1%が経験。製造業で26.9%、建設業は43.4%もあったという。
しかも、23.1%が下請けいじめは減っていないと答えている。
指導権限を持つ行政機関は、公正取引委員会、経済産業省が下請け法、国土交通省が建設業法によっている。
これら行政機関の相談窓口を利用したのは、749社のうち、わずか22社、うち11社は「問題解決につながらなかった」と答えたという。
ほとんど役に立っていない、ということではないか。
また、建設業の下請け業者から受けた相談191件のうち、発注元への指導は17件、うち15件は改善されたかどうか確認もしていなかったという。
「国は、アベノミクスによる経済の好循環の拡大を実現するため、下請取引の適正化を含めた下請等中小企業の取引条件の改善」(報告書)に力を入れているらしいが、このありさまでは、勧告せざるを得ないのも頷ける。
各機関は、改善勧告を受け止め、「下請けいじめ」根絶に全力挙げて取り組んでほしい。


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2018-08-12(Sun)
顧客との取引で異例 9割の事業所が100件以上 「クロネコ」ブランドに影 ヤマトが引っ越し代金を過大請求していた問題で、国交省が立ち入り検査した。
国交省が、顧客との取引に関して立ち入り調査するのは異例のことだという。
朝日新聞によると
----子会社ヤマトホームコンビニエンスの内部資料によると、同社の全国128事業所のうち123カ所で過大請求が見つかり、うち112カ所で各100件以上の過大請求があった。69カ所で各1千万円以上の返金が必要だと見積もっている。
(朝日新聞より)
これで組織的にやられていたことは明らかだろう。
引っ越し事業は、宅急便に比べて規模が小さいので、業績や株価にはあまり影響が出ていないという。
しかし、「組織的との指摘も受ける今回の不祥事は、世論を味方に行政にも挑んできた「クロネコ」のイメージに影を落とす。」と日経新聞が指摘している。
その通りだと思う。
残業代未払い問題など不祥事が相次ぐ中で、過大請求も行われており、元支店長の告発がなければ公にしなかった。
経営体質を根本的に変えないと「ブランド」は地に落ちる。
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2018-08-11(Sat)
マツダ、ヤマハも 乗用車8社の半数に不正波及 日本の車、信頼損ねる恐れ
日産、スバルで行って排ガス燃費の完成時の検査不正が、スズキとマツダ、ヤマハ発動機でも発覚した。
上場する国内乗用車メーカー7社中4社が検査不正を起こしたことになる。
三菱自動車とスバルは、16年に開発時の燃費データ測定で不正を起こしているから、残りはトヨタとダイハツだけになる。
環境性能が評価されてきたとされる日本の自動車業界だが、全体の信頼を損なう事態といえる。
国交大臣は、今回の3社に対して「極めて遺憾」とのコメントを出したらしいが、
自動車業界全体に対して、どういう対策をとるのだろうか。
各自動車メーカーに抜本対策を求めても、リコールはしない、安全性は確保されている、など「不正」の認識が弱い感じだ。
中には、重大事故の原因につながるほどの悪質な違反ではなく、品質検査制度の仕組みそのものが「時代遅れ」だという声もあるらしい。制度の仕組み見直しは、いずれ検討すべきだろうが、まずやらなければならないことがある。
各企業が、違反に対する真摯な反省と法令順守する企業体質への改善、そのうえでの再発防止策の確立だ。
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2018-08-11(Sat)
墜落2分前にUターン トラブル発生か、救難信号なし 事故調調査8月10日、9人が乗った群馬県の防災ヘリコプター「はるな」が山中に墜落。
11日朝、9人全員の死亡が確認された。
「はるな」が墜落2分前に予定の航路外れUターン、何らかのトラブルがあったのではと報道されている。
運輸安全委員会の事故調査官らが11日に現場入り、原因調査を始めている。
墜落現場は、11日「山の日」に開通する、ぐんま県境稜線トレイル(自然遊歩道)の付近。
防災ヘリ「はるな」は、登山者の入山が増えることを想定し、遭難救助などに備え現地の状況や危険箇所などの調査が目的だったという。
報道によると
---- 「はるな」の機種はベル412EPで、定員は十五人。一九九七年五月に運用を開始し、総飛行時間は七千時間を超えている。昨年度は山岳救助や患者搬送などで四百三回飛行した。エンジン内の空気が逆流し、衝撃音がして出力が下がる不具合のため、今年四~六月に修理を実施。機体は二〇二〇年度に更新予定だった。
運航は東邦航空に委託。防災航空隊員のうち天海機長と整備士の二人は同社社員だった。同社運航の別のヘリが昨年十一月、同県上野村で墜落。事故前の機体修理に問題があり、国交省は今年二月、事業改善命令を出していた。
前橋地方気象台によると、機体の発見現場に近い同県草津町の十日午前十一時ごろの天候は曇りで、弱い風が吹いていた。
<ベル412EP> 米ベル・ヘリコプター・テキストロン社が製造し、国内では海上保安庁や警察庁、自治体の防災ヘリコプターなど、広く使われている。全長約17・1メートル、高さ約4・6メートルで、主回転翼(メインローター)の直径は約14・0メートル。巡航速度は時速243キロ。昨年3月、長野県の山中に墜落し、9人が死亡した長野県の防災ヘリもこの機種だった。群馬県のホームページによると、定員は15人。
-----(東京新聞より)
災害被災者や遭難者を救助するなど防災が役目で、より安全ははずのヘリが、なぜ墜落したのか。
墜落の原因は何か。天候の急変や、操縦系統の不具合、操縦ミスなどいろんな可能性が指摘されているが。
原因究明と再発防止策を早急に進めてもらいたい。
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2018-08-10(Fri)
国と西予市が住民説明会 ダム放流に批判噴出 謝罪求める 市「浸水予測できず」5人の犠牲者を出だした愛媛・西予市の野村ダムの放流問題で、国交省野村ダム管理事務所と西予市が住民説明会を開いた。
約750人の席がほぼ満席になった野村中学校の体育館。
開会直後の黙とう時、「パフォーマンスをするな」「先に謝罪しろ」などの声が響き、
国交省側の説明が終わり質疑応答になると、待ち構えたように次々に手が上がるほどだったようだ。
「天災ではなく人災だ」「もっと臨機応変に対応できなかったのか」
住民からは、当時のダム操作に納得ができない怒りの声が上がった。
多数出た操作への疑問に対し整備局は「規則に基づいて行った」「これまでに経験のない豪雨だった」と繰り返し謝罪しなかった。
住民から「ダムが大事なのか、みんなの命が大事なのか。頭を下げたらどうか」と抗議する場面もあったという。
一方、西予市の菅家市長は、情報伝達に関して「混乱した状況でそういう判断ができなかった。深くおわび申し上げる」と陳謝したという。
国交省側が謝罪しないのは、管理責任を認めると被害補償が必要になるからだろうが、住民は納得しない。
国交省側は、「結果として大きな被害が発生したことを重く受け止めなければならない。検証し有効な対策を図る」(ダム管理事務所長)、「検証で事前放流拡大や、気象予測精度向上に応じて柔軟な操作が可能かも考える」(四国地整の河川情報管理官)と少しは放流規則の改善に言及しているものの、放流の在り方だけ改善しても、住民の不安は消えないだろう。
ダムの洪水調整機能の限界が明らかになったのだから、ダム依存の治水対策を根本から改めるべきだ。
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2018-08-10(Fri)
避難計画なし 流域の浸水未想定 「水位周知河川」県未指定「『ダムは安全』と言い続けた責任がある。逃げ出すことはできない」
野村ダムの着工当時、合併前の旧野村町町長が、自宅に1人残り、2階で暮らし続けているという。
今回の国交省のダム操作や避難の呼びかけ方に疑問はあるが、
「寂しさよりも責任を感じる気持ちの方が強い。『ダムがなければ……』と誤解を残したままあの世にはいけん」と話しているらしい。
この話は、ダムの「安全神話」が地域に蔓延していたこと、
安全なはずのダムの放流が、洪水被害拡大の原因であることを示しているように思う。
実際に、県が管理する肱川の野村地域区間を「水位周知河川」に県が指定していないという。
「水位周知河川」とは、洪水で重大な被害が発生するため氾濫水位を周知する河川のこと。
県が指定すると、市町村が流域の浸水想定区域図(ハザードマップ)の作成するよう水防法で義務付けられている。
野村ダムの下流、野村地域に西予市がハザードマップを作成していなかった理由がここにある。
なぜ、「水位周知河川」に県が指定してこなかったのか。「安全」な野村ダムがあったからということ。
この発想を根本的に変え、ダム直下地域の防災計画を直ちに作成すべきだ。
ハザードマップもない地域に、「異常洪水時防災操作」なる大量放流を伝達しても、どういう被害になるか想定されないだろう。
ダム管理者が地域の状態を把握して、操作や情報伝達を実施したのか疑問。ルール通りでは済まされない。
鹿野川ダム下流の大洲市の浸水被害もひどかった。
共産党の調査で、鹿野川ダムの副所長が、今回の大量の放流について「下流に被害が出ることはわかっていた」と述べている。
被害を軽減する管理責任が国交省にはあるはずで、想定外の記録的大雨だから仕方ない、という理由は通らない。
ダムによる洪水調整が不能になり、下流に被害が出る放流をしなければならない事態は、想定されてきた。
ならば、下流の浸水被害軽減対策はどれだけ進んでいたのか。
無堤防区域が多数残され、堤防強化や河道掘削もほとんどされていなかったようだ。
鹿野川ダム下流は、大洲河川国道事務所と愛媛県が管理しているが、
ダム管理事務所が下流の状況を把握していないでは済まされない。
被害を受けた住民の悲痛な叫び、無念さを真摯に受け止めるべきだ。
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2018-08-09(Thu)
南アルプストンネル工事 静岡県 自然環境への悪影響を検証する有識者会議リニア中央新幹線の南アルプストンネル工事で、静岡県区間はいまだ着工できていない。
大井川水系の流量減問題で、静岡県がJR東海との協定締結に合意していないからだ。
トンネル掘削で地下水が漏れて大井川の流水量が毎秒2トンも減り、下流域に深刻な水不足を及ぼす。
なのに、JR東海は全量を戻す対策を取らないため、静岡県と下流域自治体が反発している。
静岡県は、大井川などの自然環境に及ぼす影響を検証する有識者会議を立ち上げた。
川勝平太知事は「南アルプスにリニア中央新幹線を通すことで悪影響があってはならない。」
有識者委員からは、「事業者はデータを明らかにし、しかるべき対応をしてほしい」など意見が出たという。
JR東海は、(本体工事の)工法や工程、流量減対策のデータなど、示していないということらしい。
3兆円もの公的資金を受け取りながら、工事価格すら情報公開しないJR東海。自治体に対しても秘密主義らしい。
一方、JR東海は、8月末から順次、準備工事に着手することを住民に説明した。
建設機器や資材を運搬する県道や林道、工事関係者用の宿泊施設を設けることなど。
県道トンネル工事費(約四キロ、百四十億円)については、JR側が全額負担で整備すると提案したらしい。
この費用も、3兆円の財政投融資から支払われるのだろう。
JR東海が全額負担といっても、もとは国の資金ではないか。・・・・
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2018-08-09(Thu)
安室奈美恵さん 翁長知事を追悼「遺志受け継がれること願う」沖縄県の翁長雄志知事が亡くなった。
沖縄に新たな米軍基地・辺野古基地はつくらせない。
命がけでたたかい抜かれた翁長さん。
県民の思いを体現し、余人に代え難い知事だった。
翁長さんの意思を受け継がなければ。
心よりご冥福をお祈りいたします。
安室奈美恵さんも翁長知事を追悼している。
「遺志受け継がれること願う」と。
---沖縄の事を考え、沖縄の為に尽くしてこられた知事のご遺志がこの先も受け継がれ、
これからも多くの人に愛される沖縄であることを願っております。
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2018.08.09 お悔やみ申し上げます
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