2018-08-04(Sat)
広島・野呂川ダム 規定違反し大量放流か
流入量を超える放流 約8時間 下流の呉市安浦地区 浸水被害約56ha
西日本豪雨で、広島県が管理する野呂川ダム(呉市)の緊急放流が操作のルール規定に違反していたという。
緊急放流では、ダムに流れ込む水の量と放流する量をほぼ同じにする必要があるが、計約8時間にわたって放流量が流入量を超えていた。下流の呉市安浦地区で浸水被害が約56haに上っており、被害を拡大させた懸念があり、検証するという。
愛媛県の肱川でも国が管理する野村ダム、鹿野川ダムで「異常洪水時防災操作」=緊急放流が行われ、下流に甚大な被害をもたらした懸念があると検証の場が設置されている。
ダムへの流入量を超える大量放流を行えば、下流は急激な洪水に襲われる。河川の氾濫危険水位を超えれば一気に氾濫する。
ダムの放流の危険性は、流入量を超える水量を急激に放流することで高まるので、操作ルールで規定している。
これが、守られなかったとしたら、人為的ミス。
記録的な大雨が頻発化している中で、こうしたダムの放流の危険性は高くなっている。
むしろ、ダムで貯水し、下流への洪水を抑制する治水対策、ダム依存のやり方そのものを見直すべきことを示唆している。
広島県は、管理する椋梨(東広島市)、福富(同)の両ダムについても大量放流が被害をもたらした可能性があるとして、検証対象にしているようだ。
ダムが洪水から守ってくれる、河川整備はあと回し、こういう治水対策そのものを見直す時にきている。
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野呂川(のろがわ)ダム
https://www.pref.hiroshima.lg.jp/soshiki/99/1171427432284.html
平成30年8月の記者発表資料
8月2日:平成30年7月豪雨災害を踏まえた今後の水害・土砂災害対策のあり方検討会(仮称)について【河川課・砂防課・土砂法指定推進担当】 (PDFファイル)(1.65MB)
https://www.pref.hiroshima.lg.jp/uploaded/attachment/322006.pdf