2018-08-31(Fri)
障害者雇用 「水増し」どころか偽装だ
40年以上障害者の雇用機会を奪ってきた 2014独法で発覚していたのに放置
中央省庁の障害者雇用水増し問題、厚労省が発表した調査で半数以上がウソだった。
「水増し」というレベルをはるかに超えており、でたらめもいいところで「偽装」と呼んだほうがいい。
今回の調査は、昨年の発表分に限られたものだが、
1976年の障害者雇用率制度の導入当初からこの「偽装」が行われていたとの指摘もあるという。
40年以上にわたって多くの障害者の雇用機会を奪ってきたことになり、制度の運用を偽装してきたという大問題だ。
行政の責任はもちろん、行政に対する国会のチェック機能が問われている。
驚いたことに、安倍政権になって間もない2014年に、厚労省所管の独立行政法人「労働者健康福祉機構」で、同様の水増し問題が発覚していたという。当時の厚労相が「許し難い行為」と同機構を批判していたらしい。
独法と同じ「水増し」を、すでに多くの省庁でやっていたのに、全体の総点検も行わなかったというのだ。
昨今、日産など自動車業界で検査不正やデータ改ざんが相次いでいるが、同業者への総点検は当たり前になっている。
民間企業には総点検を指示するのに、身内の行政機関には甘い対応をしてきたということではないか。
安倍政権の「偽装」体質は、政権発足時点から内包していたとみるしかない。
こうした政権の責任も含めて全体像を、徹底的に明らかにすべきで、チェックする国会にその責任がある。
各紙社説を紹介する。
中央省庁の障害者雇用水増し問題、厚労省が発表した調査で半数以上がウソだった。
「水増し」というレベルをはるかに超えており、でたらめもいいところで「偽装」と呼んだほうがいい。
今回の調査は、昨年の発表分に限られたものだが、
1976年の障害者雇用率制度の導入当初からこの「偽装」が行われていたとの指摘もあるという。
40年以上にわたって多くの障害者の雇用機会を奪ってきたことになり、制度の運用を偽装してきたという大問題だ。
行政の責任はもちろん、行政に対する国会のチェック機能が問われている。
驚いたことに、安倍政権になって間もない2014年に、厚労省所管の独立行政法人「労働者健康福祉機構」で、同様の水増し問題が発覚していたという。当時の厚労相が「許し難い行為」と同機構を批判していたらしい。
独法と同じ「水増し」を、すでに多くの省庁でやっていたのに、全体の総点検も行わなかったというのだ。
昨今、日産など自動車業界で検査不正やデータ改ざんが相次いでいるが、同業者への総点検は当たり前になっている。
民間企業には総点検を指示するのに、身内の行政機関には甘い対応をしてきたということではないか。
安倍政権の「偽装」体質は、政権発足時点から内包していたとみるしかない。
こうした政権の責任も含めて全体像を、徹底的に明らかにすべきで、チェックする国会にその責任がある。
各紙社説を紹介する。