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2018-09-12(Wed)

関空浸水 防災、復旧のネック 複雑な権利関係

全国に「海上空港」  直面する津波・高潮リスクにどう対応?

関空の運航再開に、関西エアポートの対応にしびれを切らして、国交省が乗り出した。
運航は運営権者の専権事項のはずだが、安倍首相の指示で、民営化の建前をかなぐり捨てたのだろう。

だとしたら、防災対策も国交省が乗り込んでやっていたらと思うのだが・・・。

興味深い産経のネット記事が出ていた。
---「複雑な権利関係が迅速な復旧や今後の防災対策工事のネックになりかねない。」
「全国の公共施設では、インフラ施設の運営権を民間事業者に売却する『コンセッション方式』が進むが、その弱点が顕在化した形となった。」というもの。(産経WEST)

記事の中で、関西エアポートの山谷社長は、
「海上空港として高潮、津波が大きなリスクと認識していたが、(関西エアは)空港をいちから設計するのではなく、民間の力で活性化するのが本分」
と言っているようだ。
高潮、津波対策は地盤の所有者がするもので、運営会社は空港の地盤の対策までやることはない、という意味だろう。

----「関西エアは空港の土地や滑走路を所有している訳ではない。土地は関西国際空港土地保有株式会社(旧関空会社)が所有。滑走路やターミナルビルなどは旧関空会社から業務を引き継ぎ、民営化前まで運営していた新関空会社が所有している。復旧費用も100億円までは関西エアが負担するが、それ以上は新関空会社が負う契約だ。また、滑走路のかさ上げなどの防災工事は、関西エア独断ではできない。」
と解説しているが、その通りなのだろう。

連絡橋は関係がさらに複雑らしい。
鉄道部分は新関空会社が所有し、JR西、南海電鉄に貸している。
道路部分は日本高速道路保有・債務返済機構が所有し、管理・運営は西日本高速道路。

関西学院大の上村教授が、
「コンセッションを行う場合は災害の想定をきっちりして、どのインフラをだれが直すのか、事前に整理しておく必要がある」
と指摘しているが、それだけでなく、監督官庁の国交省の役割ももっと明確にしておくべきだと思う。
コンセッション方式の民営化は、水道事業での導入を狙っている。
そもそも、これこそ見直すことが必要ではなかろうか。

全国の「海上空港」を見ると、 「浸水被害はあり得ない」(羽田空港)と担当者が答えているらしい。
関空浸水も、室戸台風の時の高潮を想定していたが、それを超える「想定外」の高潮が発生して浸水した。
「想定外」もありうるのに「浸水被害はあり得ない」と断言する態度にこそ不安を感じる。

関空の浸水被害は、変圧器など水に弱い電気設備が浸水し、使えない状態が長期化している。
片田・東京大大学院特任教授(災害社会工学)が「関空は海上にあり、地盤沈下も進むなど浸水リスクは想定されていた。重要なインフラ設備なのに、水に弱い電気設備を地下に置くのは危機管理として問題がある」と指摘している。(毎日新聞)

他の「海上空港」は、どうなのだろうか。総点検して対策をとるべきだ。


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