2018-09-15(Sat)
北海道地震 大規模土砂崩れ
火山性地盤、傷深く 軽石層の危険性、露呈
北海道地震から13日で1週間。
死者41人のうち、36人が厚真町の大規模な土砂崩れで亡くなった。
16世帯34人の吉野地区では、19人が犠牲になった。
厚真町の土砂崩れは、3800か所あり、直径20キロの範囲に集中していたという。
なぜ、これほどの土砂崩れが発生したのか。
専門家は、軽石層が土砂崩れの原因と考えているようだ。
「軽石はスポンジのように保水力があり、地震の揺れでつぶれて滑りやすくなり、崩壊が発生。傾斜や地形を問わず、広い範囲で、上にある表層の土砂もろとも崩れたという。今回の地震は、断層の破壊が地下深くから浅い方に向かって進んだことが分かっており、強い揺れをもたらしたことも影響したとみられる。」(朝日)
厚真町長は「大きな地震で土砂崩れが起こることは想定外だった」と話しているらしい。
過去の記録では、台風や十勝沖地震でも土砂崩れで家屋が倒壊する被害がなかったが、
今回は、町の防災ハザードマップで指定された危険区域外の住民にも複数の犠牲者が出た。(毎日)
しかし、全国で見ると、地震で土砂災害が何度も発生している。
今回のように、火山灰や軽石でできた地層が原因となる土砂災害は、「地震では典型的」らしい。
京都大防災研究所の千木良教授によると、
----「2016年の熊本地震で起きた阿蘇地方の地すべりや、1923年の関東大震災で神奈川県秦野市の「震生(しんせい)湖」をつくった地すべりも、軽石や火山灰の層が滑って起きた。比較的深い場所にある風化した軽石などの層が、地震の揺れで「すべり台」となるという。
泥や砂などでできた堆積(たいせき)岩が崩れることもある。2004年の新潟県中越地震での多くの地すべりや、08年の岩手・宮城内陸地震の荒砥沢の地すべりがその例だ。堆積岩は地層の境目で滑りやすい。」
そして、地震による地すべりは、緩やかな傾斜地で発生することが多いらしく、
「土砂災害防止法に基づく急傾斜地の対象にならず、ノーマークの所も多い」と千木良教授は指摘している。(朝日)
---札幌市清田区では谷を火山灰で埋め立てた住宅地で広範囲に液状化現象が発生するなど、火山性土壌特有の「地盤災害」の様相が顕著だ。専門家は「揺れの強さや揺れ方は予想できないが、地盤の強弱は調べれば分かる」として、地盤改良などの対策の必要性を指摘する。(毎日)
地震による土砂災害は、軽石や火山灰、泥や砂などの弱い地盤で起こりやすい。
しかし、土砂災害防止法など土砂災害警戒区域の指定から外れているところも多くある。
火山地域をはじめ、軽石や火山灰など地盤の強弱を調査し、危険区域に指定する。
そのうえで、砂防対策や地盤改良など土砂災害防止対策を見直し、必要な対策を講じていくことが必要だ。
北海道地震から13日で1週間。
死者41人のうち、36人が厚真町の大規模な土砂崩れで亡くなった。
16世帯34人の吉野地区では、19人が犠牲になった。
厚真町の土砂崩れは、3800か所あり、直径20キロの範囲に集中していたという。
なぜ、これほどの土砂崩れが発生したのか。
専門家は、軽石層が土砂崩れの原因と考えているようだ。
「軽石はスポンジのように保水力があり、地震の揺れでつぶれて滑りやすくなり、崩壊が発生。傾斜や地形を問わず、広い範囲で、上にある表層の土砂もろとも崩れたという。今回の地震は、断層の破壊が地下深くから浅い方に向かって進んだことが分かっており、強い揺れをもたらしたことも影響したとみられる。」(朝日)
厚真町長は「大きな地震で土砂崩れが起こることは想定外だった」と話しているらしい。
過去の記録では、台風や十勝沖地震でも土砂崩れで家屋が倒壊する被害がなかったが、
今回は、町の防災ハザードマップで指定された危険区域外の住民にも複数の犠牲者が出た。(毎日)
しかし、全国で見ると、地震で土砂災害が何度も発生している。
今回のように、火山灰や軽石でできた地層が原因となる土砂災害は、「地震では典型的」らしい。
京都大防災研究所の千木良教授によると、
----「2016年の熊本地震で起きた阿蘇地方の地すべりや、1923年の関東大震災で神奈川県秦野市の「震生(しんせい)湖」をつくった地すべりも、軽石や火山灰の層が滑って起きた。比較的深い場所にある風化した軽石などの層が、地震の揺れで「すべり台」となるという。
泥や砂などでできた堆積(たいせき)岩が崩れることもある。2004年の新潟県中越地震での多くの地すべりや、08年の岩手・宮城内陸地震の荒砥沢の地すべりがその例だ。堆積岩は地層の境目で滑りやすい。」
そして、地震による地すべりは、緩やかな傾斜地で発生することが多いらしく、
「土砂災害防止法に基づく急傾斜地の対象にならず、ノーマークの所も多い」と千木良教授は指摘している。(朝日)
---札幌市清田区では谷を火山灰で埋め立てた住宅地で広範囲に液状化現象が発生するなど、火山性土壌特有の「地盤災害」の様相が顕著だ。専門家は「揺れの強さや揺れ方は予想できないが、地盤の強弱は調べれば分かる」として、地盤改良などの対策の必要性を指摘する。(毎日)
地震による土砂災害は、軽石や火山灰、泥や砂などの弱い地盤で起こりやすい。
しかし、土砂災害防止法など土砂災害警戒区域の指定から外れているところも多くある。
火山地域をはじめ、軽石や火山灰など地盤の強弱を調査し、危険区域に指定する。
そのうえで、砂防対策や地盤改良など土砂災害防止対策を見直し、必要な対策を講じていくことが必要だ。