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2018-11-12(Mon)

相次ぐ品質検査不正 設備老朽化と人手不足で衰える工場」

「カイゼン」の名で、問題解決を現場任せにしてきた日本企業

鉄鋼、自動車、免震建築物など製品の検査不正が相次いで発覚している。
日経の指摘に、その通りと頷く。
設備の老朽化と人手不足(リストラ)で「衰える工場」が品質不正を招く、という指摘だ。

日本経済新聞 2018/11/11 1:30
◇品質不正: 衰えるニッポンの工場 品質不正を招く
---日本企業の品質検査不正が止まらない。鉄鋼、自動車に続き、油圧機器メーカーのKYBが免震装置で検査不正を公表した。なぜ品質の根幹である検査データを偽るのか。SUBARU(スバル)や日産自動車などの調査報告書を読み解くと、一つの共通点が浮かび上がる。設備の老朽化と人手不足で「衰える工場」という現実だ。

---各社は老朽化した設備で検査を続けていた。・・・新設からの経過年数である「設備年齢」は大企業で90年度と比べて1.5倍に増えた。

---人への投資もおろそかになっていた。日産は経営危機に陥った99年以降、カルロス・ゴーン現会長の指揮下でリストラを断行し、「国内技術員が人手不足に陥った」(報告書)。
人手が足りず、納期に間に合わせるために不正を繰り返す。KYBの検査員は延べ8人、一時は1人で作業にあたっていた。「基準に満たない製品を分解して正しくするのに5時間かかる」(カヤバシステムマシナリーの広門茂喜社長)が、人的な余裕がなく改ざんに走った。

---カイゼンの名の下、問題の解決を現場に任せてきた日本企業。各社の報告書でもコストや納期を守るために、現場の判断で不正に手を染めたケースが目立つ。もちろんそれが経営陣の言い訳にはならない。コスト削減を掲げるだけで現場のひずみに目をつぶり、不正に追い込んだ経営の責任は重い。


さらに、問題の根っこには、極限まで負荷が高まった「限界現場」を経営陣が放置してきたとも指摘する。

日本経済新聞 2018/10/30 6:30
◇破綻招く「限界現場」、KYB問題で浮上(日経ビジネス)
----問題の根っこには、極限まで負荷が高まった「限界現場」を経営陣が放置してきたこともあるだろう。日産自動車の検査不正や神戸製鋼所の品質不正で見られた構図だ。
KYBの場合は2004年の新潟県中越地震以降の免震装置の需要拡大に対し、当初1~2人だった検査員を5人に増やし、検査に必要な設備も2台から3台に増やしたとする。
だが、それも不十分だった。ネックになったのは基準を満たさない製品への対応だ。KYBでは装置を分解して修正するようにしていたが、一連の作業にかかる時間は5時間。これではその日の生産計画を達成することも難しい。人員を増やしていれば、現場が偽装することはなかったかもしれない。


日産やスバルも設備老朽化、リストラが背景にあったと指摘。

日本経済新聞 2018/9/26 21:27
◇スズキ・日産、検査不正のドミノ 疲弊する製造現場
---国内工場が厳しいコスト競争にさらされた結果が、不正につながった。日産は、国内工場の設備の老朽化が問題を引き起こした要因の一つだった。SUBARU(スバル)も検査設備に十分投資していなかったことが明らかになっている。
日産は国内外の工場で生産効率を競わせ、優秀な工場に人気車の生産を割り振っている。海外工場との生産コストの差を埋めようとして適切な人員配置ができず、不正を招いた可能性がある。
日産は・・・検査担当者の増員や新たな測定装置などを導入する。今後6年間で約1800億円の投資に及ぶ。今年度、約670人を工場の検査関係で採用する計画も表明した。


製品の安全、安心の確保は、不正を監視する国交省など行政の責務でもある。
検査不正の背景にあるものまで注視して経営者を指導すべきだと思う。


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2018-11-12(Mon)

大臣認定でまた不正  防火サッシ 不適合品出荷 279件

トクヤマ子会社、エクセルシャノン 製造現場の管理体制に問題か

国土交通省が、また、大臣認定に適合しない部品が使われた製品が出荷されていたと発表した。
化学メーカー、トクヤマの子会社エクセルシャノンが出荷した防火サッシだ。
出荷先総数911件のうち、35都道府県の279棟の一戸建て住宅などに設置されていたという。

防火サッシの戸締まりに使う部品が、国に申請していた亜鉛合金製ではなく樹脂製だったようで、
実際に火災の拡大につながったケースは確認されていないらしい。

すでに約9割の物件で部品交換が完了しており、12月末までに原則全ての部品を交換する予定だという。

報道では、当該製品の安全性について、
会社側は「樹脂製部品においても、自社の性能確認試験で防火性能に問題はないことを確認している」とし、
顧客の要望で交換しない場合でも適法となるよう、実際に出荷した製品仕様で大臣認定を取得する予定だ、と言っている。

これは、大臣認定に適合しない製品でも、自社の確認試験で問題なければ、大臣認定とれる、ということだろうか。
だとすると、大臣認定だと偽って出荷した製品でも、後から大臣認定が取れることになる。なんかおかしい。

会社は、原因について、
「社内基準で定められた生産初回時に行うべき認定仕様の確認を怠り、生産担当者に対する教育・確認が不十分であったことが原因で誤った部品を取り付ける」
「製品の最終検査において、当該部品の確認(クレセント本体のキャップを外して台座の材質を確認する)をする検査項目もなく、製品のチェック機能が働きませんでした。」
などと言っている。

大臣認定を受けておきながら「認定仕様の確認を怠り」とは、大臣認定の認識が軽すぎるのではないか。
さらに、最終検査で部品の「検査項目もなく」というのは、検査すべき大臣認定製品という認識もなかったということか。

免震ダンパーにしても本件にしても「大臣認定」制度そのものの在り方を見直すべきではなかろうか。

エクセルシャノンHP
防火設備(引違い窓)における国土交通大臣認定の仕様への不適合について




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