2018-12-07(Fri)
日産また不正 「ゴーン事件」最中 ブレーキで
ゴーン流リストラで現場に負担 慢性的な人手不足
日産の新たな不正が発覚した。
新車の出荷前検査に関わる不正で、ブレーキなど安全性能が対象だという。
日産の不正発覚は4度目だ。
昨年9月、国内工場で無資格の従業員が完成検査を実施していたことが発覚。
今年7月には、新車の抜き取り検査で燃費や排ガスデータの改竄(かいざん)などが判明。
今年9月には、「精密車両測定検査」でも不正が見つかった。
こうした一連の検査不正をめぐって、今年9月最終的な原因分析と再発防止策を国に報告、担当役員が「ウミは出し切った」としていた。
今回は、「コストカッター」ゴーン事件の最中、しかも、ブレーキなど安全性能での不正。
深刻度は「底なし」の様相だ。
コストカッター・ゴーン流のリストラが、検査員不足など現場に計り知れない負担を強いてきた結果だ。
◇日産、「ゴーン事件」最中にまた不正=問題、底なしの様相
----カルロス・ゴーン容疑者の逮捕で揺れる日産自動車で、新たな品質検査関連の不正が明らかになった。日産は今年9月、昨年秋以降に発覚した一連の品質不正の終結を宣言したばかりだったが、問題は「底なし」の様相を呈してきた。
「コストカッター」と呼ばれたゴーン容疑者が1999年に日産の実権を握って以降、同社の生産現場では、採算性を過度に重視する傾向が強まった。データ改ざんなどの不正が起きたのは、品質検査を担う人員や設備が不十分で、現場に作業をやり直す余裕がなかったことが一因とされる。
日産の不正に関する第三者委員会が今年9月に公表した報告書は「2000年代以降に排ガス測定値の書き換えが常態化した」と指摘。不正の背景について、コスト抑制に力点を置くあまり、「工場の維持・発展に不可欠な要素が失われた」と利益偏重に傾く企業体質を批判した。・・・
(時事通信 2018/12/7(金) 9:00)
◇「無理が出ている」 日産、現場に負担…負の遺産清算になお時間
----日産自動車で新たな検査不正が発覚し、規律の緩みが止まらない生産現場の実態が浮き彫りとなった。カルロス・ゴーン容疑者が経営を握って19年。高い目標と費用の削減で現場に負担を強いてきた「負の遺産」の清算には時間がかかりそうだ。
「現場に無理が出ている」と追浜工場(神奈川県横須賀市)の従業員はこぼす。9月に公表された弁護士らの調査結果によると、日産は2003年ごろから海外に工場を新設し、熟練技術員も派遣した。しかし総人員は補充しなかった。
慢性的な人手不足の中で規範意識が薄れ、ごまかしや手抜きが常態化していった。「他の業務を兼任しており、ゆとりをもって測定業務に従事できない」と話す検査員もいた。
この間、ゴーン容疑者は高額報酬を受け取り、自身の能力からすれば「適切だ」と正当化していたが、実際には現場管理を怠ることで消費者を裏切っていた。周囲もそれを許容してきた。・・・
(Sankei-Biz 2018.12.7 09:45)
日産の新たな不正が発覚した。
新車の出荷前検査に関わる不正で、ブレーキなど安全性能が対象だという。
日産の不正発覚は4度目だ。
昨年9月、国内工場で無資格の従業員が完成検査を実施していたことが発覚。
今年7月には、新車の抜き取り検査で燃費や排ガスデータの改竄(かいざん)などが判明。
今年9月には、「精密車両測定検査」でも不正が見つかった。
こうした一連の検査不正をめぐって、今年9月最終的な原因分析と再発防止策を国に報告、担当役員が「ウミは出し切った」としていた。
今回は、「コストカッター」ゴーン事件の最中、しかも、ブレーキなど安全性能での不正。
深刻度は「底なし」の様相だ。
コストカッター・ゴーン流のリストラが、検査員不足など現場に計り知れない負担を強いてきた結果だ。
◇日産、「ゴーン事件」最中にまた不正=問題、底なしの様相
----カルロス・ゴーン容疑者の逮捕で揺れる日産自動車で、新たな品質検査関連の不正が明らかになった。日産は今年9月、昨年秋以降に発覚した一連の品質不正の終結を宣言したばかりだったが、問題は「底なし」の様相を呈してきた。
「コストカッター」と呼ばれたゴーン容疑者が1999年に日産の実権を握って以降、同社の生産現場では、採算性を過度に重視する傾向が強まった。データ改ざんなどの不正が起きたのは、品質検査を担う人員や設備が不十分で、現場に作業をやり直す余裕がなかったことが一因とされる。
日産の不正に関する第三者委員会が今年9月に公表した報告書は「2000年代以降に排ガス測定値の書き換えが常態化した」と指摘。不正の背景について、コスト抑制に力点を置くあまり、「工場の維持・発展に不可欠な要素が失われた」と利益偏重に傾く企業体質を批判した。・・・
(時事通信 2018/12/7(金) 9:00)
◇「無理が出ている」 日産、現場に負担…負の遺産清算になお時間
----日産自動車で新たな検査不正が発覚し、規律の緩みが止まらない生産現場の実態が浮き彫りとなった。カルロス・ゴーン容疑者が経営を握って19年。高い目標と費用の削減で現場に負担を強いてきた「負の遺産」の清算には時間がかかりそうだ。
「現場に無理が出ている」と追浜工場(神奈川県横須賀市)の従業員はこぼす。9月に公表された弁護士らの調査結果によると、日産は2003年ごろから海外に工場を新設し、熟練技術員も派遣した。しかし総人員は補充しなかった。
慢性的な人手不足の中で規範意識が薄れ、ごまかしや手抜きが常態化していった。「他の業務を兼任しており、ゆとりをもって測定業務に従事できない」と話す検査員もいた。
この間、ゴーン容疑者は高額報酬を受け取り、自身の能力からすれば「適切だ」と正当化していたが、実際には現場管理を怠ることで消費者を裏切っていた。周囲もそれを許容してきた。・・・
(Sankei-Biz 2018.12.7 09:45)