2019-01-02(Wed)
リニア駅周辺開発 名古屋 「地上げ」街壊し
立ち退き迫り、隣の部屋壊す/名古屋駅周辺整備に2000億円超 名古屋市
30年の時を経て、「地上げ」が復活しているようだ。
1990年頃のバブル時、地価高騰を見越した土地の買収が横行、住宅の敷地を高額で買い取り、借地・借家人を強引に追い出し、開発者に転売した。
そんなバブルが崩壊し、長らく「地上げ」の姿は表立っては見えなかった。
ここにきて、リニア建設などの影響で再開発バブル状態が続く、名古屋駅周辺で目立っている。
背景には、名古屋市など行政側が、率先して再開発を推進、加速させていることがある。
名古屋市は、名古屋駅前の再整備計画案で、2000億円もの事業費を示した。
本来なら、「地上げ」に苦しむ住民に寄り添うのが、役所の仕事だろう。
ところが、自ら開発者側の計画づくりをすすめている。リニア計画が拍車をかけている。
そもそも行政のまちづくりはどうあるべきか、検証が必要ではないだろうか。
朝日新聞デジタル2018年12月29日16時21分
立ち退き迫り、隣の部屋壊す 名古屋駅周辺で「地上げ」
----再開発が進む名古屋駅周辺で、不動産業者による「地上げ」が進んでいる。隣の空き部屋が壊されたり、一方的に契約解除通知をされたりと、立ち退きを迫られる人もいる。業者側は、地価上昇が続く間に「資産の有効利用」を狙っているようだ。
----バリバリバリ――。今年3月、耳をつんざく音が周囲に響いた。空き部屋の窓ガラスが割られ、戸が外された。所有する不動産会社(大阪市)の関連会社員の男性2人がスーツ姿でハンマーなどを手にしていた。
「不安あおる一昔前の手法だ」
「出て行けってことなんだろうね。でもここら辺に住んでいる人はみんな顔なじみだし、今さら知らんとこ行っても生きていけないよ」。長屋で60年以上暮らす男性(89)は言う。
----12月時点でも窓や戸は壊れたまま。消防も以前、不動産会社に改善を求めたが、状況は変わっていない。
祖父の代から間借りする70代の男性は憤りを隠さない。「意図的に建物の劣化を図って住民に防火、防犯上の不安をあおっている。一昔前の『地上げ屋』の手法だ」と話した。
----名駅付近を地元とする不動産業者によると、こうした動きに合わせ、土地の転売目的で入居者がいる古いマンションやアパートを割安で入手する地上げ業者の動きがあるという。不動産業者の男性は、手荒な地上げは「モラルの問題」とする一方、「地主のなかには建物の処分方法に困っている人もいる。いわば『必要悪』として地上げ業者が受け皿となっている」と話す。
日本経済新聞 2018/12/19 19:27
名古屋駅周辺整備に2000億円超 名古屋市、東西に広場
----名古屋市は19日、名古屋駅前の再整備計画案を示した。西口、東口ともに広場を設けて歩行者空間を拡充するほか、一般車両とタクシーの乗り入れ機能を分離する。名古屋高速と駅西口を地下専用道でつなぐことも検討する。総事業費は2000億円を超える見通し。2027年に予定するリニア中央新幹線の開業に向けて利便性を高める。
30年の時を経て、「地上げ」が復活しているようだ。
1990年頃のバブル時、地価高騰を見越した土地の買収が横行、住宅の敷地を高額で買い取り、借地・借家人を強引に追い出し、開発者に転売した。
そんなバブルが崩壊し、長らく「地上げ」の姿は表立っては見えなかった。
ここにきて、リニア建設などの影響で再開発バブル状態が続く、名古屋駅周辺で目立っている。
背景には、名古屋市など行政側が、率先して再開発を推進、加速させていることがある。
名古屋市は、名古屋駅前の再整備計画案で、2000億円もの事業費を示した。
本来なら、「地上げ」に苦しむ住民に寄り添うのが、役所の仕事だろう。
ところが、自ら開発者側の計画づくりをすすめている。リニア計画が拍車をかけている。
そもそも行政のまちづくりはどうあるべきか、検証が必要ではないだろうか。
朝日新聞デジタル2018年12月29日16時21分
立ち退き迫り、隣の部屋壊す 名古屋駅周辺で「地上げ」
----再開発が進む名古屋駅周辺で、不動産業者による「地上げ」が進んでいる。隣の空き部屋が壊されたり、一方的に契約解除通知をされたりと、立ち退きを迫られる人もいる。業者側は、地価上昇が続く間に「資産の有効利用」を狙っているようだ。
----バリバリバリ――。今年3月、耳をつんざく音が周囲に響いた。空き部屋の窓ガラスが割られ、戸が外された。所有する不動産会社(大阪市)の関連会社員の男性2人がスーツ姿でハンマーなどを手にしていた。
「不安あおる一昔前の手法だ」
「出て行けってことなんだろうね。でもここら辺に住んでいる人はみんな顔なじみだし、今さら知らんとこ行っても生きていけないよ」。長屋で60年以上暮らす男性(89)は言う。
----12月時点でも窓や戸は壊れたまま。消防も以前、不動産会社に改善を求めたが、状況は変わっていない。
祖父の代から間借りする70代の男性は憤りを隠さない。「意図的に建物の劣化を図って住民に防火、防犯上の不安をあおっている。一昔前の『地上げ屋』の手法だ」と話した。
----名駅付近を地元とする不動産業者によると、こうした動きに合わせ、土地の転売目的で入居者がいる古いマンションやアパートを割安で入手する地上げ業者の動きがあるという。不動産業者の男性は、手荒な地上げは「モラルの問題」とする一方、「地主のなかには建物の処分方法に困っている人もいる。いわば『必要悪』として地上げ業者が受け皿となっている」と話す。
日本経済新聞 2018/12/19 19:27
名古屋駅周辺整備に2000億円超 名古屋市、東西に広場
----名古屋市は19日、名古屋駅前の再整備計画案を示した。西口、東口ともに広場を設けて歩行者空間を拡充するほか、一般車両とタクシーの乗り入れ機能を分離する。名古屋高速と駅西口を地下専用道でつなぐことも検討する。総事業費は2000億円を超える見通し。2027年に予定するリニア中央新幹線の開業に向けて利便性を高める。