2019-01-09(Wed)
ゴーン前会長 無実主張 検察と全面対決
勾留の在り方議論 根拠に丁寧な説明が要る
神戸新聞 2019/01/09
社説:ゴーン氏勾留/根拠に丁寧な説明が要る
----会社法違反(特別背任)の疑いで再逮捕された日産自動車前会長カルロス・ゴーン容疑者の勾留理由開示手続きがきのう、東京地裁で開かれた。
ゴーン前会長は自身の口で「容疑はいわれのないものだ」「不当に勾留されている」などと無実を主張した。
昨年11月に金融商品取引法違反容疑で逮捕されて以降、公の場に姿を見せるのは初めてだ。
世界に広く知られるカリスマ経営者の3度にわたる逮捕と長期の勾留は、国際的に高い関心が寄せられている。
毎日新聞2019年1月9日 東京朝刊
社説:ゴーン前会長が無実主張 検察が背負った重い課題
----会社法違反(特別背任)容疑で逮捕された日産自動車前会長のカルロス・ゴーン容疑者が、東京地裁の勾留理由開示手続きで、「容疑はいわれのないものだ」と無実を訴え、勾留も不当だと述べた。
----特別背任容疑は、私的な金融取引の損失約18億円を日産に付け替えたとされるものだ。サウジアラビアの実業家が信用保証に協力してくれたことを受け、ゴーン前会長はいったん契約を自分に戻したが、その後、実業家に16億円送金していた。
----ゴーン前会長は、特別背任容疑だけでなく、昨年11月に最初に逮捕された役員報酬の虚偽記載(金融商品取引法違反)の起訴内容についても全面的に否認した。検察との全面対決の構図が見えてきた。
東京新聞 2019年1月9日
【社説】ゴーン前会長 勾留の在り方も議論を
----「無実だ」と日産自動車のゴーン前会長が述べた。不当な勾留だとも。特別背任事件の最中に勾留理由開示手続きで法廷に立った。身柄拘束の在り方について、議論する契機にすべきであろう。
---- 「ゴーン事件」によって、海外メディアが一斉に日本の刑事司法の問題点を指摘した。もう一度、謙虚に身柄拘束の在り方を再考してみてはどうか。
「容疑はいわれないものだ」「日産には損害を与えていない」-。法廷でゴーン容疑者が主張した言葉は、検察のストーリーと対立する。事件が法律論の争いになる要素もあろう。全面無罪の具体的な主張がある以上、検察側が描く筋書きを鵜呑(うの)みにせず、冷静に事件を見つめたい。
神戸新聞 2019/01/09
社説:ゴーン氏勾留/根拠に丁寧な説明が要る
----会社法違反(特別背任)の疑いで再逮捕された日産自動車前会長カルロス・ゴーン容疑者の勾留理由開示手続きがきのう、東京地裁で開かれた。
ゴーン前会長は自身の口で「容疑はいわれのないものだ」「不当に勾留されている」などと無実を主張した。
昨年11月に金融商品取引法違反容疑で逮捕されて以降、公の場に姿を見せるのは初めてだ。
世界に広く知られるカリスマ経営者の3度にわたる逮捕と長期の勾留は、国際的に高い関心が寄せられている。
毎日新聞2019年1月9日 東京朝刊
社説:ゴーン前会長が無実主張 検察が背負った重い課題
----会社法違反(特別背任)容疑で逮捕された日産自動車前会長のカルロス・ゴーン容疑者が、東京地裁の勾留理由開示手続きで、「容疑はいわれのないものだ」と無実を訴え、勾留も不当だと述べた。
----特別背任容疑は、私的な金融取引の損失約18億円を日産に付け替えたとされるものだ。サウジアラビアの実業家が信用保証に協力してくれたことを受け、ゴーン前会長はいったん契約を自分に戻したが、その後、実業家に16億円送金していた。
----ゴーン前会長は、特別背任容疑だけでなく、昨年11月に最初に逮捕された役員報酬の虚偽記載(金融商品取引法違反)の起訴内容についても全面的に否認した。検察との全面対決の構図が見えてきた。
東京新聞 2019年1月9日
【社説】ゴーン前会長 勾留の在り方も議論を
----「無実だ」と日産自動車のゴーン前会長が述べた。不当な勾留だとも。特別背任事件の最中に勾留理由開示手続きで法廷に立った。身柄拘束の在り方について、議論する契機にすべきであろう。
---- 「ゴーン事件」によって、海外メディアが一斉に日本の刑事司法の問題点を指摘した。もう一度、謙虚に身柄拘束の在り方を再考してみてはどうか。
「容疑はいわれないものだ」「日産には損害を与えていない」-。法廷でゴーン容疑者が主張した言葉は、検察のストーリーと対立する。事件が法律論の争いになる要素もあろう。全面無罪の具体的な主張がある以上、検察側が描く筋書きを鵜呑(うの)みにせず、冷静に事件を見つめたい。