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2019-03-03(Sun)

長崎新幹線工事 水枯れ被害 自然環境は戻らない

トンネル工事 全31本のうち11本 期限付きの補償 納得できない 

九州新幹線西九州ルート(長崎新幹線)のトンネル建設工事による水枯れ被害が相次いでいる。
トンネル31本のうち11本で何らかの水枯れが発生しているらしい。
トンネル工事の近くの集落で、川の水や湧水が減り、住民が田植えを諦めたり、池のコイが死んだりするなどの支障が生じているという。

建設主体は鉄道運輸機構だが、所管する国交省の役人は、「全国のトンネル工事で、よくある事象」。
水枯れ被害の対策を渇水対策と呼び、仮設井戸・貯水槽の設置、タンク車による水運搬を応急処置する。
恒久対策は、ため池の設置、深井戸の設置を講じる。公共工事の補償要綱に基づく対応だという。

さも、大したことないみたいに言うのだが、それでいいのだろうか。
報道では「水は配分されても、江戸時代から湧水(ゆうすい)が豊富だったこの地区の自然環境は戻らないのではないか」
また、公共工事の補償期間は30年しかなく、「ポンプやタンクなどの維持・管理費や電気代が、将来、自己負担になるのは納得できない」
など住民の不安の声が紹介されている。

まずは、こうした自然・生活環境破壊が起こらないよう公示前の事前アセスを徹底して行い、被害の出ない対策・工法にすること。
被害が出たら、川や湧水の減水・渇水を可能な限り元通りにする対策を講じること。
そのうえで、井戸やため池を設置を対策とすべきではないだろうか。

そもそも、この長崎新幹線は、フリーゲージトレイン構想がとん挫し、採算性がいっそう見通せない状況になっている。
収益が赤字になるリスクを民営化したJR九州が、無条件で運行するのかも疑問だ。
根本から検討しなおす必要がありそうだ。

しんぶん赤旗 2019年2月28日
長崎新幹線工事 水枯れ被害 農家、田植え断念 水回復・補償へ超党派で
----「私は別に新幹線に反対してるわけじゃない。だけど自然を壊してもらっちゃ困るんですよ」―。昨年水枯れで田植えができなかった長崎県諫早市多良見町の井樋ノ尾(いびのお)地区で農業を営む草野敏さん(65)は胸の内を明かしました。
----原因だと認める
 工事が強硬に進められている井樋ノ尾地区では、トンネル掘削による水枯れ被害の補償を求める党派を超えた運動が起きるなど、長崎新幹線は迷走しています。
 川の水が急激に減ったのは2017年12月ごろでした。18年2月に自治会が市に水位調査と対策を申し入れ、工事発注元の鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)が調査。水源から1・4キロ離れた久山(くやま)トンネル(全長4990メートル、13年12月着工)構内での出水と川の減水の時期が重なったとし、トンネル工事が原因だと認めました。


朝日新聞デジタル2019年2月6日17時56分
新幹線トンネル工事で水不足 飲料水ピンチ、田植え断念
----九州新幹線西九州ルートの久山(くやま)トンネル(長崎県諫早市貝津町―長崎市船石町)建設工事の影響で、近くの集落で川の水や湧水(ゆうすい)が減り、住民が田植えを諦めたり、池のコイが死んだりするなどの支障が生じている。建設を進める鉄道建設・運輸施設整備支援機構は工事との因果関係を認め、水源の開発に努めるが、必要な量を確保できる見通しは立っていない。
 影響が出ているのは、諫早市多良見町化屋(けや)の井樋ノ尾(いびお)、峠の両地区、長崎市船石町の平(ひら)地区など。いずれも井樋ノ尾岳のふもとで、今春に完成予定の久山トンネルから約1・5キロ内。機構の九州新幹線建設局(福岡市)は、川や井戸の水が減り始めた時期と掘削工事をしていた時期が一致することなどから、工事の影響と考えられるという。
----九州新幹線建設局によると、西九州ルート(佐賀県武雄市―長崎市)のトンネル建設工事の影響で周辺の川や井戸の水が減ったトンネルは、全31本のうち11本。周辺地区への応急対策は、久山トンネルを除いて終わっているという。鹿児島ルートの建設工事でも複数のトンネル周辺で同じことが起きたという。


毎日新聞2019年2月23日 地方版
九州新幹線長崎ルート トンネル工事で諫早の川水量減少 鉄道・運輸機構、住民側に代替水源対策を説明 /長崎
----機構によると、掘削した3本目の井戸で一定量の水が出たため、くみ上げ能力を確認した上で、3月下旬から配水を目指す方針を説明した。4本目の井戸のボーリング調査でも、水が出ることに期待が持てる結果が出ており、稲作の時期に間に合うよう作業を進めるという。
----これに対し、昨年まで井樋ノ尾川から水を引いてコメを栽培してきた農家の一人は「水は配分されても、江戸時代から湧水(ゆうすい)が豊富だったこの地区の自然環境は戻らないのではないか」と不安の声を漏らした。また、公共事業の補償期間は30年という基準があることから、「ポンプやタンクなどの維持・管理費や電気代が、将来、自己負担になるのは納得できない」という農家もいた。



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