2020-06-01(Mon)
新型コロナ禍 航空会社は破綻の危機? 推定減収「12兆円以上」
ANAとJAL 旅客激減 業績悪化で巨額調達 「3メガ銀行+政投銀」融資要請
THE OWNER 2020/05/24
コロナパニックで航空会社は破綻の危機?推定減収「12兆円以上」の打撃
----世界の旅客収益の損失は最大12兆円超え?
国際航空運送協会(IARA)の報告書によると、2020年3月の世界の旅客輸送容量(RPK)は前年比52.9%と大幅に減少し、乗客数(季節調整済)は2006年の水準に低下した。同協会は2020年の世界の旅客収益の損失が、最大総額1,130億ドル(約12兆1,741億円)規模に達すると見積っている。
ANAやJALなど国内航空会社の動向
国内航空会社が加盟する定期航空協会は、国都交通省に税制上の措置や国際航空券払い戻し返金早期化のほか、「2.5兆円の支援パッケージ」を含む支援を要望している。内訳はコロナの影響が1年間続くという想定で、政府系金融機関からの2兆円規模の融資枠の確保や、感染症水際対策による損失・追加費用に対する給付金5,000億円を求めるものだ。
ニュースイッチ 2020年05月17日
JALとANA、かつてないダウンバーストの着陸点
----順調に成長を続けてきた航空業界を、かつてないダウンバースト(下降噴流)が直撃している。新型コロナウイルスの世界的な感染拡大で移動、渡航が制限され、航空需要は蒸発。市場環境の激変と長期化は、航空各社の経営に致命的なダメージとなりかねない。運航規模縮小などコスト圧縮に努めるが、採算割れを避けられず、資金流出は止まらない。収束を見通せない中、コロナ後の生き残りをかけて各社の危機対応力が問われている。
----手元流動性確保 融資枠を拡大・社債発行
・・・・政府は航空会社への緊急経済対策として、着陸料の支払い猶予に加えて日本政策投資銀行(DBJ)の危機対応融資活用も決めている。
ANAHDは3月末で流動性資金が2386億円。1000億円を借り入れ、1500億円のコミットメントライン(融資枠)は5000億円まで拡大。DBJとは3500億円の融資を協議しており、計9500億円の手当にめどが付いた。
JALは3月末時点の現預金残高が3291億円。社債などで3―4月に1043億円の資金調達を実施済みで、追加の資金調達についても調整中だ。
日本経済新聞 2020/4/28 2:00
ANAとJAL、巨額調達ににじむジレンマ
----手元資金の水位も急速に低下している。JAL幹部は「業績も大変だが、今はキャッシュをどうするかだ」と苦しい心情を打ち明ける。旅客収入の大半を失っても人件費や機体の整備費など固定費はかかる。資金流出額はANAHDで1カ月あたり1000億円、JALで600億~700億円規模と見られる。昨年12月末時点の手元資金はANAHDが約3900億円、JALが約3300億円あったが、足元の状況では何も手を打たなければ半年も経たずに運転資金がなくなる計算だ。
資金調達の動きが早かったのはANAHDだ。日本政策投資銀行(DBJ)の危機対応融資を活用し、まず3000億円程度を調達する見通し。一時帰休制度の対象をグループの約半数にあたる2万人に広げ、人件費の抑制にも着手した。ANAHDにやや遅れて、JALも民間金融機関に3000億円の融資を要請した。
時事通信 2020年04月25日17時48分
JAL、3000億円融資要請 新型コロナで旅客激減、業績悪化で
----日本航空(JAL)が三菱UFJ銀行など取引金融機関に3000億円規模の融資を要請していることが25日、分かった。
AviationWire 2020年4月4日 09:53 JST
ANA、1.3兆円の融資枠要請 政投銀など
----全日本空輸(ANA/NH)を傘下に持つANAホールディングス(ANAHD、9202)が、日本政策投資銀行(DBJ)などに1兆3000億円規模の融資枠設定を要請していることが、4月3日にわかった。
日本経済新聞 2020年6月3日 20:00
政投銀、育成と救済の間 コロナで揺らぐ境界線
----政府が5月末にまとめた2020年度の第2次補正予算案は、日本政策投資銀行の存在意義を問い直す内容となった。目玉は企業の資金繰り支援に加えた資本性資金の供給増。大企業向けを同行が担う見通しだが、かねて成長産業の育成のために投資をしてきた。新型コロナウイルス禍で救済との境界線は揺らぎつつあり、銀行としての規律維持に苦慮している。
「3メガ銀行+政投銀」。4月以降、手元資金を厚めに確保したい自動車メーカーや航空会社が融資を頼った先はほぼこの組み合わせだった。政投銀がてがける政府の出資金に基づく「危機対応融資」への要請は5月中旬時点で2.5兆円に達した。1000億円単位の資金を供給することで、民間融資を量的に補完する役目を担う。
THE OWNER 2020/05/24
コロナパニックで航空会社は破綻の危機?推定減収「12兆円以上」の打撃
----世界の旅客収益の損失は最大12兆円超え?
国際航空運送協会(IARA)の報告書によると、2020年3月の世界の旅客輸送容量(RPK)は前年比52.9%と大幅に減少し、乗客数(季節調整済)は2006年の水準に低下した。同協会は2020年の世界の旅客収益の損失が、最大総額1,130億ドル(約12兆1,741億円)規模に達すると見積っている。
ANAやJALなど国内航空会社の動向
国内航空会社が加盟する定期航空協会は、国都交通省に税制上の措置や国際航空券払い戻し返金早期化のほか、「2.5兆円の支援パッケージ」を含む支援を要望している。内訳はコロナの影響が1年間続くという想定で、政府系金融機関からの2兆円規模の融資枠の確保や、感染症水際対策による損失・追加費用に対する給付金5,000億円を求めるものだ。
ニュースイッチ 2020年05月17日
JALとANA、かつてないダウンバーストの着陸点
----順調に成長を続けてきた航空業界を、かつてないダウンバースト(下降噴流)が直撃している。新型コロナウイルスの世界的な感染拡大で移動、渡航が制限され、航空需要は蒸発。市場環境の激変と長期化は、航空各社の経営に致命的なダメージとなりかねない。運航規模縮小などコスト圧縮に努めるが、採算割れを避けられず、資金流出は止まらない。収束を見通せない中、コロナ後の生き残りをかけて各社の危機対応力が問われている。
----手元流動性確保 融資枠を拡大・社債発行
・・・・政府は航空会社への緊急経済対策として、着陸料の支払い猶予に加えて日本政策投資銀行(DBJ)の危機対応融資活用も決めている。
ANAHDは3月末で流動性資金が2386億円。1000億円を借り入れ、1500億円のコミットメントライン(融資枠)は5000億円まで拡大。DBJとは3500億円の融資を協議しており、計9500億円の手当にめどが付いた。
JALは3月末時点の現預金残高が3291億円。社債などで3―4月に1043億円の資金調達を実施済みで、追加の資金調達についても調整中だ。
日本経済新聞 2020/4/28 2:00
ANAとJAL、巨額調達ににじむジレンマ
----手元資金の水位も急速に低下している。JAL幹部は「業績も大変だが、今はキャッシュをどうするかだ」と苦しい心情を打ち明ける。旅客収入の大半を失っても人件費や機体の整備費など固定費はかかる。資金流出額はANAHDで1カ月あたり1000億円、JALで600億~700億円規模と見られる。昨年12月末時点の手元資金はANAHDが約3900億円、JALが約3300億円あったが、足元の状況では何も手を打たなければ半年も経たずに運転資金がなくなる計算だ。
資金調達の動きが早かったのはANAHDだ。日本政策投資銀行(DBJ)の危機対応融資を活用し、まず3000億円程度を調達する見通し。一時帰休制度の対象をグループの約半数にあたる2万人に広げ、人件費の抑制にも着手した。ANAHDにやや遅れて、JALも民間金融機関に3000億円の融資を要請した。
時事通信 2020年04月25日17時48分
JAL、3000億円融資要請 新型コロナで旅客激減、業績悪化で
----日本航空(JAL)が三菱UFJ銀行など取引金融機関に3000億円規模の融資を要請していることが25日、分かった。
AviationWire 2020年4月4日 09:53 JST
ANA、1.3兆円の融資枠要請 政投銀など
----全日本空輸(ANA/NH)を傘下に持つANAホールディングス(ANAHD、9202)が、日本政策投資銀行(DBJ)などに1兆3000億円規模の融資枠設定を要請していることが、4月3日にわかった。
日本経済新聞 2020年6月3日 20:00
政投銀、育成と救済の間 コロナで揺らぐ境界線
----政府が5月末にまとめた2020年度の第2次補正予算案は、日本政策投資銀行の存在意義を問い直す内容となった。目玉は企業の資金繰り支援に加えた資本性資金の供給増。大企業向けを同行が担う見通しだが、かねて成長産業の育成のために投資をしてきた。新型コロナウイルス禍で救済との境界線は揺らぎつつあり、銀行としての規律維持に苦慮している。
「3メガ銀行+政投銀」。4月以降、手元資金を厚めに確保したい自動車メーカーや航空会社が融資を頼った先はほぼこの組み合わせだった。政投銀がてがける政府の出資金に基づく「危機対応融資」への要請は5月中旬時点で2.5兆円に達した。1000億円単位の資金を供給することで、民間融資を量的に補完する役目を担う。
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