2020-07-29(Wed)
リニア静岡工区 国の姿勢疑問 有識者会議も中立性疑問 「座長は勇み足」
豪雨などで被災し林道寸断 工事再開 「机上の空論だ」 計画ありきの姿勢を改める時
毎日新聞2020年7月29日 地方版
知事「座長は勇み足」 リニア有識者会議を批判 /静岡
----未着工のリニア中央新幹線南アルプストンネル静岡工区を巡り、国土交通省の有識者会議の座長を務める福岡捷二・中央大研究開発機構教授が会議の方向性に触れた発言について、川勝平太知事は28日の定例記者会見で「勇み足だったと思う」と批判した。
16日の第4回有識者会議後の記者会見で、福岡座長は「方向性が見えてきた。JR東海の計算による限り、トンネルを掘っても下流の水利用に悪影響にならないのではないか」と述べた。
これに対して、川勝知事は「座長がいきなり価値判断をした。事実の提示と価値判断は別個のものだ」と語った。全面公開していない有識者会議のあり方にも改めて苦言を呈した。
静岡新聞 (2020/7/22 08:03)
リニア大井川問題、現時点での方向性「乱暴」 川勝知事、国交省会議を批判
----リニア中央新幹線南アルプストンネル工事に伴う大井川の流量減少問題を巡り、川勝平太知事は21日、国土交通省専門家会議の福岡捷二座長(中央大教授)が16日の第4回会合で、工事による中下流域の水利用への影響は軽微だとする認識を示したことに「現時点で方向性を出すのは乱暴だ」と述べて批判した。静岡工区のヤード(作業基地)に通じる林道東俣線で大雨の被災状況を視察後、報道陣に答えた。
京都新聞 2020年7月20日 16:00
社説:リニア工事 計画ありきの姿勢改めよ
----疑問なのは国の姿勢である。・・・国土交通省の事務次官が・・・準備工事の容認を求めたが、川勝知事は難色を示した。
地下水の流出可能性は、14年の着工認可の以前から明らかになっている問題だ。JRに対策を任せたまま工事を認可した国の見立ては、甘くなかったのだろうか。
国は3兆円を低利融資し事業を後押しする立場だが、同時に国民への説明責任もある。JR東海側に立つ提案ばかり出していては、打開策は得られまい。
----国交省は専門家による有識者会議をつくり、県とJR東海双方の意見の検証を始めているが、手続きの中立性に疑問符が付いている。
これまでに4回の検証会議があり、静岡県推薦の委員1人がさらなる検証が必要と主張したが、多数派の国推薦委員は「工事による大井川中下流域の水利用への影響はない」とするJR東海の主張を容認する姿勢を見せた。
----コロナ禍以前の出張や旅行を念頭に置いたリニアの需要予想も前提が崩れそうだ。これを機に、計画ありきの姿勢を改める時ではないか。
SankeiBiz-2020.7.21 21:22
リニア静岡工区 条例手続きの先行否定 知事が被災した林道視察
----この林道が今月発生した豪雨などで被災して寸断され、現在は各ヤードまで到達できない。川勝知事は従来、林道復旧が完了して作業員の安全が確保されることが工事着手の前提だと主張している。
この日、川勝知事は林道入り口から約3・8キロ地点の大井川河川敷に下り立った。この河川敷は先月まで整地されて仮設道路として使用されていたが、今は冠水して流木が積み重なり、車でその先へ向かうことはできない。通行止めを示すポールの前で川勝知事は「この道は車が通れない。一番に作業員の安全を図るべきなのに、これで工事をさせてくれというのは机上の空論だ」と力説。林道が被災したにもかかわらずヤード整備の早期着工を求めるJR東海や国土交通省を批判し「林道は上から削られている。現場を見れば工事ができるかどうかは一目瞭然だ」と訴えた。

毎日新聞2020年7月29日 地方版
知事「座長は勇み足」 リニア有識者会議を批判 /静岡
----未着工のリニア中央新幹線南アルプストンネル静岡工区を巡り、国土交通省の有識者会議の座長を務める福岡捷二・中央大研究開発機構教授が会議の方向性に触れた発言について、川勝平太知事は28日の定例記者会見で「勇み足だったと思う」と批判した。
16日の第4回有識者会議後の記者会見で、福岡座長は「方向性が見えてきた。JR東海の計算による限り、トンネルを掘っても下流の水利用に悪影響にならないのではないか」と述べた。
これに対して、川勝知事は「座長がいきなり価値判断をした。事実の提示と価値判断は別個のものだ」と語った。全面公開していない有識者会議のあり方にも改めて苦言を呈した。
静岡新聞 (2020/7/22 08:03)
リニア大井川問題、現時点での方向性「乱暴」 川勝知事、国交省会議を批判
----リニア中央新幹線南アルプストンネル工事に伴う大井川の流量減少問題を巡り、川勝平太知事は21日、国土交通省専門家会議の福岡捷二座長(中央大教授)が16日の第4回会合で、工事による中下流域の水利用への影響は軽微だとする認識を示したことに「現時点で方向性を出すのは乱暴だ」と述べて批判した。静岡工区のヤード(作業基地)に通じる林道東俣線で大雨の被災状況を視察後、報道陣に答えた。
京都新聞 2020年7月20日 16:00
社説:リニア工事 計画ありきの姿勢改めよ
----疑問なのは国の姿勢である。・・・国土交通省の事務次官が・・・準備工事の容認を求めたが、川勝知事は難色を示した。
地下水の流出可能性は、14年の着工認可の以前から明らかになっている問題だ。JRに対策を任せたまま工事を認可した国の見立ては、甘くなかったのだろうか。
国は3兆円を低利融資し事業を後押しする立場だが、同時に国民への説明責任もある。JR東海側に立つ提案ばかり出していては、打開策は得られまい。
----国交省は専門家による有識者会議をつくり、県とJR東海双方の意見の検証を始めているが、手続きの中立性に疑問符が付いている。
これまでに4回の検証会議があり、静岡県推薦の委員1人がさらなる検証が必要と主張したが、多数派の国推薦委員は「工事による大井川中下流域の水利用への影響はない」とするJR東海の主張を容認する姿勢を見せた。
----コロナ禍以前の出張や旅行を念頭に置いたリニアの需要予想も前提が崩れそうだ。これを機に、計画ありきの姿勢を改める時ではないか。
SankeiBiz-2020.7.21 21:22
リニア静岡工区 条例手続きの先行否定 知事が被災した林道視察
----この林道が今月発生した豪雨などで被災して寸断され、現在は各ヤードまで到達できない。川勝知事は従来、林道復旧が完了して作業員の安全が確保されることが工事着手の前提だと主張している。
この日、川勝知事は林道入り口から約3・8キロ地点の大井川河川敷に下り立った。この河川敷は先月まで整地されて仮設道路として使用されていたが、今は冠水して流木が積み重なり、車でその先へ向かうことはできない。通行止めを示すポールの前で川勝知事は「この道は車が通れない。一番に作業員の安全を図るべきなのに、これで工事をさせてくれというのは机上の空論だ」と力説。林道が被災したにもかかわらずヤード整備の早期着工を求めるJR東海や国土交通省を批判し「林道は上から削られている。現場を見れば工事ができるかどうかは一目瞭然だ」と訴えた。

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