2021-02-26(Fri)
大戸川ダム整備へ 計画変更案公表 流域府県 建設容認
「推進」の根拠は十分か 被害を抑えるにはダムが不可欠なのか ダムに依存しない「流域治水」こそ
毎日新聞 2021/2/26 17:30(最終更新 2/26 17:30)
大戸川ダム整備明記の計画案 国が公表 流域府県が建設容認
https://mainichi.jp/articles/20210226/k00/00m/040/159000c
----国が建設を凍結した淀川水系・大戸川(だいどがわ)ダム(大津市)について、国土交通省近畿地方整備局は26日、建設を明記した河川整備計画の変更原案を公表した。大阪や京都、滋賀など流域6府県が建設を容認したため、国は計画の変更手続きを進めている。
NHK 滋賀 NEWS WEB 2021年02月26日 18時13分
大戸川ダム整備の計画変更案公表
https://www3.nhk.or.jp/lnews/otsu/20210226/2060006984.html
----大戸川ダムは、平成20年に滋賀、大阪、京都、三重の4府県の知事が異議を唱え計画が凍結されましたが、おととし、滋賀県の三日月知事が建設を求める姿勢に転じ、ほかの府県も容認や議論に応じる姿勢を示しています。
そして今月12日に行われた関係6府県の事務レベルの会議では近年の災害の激甚化を踏まえ、万全な治水対策が必要だとして、ダム計画の凍結の解除に向けた河川整備計画の変更を行うことが全会一致で確認されています。
これを踏まえて国土交通省近畿地方整備局は、26日、下流の京都府の天ヶ瀬ダムの放流能力の増強を図るとともに大戸川ダムを整備するなどとする淀川水系の河川整備計画の変更原案を公開しました。
本経済新聞 2021年2月12日 13:00
大戸川ダム建設へ計画変更 近畿地方整備局、6府県容認
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOJB10A200Q1A210C2000000/
----国土交通省近畿地方整備局は12日、大阪府や京都府など淀川水系6府県と、広域的な河川整備のあり方を議論する調整会議をオンラインで開いた。本体工事が凍結されている淀川水系の大戸川(だいどがわ)ダム(大津市)について、6府県は治水効果を認め、同ダムを含んだ河川整備計画の変更手続きに着手することを了承。整備局は変更手続きに入ることを決めた。今後、国が示す変更案に6府県の知事の異論がなければ凍結が解除される見込み。
**************************
京都新聞 2021年1月30日 16:00
社説:大戸川ダム 「推進」の根拠は十分か
https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/489305
----国が事業を凍結している大戸川ダム(大津市)について、有識者でつくる京都府の技術検討会が建設に前向きな提言案をまとめた。
----滋賀、京都、大阪、三重の淀川水系流域4府県は2008年、「施策の優先度が低い」として国に同ダムの整備凍結を求める意見書を提出している。提言案は当時の知事判断を覆すことにつながりうる内容だ。
被害を抑えるにはダムが不可欠なのか。十分な根拠に基づいて判断する必要がある。
----同ダムを巡っては、滋賀県の三日月大造知事が19年に建設を求める方針に転換し、大阪府の吉村洋文知事も今月、整備容認の意向を明らかにした。しかし、時間的に十分な検討がなされたとは言い難い。京都府の技術検討会も昨年12月から3回しか開かれていない。
08年の4知事意見のベースになった淀川水系流域委員会での審議は、住民の参加や会議の公開など透明性と情報公開を徹底し、時間をかけてダムの有効性やコストなどが検討された。激甚化する最近の災害への対応が急務としても、丁寧な議論が求められることに変わりはない。
国は時間と費用がかかるダムや堤防だけでなく、危険区域からの住民移転などを組み合わせた「流域治水」の推進を打ち出している。災害情報の伝達や避難先の確保など、幅広い視点から地域防災の在り方を考える必要がある。治水だけでなく、環境やまちづくりなど多様な分野の専門家と住民を交えて議論を深めるべきだ。
毎日新聞 2021/2/26 17:30(最終更新 2/26 17:30)
大戸川ダム整備明記の計画案 国が公表 流域府県が建設容認
https://mainichi.jp/articles/20210226/k00/00m/040/159000c
----国が建設を凍結した淀川水系・大戸川(だいどがわ)ダム(大津市)について、国土交通省近畿地方整備局は26日、建設を明記した河川整備計画の変更原案を公表した。大阪や京都、滋賀など流域6府県が建設を容認したため、国は計画の変更手続きを進めている。
NHK 滋賀 NEWS WEB 2021年02月26日 18時13分
大戸川ダム整備の計画変更案公表
https://www3.nhk.or.jp/lnews/otsu/20210226/2060006984.html
----大戸川ダムは、平成20年に滋賀、大阪、京都、三重の4府県の知事が異議を唱え計画が凍結されましたが、おととし、滋賀県の三日月知事が建設を求める姿勢に転じ、ほかの府県も容認や議論に応じる姿勢を示しています。
そして今月12日に行われた関係6府県の事務レベルの会議では近年の災害の激甚化を踏まえ、万全な治水対策が必要だとして、ダム計画の凍結の解除に向けた河川整備計画の変更を行うことが全会一致で確認されています。
これを踏まえて国土交通省近畿地方整備局は、26日、下流の京都府の天ヶ瀬ダムの放流能力の増強を図るとともに大戸川ダムを整備するなどとする淀川水系の河川整備計画の変更原案を公開しました。
本経済新聞 2021年2月12日 13:00
大戸川ダム建設へ計画変更 近畿地方整備局、6府県容認
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOJB10A200Q1A210C2000000/
----国土交通省近畿地方整備局は12日、大阪府や京都府など淀川水系6府県と、広域的な河川整備のあり方を議論する調整会議をオンラインで開いた。本体工事が凍結されている淀川水系の大戸川(だいどがわ)ダム(大津市)について、6府県は治水効果を認め、同ダムを含んだ河川整備計画の変更手続きに着手することを了承。整備局は変更手続きに入ることを決めた。今後、国が示す変更案に6府県の知事の異論がなければ凍結が解除される見込み。
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京都新聞 2021年1月30日 16:00
社説:大戸川ダム 「推進」の根拠は十分か
https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/489305
----国が事業を凍結している大戸川ダム(大津市)について、有識者でつくる京都府の技術検討会が建設に前向きな提言案をまとめた。
----滋賀、京都、大阪、三重の淀川水系流域4府県は2008年、「施策の優先度が低い」として国に同ダムの整備凍結を求める意見書を提出している。提言案は当時の知事判断を覆すことにつながりうる内容だ。
被害を抑えるにはダムが不可欠なのか。十分な根拠に基づいて判断する必要がある。
----同ダムを巡っては、滋賀県の三日月大造知事が19年に建設を求める方針に転換し、大阪府の吉村洋文知事も今月、整備容認の意向を明らかにした。しかし、時間的に十分な検討がなされたとは言い難い。京都府の技術検討会も昨年12月から3回しか開かれていない。
08年の4知事意見のベースになった淀川水系流域委員会での審議は、住民の参加や会議の公開など透明性と情報公開を徹底し、時間をかけてダムの有効性やコストなどが検討された。激甚化する最近の災害への対応が急務としても、丁寧な議論が求められることに変わりはない。
国は時間と費用がかかるダムや堤防だけでなく、危険区域からの住民移転などを組み合わせた「流域治水」の推進を打ち出している。災害情報の伝達や避難先の確保など、幅広い視点から地域防災の在り方を考える必要がある。治水だけでなく、環境やまちづくりなど多様な分野の専門家と住民を交えて議論を深めるべきだ。