2021-11-21(Sun)
岸田内閣の経済対策 規模優先の空回りを懸念 今なぜ過去最大なのか
これが賢明な経済対策とは言い難い 効果乏しいバラマキでは困る
政策効果を見極めたのか 効果は行き渡るのか
朝日新聞デジタル 2021年11月20日 5時00分
(社説)経済対策 今なぜ過去最大なのか
----過去最大規模となる経済対策を、政府がきのう決めた。国と地方をあわせた財政支出は55・7兆円。昨年度の同じ時期にまとめた追加経済対策(40・0兆円)を大きく上回る。
コロナの感染動向は予断を許さない。医療体制の強化や経口治療薬の確保などに、十分な予算を用意しなければならないのは当然だ。
ただ、ワクチン接種が進み、足元の感染は抑えられている。経済活動が正常化し始めているいま、なぜ昨年度をもしのぐ巨額の対策が必要なのか。国民が納得できるよう、説明する責任が政府にはある。
読売新聞 2021/11/20 05:00
社説:経済対策55兆円 効果乏しいバラマキでは困る
----感染症への対応に万全を期さねばならないからといって、野放図に金額を膨らませるだけでは無責任だ。本当に有効な予算かどうか、国会で議論を尽くしてほしい。
政府は、岸田内閣として初めての経済対策を決定した。国と地方の支出に財政投融資を加えた財政支出は55・7兆円に達し、政府によると、過去最大の経済対策になるという。国民や事業者への現金給付などで総額が膨らんだ。
毎日新聞 2021/11/21 東京朝刊
社説:55兆円の経済対策 規模優先の空回りを懸念
----いくら規模を膨らませても、新型コロナウイルス禍に苦しむ国民に届かなければ空回りに終わる。
岸田文雄首相の下で初めての経済対策がまとまった。財政支出は過去最大の55兆円強に上る。
景気はまだ厳しい。7~9月も消費が低迷し、再びマイナス成長に陥った。飲食店などの非正規労働者が職を失い、格差も深刻だ。
昨年も巨額の対策を次々と打ち出し、30兆円も使い残した。不要不急の公共事業などが多かったことに加え、困窮した人への支援が遅れたためだ。
日本経済新聞 2021年11月20日 2:00 ]
(社説)これが賢明な経済対策とは言い難い
----政府が新たな経済対策を策定した。幅広い世帯への現金給付や旅行・飲食補助などを盛り込み、財政支出で56兆円近く、事業規模で79兆円近くに膨らんだ。
新型コロナウイルス禍で困窮する弱者を支え、景気の回復を後押しするのはいいが、大盤振る舞いがすぎるのではないか。これが賢明な経済対策とは言い難い。
産経新聞 2021/11/20 05:00
主張:追加経済対策 政策効果を見極めたのか
----日本の景気は欧米や中国よりも回復が遅く、所得格差の是正など対処すべき課題も多い。コロナ禍という眼前の危機を克服し、経済を底上げしていくには適切な財政措置が欠かせない。
ただ、企業活動や消費がようやく戻りつつあるこの時期に、ここまで大規模な支出は本当に必要なのか。巨額のお金をつぎ込み、どれほどの政策効果があるのか。政府・与党がこれらを十分に吟味したようにはみえない。
東京新聞 2021年11月20日 06時43分
<社説>経済対策決定 効果は行き渡るのか
----政府が新たな経済対策を閣議決定した。公的な財政支出は過去最大の五十五兆七千億円に達する。国民に資金を配る事業が中心だが、効果や支援の公平性をめぐり疑問符を付けざるを得ない。
財政支出は国の予算に地方の負担分や国が貸し付ける財政投融資を加えた額だ。本年度の補正予算案のほか来年度の当初予算案にも盛り込み、一体で編成する。
しんぶん赤旗 2021年11月20日(土)
主張:政府の経済対策 国民に届く支援に切り替えよ
----岸田文雄政権が、新型コロナウイルス感染の長期化を受けた新たな経済対策を閣議決定しました。財政支出が55・7兆円と過去最大規模なのに、医療提供体制の強化や、営業が落ち込んだ事業者と生活困窮者への支援はきわめて不十分です。「新しい資本主義」の名で大企業は手厚く支援します。経済対策は今後編成される2021年度補正予算案と22年度予算案に盛り込まれます。困っている人に届く支援に抜本的に切り替えなければなりません。
政策効果を見極めたのか 効果は行き渡るのか
朝日新聞デジタル 2021年11月20日 5時00分
(社説)経済対策 今なぜ過去最大なのか
----過去最大規模となる経済対策を、政府がきのう決めた。国と地方をあわせた財政支出は55・7兆円。昨年度の同じ時期にまとめた追加経済対策(40・0兆円)を大きく上回る。
コロナの感染動向は予断を許さない。医療体制の強化や経口治療薬の確保などに、十分な予算を用意しなければならないのは当然だ。
ただ、ワクチン接種が進み、足元の感染は抑えられている。経済活動が正常化し始めているいま、なぜ昨年度をもしのぐ巨額の対策が必要なのか。国民が納得できるよう、説明する責任が政府にはある。
読売新聞 2021/11/20 05:00
社説:経済対策55兆円 効果乏しいバラマキでは困る
----感染症への対応に万全を期さねばならないからといって、野放図に金額を膨らませるだけでは無責任だ。本当に有効な予算かどうか、国会で議論を尽くしてほしい。
政府は、岸田内閣として初めての経済対策を決定した。国と地方の支出に財政投融資を加えた財政支出は55・7兆円に達し、政府によると、過去最大の経済対策になるという。国民や事業者への現金給付などで総額が膨らんだ。
毎日新聞 2021/11/21 東京朝刊
社説:55兆円の経済対策 規模優先の空回りを懸念
----いくら規模を膨らませても、新型コロナウイルス禍に苦しむ国民に届かなければ空回りに終わる。
岸田文雄首相の下で初めての経済対策がまとまった。財政支出は過去最大の55兆円強に上る。
景気はまだ厳しい。7~9月も消費が低迷し、再びマイナス成長に陥った。飲食店などの非正規労働者が職を失い、格差も深刻だ。
昨年も巨額の対策を次々と打ち出し、30兆円も使い残した。不要不急の公共事業などが多かったことに加え、困窮した人への支援が遅れたためだ。
日本経済新聞 2021年11月20日 2:00 ]
(社説)これが賢明な経済対策とは言い難い
----政府が新たな経済対策を策定した。幅広い世帯への現金給付や旅行・飲食補助などを盛り込み、財政支出で56兆円近く、事業規模で79兆円近くに膨らんだ。
新型コロナウイルス禍で困窮する弱者を支え、景気の回復を後押しするのはいいが、大盤振る舞いがすぎるのではないか。これが賢明な経済対策とは言い難い。
産経新聞 2021/11/20 05:00
主張:追加経済対策 政策効果を見極めたのか
----日本の景気は欧米や中国よりも回復が遅く、所得格差の是正など対処すべき課題も多い。コロナ禍という眼前の危機を克服し、経済を底上げしていくには適切な財政措置が欠かせない。
ただ、企業活動や消費がようやく戻りつつあるこの時期に、ここまで大規模な支出は本当に必要なのか。巨額のお金をつぎ込み、どれほどの政策効果があるのか。政府・与党がこれらを十分に吟味したようにはみえない。
東京新聞 2021年11月20日 06時43分
<社説>経済対策決定 効果は行き渡るのか
----政府が新たな経済対策を閣議決定した。公的な財政支出は過去最大の五十五兆七千億円に達する。国民に資金を配る事業が中心だが、効果や支援の公平性をめぐり疑問符を付けざるを得ない。
財政支出は国の予算に地方の負担分や国が貸し付ける財政投融資を加えた額だ。本年度の補正予算案のほか来年度の当初予算案にも盛り込み、一体で編成する。
しんぶん赤旗 2021年11月20日(土)
主張:政府の経済対策 国民に届く支援に切り替えよ
----岸田文雄政権が、新型コロナウイルス感染の長期化を受けた新たな経済対策を閣議決定しました。財政支出が55・7兆円と過去最大規模なのに、医療提供体制の強化や、営業が落ち込んだ事業者と生活困窮者への支援はきわめて不十分です。「新しい資本主義」の名で大企業は手厚く支援します。経済対策は今後編成される2021年度補正予算案と22年度予算案に盛り込まれます。困っている人に届く支援に抜本的に切り替えなければなりません。