2021-12-23(Thu)
GDPかさ上げ 中小企業支援策に影響か 借金返済保証制度
河北新報 2021年12月18日 10:00
社説(12/18):国交省統計書き換え/公正さゆがめた責任は重い
----国の公式統計に対する信頼を揺るがす事態が、またしても起こった。データを軽視し、公正さをゆがめた責任は重大だ。
新潟日報 2021/12/18 08:31
社説:国交省書き換え ずさん処理の真相究明を
----政策判断にも影響する国の重要な統計が、またもずさんに処理されていた。統計への信頼を揺るがす事態だ。再発防止へ真相を究明せねばならない。
中国新聞 2021/12/18 6:41
社説:国交省の統計書き換え 水増しの全容解明急げ
https://www.chugoku-np.co.jp/column/article/article.php?comment_id=817711&comment_sub_id=0&category_id=142
----国の政策立案や民間の意思決定に広く利用されている、特に重要な「基幹統計」の一つで、国土交通省が長年、データの改ざんを続けていた。
2021年12月19日(日)(愛媛新聞)
社説:国交省統計書き換え 政策への影響 徹底解明が必要だ
----政府統計の信頼性を失墜させる不適切な行為がまたも繰り返された。国土交通省が「建設工事受注動態統計調査」のデータを書き換えるなどし、2013年度から8年間、過大な結果が公表されていた。
西日本新聞 2021/12/19 6:00
社説:国交省書き換え 統計の信頼再び傷つけた
----経済の実態把握を妨げ、政策決定もゆがめかねない。統計の信頼を根本から損なう行為がなぜまかり通ったのか、徹底的に検証しなければならない。
**************************
朝日新聞デジタル 2021年12月20日 5時00分
統計不正、検査院が国会報告せず 「行間に書き込んだつもり」
----国土交通省による建設業の基幹統計の書き換え問題では、会計検査院が、受注実績の二重計上や国交省職員の書き換えも調査で把握していたが、9月に提出した国会への報告書では指摘しなかった。検査院は、統計への影響が判断できなかったことなどを理由としているが、検査院OBは「検査院本来の使命を果たし、報告書に書き込むべきだった」と批判している。
日本経済新聞 2021年12月19日 2:00
GDP再計算難しく 統計書き換え 国交省が過去データ破棄、18年度以前遡れず
----国土交通省が国の基幹統計「建設工事受注動態統計」を書き換えていた問題で、同省は2018年度より前の調査票を破棄していた。過去データの破棄は18年末に発覚した厚生労働省の「毎月勤労統計」の不正でも問題となったが、教訓は生きなかった。
朝日新聞デジタル 2021年12月19日 5時00分
元データ消滅、検証困難か 国も地方も保存せず 統計書き換え
----国土交通省が基幹統計の集計に使う建設業者の受注実績の調査票を書き換えていた問題で、同省が電子化して「永年保存」しているデータも、多くが書き換え後のものであることがわかった。書き換え前の正しいデータが行政側に残っていないことになる。政府は2013年から8年間続いていた「二重計上」の度合いや、GDP(国内総生産)への影響を検証する構えだが、ハードルは高い。
時事通信 2021年12月18日15時52分
統計書き換え、なぜ起きた 国交省が8年放置―ニュースQ&A
----国土交通省の「建設工事受注動態統計」で調査票が書き換えられ、結果として2013年4月分以降の数値が水増しされていた問題が発覚した。こうした不適切な処理がなぜ始まり、8年間にわたり放置されてきたのか。問題の背景を探った。
朝日新聞デジタル 2021年12月18日 5時00分
中小企業支援策に影響か 借金返済保証制度、経産省が調査へ 統計書き換え
----国土交通省による建設業の基幹統計の書き換え問題で、萩生田光一経済産業相は17日の会見で、中小企業向けの支援策に影響が出た可能性があるとして調査する考えを示した。支援が必要な不況の業種を選ぶ際に、不正があった統計のデータを使っていたという。
リテラ 2021.12.17 10:17
「建設工事統計」改ざん発覚で安倍政権ぐるみGDPかさ上げが決定的に!
統計偽装では厳しい追及に安倍が逆ギレしたが、今回は…
----あらためて安倍政権の嘘と腐敗ぶりが発覚した。16日、朝日新聞朝刊がスクープした国の基幹統計調査のデータを改ざんしていた問題だ。言うまでもなく、これは安倍政権ならびに安倍晋三・元首相の関与と責任が問われるものだ。
今回明らかになった統計調査のデータ改ざん問題は、建設業の受注実態を表す「建設工事受注動態統計」において、建設業者が提出する受注実績のデータを、回収を担う都道府県に指示して書き換えさせていたというもの。とりわけ2013年からは、建設業者が受注実績データの提出が遅れた際、いったん推計値を計上して実績値を最新月に上乗せする「二重計上」が生じており、これによって建設業の受注状況は8年前から実態より過大に。この「建設工事受注動態統計」は国内総生産(GDP)の算出に使われているため、GDPを押し上げた可能性が高い。
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2021-12-22(Wed)
「トンネル湧水の全量戻し」で地下水量への影響「極めて小さい」が・・・
◇ 中間報告(2021/12/19)
・ 大井川水資源問題に関する中間報告
https://www.mlit.go.jp/tetudo/content/001446178.pdf
・ 大井川水資源利用への影響の回避・低減に向けた取組み(JR東海資料)
https://www.mlit.go.jp/tetudo/tetudo_tk9_000032.html
毎日新聞 2021/12/21 地方版 有料記事 763文字
リニアの行方 国有識者会議 知事、中間報告一定評価 水「全量戻し」巡り苦言 /静岡
https://mainichi.jp/articles/20211221/ddl/k22/020/148000c
----未着工のリニア中央新幹線南アルプストンネル静岡工区を巡り、国土交通省の有識者会議(座長、福岡捷二・中央大研究開発機構教授)がまとめた中間報告について、川勝平太知事が20日、報道陣の囲み取材に応じた。川勝知事は「(取りまとめに)1年8カ月かかったが、県の専門部会に出なかったデータがJR東海から出た」と一定の評価をした。一方、住民説明会の開催を望む今後のJR東海の姿勢にクギを刺した。
中間報告について一定の評価はしたものの、川勝知事は掘削でトンネル内に湧き出る水の「全量戻し」を取り上げ、「(水の)戻し方について書かれていない」と指摘。工事による生態系への影響についても「議論されていない」と苦言を呈した。
朝日新聞デジタル 2021年12月20日 10時04分
静岡側「100%納得できぬ」 リニア工区の中間報告、なお議論残る
https://digital.asahi.com/articles/ASPDN33P0PDMUTPB001.html
----リニア中央新幹線静岡工区をめぐり、国土交通省の有識者会議が設置されて1年8カ月。19日に発表された中間報告で、静岡県が求めるトンネル湧水(ゆうすい)の「全量戻し」を実現する工法は示されなかった。難波喬司副知事は「水資源についての対話を再開したい」と述べ、県の専門部会で県とJR東海が直接協議を進める。
報告では、トンネル掘削によって湧き水が出ても、導水路トンネルなどで水を戻せば中下流域の河川流量が維持されることが示された。これまでJR東海は、先進坑が貫通するまでの約10カ月間に県外に流出する水は戻すまで時間がかかると説明している。
東京新聞 2021年12月20日 11時31分
リニア開業、2029年以降にずれこみへ 国の中間報告に静岡県は不満表明 水問題でJR東海との溝深く
https://www.tokyo-np.co.jp/article/149986
----静岡県が大井川の流量減少に懸念を示し、着工が見送られているリニア中央新幹線の静岡工区を巡り、国土交通省の有識者会議は19日、中間報告を取りまとめた。適切な対策で流量は維持できるとし、JR東海に地元との十分な意思疎通などを求めた。県は報告に不満をにじませ、同社と協議を続ける方針。2027年開業に向けた建設作業は既に1年半遅れており、29年以降となるのは必至だ。
静岡新聞 2021年12月20日
水量の現状維持 JR予測は「不確実」 国交省会議中間報告 具体的解決策、県との調整求める【大井川とリニア】
https://www.at-s.com/news/article/shizuoka/1002312.html
リニア中央新幹線南アルプストンネル工事に伴う大井川の水問題を議論してきた国土交通省の専門家会議(座長・福岡捷二中央大教授)は19日、第13回会合を都内で開き、中下流域の水利用に関する中間報告をまとめた。水量が現状維持されるというJR東海の予測は不確実性を伴うとして同社に対策を要請。表流水の量は「トンネル湧水の全量戻し」をすれば維持され、地下水量への影響も「極めて小さい」としたが、全量戻しの具体的方法は示さず、JRと県、流域市町の協議に問題解決を委ねた。
毎日新聞 2021/12/19 20:45(最終更新 12/19 22:25)
リニア静岡工区、地下水量へ影響「極めて小さい」 国交省有識者会議
https://mainichi.jp/articles/20211219/k00/00m/040/176000c
----JR東海が2027年の開業を目指すリニア中央新幹線で着工していない静岡工区について、国土交通省の有識者会議(座長=福岡捷二・中央大研究開発機構教授)は19日、南アルプストンネル工事による地下水量への影響は「極めて小さい」とする中間報告書をまとめた。静岡工区を巡っては、川勝平太・静岡県知事が生活用水となっている大井川などへの影響を懸念し、工事を許可していない。県側は独自に影響を検証したい考えで、未着工の状態は当面続く見通しだ。
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2021-12-21(Tue)
災害防止措置確認できず 暫定とりまとめ 一律の法整備提言 造成許可制や罰則強化 有識者検討会
盛土による災害の防止に関する検討会(第4回) 2021年12月20日
盛土の総点検に関する暫定とりまとめ
http://www.bousai.go.jp/kaigirep/kentokai/moridosaigai/pdf/dai4kai/siryo1.pdf
盛土による災害の防止に関する検討会 提言(案)
http://www.bousai.go.jp/kaigirep/kentokai/moridosaigai/pdf/dai4kai/siryo2.pdf

(日経新聞2021年12月21日付より)
朝日新聞デジタル 2021年12月21日 5時00分
盛り土、一律の法整備提言 造成許可制や罰則強化 有識者検討会
----静岡県熱海市で7月にあった土石流災害を受け、内閣府の有識者検討会は20日、危険な盛り土に一元的に対応できる全国一律の法整備などを軸とする政府への提言案をまとめた。
案では、住宅などに被害を与える可能性のある盛り土の造成を許可制とし、崩落防止など安全基準を設けた上で、施工中、工事完了後の検査を求めた。違反した場合の罰則も厳しくする。
日本経済新聞 2021年12月21日 2:00
盛り土657カ所、安全策確認できず 総点検、検討会「法規制を」
----7月に静岡県熱海市で起きた土石流災害を受け、各自治体が実施する盛り土の総点検で、政府は20日、全国657カ所で災害防止などの安全措置が確認できなかったとする暫定結果を発表した。大雨などで崩落する恐れもあり、詳細な調査を進める。同日開催の有識者検討会で報告した。
検討会は危険な盛り土造成を包括的に規制する法制度の創設を求める提言案をまとめた。政府は提言を踏まえ、来年の通常国会で関連法改正案を提出する方針。
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2021-12-20(Mon)
総務省評価局 工事間利用促進や報告義務づけ 国交省に勧告
建設残土対策に関する実態調査 <結果に基づく勧告>
<勧告>
不適切な建設発生土の埋立て事案の発生を未然に防ぐため、保管場所を把握・整理して工事間利用を進めること、搬出先の指定を徹底すること、搬出先が分かる書類の発注者への報告を義務付けることなどを国土交通省に求めました(総務大臣から国土交通大臣に勧告)。

朝日新聞デジタル 2021年12月20日 18時13分
建設残土対策、工事間利用促進や報告義務づけ 総務省、国交省に勧告
----総務省は20日、国土交通省に対し、建設工事で発生する残土について、不適切な埋め立てを防ぐための対策強化を求める勧告を出した。別の工事に有効利用する「工事間利用」を促すため、保管場所を共有することや、発注者が搬出状況を確認できる仕組みをつくるよう求めた。
総務省行政評価局は昨年1月から自治体や事業者への調査を進めた。土砂条例がある41自治体では、残土の不適切な埋め立て事案を計120件確認。無許可の埋め立ては58件あり、このうち14件で土砂の流出が起きたが、土砂が撤去されたのは1件だけと対応が長期化するケースが多かった。
日本経済新聞 2021年12月21日 2:00
残土、不適切処理120件 41自治体調査、無許可埋め立てなど
----総務省行政評価局は20日、工事で発生した残土について41自治体を調査したところ不適切な埋め立て事案が計120件見つかったと公表した。うち45件で土砂流出や騒音などの被害があった。総務省は同日、国土交通省に事故を未然に防ぐ措置を講じるよう勧告した。
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2021-12-19(Sun)
データ軽視の病根は深い 不自然に見えぬよう調整
アベノミクスへの忖度か、それとも本当に凡ミスか
読売新聞 2021/12/17 05:00
社説:国交省書き換え 統計軽視の姿勢が目に余る
----政府の統計は、政策立案や企業の経営判断などに影響を及ぼす大切なものだ。統計の信頼性を損なう事態を繰り返すことは許されない。
国土交通省が、建設業の受注動向を示す「建設工事受注動態統計」で、データの書き換えや二重計上などの不適切な処理を行っていたことが発覚した。
毎日新聞 2021/12/17
社説:国交省の統計不正 データ軽視の病根は深い
----景気判断などに使われる政府の統計で、またも不正が発覚した。2018年には厚生労働省の不適切な調査手法が問題となった。データを軽視する体質は一向に改まっていない。
国土交通省が毎月集計する「建設工事受注動態統計」で、数値が長年にわたって書き換えられていた。統計法で定められた基幹統計の一つで、国内総生産(GDP)にも反映される重要な指標だ。
日本経済新聞 2021年12月17日 2:00
(社説)建設統計のずさん処理を徹底解明せよ
----国土交通省が毎月集計する建設業の受注状況のデータを二重に計上していたことがわかった。ずさんな処理を都道府県に指示していた。政策立案をゆがめかねない行為であり、違法性の有無を含め、実態を徹底的に解明すべきだ。
統計は政策立案の基礎になるとともに、政策の効果を検証する道具としても欠かせない。二重計上があった「建設工事受注動態統計」は国内総生産(GDP)の算出にも使われる基幹統計で、影響の広がりが懸念される。
**************************
日経クロステック/日経コンストラクション2021.12.17
国交省の職員自ら統計データ書き換え、第三者委で1カ月以内に検証
国土交通省による受注統計のデータ書き換え問題で、同省の職員が自ら作業をしていたことが分かった。会計検査院の指摘を受け、不適切な集計処理だと認識した後も、1年以上にわたって書き換えを続けていた。2021年12月16日の参院予算委員会で、斉藤鉄夫国交相が明らかにした。
朝日新聞デジタル 2021年12月17日 5時00分
検査院指摘、書き換え量減らす 国交省、全て計上→2カ月分 不自然に見えぬよう調整か
----国土交通省による建設業の基幹統計の書き換え問題で、同省が会計検査院の指摘を受けた後も、書き換え作業をやめずに本省側で行うようになった際、「二重計上」する受注額の量を意図的に減らしていたことがわかった。同省は「(当時の担当者が)大きく減らすと、数字に大きな影響があると思ったのではないか」と説明。統計が不自然に見えぬよう調整していた可能性がある。
ダイヤモンドオンライン 2021.12.17 4:32
国交省の統計書き換え問題はアベノミクスへの忖度か、それとも本当に凡ミスか
----国土交通省の「建設工事受注動態統計」のデータの書き換えによる二重計上問題が明らかになり、政府が第三者委員会を設けて1カ月以内に検証することになった。GDP(国内総生産)や建設投資の拡大を目指したアベノミクスへの忖度だったのか、まさかのミスなのか。問題の焦点はその動機、原因だ。
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2021-12-18(Sat)
なぜこれほどの惨事になった 全容解明を急ぎたい 被害抑える基本の確認を
読売新聞 2021/12/18 05:00
社説:大阪ビル火災 なぜこれほどの惨事になった
----不特定多数の人が出入りする繁華街の雑居ビルで一体何が起きたのか。警察と消防は、ビルの防火体制を含めて、全容を解明せねばならない。
大阪市北区の8階建てビルで17日午前10時過ぎ、4階に入る心療内科クリニックから出火した。約80平方メートルのうち25平方メートルを焼き、約30分でほぼ消し止められた。
この火事で、4階にいた多くの男女が心肺停止状態で病院に搬送され、亡くなった。警察は現場の状況から、放火の疑いがあるとみて捜査している。
毎日新聞 2021/12/18 東京朝刊
社説:大阪のビル火災 惨事招いた原因の究明を
----大阪市内の中心街でビル火災が起き、多数の死傷者が出た。大阪府警は放火事件とみて、捜査を進めている。
火事は約30分間で消し止められた。にもかかわらず、多くの犠牲者が出た。なぜ、これほど被害が拡大したのか、原因の究明が急がれる。
市消防局によると、8階建ての雑居ビル4階にある心療内科のクリニックから出火した。犠牲者は4階にいた可能性が高い。
クリニックは患者らの職場復帰を支援するプログラムを実施していた。大部屋で開かれ、20人ほどが参加していたという。この日も多くの患者が集まっていた可能性がある。
産経新聞 2021/12/18 05:00
主張:大阪ビル火災 被害抑える基本の確認を
----大阪市北区のビル火災で、28人が死傷した。火元のクリニックでは、男が持っていた紙袋付近から出火したとの情報があり、大阪府警は放火の疑いで調べている。
火事は8階建てのビルの4階フロア約25平方メートルを焼失し、出火から30分足らずで消し止められた。この間に多くの人が犠牲となった。なぜこれほど被害が拡大したのかについては、今後の捜査を待たなければならない。
東京新聞 2021年12月18日 07時55分
社説:大阪でビル火災 全容解明を急ぎたい
----大阪駅近くの北新地に立地する八階建てビルで火災があり、多数の犠牲者が出た。四階にある心療内科や精神科のクリニックで起きた惨劇。放火の疑いが持たれており、二年前の京都アニメーション放火殺人事件をも想起させる。
北新地は西日本屈指の繁華街。出火直後にはビルの窓から助けを求める人の姿もあり、百台近い消防車両が出動するなど街は一時、騒然となった。はしご車で高い階から救出された人もいた。
毎日新聞 2021/12/18 東京朝刊
大阪ビル放火事件 有数の繁華街、騒然 避難路塞がれたか 有識者
----大阪市北区で17日午前に発生した雑居ビル火災では、甚大な人的被害が出た。災害や建築などの有識者に、今回の火災の特徴などについて見解を聞いた。・・・建築物の火災安全設計が専門の萩原一郎・東京理科大教授は「建物の安全対策は、基本的に失火や漏電による火災を想定している。しかし、今回の建物の構造では、入り口付近で放火されると階段から逃げることができない。4階では飛び降りることもできず、多くの人が避難できない状況に陥ったのだろう」と話し、対応の限界を指摘する。出火元となった部屋の広さなどからスプリンクラーの設置は義務づけられておらず、萩原教授は「古いビルではスプリンクラーを後から付けることも難しく、どのような対策が必要なのか検証する必要はあるだろう」としている。
「電車内での火災と同じで逃げ場がない。放火であれば極めて悪質だ」。東京理科大の関沢愛教授(建築・都市防災)は憤りを見せる。「強いて言えば、反対側にもう一つ避難経路があれば助かった人もいたかもしれない」と指摘するが、現場のビルには2方向避難やスプリンクラー設置などの義務はなく、防火上の違反はなかった。「火の気のあるテナントも入っていないようなので、これ以上の防火対策を求めるのは現実的ではないと思う」と話し、犯罪防止の視点からの対応を求めた。
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2021-12-17(Fri)
政府の信頼損ねる行為だ 直ちに真相を究明せよ 第三者委設置を首相指示
朝日新聞デジタル 2021年12月16日 5時00分
(社説)統計書き換え 直ちに真相を究明せよ
----建設工事の受注実態を調べる政府の統計で、建設業者から提出されたデータを国土交通省が書き換えていた。国内総生産(GDP)の算出に使われるなど、公的統計でも特に重要とされる53の基幹統計を構成する。いつから、なぜ行われてきたのか。データの誤りはどれほどあり、影響はどこまで及ぶのか。第三者を交えて徹底的に調べなければならない。
産経新聞 2021/12/16 05:00
主張:建設統計の不正 政府の信頼損ねる行為だ
----国土交通省が毎月公表する「建設工事受注動態統計調査」で、データを二重に計上するなどの不正が広く行われていたことが分かった。3年前に厚生労働省などの統計不正が発覚した際も、今回の国交省の不正は見過ごされていたという。
公的な統計データは、政策立案の基礎となる存在である。それが歪(ゆが)められていたことは、政策そのものの正当性が問われる深刻な事態である。
東京新聞 2021年12月16日 08時01分
<社説>国交省統計不正 全容を徹底解明せよ
----国土交通省が毎月公表する建設業をめぐる統計データを書き換えていた。岸田文雄首相は国会で事実関係を認め「再発防止」を表明した。政策の前提となる統計の不適切な処理で事態は深刻だ。真相の徹底解明を求めたい。
書き換えが発覚したのは「建設工事受注動態統計調査」だ。建設業者の受注を詳細に把握した調査で、政府は特別に重要な「基幹統計」に指定して国内総生産(GDP)算出にも活用している。
**************************
朝日新聞デジタル 2021年12月16日 16時30分
統計書き換え、第三者委設置を指示 首相
----建設業の受注実態を表す国の基幹統計を国土交通省が書き換えていた問題で、岸田文雄首相は16日午前の参院予算委員会で、斉藤鉄夫国交相に対し真相解明のため第三者委員会の設置を指示したことを明らかにした。1カ月以内に報告書をまとめ、総務省統計委員会に提出するとしている。
朝日新聞デジタル 2021年12月16日 5時00分
国交省、自ら統計書き換え 検査院の指摘後 今春まで1年超
----建設業の受注実態を表す国の基幹統計を国土交通省が書き換えていた問題で、同省が2020年1月までに会計検査院の調査を受けたため、データの回収を担う都道府県に書き換え作業をやめさせ、同省本省の職員が自ら書き換えを行っていたことがわかった。同省は「(当時の担当者は受注実績が)いきなり大きく減ると、数字に大きな影響が出ると思ったのではないか」などと説明している。
朝日新聞デジタル 2021年12月16日 5時00分
(時時刻刻)統計書き換え、陳謝と火消し 首相・国交相「すでに改善」
----国の基幹統計のデータを国土交通省が無断で書き換えた問題の発覚後、初の国会論戦が開かれた。岸田文雄首相は書き換えを認める一方で、事態が「改善」していることを強調した。ただ、過去の書き換えによって国内総生産(GDP)の修正を迫られる可能性があり、どこまで影響が広がるかは未知数だ。
日本経済新聞 2021年12月16日 2:00
政府統計、信頼回復遠く 不適切集計、4月の見直し公表せず
----国土交通省の統計でデータの書き換えによる二重計上が発覚した。不適切な手法を4月に見直した後も公表しないままだった。国の統計は2018年末に厚生労働省で不正が発覚したのを機に、各省庁が一斉点検や再発防止に動いたはずだった。政策立案をゆがめかねない不正が再び露呈し、公的統計の信頼回復は遠のいた。
日経クロステック/日経コンストラクション 2021.12.16
国交省が受注統計で二重計上、都道府県にデータ書き換え指示
----国土交通省は、毎月公表する「建設工事受注動態統計調査」で、調査対象の建設会社の受注データを書き換えた上、未提出分の推計値と二重計上していた。
受注動態調査は国内総生産(GDP)の算出にも使われる国の基幹統計の1つ。全国の約1万2000社を抽出して、各社の受注実績を調べる。国交省による不適切な集計処理の結果、過去の受注データだけでなく、その期間のGDPも過大となっていた可能性がある。国の統計の信頼を揺るがす問題は、国会でも取り上げられた。
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2021-12-16(Thu)
国側が赤木さん側の請求を認めて終結 「悔しい」遺族涙 真相解明できず幕
TBSニュース 2021年12月15日 17時54分
赤木さん妻「ふざけるな!」国の幕引きに怒り 森友文書改ざん問題
----財務省決裁文書の改ざん問題で自殺した近畿財務局の元職員の妻が国などに損害賠償を求めている裁判で、国が突如、請求を受け入れ、賠償金を全額支払うと明らかにしました。
財務省近畿財務局の元職員・赤木俊夫さん(当時54)は、森友学園への国有地売却をめぐる公文書の改ざんを命じられたことを苦に3年前に自殺。妻の雅子さんは国に対し、およそ1億1000万円、佐川宣寿元理財局長に対し、550万円の損害賠償を求めて裁判を起こしています。
時事通信 2021年12月15日19時35分
「悔しい」遺族涙 真相解明できず幕―森友訴訟
---- 「こんなやり方で終わってしまい悔しくて仕方がない」。森友学園をめぐる財務省の公文書改ざん問題の国家賠償請求訴訟は15日、国側が突然請求を認め終結した。記者会見した原告の赤木雅子さん(50)は、強く求めていた真相解明が果たせなくなった怒りを声を震わせ訴えた。
赤木さんらによると、大阪地裁で午後2時から非公開の進行協議が始まって3分後、国側の代理人が立ち上がり「認諾します」と宣言。原告側は「信義則に反する」と反発し、地裁側も「想定外」として、民事訴訟法の手続き確認などのため協議を一時中断した。
毎日新聞 2021/12/15 15:10(最終更新 12/15 19:57)
森友改ざんで国、赤木さん側への賠償責任認める方針 地裁の進行協議
----学校法人「森友学園」への国有地売却を巡り、財務省の決裁文書改ざんを苦に自殺した近畿財務局職員、赤木俊夫さん(当時54歳)の妻が国と佐川宣寿(のぶひさ)・理財局長(当時)に損害賠償を求めた訴訟で、国は15日、赤木さんは改ざんなど一連の経緯の末に自殺したとして、賠償責任を一転して認める書面を大阪地裁に提出した。
国は妻側の請求額を全面的に認める「認諾」の手続きを取ったため、国に対する訴訟は同日終結した。妻側の代理人弁護士が明らかにした。
朝日新聞デジタル 2021年12月15日 22時50分
森友公文書改ざん巡る国賠訴訟 国側が赤木さん側の請求を認めて終結
----学校法人森友学園(大阪市)への国有地売却をめぐる財務省の公文書改ざん問題で、改ざんを強いられ、自死した同省近畿財務局職員の赤木俊夫さん(当時54)の妻・雅子さん(50)が国に損害賠償を求めた訴訟は15日、国側が雅子さん側の請求を受け入れ、終結した。国側は請求の棄却を求めていたが、一転して賠償責任を認めた。雅子さんの代理人弁護士は「改ざん問題が追及されることを避けるため、訴訟を終わらせた」と批判した。
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2021-12-15(Wed)
「建設工事受注動態統計」 書き換え、一斉点検後も 国交省「問題と思わず」
NHK 2021年12月15日 12時48分
国土交通省 統計データ二重計上など不適切な取り扱い
----国土交通省が、建設業の受注動向などを示す統計のデータを二重に計上するなど、不適切な取り扱いを続けていたことが分かりました。
統計が実態よりも大きくなっていた可能性があり、国土交通省は事実関係などをさらに調べています。
朝日新聞デジタル 2021年12月15日 5時00分
国交省、基幹統計を無断書き換え 建設受注を二重計上、法違反の恐れ
----建設業の受注実態を表す国の基幹統計の調査で、国土交通省が建設業者から提出された受注実績のデータを無断で書き換えていたことがわかった。回収を担う都道府県に書き換えさせるなどし、公表した統計には同じ業者の受注実績を「二重計上」したものが含まれていた。建設業の受注状況が8年前から実態より過大になっており、統計法違反に当たる恐れがある。
朝日新聞デジタル 2021年12月15日 5時00分
書き換え、一斉点検後も 国交省「問題と思わず」 基幹統計データ
https://digital.asahi.com/articles/DA3S15143160.html
----国土交通省が基幹統計の集計データを書き換えていたことが明らかになった。3年前には、厚生労働省が所管する毎月勤労統計をめぐる問題が発覚し、一斉点検が行われたが、その際も書き換え行為は報告されず、以降も続けられていた。
朝日新聞デジタル 2021年12月15日 5時00分
「すべての数字を消す」国が指示 消しゴムで書き換えた統計データ
----基幹統計のデータ書き換えは、国の指示を受けた都道府県の職員らの手で行われていた。建設業者が鉛筆で書いてきた受注実績を、消しゴムで消して書き換えていた。
「すべての数字を消す」
「全ての調査票の受注高を足し上げる」
国土交通省が都道府県の「建設工事受注動態統計」の担当者向けに配布した資料には、同省の指示がこう記されていた。朝日新聞はこの資料を入手した。
日本経済新聞 2021年12月15日 9:17 (2021年12月15日 11:26更新)
建設統計で不適切集計 国交省、データを二重計上
----国土交通省が毎月公表する「建設工事受注動態統計」でデータを二重に計上していたことが15日分かった。調査票を建設業者から集める都道府県に対し、受注実績を実質的に書き換えるよう指示していた。2013年度以降、不適切な対応が続いていたとみられる。この間、ゆがんだ統計をもとに政策決定がなされてきた懸念がある。
国の統計では、18年末にも厚生労働省の「毎月勤労統計」で不適切な調査が発覚した。その後、政府は他の統計の総点検や再発防止の取り組みを進めてきた。それでも埋もれていた不手際が発覚したことで、行政の信頼回復は遠のきかねない。
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2021-12-14(Tue)
枕木の下のバラスト(砕石)が直径約50センチ深さ1メートルほど陥没
東京新聞 2021年12月13日 21時32分
東急東横線、線路内で陥没 6万人超に影響 日吉-元住吉間で直径最大2メートルほど
----13日午後2時45分ごろ、横浜市港北区日吉の東急東横線日吉-元住吉間で、上り線の線路下のバラスト(砕石)が陥没しているのを、徒歩で巡回中の保線係員が見つけた。修復のため東横線は武蔵小杉-菊名間で午後5時40分ごろ、並行する東急目黒線は武蔵小杉-日吉間で午後5時20分ごろまで、いずれも上下線で運転を見合わせた。計161本が運休し、6万3700人に影響した。
東京新聞 2021年12月13日 22時19分
「一歩間違えば大事故に」東急東横線の陥没、運休の影響受けた乗客たちの不安
----なぜ、線路下に穴がー。東京と横浜を結ぶ主要路線の一つ、東急東横線の日吉駅(横浜市港北区)付近で見つかった深さ1メートルほどの陥没。砕石で穴をふさぐ応急処置後に運転は再開されたが、乗客からは「一歩間違えば大事故になる」「穴を埋めただけで大丈夫か」と不安の声が漏れた。
読売新聞 2021/12/13 20:38
東急・日吉駅近くで線路陥没、東横線と目黒線で3時間見合わせ
----13日午後2時45分頃、横浜市港北区の東急東横線日吉駅近くの線路で、枕木の下の地面が直径約50センチ、深さ50~100センチにわたって陥没しているのを巡回点検中の職員が見つけた。東横線は武蔵小杉―菊名駅間で、目黒線も武蔵小杉―日吉駅間で約3時間にわたって運休し、合わせて約6万3700人に影響した。
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