リニア静岡工区 山梨側掘削 静岡との県境手前まで 県境越え調査に反発
毎日新聞 2022/11/2 地方版 リニアの行方
掘削進め方、協議へ JRと県合意 県境まで920メートル /静岡
リニア中央新幹線静岡工区の環境への影響を検証する専門部会=静岡県庁で
県は31日、リニア中央新幹線山梨工区で進むトンネル掘削工事を巡り、山梨、静岡両県境に達する直前の工事の進め方について協議を始めることでJR東海と合意した。県は工事の影響で県内の大井川の流量が減る懸念を示している。
同日開かれた静岡工区の環境への影響を検証する専門部会で、両者が意見交換。JR東海は、山梨側の掘削が県境まで約920メートルの地点に達していると説明。県境まで掘り進める計画だが、その先の掘削前の調査などは県に情報提供しながら進める方針を示した。
朝日新聞デジタル 2022年11月1日 10時00分
テツの広場:リニア山梨側掘削、静岡との県境手前まで JR、静岡側に理解求める
----リニア中央新幹線計画をめぐり、JR東海は31日、山梨県側から静岡県境をまたいで掘削する山梨工区の工事について、県境の約820メートル手前まで掘り進める考えを明らかにした。対話を通じて地下水が県外に流出すると懸念する県側の理解を得たい意向で、県境越えの地質ボーリング調査も当面見送る方針だ。
静岡新聞 2022.11.1
リニア工事 県境越え調査に反発 専門部会と静岡県側「湧水対策を」
----静岡県庁で31日に開かれたリニア中央新幹線のトンネル工事に伴う大井川水問題の対策を協議する県有識者会議の地質構造・水資源専門部会で、JR東海が山梨工区で山梨・静岡県境を越えてボーリング調査を実施する考えを示したことに対し、県と専門部会委員は反発を強めた。「県内の地下水が流出する懸念がある」と対策の事前協議を求めたのに対し、JRは協議には応じる姿勢を示したものの、調査前に対応するかは明言しなかった。
SBS 静岡放送 2022年10月31日(月) 21:21
「県民の感情、懸念を全く無視した表現」難波理事が痛烈批判 JR東海リニア工事で「静岡県境まで掘削進める」
----静岡県の県境付近まで迫っている山梨で進むリニア工事が静岡県内の地下水に与える影響について、県の専門部会で10月31日に話し合われ、県の難波喬司理事がJR東海の計画を批判しました。JR東海は山梨県内の工事を止めるかどうかの協議に応じる姿勢を示しました。
31日の専門部会では、JR東海が静岡との県境920m手前まで進んでいる山梨工区の進捗状況を説明しながら、「県境を越えたボーリング調査をした上で、県境まで掘削を進める」と今後の計画を伝えました。これを厳しく批判したのは、リニア対策本部長として31日が最後の出席となった難波理事です。
<静岡県 難波喬司理事>
「県境付近まで掘ったら静岡県内の水が山梨県側に流れるということですね。あるなしで言えばあるということですね」
<JR東海 澤田尚夫執行役員>
「そうですね。先進坑を掘った時の水を全量を戻すという話がありますので、そこは整理しなければいけない問題として認識しています」
<静岡県 難波喬司理事>
「それだったら、なぜ県境まで先進坑の掘削を進めますとお書きになるのでしょうか。これは県民の感情、懸念を全く無視した表現」
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