2023-05-21(Sun)
神宮外苑再開発 多様性を育んだ森が損なわれる イコモス指摘
坂本龍一さんの遺志 継ぐ動き 多数の樹木伐採や超高層ビルの建設を疑問視
朝日新聞デジタル 2023年5月17日 5時00分
天国から「何かしないの?」 坂本龍一さんの遺志、継ぐ動き 神宮外苑の再開発問題
----「天国から『何かしないの?』と、せかされているような気もします。一人の人間として社会に発信を続けた坂本龍一さんの生き方に、私たちも一人の人間として遺志を引き継ぎます」
4月22日夕、東京・国立競技場近くに集まった人々に、ステージから哲学研究者の永井玲衣さん(31)が語った。原発や環境保護などの社会問題をともに考え、3月28日に亡くなった音楽家の坂本龍一さんは、最期を前に、明治神宮外苑地区の再開発に目を向けた。
朝日新聞デジタル 2023年5月17日 5時00分
(いちからわかる!)明治神宮外苑地区ってどういう場所?
----■緑豊かで、球場や競技場が集まる「スポーツの聖地」
Q 再開発が始まった明治神宮外苑(がいえん)地区とは、そもそもどういう場所?
A 歴史は1920(大正9)年にさかのぼる。その8年前に亡くなった明治天皇と妻の昭憲皇太后をまつる明治神宮がつくられた。東京・代々木の御料地(ごりょうち)に本殿(ほんでん)などが建てられ、全国から献木(けんぼく)された10万本の植樹もしてつくった人工の森もある内苑とは別に、外苑は神宮創建の記念として設けられた。国民がお金を寄付したり、ボランティアで働いたりして26年に完成した。土地の多くは今も明治神宮が持っている。
朝日新聞デジタル 2023年5月17日 5時00分
(時時刻刻)多様性を育んだ森が 神宮外苑の再開発問題
----東京都心の一等地。神宮外苑の前に立つと、深い緑と青空が見渡せる。
外苑再開発は面積約17・5ヘクタール、東京ドーム約3個分というエリアが対象だ。隣接地も含め、1904本ある高さ3メートル以上の木のうち743本を伐採し、275本を移植。837本を植樹する。
「緑地面積の割合は今の『25%』から『30%』に増える」と事業者側は主張する。しかし、植樹の中心は若木。「生育が進めば、緑の量の変化は小さい」とも説明するが、体積でみれば工事前後で約5%減る。
そして、文化遺産保存の専門家らでつくる日本イコモス国内委員会などは、大量伐採で「生物多様性に富んだ森が損なわれる」と指摘。伐採はほぼ不要とする球場の現在地改修案を提言した。
朝日新聞デジタル 2023年5月17日 15時00分
神宮外苑再開発のしくみ「誰も想定できなかった」 都市開発の専門家
----神宮球場や秩父宮ラグビー場の建て替えを含み、3月に着工された明治神宮外苑地区(東京都)の再開発事業に対し、批判が続いている。多数の樹木伐採や超高層ビルの建設を疑問視する声が多いが、計画は法令にのっとって作られ、都が認可したものだった。なぜ、今になって批判が広がるのか。都市計画の仕組みに問題を見いだす静岡文化芸術大の松田達・准教授(建築学・都市学)に話を聞いた。
朝日新聞デジタル 2023年5月17日 5時00分
天国から「何かしないの?」 坂本龍一さんの遺志、継ぐ動き 神宮外苑の再開発問題
----「天国から『何かしないの?』と、せかされているような気もします。一人の人間として社会に発信を続けた坂本龍一さんの生き方に、私たちも一人の人間として遺志を引き継ぎます」
4月22日夕、東京・国立競技場近くに集まった人々に、ステージから哲学研究者の永井玲衣さん(31)が語った。原発や環境保護などの社会問題をともに考え、3月28日に亡くなった音楽家の坂本龍一さんは、最期を前に、明治神宮外苑地区の再開発に目を向けた。
朝日新聞デジタル 2023年5月17日 5時00分
(いちからわかる!)明治神宮外苑地区ってどういう場所?
----■緑豊かで、球場や競技場が集まる「スポーツの聖地」
Q 再開発が始まった明治神宮外苑(がいえん)地区とは、そもそもどういう場所?
A 歴史は1920(大正9)年にさかのぼる。その8年前に亡くなった明治天皇と妻の昭憲皇太后をまつる明治神宮がつくられた。東京・代々木の御料地(ごりょうち)に本殿(ほんでん)などが建てられ、全国から献木(けんぼく)された10万本の植樹もしてつくった人工の森もある内苑とは別に、外苑は神宮創建の記念として設けられた。国民がお金を寄付したり、ボランティアで働いたりして26年に完成した。土地の多くは今も明治神宮が持っている。
朝日新聞デジタル 2023年5月17日 5時00分
(時時刻刻)多様性を育んだ森が 神宮外苑の再開発問題
----東京都心の一等地。神宮外苑の前に立つと、深い緑と青空が見渡せる。
外苑再開発は面積約17・5ヘクタール、東京ドーム約3個分というエリアが対象だ。隣接地も含め、1904本ある高さ3メートル以上の木のうち743本を伐採し、275本を移植。837本を植樹する。
「緑地面積の割合は今の『25%』から『30%』に増える」と事業者側は主張する。しかし、植樹の中心は若木。「生育が進めば、緑の量の変化は小さい」とも説明するが、体積でみれば工事前後で約5%減る。
そして、文化遺産保存の専門家らでつくる日本イコモス国内委員会などは、大量伐採で「生物多様性に富んだ森が損なわれる」と指摘。伐採はほぼ不要とする球場の現在地改修案を提言した。
朝日新聞デジタル 2023年5月17日 15時00分
神宮外苑再開発のしくみ「誰も想定できなかった」 都市開発の専門家
----神宮球場や秩父宮ラグビー場の建て替えを含み、3月に着工された明治神宮外苑地区(東京都)の再開発事業に対し、批判が続いている。多数の樹木伐採や超高層ビルの建設を疑問視する声が多いが、計画は法令にのっとって作られ、都が認可したものだった。なぜ、今になって批判が広がるのか。都市計画の仕組みに問題を見いだす静岡文化芸術大の松田達・准教授(建築学・都市学)に話を聞いた。