2018-09-07(Fri)
リニア中央新幹線 JR東海 同意ない着工は許されない
静岡工区 27年開業に間に合わない いのちの水、軽んじる身勝手な発想
リニアの南アルプス工事で唯一未着工になっている静岡工区。
JR東海が、県が求める大井川の減水対策の協定を未締結のまま工事に着手する検討に入ったという。
このまま着工できない状況が続けば、2027年開業予定に間に合わないかららしい。
もともと、南アルプスに穴をあけるという無謀なトンネル工事計画をつくり、大井川流れる水を毎秒2トンも減らそうとしているのはJR東海だ。
静岡県の川勝平太知事が求めているのは、トンネル内に湧き出る水の全量を川に戻すようにという、至極当たり前のことだ。
大井川下流では、毎年のように、渇水に悩まされており、減水は、住民のいのち、生活にかかわる問題だ。
だから、行政側もJR東海との協定にこだわっている。
ところが、JR東海側は、開業に間に合わなくなると焦り、
「知事が『全量戻しが前提』では話し合いができない。協定を結ばなくとも着工できないか考えたい」と毎日新聞に話したという。
JR東海の態度は筋が通らない。
大事な水だから、真っ先に「全量戻す」という約束して、協定を結ぶべきだ。
JR東海は、住民のための公共物である地下水を自分の工事で減らしておいて、
「『全量戻しが前提』では話し合いができない。」など傲慢さにはあきれる。
全量戻しの約束ができないのはなぜか。
技術的な問題なのだろうか。
6月には、渇水期のみではあるが「トンネル湧水の全量を川に戻すポンプの設置を検討」「良い形で工事を進めたい」と記者会見していた。
今回は、これまでのJR東海の態度とも違うものだ。
傲慢な態度で工事着工を強行すれば、住民の理解はますます得られなくなる。
安倍首相のお友達の案件だから、安倍首相の任期中に、せめて工事に全事業で着工しておきたい、ということか。
以下参考
毎日新聞2018年9月5日 06時00分
JR東海:リニア中央新幹線 静岡県の同意なく着工を検討
https://mainichi.jp/articles/20180905/k00/00m/040/190000c
毎日新聞2018年9月5日 20時55分
JR東海社長:リニア静岡工区で同意なし着工可能と見解
https://mainichi.jp/articles/20180906/k00/00m/040/093000c
産経ニュース 2018.9.5 18:14
リニア、静岡工区の地元同意「必須でない」 JR東海・金子社長
https://www.sankei.com/west/news/180905/wst1809050078-n1.html
静岡新聞 (2018/9/6 07:37)
リニア静岡工区「地元理解得る」 JR東海社長
http://www.at-s.com/news/article/politics/shizuoka/537088.html
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静岡新聞 (2018/6/14 07:35)
リニア工事、全量回復「ポンプ設置」 JR東海社長、検討表明
http://www.at-s.com/news/article/social/shizuoka/501906.html
静岡新聞 (2018/4/3 07:59)
リニア「静岡県と考え方の差、埋める」 JR東海新社長方針
http://www.at-s.com/news/article/politics/shizuoka/474734.html
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