2021-03-03(Wed)
海上交通安全法等改正案 閣議決定 船舶へ退去命令可能に
船舶事故の未然防止策 船舶に避難命令 台風時 湾内の出入り制限
時事通信 2021/03/02
船舶へ退去命令可能に=走錨対策、改正案閣議決定
----政府は2日、大型台風の接近時に船舶の湾内からの退去を勧告、命令できる海上交通安全法などの改正案を閣議決定した。東京湾などでは、いかりを投じたまま強風で船が流される「走錨(そうびょう)」で橋などに衝突する事故が相次ぎ、早めの避難を促して安全確保につなげる狙いがある。
海上保安庁によると、湾内からの退去はこれまで行政指導で対応していたが、強制力はなかった。改正案では、船が多く行き来する東京湾や伊勢湾、瀬戸内海で、大型船や風の影響を受けやすい船への退去の勧告、命令が可能になる。海上空港や火力発電所といった施設の周辺海域で、いかりを下ろして停泊する「錨泊(びょうはく)」も制限。命令に従わない場合の罰則も検討している。
日本経済新聞 2021年2月18日 2:00
海保、台風時 船舶に避難命令 湾内の出入り制限 国会に改正案提出へ
----海上保安庁は大型台風の接近時に船舶の湾外避難や航行制限を勧告・命令できる制度を設ける。台風による強風で船が流されて他の船や橋に衝突する事例が相次いだことから、早めに安全な場所への避難を促す。開会中の通常国会に海上交通安全法改正案などを提出し、今年の台風シーズンまでに運用開始を目指す。
-------------------------
<海上交通安全法等の一部改正案の概要>
(1)異常気象等に伴う船舶事故の未然防止策の充実・強化
〇三大湾等における湾外避難等の勧告・命令制度等の創設
①船舶の湾外避難、湾内の錨泊制限等の勧告・命令制度の創設
②関西国際空港等の重要施設周辺海域における走錨事故等防止のための情報提供、危険回避措置の勧告制度の創設
③湾外避難等の円滑な実施に関する必要な協議を行うための協議会の設置
〇海上施設への船舶の衝突防止のためのバーチャル航路標識の緊急表示制度の創設灯浮標等の表示に代わるバーチャル航路標識に係る制度を創設(一時表示に係る手続緩和、海上保安庁による一時表示代行制度)
(2)持続可能な航路標識の管理体制の充実・強化
〇航路標識の復旧のための施行命令・原因者負担金制度の創設
海上保安庁の航路標識を損傷等させた原因者に対し、必要な工事の施行又は当該工事に要する費用負担を義務付け
〇承認工事制度及び航路標識協力団体制度の創設
海上保安庁の航路標識について、民間団体等による工事・維持に関する海上保安庁長官による承認制度を創設するとともに、航路標識協力団体として指定した民間団体については、承認工事に関する手続を緩和

以下参考
海上保安庁HP
「海上交通安全法等の一部を改正する法律案」を閣議決定
~台風来襲による事故の防止の一層の強化を図ります~
令和3年3月2日 海上保安庁
https://www.kaiho.mlit.go.jp/info/kouhou/post-804.html
特に勢力の大きな台風の直撃が予想される等の場合に、風の影響を強く受ける大型の船舶に湾外その他の安全な海域への避難を促す「湾外避難等の勧告・命令制度」の創設などにより、船舶交通の安全を確保することを目的とした「海上交通安全法等の一部を改正する法律案」が、本日、閣議決定されました。
詳細はこちらから
https://www.kaiho.mlit.go.jp/info/kouhou/r3/k210302/k210302.pdf
1.背景
近年、台風等の異常気象等が頻発・激甚化する中、東京湾等の船舶がふくそうする海域で、走錨した船舶が臨海部の施設や他の船舶に衝突する事故が複数発生しています。
また、頻発・激甚化する台風等の異常気象等や、これに伴う船舶の衝突事故により、海上保安庁が管理する航路標識が損傷する事案が多数発生しています。
この法律案は、このような課題を解決するため、異常気象等による船舶交通の危険を防止するとともに、海上保安庁が管理するブイ等の航路標識の迅速な復旧を確保することなどにより、船舶交通の一層の安全の確保を図るものです。
2.概要
(1)異常気象等に伴う船舶事故の未然防止策の充実・強化
〇三大湾等における湾外避難等の勧告・命令制度等の創設
①船舶の湾外避難、湾内の錨泊制限等の勧告・命令制度の創設
②関西国際空港等の重要施設周辺海域における走錨事故等防止のための情報提供、危険回避措置の勧告制度の創設
③湾外避難等の円滑な実施に関する必要な協議を行うための協議会の設置
〇海上施設への船舶の衝突防止のためのバーチャル航路標識の緊急表示制度の創設灯浮標等の表示に代わるバーチャル航路標識に係る制度を創設(一時表示に係る手続緩和、海上保安庁による一時表示代行制度)
(2)持続可能な航路標識の管理体制の充実・強化
〇航路標識の復旧のための施行命令・原因者負担金制度の創設
海上保安庁の航路標識を損傷等させた原因者に対し、必要な工事の施行又は当該工事に要する費用負担を義務付け
〇承認工事制度及び航路標識協力団体制度の創設
海上保安庁の航路標識について、民間団体等による工事・維持に関する海上保安庁長官による承認制度を創設するとともに、航路標識協力団体として指定した民間団体については、承認工事に関する手続を緩和
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時事通信 2021/03/02
船舶へ退去命令可能に=走錨対策、改正案閣議決定
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021030200330&g=pol
日本経済新聞 2021年2月18日 2:00
海保、台風時 船舶に避難命令 湾内の出入り制限 国会に改正案提出へ
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO69197580X10C21A2CR8000/
日本海事新聞 2021年02月02日 デイリー版1面
国交省、船舶検査 遠隔化で新制度。簡素化へDX促進
https://www.jmd.co.jp/article.php?no=264530
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時事通信 2021/03/02
船舶へ退去命令可能に=走錨対策、改正案閣議決定
----政府は2日、大型台風の接近時に船舶の湾内からの退去を勧告、命令できる海上交通安全法などの改正案を閣議決定した。東京湾などでは、いかりを投じたまま強風で船が流される「走錨(そうびょう)」で橋などに衝突する事故が相次ぎ、早めの避難を促して安全確保につなげる狙いがある。
海上保安庁によると、湾内からの退去はこれまで行政指導で対応していたが、強制力はなかった。改正案では、船が多く行き来する東京湾や伊勢湾、瀬戸内海で、大型船や風の影響を受けやすい船への退去の勧告、命令が可能になる。海上空港や火力発電所といった施設の周辺海域で、いかりを下ろして停泊する「錨泊(びょうはく)」も制限。命令に従わない場合の罰則も検討している。
日本経済新聞 2021年2月18日 2:00
海保、台風時 船舶に避難命令 湾内の出入り制限 国会に改正案提出へ
----海上保安庁は大型台風の接近時に船舶の湾外避難や航行制限を勧告・命令できる制度を設ける。台風による強風で船が流されて他の船や橋に衝突する事例が相次いだことから、早めに安全な場所への避難を促す。開会中の通常国会に海上交通安全法改正案などを提出し、今年の台風シーズンまでに運用開始を目指す。
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<海上交通安全法等の一部改正案の概要>
(1)異常気象等に伴う船舶事故の未然防止策の充実・強化
〇三大湾等における湾外避難等の勧告・命令制度等の創設
①船舶の湾外避難、湾内の錨泊制限等の勧告・命令制度の創設
②関西国際空港等の重要施設周辺海域における走錨事故等防止のための情報提供、危険回避措置の勧告制度の創設
③湾外避難等の円滑な実施に関する必要な協議を行うための協議会の設置
〇海上施設への船舶の衝突防止のためのバーチャル航路標識の緊急表示制度の創設灯浮標等の表示に代わるバーチャル航路標識に係る制度を創設(一時表示に係る手続緩和、海上保安庁による一時表示代行制度)
(2)持続可能な航路標識の管理体制の充実・強化
〇航路標識の復旧のための施行命令・原因者負担金制度の創設
海上保安庁の航路標識を損傷等させた原因者に対し、必要な工事の施行又は当該工事に要する費用負担を義務付け
〇承認工事制度及び航路標識協力団体制度の創設
海上保安庁の航路標識について、民間団体等による工事・維持に関する海上保安庁長官による承認制度を創設するとともに、航路標識協力団体として指定した民間団体については、承認工事に関する手続を緩和

以下参考
海上保安庁HP
「海上交通安全法等の一部を改正する法律案」を閣議決定
~台風来襲による事故の防止の一層の強化を図ります~
令和3年3月2日 海上保安庁
https://www.kaiho.mlit.go.jp/info/kouhou/post-804.html
特に勢力の大きな台風の直撃が予想される等の場合に、風の影響を強く受ける大型の船舶に湾外その他の安全な海域への避難を促す「湾外避難等の勧告・命令制度」の創設などにより、船舶交通の安全を確保することを目的とした「海上交通安全法等の一部を改正する法律案」が、本日、閣議決定されました。
詳細はこちらから
https://www.kaiho.mlit.go.jp/info/kouhou/r3/k210302/k210302.pdf
1.背景
近年、台風等の異常気象等が頻発・激甚化する中、東京湾等の船舶がふくそうする海域で、走錨した船舶が臨海部の施設や他の船舶に衝突する事故が複数発生しています。
また、頻発・激甚化する台風等の異常気象等や、これに伴う船舶の衝突事故により、海上保安庁が管理する航路標識が損傷する事案が多数発生しています。
この法律案は、このような課題を解決するため、異常気象等による船舶交通の危険を防止するとともに、海上保安庁が管理するブイ等の航路標識の迅速な復旧を確保することなどにより、船舶交通の一層の安全の確保を図るものです。
2.概要
(1)異常気象等に伴う船舶事故の未然防止策の充実・強化
〇三大湾等における湾外避難等の勧告・命令制度等の創設
①船舶の湾外避難、湾内の錨泊制限等の勧告・命令制度の創設
②関西国際空港等の重要施設周辺海域における走錨事故等防止のための情報提供、危険回避措置の勧告制度の創設
③湾外避難等の円滑な実施に関する必要な協議を行うための協議会の設置
〇海上施設への船舶の衝突防止のためのバーチャル航路標識の緊急表示制度の創設灯浮標等の表示に代わるバーチャル航路標識に係る制度を創設(一時表示に係る手続緩和、海上保安庁による一時表示代行制度)
(2)持続可能な航路標識の管理体制の充実・強化
〇航路標識の復旧のための施行命令・原因者負担金制度の創設
海上保安庁の航路標識を損傷等させた原因者に対し、必要な工事の施行又は当該工事に要する費用負担を義務付け
〇承認工事制度及び航路標識協力団体制度の創設
海上保安庁の航路標識について、民間団体等による工事・維持に関する海上保安庁長官による承認制度を創設するとともに、航路標識協力団体として指定した民間団体については、承認工事に関する手続を緩和
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時事通信 2021/03/02
船舶へ退去命令可能に=走錨対策、改正案閣議決定
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021030200330&g=pol
日本経済新聞 2021年2月18日 2:00
海保、台風時 船舶に避難命令 湾内の出入り制限 国会に改正案提出へ
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO69197580X10C21A2CR8000/
日本海事新聞 2021年02月02日 デイリー版1面
国交省、船舶検査 遠隔化で新制度。簡素化へDX促進
https://www.jmd.co.jp/article.php?no=264530
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テーマ : 政治・経済・時事問題
ジャンル : 政治・経済