2021-05-21(Fri)
川辺川ダム 流水型ダムの環境影響調査を実施へ
「環境影響評価法に準じた調査」と、「環境影響評価法に基づく手続き」は根本から違う
毎日新聞 2021/5/21 11:02(最終更新 5/21 19:25)
川辺川ダム建設検討で環境アセスメント実施へ 国交省、豪雨対策
----赤羽一嘉国土交通相は21日、2020年7月の九州豪雨で氾濫した熊本県の球磨川の治水対策で、支流の川辺川に国が建設を検討しているダムについて、環境影響評価(アセスメント)を実施すると発表した。川辺川ダムは関連工事が環境影響評価法の施行前から始まっており、本来は対象外だが、熊本県の蒲島郁夫知事が環境アセスを求めていた。国交省は今後、開始時期や期間を調整する。
朝日新聞デジタル 2021年5月21日 13時03分
熊本・川辺川ダム 環境影響調査を実施へ 国交相が表明
----熊本県の球磨川支流の川辺川で整備が検討されている流水型ダムについて、国土交通省は21日、環境影響評価(アセスメント)を実施すると発表した。ただ、ダムの関連工事は1999年の環境影響評価法の施行前から続いているため、新たな整備も同法の対象にしない方針。
八ッ場あしたの会 2021年5月21日事務局だより
川辺川に新たに計画される流水型ダムの環境アセスについて
国土交通省が川辺川ダム事業について環境影響評価(アセスメント)法に準じた調査を行う方針を固めたと報道されています。
新聞社の速報を読むと、清流・川辺川の河川環境を守る適切な環境影響調査が実施されるように受け取れますが、実際は逆です。
「環境影響評価法に準じた調査」と、「環境影響評価法に基づく手続き」は根本から違います。前者は単なる調査であるのに対して、後者は手続きが複雑で、国民の意見を聞く機会があり、アセスの結果によっては(可能性が高いとは言えませんが)事業がストップされることもありえます。
この件に関して、水源開発問題全国連絡会共同代表の嶋津暉之さんのメッセージをお伝えします。
—————
川辺川ダム事業は従前の計画が特定多目的ダム法による多目的ダムであったのに対して、現在検討中の川辺川ダムは河川法による治水専用ダムであり、法的な根拠が違うダムになるのですから、環境影響評価法の対象になるはずです。
この点を環境省の環境影響評価課の担当官に電話したところ、国土交通省に聞いてくれと、回答を拒否されました。 そこで、国土交通省河川環境課の担当の課長補佐に電話したところ、流水型ダムになっても、川辺川ダムの治水目的は従前の計画からあったもので、川辺川ダムは環境アセス法施行前から事業に着手しているから、環境アセス法の対象にならないという回答を環境省から得たという話でした。
しかし、従前の川辺川ダム計画と、検討中の川辺川ダム計画は根本から変わり、法的根拠も特定多目的ダム法から河川法に変わるのですから、環境アセス法の対象になるべきものです。環境省の弱腰に怒りを覚えました。
球磨川の「新たな流水型ダム」の環境影響評価について
https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001405526.pdf
以下参考
球磨川の「新たな流水型ダム」の環境影響評価について環境省と連携して実施します
令和3年5月21日
https://www.mlit.go.jp/report/press/mizukokudo05_hh_000129.html
昨年7月豪雨で甚大な被害が発生した球磨川では、今年3月に「流域治水プロジェクト」を策定し、「新たな流水型ダム」について令和3年度より本格的に調査・検討を開始しており、この度、九州地方整備局が行う同ダムの環境影響評価について、国土交通省として環境省とも連携して以下のとおり実施することとしましたので、お知らせします。
<球磨川の「新たな流水型ダム」の環境影響評価の概要>
・球磨川の「新たな流水型ダム」は、平成11年の環境影響評価法の施行前から関連工事を進めているため、同法の対象外となりますが、熊本県知事からの「法に基づく環境アセスメント、あるいは、それと同等の環境アセスメント」というご要望なども踏まえ、これまで実施してきたダム関連の工事等による現地の状況も考慮しつつ、環境影響評価法に基づくものと同等の環境影響評価を実施することとします。
・具体的には、環境影響評価法等に基づくものと同様に環境影響評価項目を設定して、環境影響の調査、予測、評価を行います。また、環境影響評価の各段階で熊本県知事、市町村長のご意見や、一般のご意見をお聴きするとともに、国土交通大臣から環境大臣に意見を求めることとします(別紙参照)。
・これらについては、環境省とも連携して実施していきます。
添付資料
報道発表資料(PDF形式)
https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001405525.pdf
別紙(PDF形式)
https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001405526.pdf
お問い合わせ先
国土交通省水管理・国土保全局治水課
TEL:03-5253-8111 (内線35652) 直通 03-5253-8456 FAX:03-5253-1604
国土交通省水管理・国土保全局河川環境課
TEL:03-5253-8111 (内線35441) 直通 03-5253-8447 FAX:03-5253-1603
**************************
赤羽大臣会見要旨
2021年5月21日(金) 8:45 ~ 8:53
https://www.mlit.go.jp/report/interview/daijin210521.html
閣議・閣僚懇
・・・・・・・・・・・・・そのほか、私の方から1点報告があります。
球磨川の河川整備基本方針の変更と「新たな流水型ダム」の環境影響評価に関して、御報告いたします。球磨川では、昨年7月の豪雨の際に、現行の河川整備基本方針を大幅に上回る洪水となったことから、その変更を行う必要があります。
現在、検討を進めている新宮川、五ヶ瀬川に続き、社会資本整備審議会に審議をお願いすることとしました。
次に、球磨川の新たな流水型ダムの環境影響評価についてですが、同ダムは、平成11年の環境影響評価法の施行前から関連工事を進めているため、同法の対象外となるものの、熊本県知事から「法に基づく環境アセスメント、若しくは、それと同等の環境アセスメント」を是非という御要望があったことを踏まえ、環境省とも連携しながら、環境影響評価法に基づくものと同等の環境影響評価を実施することといたしました。
具体的には、環境影響評価の各段階で、熊本県知事や市町村長の皆さま方の御意見、一般の皆さまの御意見をお聴きするとともに、環境大臣に意見を伺ってまいりたいと考えております。
この件の詳細は後ほど事務方から説明させていただきます。
私からは以上です。
質疑応答
(問)冒頭、御発言のありました球磨川の新たなダムの環境影響評価についてお尋ねします。
法に基づけば、環境影響評価は3、4年かかると思いますけれども、今回、同等のものを行われるとのことで、それによるダム完成時期への影響をどのようにお考えなのか、教えてください。
(答)詳しくは事務方に聞いていただいた方がよいのですが、基本的に法に基づいた環境アセスと同等のものを行うということですから、時期的にはほぼ同じようなことになると思いますが、元々、工事がどうなるかということが定まっていないので、しっかりと御報告させていただきたいと思っております。
(問)先程来、おっしゃっている川辺川の流水型ダムについて、同等の調査ということであれば、法に基づくアセスを実施しても良いのではないかとの声もあると思うのですけれど、あえて同等のものを。
(答)先ほど御説明しましたが、そもそもが法律に基づかない、対象となっていないもので、法的に言えばやらなくてもよいものなのですが、地元知事からは、そうであっても地元の皆さんと今後の環境のこと等、様々考慮して同じような対応をしてほしいということでしたので、実質的に、今、西日本新聞から御質問を受けたように、同じだけの意味があるものをやろうと思っているわけですので、法的なものにこだわることにあまり意味はないと思っております。
(問)法に基づかなくても中身が一緒なら問題ないと。
(答)私達の見解は、法に基づこうが基づくまいが、実質的にしっかりやるということが大事であり、地元からもそのような要請もあるので、それに従ってやらせていただく。
法に基づくものがしっかりしていて、基づかないものが軽くやるとか、そういったことでは必ずしもないと。
詳しくは事務方に説明させますので、よろしくお願いします。
**************************
毎日新聞 2021/5/21 11:02(最終更新 5/21 19:25)
川辺川ダム建設検討で環境アセスメント実施へ 国交省、豪雨対策
https://mainichi.jp/articles/20210521/k00/00m/040/081000c
日本経済新聞2021年5月22日 2:00
川辺川ダム、環境評価へ 国交省、実施時期は調整
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO72161210R20C21A5CT0000/
朝日新聞デジタル 2021年5月21日 13時03分
熊本・川辺川ダム 環境影響調査を実施へ 国交相が表明
https://digital.asahi.com/articles/ASP5P3T1VP5PUTIL00D.html
八ッ場あしたの会 2021年5月21日事務局だより
川辺川に新たに計画される流水型ダムの環境アセスについて
https://yamba-net.org/54923/
国土交通省が川辺川ダム事業について環境影響評価(アセスメント)法に準じた調査を行う方針を固めたと報道されています。
新聞社の速報を読むと、清流・川辺川の河川環境を守る適切な環境影響調査が実施されるように受け取れますが、実際は逆です。
「環境影響評価法に準じた調査」と、「環境影響評価法に基づく手続き」は根本から違います。前者は単なる調査であるのに対して、後者は手続きが複雑で、国民の意見を聞く機会があり、アセスの結果によっては(可能性が高いとは言えませんが)事業がストップされることもありえます。
この件に関して、水源開発問題全国連絡会共同代表の嶋津暉之さんのメッセージをお伝えします。
—————
川辺川ダム事業は従前の計画が特定多目的ダム法による多目的ダムであったのに対して、現在検討中の川辺川ダムは河川法による治水専用ダムであり、法的な根拠が違うダムになるのですから、環境影響評価法の対象になるはずです。
この点を環境省の環境影響評価課の担当官に電話したところ、国土交通省に聞いてくれと、回答を拒否されました。 そこで、国土交通省河川環境課の担当の課長補佐に電話したところ、流水型ダムになっても、川辺川ダムの治水目的は従前の計画からあったもので、川辺川ダムは環境アセス法施行前から事業に着手しているから、環境アセス法の対象にならないという回答を環境省から得たという話でした。
しかし、従前の川辺川ダム計画と、検討中の川辺川ダム計画は根本から変わり、法的根拠も特定多目的ダム法から河川法に変わるのですから、環境アセス法の対象になるべきものです。環境省の弱腰に怒りを覚えました。
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関連記事を転載します。
◆2021年5月21日 西日本新聞
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/742037/
ー川辺川流水型ダム、環境影響調査実施へ 国交相きょうにも表明ー
◆2021年5月21日 熊本日日新聞
******************************************
NHK 熊本 NEWS WEB 2021年05月21日 12時40分
川辺川の新たな流水型ダム 環境アセスメント同等の調査実施へ
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kumamoto/20210521/5000012291.html
熊本日日新聞 2021/5/21 12:10 (JST)
流水型ダム、環境アセスと同等の調査実施へ 国交相
https://this.kiji.is/768311535221030912?c=39546741839462401
西日本新聞 2020/12/18 6:00
流水型ダムに可動ゲート 球磨川治水、国18日提示
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/674499/
KTU 2021.05.22 18:00
球磨川『新たな流水型ダム』の環境アセスメント実施を国交相が表明【熊本】
https://www.tku.co.jp/news/?news_id=20210522-00000004
時事通信 乗りものニュース2021年05月21日11時56分
流水型ダムで環境アセス 熊本・川辺川、要望受け―国交省
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021052100608&g=soc
https://trafficnews.jp/post/107326
西日本新聞 2021/5/21 6:00
川辺川流水型ダム、環境影響調査実施へ 国交相きょうにも表明
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/742037/
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毎日新聞 2021/5/21 11:02(最終更新 5/21 19:25)
川辺川ダム建設検討で環境アセスメント実施へ 国交省、豪雨対策
----赤羽一嘉国土交通相は21日、2020年7月の九州豪雨で氾濫した熊本県の球磨川の治水対策で、支流の川辺川に国が建設を検討しているダムについて、環境影響評価(アセスメント)を実施すると発表した。川辺川ダムは関連工事が環境影響評価法の施行前から始まっており、本来は対象外だが、熊本県の蒲島郁夫知事が環境アセスを求めていた。国交省は今後、開始時期や期間を調整する。
朝日新聞デジタル 2021年5月21日 13時03分
熊本・川辺川ダム 環境影響調査を実施へ 国交相が表明
----熊本県の球磨川支流の川辺川で整備が検討されている流水型ダムについて、国土交通省は21日、環境影響評価(アセスメント)を実施すると発表した。ただ、ダムの関連工事は1999年の環境影響評価法の施行前から続いているため、新たな整備も同法の対象にしない方針。
八ッ場あしたの会 2021年5月21日事務局だより
川辺川に新たに計画される流水型ダムの環境アセスについて
国土交通省が川辺川ダム事業について環境影響評価(アセスメント)法に準じた調査を行う方針を固めたと報道されています。
新聞社の速報を読むと、清流・川辺川の河川環境を守る適切な環境影響調査が実施されるように受け取れますが、実際は逆です。
「環境影響評価法に準じた調査」と、「環境影響評価法に基づく手続き」は根本から違います。前者は単なる調査であるのに対して、後者は手続きが複雑で、国民の意見を聞く機会があり、アセスの結果によっては(可能性が高いとは言えませんが)事業がストップされることもありえます。
この件に関して、水源開発問題全国連絡会共同代表の嶋津暉之さんのメッセージをお伝えします。
—————
川辺川ダム事業は従前の計画が特定多目的ダム法による多目的ダムであったのに対して、現在検討中の川辺川ダムは河川法による治水専用ダムであり、法的な根拠が違うダムになるのですから、環境影響評価法の対象になるはずです。
この点を環境省の環境影響評価課の担当官に電話したところ、国土交通省に聞いてくれと、回答を拒否されました。 そこで、国土交通省河川環境課の担当の課長補佐に電話したところ、流水型ダムになっても、川辺川ダムの治水目的は従前の計画からあったもので、川辺川ダムは環境アセス法施行前から事業に着手しているから、環境アセス法の対象にならないという回答を環境省から得たという話でした。
しかし、従前の川辺川ダム計画と、検討中の川辺川ダム計画は根本から変わり、法的根拠も特定多目的ダム法から河川法に変わるのですから、環境アセス法の対象になるべきものです。環境省の弱腰に怒りを覚えました。
球磨川の「新たな流水型ダム」の環境影響評価について
https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001405526.pdf
以下参考
球磨川の「新たな流水型ダム」の環境影響評価について環境省と連携して実施します
令和3年5月21日
https://www.mlit.go.jp/report/press/mizukokudo05_hh_000129.html
昨年7月豪雨で甚大な被害が発生した球磨川では、今年3月に「流域治水プロジェクト」を策定し、「新たな流水型ダム」について令和3年度より本格的に調査・検討を開始しており、この度、九州地方整備局が行う同ダムの環境影響評価について、国土交通省として環境省とも連携して以下のとおり実施することとしましたので、お知らせします。
<球磨川の「新たな流水型ダム」の環境影響評価の概要>
・球磨川の「新たな流水型ダム」は、平成11年の環境影響評価法の施行前から関連工事を進めているため、同法の対象外となりますが、熊本県知事からの「法に基づく環境アセスメント、あるいは、それと同等の環境アセスメント」というご要望なども踏まえ、これまで実施してきたダム関連の工事等による現地の状況も考慮しつつ、環境影響評価法に基づくものと同等の環境影響評価を実施することとします。
・具体的には、環境影響評価法等に基づくものと同様に環境影響評価項目を設定して、環境影響の調査、予測、評価を行います。また、環境影響評価の各段階で熊本県知事、市町村長のご意見や、一般のご意見をお聴きするとともに、国土交通大臣から環境大臣に意見を求めることとします(別紙参照)。
・これらについては、環境省とも連携して実施していきます。
添付資料
報道発表資料(PDF形式)
https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001405525.pdf
別紙(PDF形式)
https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001405526.pdf
お問い合わせ先
国土交通省水管理・国土保全局治水課
TEL:03-5253-8111 (内線35652) 直通 03-5253-8456 FAX:03-5253-1604
国土交通省水管理・国土保全局河川環境課
TEL:03-5253-8111 (内線35441) 直通 03-5253-8447 FAX:03-5253-1603
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赤羽大臣会見要旨
2021年5月21日(金) 8:45 ~ 8:53
https://www.mlit.go.jp/report/interview/daijin210521.html
閣議・閣僚懇
・・・・・・・・・・・・・そのほか、私の方から1点報告があります。
球磨川の河川整備基本方針の変更と「新たな流水型ダム」の環境影響評価に関して、御報告いたします。球磨川では、昨年7月の豪雨の際に、現行の河川整備基本方針を大幅に上回る洪水となったことから、その変更を行う必要があります。
現在、検討を進めている新宮川、五ヶ瀬川に続き、社会資本整備審議会に審議をお願いすることとしました。
次に、球磨川の新たな流水型ダムの環境影響評価についてですが、同ダムは、平成11年の環境影響評価法の施行前から関連工事を進めているため、同法の対象外となるものの、熊本県知事から「法に基づく環境アセスメント、若しくは、それと同等の環境アセスメント」を是非という御要望があったことを踏まえ、環境省とも連携しながら、環境影響評価法に基づくものと同等の環境影響評価を実施することといたしました。
具体的には、環境影響評価の各段階で、熊本県知事や市町村長の皆さま方の御意見、一般の皆さまの御意見をお聴きするとともに、環境大臣に意見を伺ってまいりたいと考えております。
この件の詳細は後ほど事務方から説明させていただきます。
私からは以上です。
質疑応答
(問)冒頭、御発言のありました球磨川の新たなダムの環境影響評価についてお尋ねします。
法に基づけば、環境影響評価は3、4年かかると思いますけれども、今回、同等のものを行われるとのことで、それによるダム完成時期への影響をどのようにお考えなのか、教えてください。
(答)詳しくは事務方に聞いていただいた方がよいのですが、基本的に法に基づいた環境アセスと同等のものを行うということですから、時期的にはほぼ同じようなことになると思いますが、元々、工事がどうなるかということが定まっていないので、しっかりと御報告させていただきたいと思っております。
(問)先程来、おっしゃっている川辺川の流水型ダムについて、同等の調査ということであれば、法に基づくアセスを実施しても良いのではないかとの声もあると思うのですけれど、あえて同等のものを。
(答)先ほど御説明しましたが、そもそもが法律に基づかない、対象となっていないもので、法的に言えばやらなくてもよいものなのですが、地元知事からは、そうであっても地元の皆さんと今後の環境のこと等、様々考慮して同じような対応をしてほしいということでしたので、実質的に、今、西日本新聞から御質問を受けたように、同じだけの意味があるものをやろうと思っているわけですので、法的なものにこだわることにあまり意味はないと思っております。
(問)法に基づかなくても中身が一緒なら問題ないと。
(答)私達の見解は、法に基づこうが基づくまいが、実質的にしっかりやるということが大事であり、地元からもそのような要請もあるので、それに従ってやらせていただく。
法に基づくものがしっかりしていて、基づかないものが軽くやるとか、そういったことでは必ずしもないと。
詳しくは事務方に説明させますので、よろしくお願いします。
**************************
毎日新聞 2021/5/21 11:02(最終更新 5/21 19:25)
川辺川ダム建設検討で環境アセスメント実施へ 国交省、豪雨対策
https://mainichi.jp/articles/20210521/k00/00m/040/081000c
日本経済新聞2021年5月22日 2:00
川辺川ダム、環境評価へ 国交省、実施時期は調整
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO72161210R20C21A5CT0000/
朝日新聞デジタル 2021年5月21日 13時03分
熊本・川辺川ダム 環境影響調査を実施へ 国交相が表明
https://digital.asahi.com/articles/ASP5P3T1VP5PUTIL00D.html
八ッ場あしたの会 2021年5月21日事務局だより
川辺川に新たに計画される流水型ダムの環境アセスについて
https://yamba-net.org/54923/
国土交通省が川辺川ダム事業について環境影響評価(アセスメント)法に準じた調査を行う方針を固めたと報道されています。
新聞社の速報を読むと、清流・川辺川の河川環境を守る適切な環境影響調査が実施されるように受け取れますが、実際は逆です。
「環境影響評価法に準じた調査」と、「環境影響評価法に基づく手続き」は根本から違います。前者は単なる調査であるのに対して、後者は手続きが複雑で、国民の意見を聞く機会があり、アセスの結果によっては(可能性が高いとは言えませんが)事業がストップされることもありえます。
この件に関して、水源開発問題全国連絡会共同代表の嶋津暉之さんのメッセージをお伝えします。
—————
川辺川ダム事業は従前の計画が特定多目的ダム法による多目的ダムであったのに対して、現在検討中の川辺川ダムは河川法による治水専用ダムであり、法的な根拠が違うダムになるのですから、環境影響評価法の対象になるはずです。
この点を環境省の環境影響評価課の担当官に電話したところ、国土交通省に聞いてくれと、回答を拒否されました。 そこで、国土交通省河川環境課の担当の課長補佐に電話したところ、流水型ダムになっても、川辺川ダムの治水目的は従前の計画からあったもので、川辺川ダムは環境アセス法施行前から事業に着手しているから、環境アセス法の対象にならないという回答を環境省から得たという話でした。
しかし、従前の川辺川ダム計画と、検討中の川辺川ダム計画は根本から変わり、法的根拠も特定多目的ダム法から河川法に変わるのですから、環境アセス法の対象になるべきものです。環境省の弱腰に怒りを覚えました。
————–
関連記事を転載します。
◆2021年5月21日 西日本新聞
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/742037/
ー川辺川流水型ダム、環境影響調査実施へ 国交相きょうにも表明ー
◆2021年5月21日 熊本日日新聞
******************************************
NHK 熊本 NEWS WEB 2021年05月21日 12時40分
川辺川の新たな流水型ダム 環境アセスメント同等の調査実施へ
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kumamoto/20210521/5000012291.html
熊本日日新聞 2021/5/21 12:10 (JST)
流水型ダム、環境アセスと同等の調査実施へ 国交相
https://this.kiji.is/768311535221030912?c=39546741839462401
西日本新聞 2020/12/18 6:00
流水型ダムに可動ゲート 球磨川治水、国18日提示
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/674499/
KTU 2021.05.22 18:00
球磨川『新たな流水型ダム』の環境アセスメント実施を国交相が表明【熊本】
https://www.tku.co.jp/news/?news_id=20210522-00000004
時事通信 乗りものニュース2021年05月21日11時56分
流水型ダムで環境アセス 熊本・川辺川、要望受け―国交省
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021052100608&g=soc
https://trafficnews.jp/post/107326
西日本新聞 2021/5/21 6:00
川辺川流水型ダム、環境影響調査実施へ 国交相きょうにも表明
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/742037/
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テーマ : 政治・経済・時事問題
ジャンル : 政治・経済