2021-08-20(Fri)
コロナと経済 脱・格差社会へ急ぐ時 日本経済のゆがみ深刻
苦境克服へ支援手厚く 格差の広がりが心配だ 経済対策 効果を見極め重点的に
「長引く新型コロナウイルス禍が浮き彫りにしたのは、広がる一方の格差である。日本経済の深刻なゆがみの表れだ。」
毎日新聞 2021/8/19 東京朝刊
社説:問う’21夏 コロナと暮らし 脱・格差社会へ急ぐ時だ
----長引く新型コロナウイルス禍が浮き彫りにしたのは、広がる一方の格差である。日本経済の深刻なゆがみの表れだ。
弱い立場の人へのしわ寄せが長期化している。もともと給与の低い非正規労働者は、営業制限が続く飲食店などに多い。今年6月時点では、2年前より70万人以上も減っている。コロナ禍で解雇が相次いだためだ。
一方、自動車など大企業はコロナ下でも利益を大幅に増やしている。景気がいち早く回復した米国や中国での好調な販売が支えだ。今週発表された4~6月期の国内総生産(GDP)でも、ゆがみが鮮明になった。輸出は伸びたが、国内消費が低調で、景気全体は依然厳しい状態にある。
格差の拡大は社会的に孤立する人を増やし、分断を深める。修復に向けた出口も見えない。
----政府が経済のひずみを是正しない限り、貧困と社会的孤立から抜け出す道筋は見えてこない。・・・経済を元に戻すだけでは、格差を招いた構造も温存されかねない。 必要なのは、貧富の差を縮め、中間層を増やすことだ。中間層は戦後の経済成長で生み出された。安定した収入を得られたため、消費活動を通じて、経済を更に発展させる役割を担った。だが1980年代以降、自助や効率を重視する新自由主義が世界で勢いを増した。大企業や富裕層が減税でますます豊かになった。デジタル化の進展も格差を助長した。IT企業は巨額の利益を稼ぐが、製造業や小売業ほど多くの働き手を必要としない。限られた幹部らが手厚い報酬を受け取る。
----日本は、低所得者が国民全体に占める割合を示す「相対的貧困率」が80年代から上昇し、コロナ前には先進国の中でも高水準になっていた。中間層の衰退を深刻な形であらわにしたのがコロナ禍だ。
バイデン米政権は「中間層は国の屋台骨」と位置づけ、トランプ前政権で深まった社会の分断を修復しようとしている。大企業や富裕層への増税を打ち出し、所得再分配で格差を是正する考えだ。欧州でも大企業への課税を強める議論が始まっている。
米欧は、ポストコロナ社会は従来の延長線上にはないと判断して、中間層から経済を豊かにする政策に切り替え始めている。
朝日新聞デジタル 2021年8月19日 5時00分
(社説)コロナと経済 苦境克服へ支援手厚く
----「最大の危機」といわれる感染の拡大で、経済も先行きの不透明感が増している。中長期的な回復のためにも、ワクチン接種の推進と同時に、足元の感染抑止の徹底を図る必要がある。
読売新聞 2021/08/18 05:00
社説:GDP微増 景気の下支えをどう図るか
----景気は一進一退を繰り返し、新型コロナウイルスの感染再拡大で先行きの不透明感が強まっている。政府は景気の下支えに実効性のある追加の対策を検討すべきだ。
日本経済新聞 2021年8月16日 19:00
[社説]巧みな政策で経済を支えよ
----2021年4~6月期の実質成長率が前期比年率で1.3%となった。個人消費や設備投資などの増加で2四半期ぶりのプラスに転じたものの、景気回復の動きは鈍いといわざるを得ない。
産経新聞 2021/8/17 05:00
主張:GDPプラス 下押し回避へ対策尽くせ
----海外経済の拡大が、主として製造業の業況を改善させたことなどが要因だが、それでも新型コロナウイルス禍の影響で、経済全体には勢いがみられないままである。むしろ、ワクチン接種が早かった欧米などと比べて、日本の景気回復はいかにも遅く、弱いことが心配だ。足元の感染拡大が経済をさらに下押しする懸念もある。
東京新聞 2021年8月20日 08時04分
<社説>コロナとGDP 格差の広がりが心配だ
----今年四〜六月期の国内総生産(GDP)速報値が二・四半期ぶりにプラスとなった。しかし伸びは微増にすぎず、むしろ景気回復の足取りの弱さを印象づけた。背景にはコロナ禍で明暗を分けた企業業績があり、格差の一層の広がりが心配だ。
東京新聞 2021年8月13日 07時58分
<社説>コロナ経済対策 効果を見極め重点的に
----新型コロナウイルスの感染者数が急増する中、政府が追加経済対策を打ち出す見通しとなった。コロナ禍に苦しむ暮らしへの新たな支援策は、感染対策への協力を得るためにも必要だが、衆院選でのアピールを念頭に規模優先にならぬよう、くぎを刺しておきたい。
以下参考
朝日新聞デジタル 2021年8月19日 5時00分
(社説)コロナと経済 苦境克服へ支援手厚く
https://digital.asahi.com/articles/DA3S15014410.html
読売新聞 2021/08/18 05:00
社説:GDP微増 景気の下支えをどう図るか
https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20210817-OYT1T50339/
毎日新聞 2021/8/19 東京朝刊
社説:問う’21夏 コロナと暮らし 脱・格差社会へ急ぐ時だ
https://mainichi.jp/articles/20210819/ddm/005/070/106000c
日本経済新聞 2021年8月16日 19:00
[社説]巧みな政策で経済を支えよ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODK166RS0W1A810C2000000/
産経新聞 2021/8/17 05:00
主張:GDPプラス 下押し回避へ対策尽くせ
https://www.sankei.com/article/20210817-LT3ZY2SNZVI4RBXTC7LPBSDY5A/
東京新聞 2021年8月20日 08時04分
<社説>コロナとGDP 格差の広がりが心配だ
https://www.tokyo-np.co.jp/article/125600
東京新聞 2021年8月13日 07時58分
<社説>コロナ経済対策 効果を見極め重点的に
https://www.tokyo-np.co.jp/article/123865
//////////////////////////////////////////////////////////////////
「長引く新型コロナウイルス禍が浮き彫りにしたのは、広がる一方の格差である。日本経済の深刻なゆがみの表れだ。」
毎日新聞 2021/8/19 東京朝刊
社説:問う’21夏 コロナと暮らし 脱・格差社会へ急ぐ時だ
----長引く新型コロナウイルス禍が浮き彫りにしたのは、広がる一方の格差である。日本経済の深刻なゆがみの表れだ。
弱い立場の人へのしわ寄せが長期化している。もともと給与の低い非正規労働者は、営業制限が続く飲食店などに多い。今年6月時点では、2年前より70万人以上も減っている。コロナ禍で解雇が相次いだためだ。
一方、自動車など大企業はコロナ下でも利益を大幅に増やしている。景気がいち早く回復した米国や中国での好調な販売が支えだ。今週発表された4~6月期の国内総生産(GDP)でも、ゆがみが鮮明になった。輸出は伸びたが、国内消費が低調で、景気全体は依然厳しい状態にある。
格差の拡大は社会的に孤立する人を増やし、分断を深める。修復に向けた出口も見えない。
----政府が経済のひずみを是正しない限り、貧困と社会的孤立から抜け出す道筋は見えてこない。・・・経済を元に戻すだけでは、格差を招いた構造も温存されかねない。 必要なのは、貧富の差を縮め、中間層を増やすことだ。中間層は戦後の経済成長で生み出された。安定した収入を得られたため、消費活動を通じて、経済を更に発展させる役割を担った。だが1980年代以降、自助や効率を重視する新自由主義が世界で勢いを増した。大企業や富裕層が減税でますます豊かになった。デジタル化の進展も格差を助長した。IT企業は巨額の利益を稼ぐが、製造業や小売業ほど多くの働き手を必要としない。限られた幹部らが手厚い報酬を受け取る。
----日本は、低所得者が国民全体に占める割合を示す「相対的貧困率」が80年代から上昇し、コロナ前には先進国の中でも高水準になっていた。中間層の衰退を深刻な形であらわにしたのがコロナ禍だ。
バイデン米政権は「中間層は国の屋台骨」と位置づけ、トランプ前政権で深まった社会の分断を修復しようとしている。大企業や富裕層への増税を打ち出し、所得再分配で格差を是正する考えだ。欧州でも大企業への課税を強める議論が始まっている。
米欧は、ポストコロナ社会は従来の延長線上にはないと判断して、中間層から経済を豊かにする政策に切り替え始めている。
朝日新聞デジタル 2021年8月19日 5時00分
(社説)コロナと経済 苦境克服へ支援手厚く
----「最大の危機」といわれる感染の拡大で、経済も先行きの不透明感が増している。中長期的な回復のためにも、ワクチン接種の推進と同時に、足元の感染抑止の徹底を図る必要がある。
読売新聞 2021/08/18 05:00
社説:GDP微増 景気の下支えをどう図るか
----景気は一進一退を繰り返し、新型コロナウイルスの感染再拡大で先行きの不透明感が強まっている。政府は景気の下支えに実効性のある追加の対策を検討すべきだ。
日本経済新聞 2021年8月16日 19:00
[社説]巧みな政策で経済を支えよ
----2021年4~6月期の実質成長率が前期比年率で1.3%となった。個人消費や設備投資などの増加で2四半期ぶりのプラスに転じたものの、景気回復の動きは鈍いといわざるを得ない。
産経新聞 2021/8/17 05:00
主張:GDPプラス 下押し回避へ対策尽くせ
----海外経済の拡大が、主として製造業の業況を改善させたことなどが要因だが、それでも新型コロナウイルス禍の影響で、経済全体には勢いがみられないままである。むしろ、ワクチン接種が早かった欧米などと比べて、日本の景気回復はいかにも遅く、弱いことが心配だ。足元の感染拡大が経済をさらに下押しする懸念もある。
東京新聞 2021年8月20日 08時04分
<社説>コロナとGDP 格差の広がりが心配だ
----今年四〜六月期の国内総生産(GDP)速報値が二・四半期ぶりにプラスとなった。しかし伸びは微増にすぎず、むしろ景気回復の足取りの弱さを印象づけた。背景にはコロナ禍で明暗を分けた企業業績があり、格差の一層の広がりが心配だ。
東京新聞 2021年8月13日 07時58分
<社説>コロナ経済対策 効果を見極め重点的に
----新型コロナウイルスの感染者数が急増する中、政府が追加経済対策を打ち出す見通しとなった。コロナ禍に苦しむ暮らしへの新たな支援策は、感染対策への協力を得るためにも必要だが、衆院選でのアピールを念頭に規模優先にならぬよう、くぎを刺しておきたい。
以下参考
朝日新聞デジタル 2021年8月19日 5時00分
(社説)コロナと経済 苦境克服へ支援手厚く
https://digital.asahi.com/articles/DA3S15014410.html
読売新聞 2021/08/18 05:00
社説:GDP微増 景気の下支えをどう図るか
https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20210817-OYT1T50339/
毎日新聞 2021/8/19 東京朝刊
社説:問う’21夏 コロナと暮らし 脱・格差社会へ急ぐ時だ
https://mainichi.jp/articles/20210819/ddm/005/070/106000c
日本経済新聞 2021年8月16日 19:00
[社説]巧みな政策で経済を支えよ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODK166RS0W1A810C2000000/
産経新聞 2021/8/17 05:00
主張:GDPプラス 下押し回避へ対策尽くせ
https://www.sankei.com/article/20210817-LT3ZY2SNZVI4RBXTC7LPBSDY5A/
東京新聞 2021年8月20日 08時04分
<社説>コロナとGDP 格差の広がりが心配だ
https://www.tokyo-np.co.jp/article/125600
東京新聞 2021年8月13日 07時58分
<社説>コロナ経済対策 効果を見極め重点的に
https://www.tokyo-np.co.jp/article/123865
//////////////////////////////////////////////////////////////////
- 関連記事
-
- 国のコロナ対策 あまりにもずさんだ 企業へ「丸投げ」改めて (2021/11/08)
- Go Toトラベル 再開を検討 訪日客6000万人堅持 斉藤国交相 (2021/10/12)
- 新型コロナ 世界の航空 資金懸念再び 日航3000億円追加調達 (2021/09/12)
- コロナと経済 脱・格差社会へ急ぐ時 日本経済のゆがみ深刻 (2021/08/20)
- 新型コロナ 緊急事態拡大 止まらぬ対策の迷走 国会開き 覚悟を示せ (2021/08/19)
- 新型コロナ感染 緊急事態宣言を拡大 楽観改め対策立て直しを (2021/07/31)
- GoTo再開遠く 開始1年 上半期「旅行業」廃業が最悪 (2021/07/28)
テーマ : 政治・経済・時事問題
ジャンル : 政治・経済