2018-06-23(Sat)
大阪府北部地震 塀の危険性 違法認識なく放置
外部専門家が2度指摘 違法の認識「はなからなかった」 ブロック塀点検担当者
大阪北部地震で倒壊したブロック塀は、専門家から危険性が指摘され、教育委員会が点検したものの「問題なし」とされていた。
点検した職員は、建築士などの資格を持っておらず、簡易検査のみで安全性を判断、建築基準法に違反している状況も把握できなかったという。
市に教育委員会によると、
「この点検は学校に別の用件で職員が訪れた際に実施したに過ぎなかった。樽井教育長は『日常的な点検ということで認識が甘かった』と反省した。」
「さらに、点検は目視や金属製の棒を使ってたたくことで、劣化の度合いを確認するのが主だった。樽井教育長は「浮きやひび割れがなく問題がないと判断した」と説明した。」
「市教委によると、市内の59小中学校の建物の点検は3年に一度の法定点検のほか、学校側からの依頼に基づいて日常的に実施。『小中学校の老朽化が進んでいて、年間1千件以上の依頼がある』という。2年前の点検結果は市教委内で共有されず、記録にも残されなかった。」(朝日新聞)
信じられないのは、建築基準法に違反しているかどうか、資格があろうとなかろうと検査する以上、確認すべきではないのか。
全国の自治体で、緊急点検を実施しているが、驚くべきことに、建基法違反のブロック塀がいたるところで確認されているようだ。
法令違反の建築物の存在すら認識されてこなかったのは、なぜか。
なぜ、この基本的なことまで放置されてきたのか、解明する必要がある。
さらに、法定点検のあり方も問題だ。
そもそも、ブロック塀は学校施設でありながら、3年に一度の法定点検の対象に含まれていなかった。
「この塀は遅くとも1977年度には現在の高さ(約3・5メートル)まで積み増しされていた」(読売)と報道されている。
78年宮城沖地震で多くのブロック塀倒壊で犠牲者を出したことを受け、81年の耐震基準強化とあわせ、ブロック塀の基準も強化された。
阪神淡路大震災、東日本大震災、熊本地震など繰り返される震災被害でブロック塀倒壊の危険性は指摘されてきた。
その間、一度も見直されることなく、放置されてきたのはなぜか。
文科省は、小中学校の耐震改修に力を入れ、ほぼ98%完了したとするが、校舎など建物だけが対象だった。
通学路の安全対策も取り組まれてきたが、ブロック塀の倒壊は想定されていなかったということなのか。
なぜ、ブロック塀は、耐震化の対象からはずれ、倒壊危険物と認識されなかったのか。
学校だけでなく、ブロック塀は民間所有物件が多数ある。
また、倒壊、落下する危険物は、看板など生活圏内にあふれている。
いま改めて、建築構造物の対象を限定することなく、手法も改善し総点検・改修するときだ。
以下参考
朝日新聞デジタル2018年6月23日05時00分
(時時刻刻)塀の危険性、見過ごす 外部指摘に市教委「問題なし」 大阪北部地震
https://digital.asahi.com/articles/DA3S13552843.html
読売新聞 2018年06月23日 06時03分
倒壊ブロック塀は積み増し、40年以上違法状態
http://www.yomiuri.co.jp/national/20180623-OYT1T50028.html
日本経済新聞 2018/6/22 13:05
大阪北部地震で倒壊の塀、資格ない職員が安全判断 高槻市
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO32100160S8A620C1AC1000/
日本経済新聞 2018/6/22 12:11
大阪北部地震 ブロック塀の安全確認急ぐ、緊急撤去も
小学校、通学路を迂回「住民全員 当事者意識を」
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO32099400S8A620C1AC1000/
朝日新聞デジタル2018年6月22日13時12分
違法の認識「はなからなかった」 ブロック塀点検担当者
https://digital.asahi.com/articles/ASL6Q3DR1L6QPTIL00B.html
毎日新聞2018年6月22日 11時23分(最終更新 6月22日 17時50分)
大阪震度6弱:ブロック塀危険性 外部専門家が2度指摘
https://mainichi.jp/articles/20180622/k00/00e/040/259000c?fm=mnm
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大阪北部地震で倒壊したブロック塀は、専門家から危険性が指摘され、教育委員会が点検したものの「問題なし」とされていた。
点検した職員は、建築士などの資格を持っておらず、簡易検査のみで安全性を判断、建築基準法に違反している状況も把握できなかったという。
市に教育委員会によると、
「この点検は学校に別の用件で職員が訪れた際に実施したに過ぎなかった。樽井教育長は『日常的な点検ということで認識が甘かった』と反省した。」
「さらに、点検は目視や金属製の棒を使ってたたくことで、劣化の度合いを確認するのが主だった。樽井教育長は「浮きやひび割れがなく問題がないと判断した」と説明した。」
「市教委によると、市内の59小中学校の建物の点検は3年に一度の法定点検のほか、学校側からの依頼に基づいて日常的に実施。『小中学校の老朽化が進んでいて、年間1千件以上の依頼がある』という。2年前の点検結果は市教委内で共有されず、記録にも残されなかった。」(朝日新聞)
信じられないのは、建築基準法に違反しているかどうか、資格があろうとなかろうと検査する以上、確認すべきではないのか。
全国の自治体で、緊急点検を実施しているが、驚くべきことに、建基法違反のブロック塀がいたるところで確認されているようだ。
法令違反の建築物の存在すら認識されてこなかったのは、なぜか。
なぜ、この基本的なことまで放置されてきたのか、解明する必要がある。
さらに、法定点検のあり方も問題だ。
そもそも、ブロック塀は学校施設でありながら、3年に一度の法定点検の対象に含まれていなかった。
「この塀は遅くとも1977年度には現在の高さ(約3・5メートル)まで積み増しされていた」(読売)と報道されている。
78年宮城沖地震で多くのブロック塀倒壊で犠牲者を出したことを受け、81年の耐震基準強化とあわせ、ブロック塀の基準も強化された。
阪神淡路大震災、東日本大震災、熊本地震など繰り返される震災被害でブロック塀倒壊の危険性は指摘されてきた。
その間、一度も見直されることなく、放置されてきたのはなぜか。
文科省は、小中学校の耐震改修に力を入れ、ほぼ98%完了したとするが、校舎など建物だけが対象だった。
通学路の安全対策も取り組まれてきたが、ブロック塀の倒壊は想定されていなかったということなのか。
なぜ、ブロック塀は、耐震化の対象からはずれ、倒壊危険物と認識されなかったのか。
学校だけでなく、ブロック塀は民間所有物件が多数ある。
また、倒壊、落下する危険物は、看板など生活圏内にあふれている。
いま改めて、建築構造物の対象を限定することなく、手法も改善し総点検・改修するときだ。
以下参考
朝日新聞デジタル2018年6月23日05時00分
(時時刻刻)塀の危険性、見過ごす 外部指摘に市教委「問題なし」 大阪北部地震
https://digital.asahi.com/articles/DA3S13552843.html
読売新聞 2018年06月23日 06時03分
倒壊ブロック塀は積み増し、40年以上違法状態
http://www.yomiuri.co.jp/national/20180623-OYT1T50028.html
日本経済新聞 2018/6/22 13:05
大阪北部地震で倒壊の塀、資格ない職員が安全判断 高槻市
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO32100160S8A620C1AC1000/
日本経済新聞 2018/6/22 12:11
大阪北部地震 ブロック塀の安全確認急ぐ、緊急撤去も
小学校、通学路を迂回「住民全員 当事者意識を」
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO32099400S8A620C1AC1000/
朝日新聞デジタル2018年6月22日13時12分
違法の認識「はなからなかった」 ブロック塀点検担当者
https://digital.asahi.com/articles/ASL6Q3DR1L6QPTIL00B.html
毎日新聞2018年6月22日 11時23分(最終更新 6月22日 17時50分)
大阪震度6弱:ブロック塀危険性 外部専門家が2度指摘
https://mainichi.jp/articles/20180622/k00/00e/040/259000c?fm=mnm
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