2021-10-13(Wed)
時代遅れの道路事業評価 渦中の外環道 全事業B/Cは1.01
残事業のB/Cは1.79 国と地方で評価が違う 事後評価の7割で計画交通量下回る
費用便益分析の今後 「減らす」時代の事業評価とは
経クロステック/日経コンストラクション 2021.08.06
時代遅れの道路事業評価 渦中の外環道、費用便益3つの疑問
----トンネル工事の中断が続く東京外かく環状道路(外環道)で、「費用便益比(B/C)」が1.0以下となる懸念が生じている。事業の再評価資料を読み解くと、B/Cを算出する仕組みや運用にまつわる3つの疑問が浮かび上がる。渦中の外環道を深掘りし、道路の事業評価が直面する課題を明らかにする。
----国土交通省関東地方整備局は2020年7月、外環道の関越自動車道から東名高速道路までの区間(以下、当該区間)について事業の再評価結果を公表。施工計画の見直しなどによる事業費の増加を明らかにした。事業がもたらす便益の総額を費用の総額で割った値である費用便益比(B/C)は、前回評価時(16年度)の1.92から1.01に低下した。
----外環道当該区間の場合、残事業の費用総額は約1.2兆円。総便益約2.1兆円を費用で割った残事業のB/Cは1.79となる(図2)。全事業のB/Cは1.01に低下したが、国交省は「残事業では1.79だ」と主張する。これからかける費用に対して、将来得られる便益は十分あるという理屈だ。
費用便益3つの疑問
----B/Cを見ていくと、外環道のケースでは3つの疑問が浮かぶ。
1つ目は、陥没事故を受けてB/Cはどの程度減っているのか。場合によっては、現時点で1.0以下となっている恐れがある。
2つ目は、事業評価手法がそもそも時代に合っていて、現在の評価項目が適切なのか。
そして3つ目は、B/Cが1.0以下となる場合、外環道の事業を続けるのか、である。
----20年7月の再評価で、外環道の関越~東名区間の供用開始時期は前回再評価時の21年度から31年度に延びた。工事再開の見通しが立たないなかで、開通はさらに遅れるリスクをはらむ。
供用時期の遅れだけでなく、事業費にも増大の懸念がある。20年の再評価では、中央ジャンクション(JCT)で本線と連結路のトンネルが合流する地中拡幅部で、掘削の断面形状や工法を見直したことなどにより事業費を約5360億円増額した。
他のJCTでも工法の見直しは進んでいるが、青梅街道インターチェンジ(IC)で予定されている2カ所の地中拡幅部での詳細な検討はこれからだ。今後、事業費が膨らむ可能性もある。
日経クロステック/日経コンストラクション 2021.08.06
時代遅れの道路事業評価
国と地方で評価が違う 追加便益や修正係数で上げ底B/C
----大都市圏に比べて交通量が少なく、山間部も多い地方では、増大する事業費に対して便益が小さくなりがちだ。地域独自の経済や地形、気候に合わせた道路整備に対して、「費用便益比(B/C)1.0の壁」が立ちはだかる。独自のマニュアルを整備して、追加便益を設定したり地域係数を乗じたりする事例をひもとく。
日経クロステック/日経コンストラクション 2021.08.06
時代遅れの道路事業評価
人口減少時代のB/C 事後評価の7割で計画交通量下回る
----多くの道路で開通後の実績交通量が計画交通量を下回っている。人口減少で交通量増加が見込めないなか、整備した道路で得られた知見を活かす取り組みが重要となる。事後評価をアーカイブ化する動きが活発になっている。
日経クロステック/日経コンストラクション2021.08.06
時代遅れの道路事業評価
専門家に聞く 道路の費用便益、これからの視点
----公共事業評価の導入から四半世紀近くが経過し、道路事業を取り巻く環境は変化している。費用便益比(B/C)をはじめとした現状の評価に足りない視点は何か。これからの公共インフラの考え方を専門家に聞いた。
自動運転が普及すれば今の仕組みで便益測れず
日経クロステック/日経コンストラクション 2021.08.06
時代遅れの道路事業評価
費用便益分析の今後 「減らす」時代の事業評価とは
----車線を減らし歩道を拡幅した松山市の街路で、商店街に効果が波及し始めた。従来の費用便益分析では、こうした事業の効果は求められない。SDGsや自動運転、続々と現れる新しい概念に事業評価はどう対応すべきなのか。
以下参考
日経クロステック/日経コンストラクション 2021.08.06
時代遅れの道路事業評価
渦中の外環道、費用便益3つの疑問
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/mag/ncr/18/00138/072900001/
日経クロステック/日経コンストラクション 2021.08.06
時代遅れの道路事業評価
国と地方で評価が違う
追加便益や修正係数で上げ底B/C
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/mag/ncr/18/00138/072900002/
日経クロステック/日経コンストラクション 2021.08.06
時代遅れの道路事業評価
人口減少時代のB/C
事後評価の7割で計画交通量下回る
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/mag/ncr/18/00138/072900003/
日経クロステック/日経コンストラクション2021.08.06
時代遅れの道路事業評価
専門家に聞く
道路の費用便益、これからの視点
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/mag/ncr/18/00138/072900004/
日経クロステック/日経コンストラクション 2021.08.06
時代遅れの道路事業評価
費用便益分析の今後
「減らす」時代の事業評価とは
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/mag/ncr/18/00138/072900005/
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費用便益分析の今後 「減らす」時代の事業評価とは
経クロステック/日経コンストラクション 2021.08.06
時代遅れの道路事業評価 渦中の外環道、費用便益3つの疑問
----トンネル工事の中断が続く東京外かく環状道路(外環道)で、「費用便益比(B/C)」が1.0以下となる懸念が生じている。事業の再評価資料を読み解くと、B/Cを算出する仕組みや運用にまつわる3つの疑問が浮かび上がる。渦中の外環道を深掘りし、道路の事業評価が直面する課題を明らかにする。
----国土交通省関東地方整備局は2020年7月、外環道の関越自動車道から東名高速道路までの区間(以下、当該区間)について事業の再評価結果を公表。施工計画の見直しなどによる事業費の増加を明らかにした。事業がもたらす便益の総額を費用の総額で割った値である費用便益比(B/C)は、前回評価時(16年度)の1.92から1.01に低下した。
----外環道当該区間の場合、残事業の費用総額は約1.2兆円。総便益約2.1兆円を費用で割った残事業のB/Cは1.79となる(図2)。全事業のB/Cは1.01に低下したが、国交省は「残事業では1.79だ」と主張する。これからかける費用に対して、将来得られる便益は十分あるという理屈だ。
費用便益3つの疑問
----B/Cを見ていくと、外環道のケースでは3つの疑問が浮かぶ。
1つ目は、陥没事故を受けてB/Cはどの程度減っているのか。場合によっては、現時点で1.0以下となっている恐れがある。
2つ目は、事業評価手法がそもそも時代に合っていて、現在の評価項目が適切なのか。
そして3つ目は、B/Cが1.0以下となる場合、外環道の事業を続けるのか、である。
----20年7月の再評価で、外環道の関越~東名区間の供用開始時期は前回再評価時の21年度から31年度に延びた。工事再開の見通しが立たないなかで、開通はさらに遅れるリスクをはらむ。
供用時期の遅れだけでなく、事業費にも増大の懸念がある。20年の再評価では、中央ジャンクション(JCT)で本線と連結路のトンネルが合流する地中拡幅部で、掘削の断面形状や工法を見直したことなどにより事業費を約5360億円増額した。
他のJCTでも工法の見直しは進んでいるが、青梅街道インターチェンジ(IC)で予定されている2カ所の地中拡幅部での詳細な検討はこれからだ。今後、事業費が膨らむ可能性もある。
日経クロステック/日経コンストラクション 2021.08.06
時代遅れの道路事業評価
国と地方で評価が違う 追加便益や修正係数で上げ底B/C
----大都市圏に比べて交通量が少なく、山間部も多い地方では、増大する事業費に対して便益が小さくなりがちだ。地域独自の経済や地形、気候に合わせた道路整備に対して、「費用便益比(B/C)1.0の壁」が立ちはだかる。独自のマニュアルを整備して、追加便益を設定したり地域係数を乗じたりする事例をひもとく。
日経クロステック/日経コンストラクション 2021.08.06
時代遅れの道路事業評価
人口減少時代のB/C 事後評価の7割で計画交通量下回る
----多くの道路で開通後の実績交通量が計画交通量を下回っている。人口減少で交通量増加が見込めないなか、整備した道路で得られた知見を活かす取り組みが重要となる。事後評価をアーカイブ化する動きが活発になっている。
日経クロステック/日経コンストラクション2021.08.06
時代遅れの道路事業評価
専門家に聞く 道路の費用便益、これからの視点
----公共事業評価の導入から四半世紀近くが経過し、道路事業を取り巻く環境は変化している。費用便益比(B/C)をはじめとした現状の評価に足りない視点は何か。これからの公共インフラの考え方を専門家に聞いた。
自動運転が普及すれば今の仕組みで便益測れず
日経クロステック/日経コンストラクション 2021.08.06
時代遅れの道路事業評価
費用便益分析の今後 「減らす」時代の事業評価とは
----車線を減らし歩道を拡幅した松山市の街路で、商店街に効果が波及し始めた。従来の費用便益分析では、こうした事業の効果は求められない。SDGsや自動運転、続々と現れる新しい概念に事業評価はどう対応すべきなのか。
以下参考
日経クロステック/日経コンストラクション 2021.08.06
時代遅れの道路事業評価
渦中の外環道、費用便益3つの疑問
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/mag/ncr/18/00138/072900001/
日経クロステック/日経コンストラクション 2021.08.06
時代遅れの道路事業評価
国と地方で評価が違う
追加便益や修正係数で上げ底B/C
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/mag/ncr/18/00138/072900002/
日経クロステック/日経コンストラクション 2021.08.06
時代遅れの道路事業評価
人口減少時代のB/C
事後評価の7割で計画交通量下回る
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/mag/ncr/18/00138/072900003/
日経クロステック/日経コンストラクション2021.08.06
時代遅れの道路事業評価
専門家に聞く
道路の費用便益、これからの視点
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/mag/ncr/18/00138/072900004/
日経クロステック/日経コンストラクション 2021.08.06
時代遅れの道路事業評価
費用便益分析の今後
「減らす」時代の事業評価とは
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/mag/ncr/18/00138/072900005/
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テーマ : 政治・経済・時事問題
ジャンル : 政治・経済