2018-10-02(Tue)
西日本豪雨 ダムの洪水調節機能 限界なのでは?
異常豪雨の頻発化に備えたダムの洪水調節機能に関する検討会
国交省が、西日本豪雨(18年7月)を受けて、今後のダム洪水調節機能に関する検討会、有識者会合を開いた。
西日本豪雨では、国交省所管558ダムのうち、213ダムで「防災操作」(洪水調節)が実施され、うち、8ダムで「異常洪水時防災操作」が行われたという。
これを踏まえ、国交省が検討会を立ち上げた。
国交省は、この会合で、「より効果的なダムの操作やダムの有効活用」「避難行動に結び付く住民目線のリスク情報の提供」の二つの論点を提示したという。
出された意見では、野村ダムの下流、鹿野川ダムの直下などでは、浸水想定区域などハザードマップがなかった。
そのため、浸水想定の対象地域を広げて住民に注意喚起するとか、非公表としている緊急放流時の浸水予測を自治体に伝達できないかなども議論するという。
確かに、異常豪雨が頻発化し、「異常洪水時防災操作」が行われることが多くなるだろう。
その際に、いかに下流に対する被害を軽減するかということでの放流操作のあり方の議論は必要だろう。
しかし、「異常洪水時防災操作」は、大量の降雨で洪水調節できる貯水容量が満杯になるため、ダムに流入する水量と同程度の水量を放流する操作のことだ。ダムで貯水して洪水調節できる水量を超えた場合、それ以上の雨はそのまま放流するしかない。安全な量に洪水を調節して放流することはできないこと、ダムの限界を意味している。
「異常洪水時防災操作」は、ダムの有する洪水調節機能が無となった上での操作方法だ。
だから、ダムの洪水調節が働かない場合を想定した治水対策はどうあるべきか検討すべきだろう。
ダムの貯水能力を大きくする「ダム再生」などの意見も出ているが、どれだけ大きなダムが必要か、青天井の議論になる。
いまこそ、ダムに頼らない治水対策を、本気で考えるべき時にきている。
以下参考
異常豪雨の頻発化に備えたダムの洪水調節機能に関する検討会
http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/chousetsu_kentoukai/index.html
第1回 平成30年9月27日 第1回配付資料
http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/chousetsu_kentoukai/dai01kai/index.html
異常豪雨の頻発化に備えたダムの洪水調節機能に関する検討会
第1回 異常豪雨の頻発化に備えたダムの洪水調節機能に関する検討会 配付資料一覧
2018年9月27日(木)
河川環境課
http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/chousetsu_kentoukai/dai01kai/index.html
第1回 異常豪雨の頻発化に備えたダムの洪水調節機能に関する検討会(平成30年9月27日開催)配付資料を掲載いたします。
資料目次
議事次第(PDF:45KB)
http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/chousetsu_kentoukai/dai01kai/dai01kai_gijisidai.pdf
資料1-1 開催趣旨(PDF:55KB)
http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/chousetsu_kentoukai/dai01kai/dai01kai_siryou1-1.pdf
資料1-2 委員名簿(PDF:36KB)
http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/chousetsu_kentoukai/dai01kai/dai01kai_siryou1-2.pdf
資料1-3 規約(PDF:50KB)
http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/chousetsu_kentoukai/dai01kai/dai01kai_siryou1-3.pdf
資料2-1 今後の進め方(PDF:24KB)
http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/chousetsu_kentoukai/dai01kai/dai01kai_siryou2-1.pdf
資料2-2 平成30年7月豪雨におけるダムの状況(PDF:6.44MB)
http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/chousetsu_kentoukai/dai01kai/dai01kai_siryou2-2.pdf
資料2-3 ダムの洪水調節機能に関する現状と課題(PDF:6.09MB)
http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/chousetsu_kentoukai/dai01kai/dai01kai_siryou2-3.pdf
参考資料 ダム再生ビジョン
http://www.mlit.go.jp/common/001190127.pdf
************************************
<平成30年7月豪雨関連>
「異常豪雨の頻発化に備えたダムの洪水調節機能に関する検討会」を開催します
平成30年9月21日
http://www.mlit.go.jp/report/press/mizukokudo04_hh_000078.html
「平成30年7月豪雨」では、西日本を中心に広い範囲で記録的な豪雨となり、甚大な被害が
発生しました。国土交通省所管ダム※1においては、全国558ダムのうち、213ダムで洪水調節※2を実施し、被害軽減に貢献しました。
一方、洪水調節を行ったダムのうち、8ダムにおいては甚大かつ長時間にわたる豪雨により、洪水調節容量を使い切る見込みとなり、ダムへの流入量と同程度の放流量とする異常洪水時防災操作に移行しました。
国土交通省では、今後の気候変動の影響等による異常豪雨の頻発化が懸念される中、より効果的なダムの操作や有効活用の方策、操作に関わるより有効な情報提供等のあり方を検討することを目的として、「異常豪雨の頻発化に備えたダムの洪水調節機能に関する検討会」を設置し、9月27日(木)に第1回検討会を下記のとおり開催します。
※1 国土交通省、水資源機構、都道府県が管理し治水目的を有するダム
※2 洪水被害を防止・軽減するため、洪水時流量の一部をダムに貯めることでダム下流河川の流量を減らすこと
記
1.日 時 平成30年9月27日(木)13:00~15:00
2.場 所 国土交通省 水管理・国土保全局A会議室
3.委 員 別紙のとおり
4.議 題 (1)平成30年7月豪雨におけるダムの状況
(2)ダムの洪水調節機能に関する現状と課題
5.その他
(略)
・会議資料及び議事録は、後日、国土交通省ホームページに掲載します。
添付資料
報道発表資料(PDF形式)
http://www.mlit.go.jp/common/001254860.pdf
別紙(PDF形式)
http://www.mlit.go.jp/common/001254859.pdf
お問い合わせ先
国土交通省水管理・国土保全局 河川環境課 流水管理室
TEL:(03)5253-8111 (内線35472、35492) 直通 03-5253-8449 FAX:03-5253-1603
*********************
日刊建設工業新聞 [2018年9月28日2面]
18年7月豪雨/国交省、ダムの洪水調節機能検討/有識者会議が初会合
https://www.decn.co.jp/?p=102567
産経ニュース 2018.9.27 19:32
ダム近くも浸水想定対象に 豪雨多発で国交省方針
http://www.sankei.com/affairs/news/180927/afr1809270043-n1.html
TBSニュース 2018年9月27日18時51分
西日本豪雨受け、ダム操作や情報提供のあり方を検討
https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3484439.html
日テレnews 24 2018年9⽉27⽇ 23:31
想定上回る豪⾬時のダム 課題を検討
http://www.news24.jp/articles/2018/09/27/07405133.html
////////////////////////////////////////////
国交省が、西日本豪雨(18年7月)を受けて、今後のダム洪水調節機能に関する検討会、有識者会合を開いた。
西日本豪雨では、国交省所管558ダムのうち、213ダムで「防災操作」(洪水調節)が実施され、うち、8ダムで「異常洪水時防災操作」が行われたという。
これを踏まえ、国交省が検討会を立ち上げた。
国交省は、この会合で、「より効果的なダムの操作やダムの有効活用」「避難行動に結び付く住民目線のリスク情報の提供」の二つの論点を提示したという。
出された意見では、野村ダムの下流、鹿野川ダムの直下などでは、浸水想定区域などハザードマップがなかった。
そのため、浸水想定の対象地域を広げて住民に注意喚起するとか、非公表としている緊急放流時の浸水予測を自治体に伝達できないかなども議論するという。
確かに、異常豪雨が頻発化し、「異常洪水時防災操作」が行われることが多くなるだろう。
その際に、いかに下流に対する被害を軽減するかということでの放流操作のあり方の議論は必要だろう。
しかし、「異常洪水時防災操作」は、大量の降雨で洪水調節できる貯水容量が満杯になるため、ダムに流入する水量と同程度の水量を放流する操作のことだ。ダムで貯水して洪水調節できる水量を超えた場合、それ以上の雨はそのまま放流するしかない。安全な量に洪水を調節して放流することはできないこと、ダムの限界を意味している。
「異常洪水時防災操作」は、ダムの有する洪水調節機能が無となった上での操作方法だ。
だから、ダムの洪水調節が働かない場合を想定した治水対策はどうあるべきか検討すべきだろう。
ダムの貯水能力を大きくする「ダム再生」などの意見も出ているが、どれだけ大きなダムが必要か、青天井の議論になる。
いまこそ、ダムに頼らない治水対策を、本気で考えるべき時にきている。
以下参考
異常豪雨の頻発化に備えたダムの洪水調節機能に関する検討会
http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/chousetsu_kentoukai/index.html
第1回 平成30年9月27日 第1回配付資料
http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/chousetsu_kentoukai/dai01kai/index.html
異常豪雨の頻発化に備えたダムの洪水調節機能に関する検討会
第1回 異常豪雨の頻発化に備えたダムの洪水調節機能に関する検討会 配付資料一覧
2018年9月27日(木)
河川環境課
http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/chousetsu_kentoukai/dai01kai/index.html
第1回 異常豪雨の頻発化に備えたダムの洪水調節機能に関する検討会(平成30年9月27日開催)配付資料を掲載いたします。
資料目次
議事次第(PDF:45KB)
http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/chousetsu_kentoukai/dai01kai/dai01kai_gijisidai.pdf
資料1-1 開催趣旨(PDF:55KB)
http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/chousetsu_kentoukai/dai01kai/dai01kai_siryou1-1.pdf
資料1-2 委員名簿(PDF:36KB)
http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/chousetsu_kentoukai/dai01kai/dai01kai_siryou1-2.pdf
資料1-3 規約(PDF:50KB)
http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/chousetsu_kentoukai/dai01kai/dai01kai_siryou1-3.pdf
資料2-1 今後の進め方(PDF:24KB)
http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/chousetsu_kentoukai/dai01kai/dai01kai_siryou2-1.pdf
資料2-2 平成30年7月豪雨におけるダムの状況(PDF:6.44MB)
http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/chousetsu_kentoukai/dai01kai/dai01kai_siryou2-2.pdf
資料2-3 ダムの洪水調節機能に関する現状と課題(PDF:6.09MB)
http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/chousetsu_kentoukai/dai01kai/dai01kai_siryou2-3.pdf
参考資料 ダム再生ビジョン
http://www.mlit.go.jp/common/001190127.pdf
************************************
<平成30年7月豪雨関連>
「異常豪雨の頻発化に備えたダムの洪水調節機能に関する検討会」を開催します
平成30年9月21日
http://www.mlit.go.jp/report/press/mizukokudo04_hh_000078.html
「平成30年7月豪雨」では、西日本を中心に広い範囲で記録的な豪雨となり、甚大な被害が
発生しました。国土交通省所管ダム※1においては、全国558ダムのうち、213ダムで洪水調節※2を実施し、被害軽減に貢献しました。
一方、洪水調節を行ったダムのうち、8ダムにおいては甚大かつ長時間にわたる豪雨により、洪水調節容量を使い切る見込みとなり、ダムへの流入量と同程度の放流量とする異常洪水時防災操作に移行しました。
国土交通省では、今後の気候変動の影響等による異常豪雨の頻発化が懸念される中、より効果的なダムの操作や有効活用の方策、操作に関わるより有効な情報提供等のあり方を検討することを目的として、「異常豪雨の頻発化に備えたダムの洪水調節機能に関する検討会」を設置し、9月27日(木)に第1回検討会を下記のとおり開催します。
※1 国土交通省、水資源機構、都道府県が管理し治水目的を有するダム
※2 洪水被害を防止・軽減するため、洪水時流量の一部をダムに貯めることでダム下流河川の流量を減らすこと
記
1.日 時 平成30年9月27日(木)13:00~15:00
2.場 所 国土交通省 水管理・国土保全局A会議室
3.委 員 別紙のとおり
4.議 題 (1)平成30年7月豪雨におけるダムの状況
(2)ダムの洪水調節機能に関する現状と課題
5.その他
(略)
・会議資料及び議事録は、後日、国土交通省ホームページに掲載します。
添付資料
報道発表資料(PDF形式)
http://www.mlit.go.jp/common/001254860.pdf
別紙(PDF形式)
http://www.mlit.go.jp/common/001254859.pdf
お問い合わせ先
国土交通省水管理・国土保全局 河川環境課 流水管理室
TEL:(03)5253-8111 (内線35472、35492) 直通 03-5253-8449 FAX:03-5253-1603
*********************
日刊建設工業新聞 [2018年9月28日2面]
18年7月豪雨/国交省、ダムの洪水調節機能検討/有識者会議が初会合
https://www.decn.co.jp/?p=102567
産経ニュース 2018.9.27 19:32
ダム近くも浸水想定対象に 豪雨多発で国交省方針
http://www.sankei.com/affairs/news/180927/afr1809270043-n1.html
TBSニュース 2018年9月27日18時51分
西日本豪雨受け、ダム操作や情報提供のあり方を検討
https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3484439.html
日テレnews 24 2018年9⽉27⽇ 23:31
想定上回る豪⾬時のダム 課題を検討
http://www.news24.jp/articles/2018/09/27/07405133.html
////////////////////////////////////////////
テーマ : 政治・経済・時事問題
ジャンル : 政治・経済