2022-04-29(Fri)
外環道トンネル工事 シールドマシン機破損事故 製図ミス
掘進の停止 原因と補修の状況等 製図ミスで地中壁にずれ 補修完了まで半年程度
東京新聞 2022年4月28日 20時54分
外環道工事の掘削機破損事故、製図ミスで地中壁にずれ 補修完了まで半年程度
----東京都練馬区の東京外郭環状道路(外環道)のトンネル工事で今月7日、シールドマシン(掘削機)が破損した事故で、東日本高速道路は28日、事前に埋めた地中壁の位置を製図時に誤り、本来は接触しないはずの鋼材に掘削機のカッターが当たったとする調査結果を公表した。
東日本高速によると、建設中のルートには他に13カ所の地中壁を設置予定で、このうち施工済みの7カ所は異常なかった。今後施工する6カ所についても、設計図の点検を進める。
東京外かく環状道路 本線トンネル工事における掘進の停止 原因と補修の状況等について(令和4年4月28日)
PDFバージョン【PDF:5.6MB】
https://www.e-nexco.co.jp/pressroom/cms_assets/pressroom/2022/04/28/pdf.pdf

以下参考
東日本高速道路(株)関東支社 プレスリリース
2022年04月28日
東京外かく環状道路 本線トンネル工事における掘進の停止 原因と補修の状況等について
https://www.e-nexco.co.jp/pressroom/kanto/2022/0428/00011280.html
東京外かく環状道路 本線トンネル工事における掘進の停止 原因と補修の状況等について
PDFバージョン【PDF:5.6MB】
https://www.e-nexco.co.jp/pressroom/cms_assets/pressroom/2022/04/28/pdf.pdf
令和4年4月28日(木)
東日本高速道路(株)関東支社
国土交通省関東地方整備局
4月12日に、大泉JCT(練馬区大泉町)から発進した本線トンネル(南行)のシールドマシンに関し、「東京外かく環状道路 本線トンネル工事における掘進の停止について」をお知らせさせていただいたところです。
これまでに明らかになった原因と補修の状況等について、別紙【PDF:171KB】のとおり公表をいたします。
今回、工事が停止しましたことにつきまして、地域の皆様をはじめとする方々に対し、お詫び申し上げます。
資料
別紙【PDF:171KB】
https://www.e-nexco.co.jp/pressroom/cms_assets/pressroom/2022/04/28/01.pdf
資料【PDF:2.5MB】
https://www.e-nexco.co.jp/pressroom/cms_assets/pressroom/2022/04/28/02.pdf
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東京新聞 2022年4月28日 20時54分
外環道工事の掘削機破損事故、製図ミスで地中壁にずれ 補修完了まで半年程度
https://www.tokyo-np.co.jp/article/174520
東日本高速道路が発表したシールドマシン損傷の資料=同社ウェブサイトから(スクリーンショット)
東京都練馬区の東京外郭環状道路(外環道)のトンネル工事で今月7日、シールドマシン(掘削機)が破損した事故で、東日本高速道路は28日、事前に埋めた地中壁の位置を製図時に誤り、本来は接触しないはずの鋼材に掘削機のカッターが当たったとする調査結果を公表した。
東日本高速によると、建設中のルートには他に13カ所の地中壁を設置予定で、このうち施工済みの7カ所は異常なかった。今後施工する6カ所についても、設計図の点検を進める。
同社によると、破損の原因となった地中壁は、予定より下に90センチ、横に10センチずれて図面化され、そのまま施工された。製図時のコンピューターの操作ミスが原因という。掘削機は予定通りに進み、先端の約1000カ所のカッターのうち76カ所が鋼材に触れ損傷した。掘削機に取り込んだ土砂をかき交ぜる部品も損傷しているとみられ、地上から掘り下げて確認するという。
補修には半年程度かかるとみられる。同社は「工事再開の予定はあらためて知らせる」としている。外環道工事では、住宅街で陥没・空洞が見つかった東京都調布市のトンネル建設について、東京地裁が工事中止を命令している。(梅野光春)
「しんぶん赤旗」2022年4月17日付より
外環工事の掘削機破損 山添・宮本徹氏ら中止求める
https://www.jcp-tokyo.net/2022/0418/67216
国土交通省、ネクスコ東日本の担当者から聞き取りを行う(正面前列左3人目から)山添、宮本両氏ら=15日、東京・衆院第1議員会館
東京外環道の地下トンネル建設工事を2月に再開した東京都練馬区大泉ジャンクション(JCT)付近で、シールド掘削機が破損し、工事が中断していたことが分かりました。日本共産党の山添拓参院議員、宮本徹衆院議員は15日、住民とともに国土交通省、東日本高速道路(ネクスコ東日本)から聞き取りを行い、危険な外環道工事を中止するよう求めました。
この問題は、大泉JCT付近のトンネル工事で、地中に設置していた壁の鋼材に掘削機が接触し、破損したもの。国交省とネクスコは12日、「地中壁が設計より下側90センチ、水平方向10センチずれていたため、掘削機が接触した」と発表しました。
ネクスコの担当者は山添、宮本両氏らの質問に「掘削機が地中壁を切削したのは3月30、31日。異常が確認されたのは4月7日だった」と説明。公表まで時間がかかった理由については「破損の原因を調べていた」、地中壁がずれていた原因については「調査中」と述べ、補修費用の見通しは「まだ答えられない」としました。
参加者は、掘進再開の口実にした「再発防止対策」が有効でないことを示すものと指摘。シールドトンネル工事はリニア新幹線などでも行われているとし、「今回と同様の事故が起きないと保証できるのか」とただしましたが、国交省などは「仮定の話には答えられない」と繰り返しました。
(「しんぶん赤旗」2022年4月17日付より)
日経クロステック/日経コンストラクション 2022.04.19
外環道でシールド機破損、設計とずれた鋼製地中壁と接触
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00142/01266/
橋本 剛志
東京外かく環状道路(外環道)のトンネル工事で大泉ジャンクション(JCT)側から掘進していたシールド機が鋼製の地中壁との接触で破損し、停止した。工事を発注した東日本高速道路会社などが2022年4月12日に発表した。約半年かけて地上からシールド機前面を開削し、部品を交換する。
確認されたシールド機前面のカッタービットの破片(資料:東日本高速道路会社)
掘進を停止したのは、清水建設・熊谷組・東急建設・竹中土木・鴻池組JVが施工する南行き本線トンネルのシールド機。東京都調布市で起こった路面の陥没事故を受けて工事を中断した後、22年2月25日に掘進作業を再開したばかりだった。
外環道を掘削する各シールド機7台の位置。東日本高速道路会社などの資料を基に日経クロステックが作成
シールド機が故障した現場周辺の地図(資料:東日本高速道路会社)
東京都練馬区に位置する掘進再開地点から南へ約90m、発進たて坑から約640m、土かぶり約5mの地点で、シールド機が取り込んだ土砂からカッターの破片などが見つかった。
調べたところ、現場に埋設された幅20m、深さ28m、厚さ1mの鋼製地中壁に接触していた。地中壁の一部とみられる鋼材や、シールド機のチャンバー内部の土砂をかくはんする部品などの破片も見つかった。
シールド機が取り込んだ土砂をかくはんする部品や地中壁の一部とみられる鋼材が見つかった(資料:東日本高速道路会社)
地中壁はシールド機の進行方向に対して垂直に埋設され、中央付近を掘って通過できるようにその範囲を硬質ウレタン素材で構成していた。
しかし、地中壁の位置が設計値に比べて下に約90cm、水平方向に約10cmずれていたため、シールド機がウレタン部分から外れた。シールド機の位置は設計通りだった。
地中壁とシールド機の位置関係(資料:東日本高速道路会社)
今後、地上からシールド機の前面を開削し、カッターヘッドの状態を詳しく確認して部品の交換など補修を進める。作業にかかる期間は約半年を見込む。東日本高速は工事全体の進捗への影響について「現段階では見通せる状況ではない」としている。
次ページ土留め壁は国交省が発注
土留め壁は国交省が発注
地中壁は開削工事の土留め壁に使う予定だった。埋設工事は国土交通省関東地方整備局が発注し、戸田建設が2年以上前に施工したものだが、設計値とのずれが生じた経緯などは調査中だ。
地中壁は本線とBランプの合流区間の端部にある。東日本高速道路会社の2017年の資料に日経クロステックがピンク色で地中壁の位置を加筆
地中壁の埋設場所は、南行き本線トンネルと接続路である「Bランプ」が合流する長さ約200mの区間の端部に当たる。本線のシールドトンネルを施工した後、合流部分を開削してシールドセグメントを撤去。コンクリートでボックス状の合流部を造る予定だ。
合流部分を開削してシールドセグメントを撤去し、コンクリートでボックス状の合流部を造る。資料は2017年のもの(資料:東日本高速道路会社)
合流部工事の主な手順。埋まっていた地中壁は土留めの役割を果たす。資料は2017年のもの(資料:東日本高速道路会社)
外環道の陥没区間で工事差し止め、掘進を再開した大泉側は除外
陥没事故を起こした東京外かく環状道路(外環道)の大深度地下トンネル工事を巡り、住民らが工事中止を申し立てた仮処分について、東京地裁は2022年2月28日、陥没地点を含む一部区間の工事を差し止める決定...
2022/03/10
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日経クロステック/日経コンストラクション 2022.03.10
外環道の陥没区間で工事差し止め、掘進を再開した大泉側は除外
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00142/01241/
陥没事故を起こした東京外かく環状道路(外環道)の大深度地下トンネル工事を巡り、住民らが工事中止を申し立てた仮処分について、東京地裁は2022年2月28日、陥没地点を含む一部区間の工事を差し止める決定をした。2月25日に大泉ジャンクション(JCT)付近で再開した掘進作業などの中止については却下した。
差し止めの対象は、東京都世田谷区にある東名高速道路側のたて坑から東京都調布市の事故現場の地下を通って中央自動車道側へ至る2本の本線シールドトンネル工事だ。建設中の本線約16kmのうち南側の約9kmの区間に当たる。掘削区間が重なる接続路のシールド工事は含まない。
事故現場周辺の住民らは国と東日本高速道路会社、中日本高速道路会社の事業者3者を相手に、本線や接続路にある計7台のシールド機による掘削工事の差し止めを求めていた。
接続路は差し止めの対象に含まれない。東京外環プロジェクトの資料に日経クロステックが赤字加筆
事業者3者は、陥没箇所を通る2本のトンネルについて、事故の再発防止策や工事の再開時期を明らかにしていない。目代真理裁判長は、有識者委員会が21年3月にまとめた報告書を基に、掘削工事と陥没事故の因果関係を認定。「工事再開により陥没や空洞が生じる恐れがある」と指摘した。工事が再開されない保証がないとして、事故以前と同じ工法による工事の中止を命じた。
事業者3者は決定を受け、「内容をよく確認し、関係機関と調整して適切に対応したい」とするコメントをそれぞれ出した。
掘削を再開した本線トンネル工事や接続路のトンネル工事など残り5本のシールド工事については、申し立てを退けた。差し止めを求めた住民の居住地域と離れていて、工事の影響が及ばないと判断した。
次ページ直ちに工期への影響なし
直ちに工期への影響なし
差し止められた2本のシールド工事はもともと再開時期を見通せない状況だったため、差し止めの決定が直ちに進捗に影響を及ぼすことはなさそうだ。
東日本高速は工事再開に向け、まずは事故現場周辺にある約30世帯の仮移転と、工事で緩んだ地盤の補修を終える必要があるとしている。仮移転や補修が完了した後、事故の再発防止策を周辺住民に示す予定だ。掘進再開を判断するのは、その後になる。
2020年10月に陥没した住宅地の市道。陥没した穴はこの後、さらに広がった(写真:東日本高速道路会社)
地盤の補修には少なくとも2年かかる見通しで、現在はまだ工法を検討している段階だ。現在有力な高圧噴射かくはん工法は補修箇所の直上から施工する必要があるため、先に家屋の解体が必要となる。仮移転の交渉の進捗について同社は詳細を明らかにしていない。
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東京新聞 2022年4月28日 20時54分
外環道工事の掘削機破損事故、製図ミスで地中壁にずれ 補修完了まで半年程度
----東京都練馬区の東京外郭環状道路(外環道)のトンネル工事で今月7日、シールドマシン(掘削機)が破損した事故で、東日本高速道路は28日、事前に埋めた地中壁の位置を製図時に誤り、本来は接触しないはずの鋼材に掘削機のカッターが当たったとする調査結果を公表した。
東日本高速によると、建設中のルートには他に13カ所の地中壁を設置予定で、このうち施工済みの7カ所は異常なかった。今後施工する6カ所についても、設計図の点検を進める。
東京外かく環状道路 本線トンネル工事における掘進の停止 原因と補修の状況等について(令和4年4月28日)
PDFバージョン【PDF:5.6MB】
https://www.e-nexco.co.jp/pressroom/cms_assets/pressroom/2022/04/28/pdf.pdf

以下参考
東日本高速道路(株)関東支社 プレスリリース
2022年04月28日
東京外かく環状道路 本線トンネル工事における掘進の停止 原因と補修の状況等について
https://www.e-nexco.co.jp/pressroom/kanto/2022/0428/00011280.html
東京外かく環状道路 本線トンネル工事における掘進の停止 原因と補修の状況等について
PDFバージョン【PDF:5.6MB】
https://www.e-nexco.co.jp/pressroom/cms_assets/pressroom/2022/04/28/pdf.pdf
令和4年4月28日(木)
東日本高速道路(株)関東支社
国土交通省関東地方整備局
4月12日に、大泉JCT(練馬区大泉町)から発進した本線トンネル(南行)のシールドマシンに関し、「東京外かく環状道路 本線トンネル工事における掘進の停止について」をお知らせさせていただいたところです。
これまでに明らかになった原因と補修の状況等について、別紙【PDF:171KB】のとおり公表をいたします。
今回、工事が停止しましたことにつきまして、地域の皆様をはじめとする方々に対し、お詫び申し上げます。
資料
別紙【PDF:171KB】
https://www.e-nexco.co.jp/pressroom/cms_assets/pressroom/2022/04/28/01.pdf
資料【PDF:2.5MB】
https://www.e-nexco.co.jp/pressroom/cms_assets/pressroom/2022/04/28/02.pdf
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東京新聞 2022年4月28日 20時54分
外環道工事の掘削機破損事故、製図ミスで地中壁にずれ 補修完了まで半年程度
https://www.tokyo-np.co.jp/article/174520
東日本高速道路が発表したシールドマシン損傷の資料=同社ウェブサイトから(スクリーンショット)
東京都練馬区の東京外郭環状道路(外環道)のトンネル工事で今月7日、シールドマシン(掘削機)が破損した事故で、東日本高速道路は28日、事前に埋めた地中壁の位置を製図時に誤り、本来は接触しないはずの鋼材に掘削機のカッターが当たったとする調査結果を公表した。
東日本高速によると、建設中のルートには他に13カ所の地中壁を設置予定で、このうち施工済みの7カ所は異常なかった。今後施工する6カ所についても、設計図の点検を進める。
同社によると、破損の原因となった地中壁は、予定より下に90センチ、横に10センチずれて図面化され、そのまま施工された。製図時のコンピューターの操作ミスが原因という。掘削機は予定通りに進み、先端の約1000カ所のカッターのうち76カ所が鋼材に触れ損傷した。掘削機に取り込んだ土砂をかき交ぜる部品も損傷しているとみられ、地上から掘り下げて確認するという。
補修には半年程度かかるとみられる。同社は「工事再開の予定はあらためて知らせる」としている。外環道工事では、住宅街で陥没・空洞が見つかった東京都調布市のトンネル建設について、東京地裁が工事中止を命令している。(梅野光春)
「しんぶん赤旗」2022年4月17日付より
外環工事の掘削機破損 山添・宮本徹氏ら中止求める
https://www.jcp-tokyo.net/2022/0418/67216
国土交通省、ネクスコ東日本の担当者から聞き取りを行う(正面前列左3人目から)山添、宮本両氏ら=15日、東京・衆院第1議員会館
東京外環道の地下トンネル建設工事を2月に再開した東京都練馬区大泉ジャンクション(JCT)付近で、シールド掘削機が破損し、工事が中断していたことが分かりました。日本共産党の山添拓参院議員、宮本徹衆院議員は15日、住民とともに国土交通省、東日本高速道路(ネクスコ東日本)から聞き取りを行い、危険な外環道工事を中止するよう求めました。
この問題は、大泉JCT付近のトンネル工事で、地中に設置していた壁の鋼材に掘削機が接触し、破損したもの。国交省とネクスコは12日、「地中壁が設計より下側90センチ、水平方向10センチずれていたため、掘削機が接触した」と発表しました。
ネクスコの担当者は山添、宮本両氏らの質問に「掘削機が地中壁を切削したのは3月30、31日。異常が確認されたのは4月7日だった」と説明。公表まで時間がかかった理由については「破損の原因を調べていた」、地中壁がずれていた原因については「調査中」と述べ、補修費用の見通しは「まだ答えられない」としました。
参加者は、掘進再開の口実にした「再発防止対策」が有効でないことを示すものと指摘。シールドトンネル工事はリニア新幹線などでも行われているとし、「今回と同様の事故が起きないと保証できるのか」とただしましたが、国交省などは「仮定の話には答えられない」と繰り返しました。
(「しんぶん赤旗」2022年4月17日付より)
日経クロステック/日経コンストラクション 2022.04.19
外環道でシールド機破損、設計とずれた鋼製地中壁と接触
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00142/01266/
橋本 剛志
東京外かく環状道路(外環道)のトンネル工事で大泉ジャンクション(JCT)側から掘進していたシールド機が鋼製の地中壁との接触で破損し、停止した。工事を発注した東日本高速道路会社などが2022年4月12日に発表した。約半年かけて地上からシールド機前面を開削し、部品を交換する。
確認されたシールド機前面のカッタービットの破片(資料:東日本高速道路会社)
掘進を停止したのは、清水建設・熊谷組・東急建設・竹中土木・鴻池組JVが施工する南行き本線トンネルのシールド機。東京都調布市で起こった路面の陥没事故を受けて工事を中断した後、22年2月25日に掘進作業を再開したばかりだった。
外環道を掘削する各シールド機7台の位置。東日本高速道路会社などの資料を基に日経クロステックが作成
シールド機が故障した現場周辺の地図(資料:東日本高速道路会社)
東京都練馬区に位置する掘進再開地点から南へ約90m、発進たて坑から約640m、土かぶり約5mの地点で、シールド機が取り込んだ土砂からカッターの破片などが見つかった。
調べたところ、現場に埋設された幅20m、深さ28m、厚さ1mの鋼製地中壁に接触していた。地中壁の一部とみられる鋼材や、シールド機のチャンバー内部の土砂をかくはんする部品などの破片も見つかった。
シールド機が取り込んだ土砂をかくはんする部品や地中壁の一部とみられる鋼材が見つかった(資料:東日本高速道路会社)
地中壁はシールド機の進行方向に対して垂直に埋設され、中央付近を掘って通過できるようにその範囲を硬質ウレタン素材で構成していた。
しかし、地中壁の位置が設計値に比べて下に約90cm、水平方向に約10cmずれていたため、シールド機がウレタン部分から外れた。シールド機の位置は設計通りだった。
地中壁とシールド機の位置関係(資料:東日本高速道路会社)
今後、地上からシールド機の前面を開削し、カッターヘッドの状態を詳しく確認して部品の交換など補修を進める。作業にかかる期間は約半年を見込む。東日本高速は工事全体の進捗への影響について「現段階では見通せる状況ではない」としている。
次ページ土留め壁は国交省が発注
土留め壁は国交省が発注
地中壁は開削工事の土留め壁に使う予定だった。埋設工事は国土交通省関東地方整備局が発注し、戸田建設が2年以上前に施工したものだが、設計値とのずれが生じた経緯などは調査中だ。
地中壁は本線とBランプの合流区間の端部にある。東日本高速道路会社の2017年の資料に日経クロステックがピンク色で地中壁の位置を加筆
地中壁の埋設場所は、南行き本線トンネルと接続路である「Bランプ」が合流する長さ約200mの区間の端部に当たる。本線のシールドトンネルを施工した後、合流部分を開削してシールドセグメントを撤去。コンクリートでボックス状の合流部を造る予定だ。
合流部分を開削してシールドセグメントを撤去し、コンクリートでボックス状の合流部を造る。資料は2017年のもの(資料:東日本高速道路会社)
合流部工事の主な手順。埋まっていた地中壁は土留めの役割を果たす。資料は2017年のもの(資料:東日本高速道路会社)
外環道の陥没区間で工事差し止め、掘進を再開した大泉側は除外
陥没事故を起こした東京外かく環状道路(外環道)の大深度地下トンネル工事を巡り、住民らが工事中止を申し立てた仮処分について、東京地裁は2022年2月28日、陥没地点を含む一部区間の工事を差し止める決定...
2022/03/10
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日経クロステック/日経コンストラクション 2022.03.10
外環道の陥没区間で工事差し止め、掘進を再開した大泉側は除外
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00142/01241/
陥没事故を起こした東京外かく環状道路(外環道)の大深度地下トンネル工事を巡り、住民らが工事中止を申し立てた仮処分について、東京地裁は2022年2月28日、陥没地点を含む一部区間の工事を差し止める決定をした。2月25日に大泉ジャンクション(JCT)付近で再開した掘進作業などの中止については却下した。
差し止めの対象は、東京都世田谷区にある東名高速道路側のたて坑から東京都調布市の事故現場の地下を通って中央自動車道側へ至る2本の本線シールドトンネル工事だ。建設中の本線約16kmのうち南側の約9kmの区間に当たる。掘削区間が重なる接続路のシールド工事は含まない。
事故現場周辺の住民らは国と東日本高速道路会社、中日本高速道路会社の事業者3者を相手に、本線や接続路にある計7台のシールド機による掘削工事の差し止めを求めていた。
接続路は差し止めの対象に含まれない。東京外環プロジェクトの資料に日経クロステックが赤字加筆
事業者3者は、陥没箇所を通る2本のトンネルについて、事故の再発防止策や工事の再開時期を明らかにしていない。目代真理裁判長は、有識者委員会が21年3月にまとめた報告書を基に、掘削工事と陥没事故の因果関係を認定。「工事再開により陥没や空洞が生じる恐れがある」と指摘した。工事が再開されない保証がないとして、事故以前と同じ工法による工事の中止を命じた。
事業者3者は決定を受け、「内容をよく確認し、関係機関と調整して適切に対応したい」とするコメントをそれぞれ出した。
掘削を再開した本線トンネル工事や接続路のトンネル工事など残り5本のシールド工事については、申し立てを退けた。差し止めを求めた住民の居住地域と離れていて、工事の影響が及ばないと判断した。
次ページ直ちに工期への影響なし
直ちに工期への影響なし
差し止められた2本のシールド工事はもともと再開時期を見通せない状況だったため、差し止めの決定が直ちに進捗に影響を及ぼすことはなさそうだ。
東日本高速は工事再開に向け、まずは事故現場周辺にある約30世帯の仮移転と、工事で緩んだ地盤の補修を終える必要があるとしている。仮移転や補修が完了した後、事故の再発防止策を周辺住民に示す予定だ。掘進再開を判断するのは、その後になる。
2020年10月に陥没した住宅地の市道。陥没した穴はこの後、さらに広がった(写真:東日本高速道路会社)
地盤の補修には少なくとも2年かかる見通しで、現在はまだ工法を検討している段階だ。現在有力な高圧噴射かくはん工法は補修箇所の直上から施工する必要があるため、先に家屋の解体が必要となる。仮移転の交渉の進捗について同社は詳細を明らかにしていない。
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テーマ : 政治・経済・時事問題
ジャンル : 政治・経済