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2022-07-30(Sat)

ローカル線見直し「国も責任」 「赤字鉄道、何もしなければ破綻」

「利用者がいて、沿線が存続を希望しているのであれば、廃止・バス転換は許されない」明記すべき

毎日新聞 2022/7/29 東京朝刊 845文字
社説:ローカル線の見直し 知恵絞り地域の足模索を
----鉄道のローカル線利用者が減り続けている。沿線の自治体や政府は現実を直視し、「地域の足」をどう守っていくのか、知恵を絞る時だ。
 有識者でつくる国土交通省の検討会は、ローカル線に関する提言をまとめた。政府主導で自治体など関係者を集めた協議会を設置し、鉄道を存続させるのか、バスに切り替えるかなどを検討するよう求めている。


日本経済新聞 2022年7月27日 2:00
(社説)存廃の岐路に立つローカル鉄道の未来
----ローカル鉄道の存廃論議が高まっている。沿線の人口減やマイカー移行で乗客が減っていたところに、ドル箱だった都市部の需要がコロナ禍で落ち込み、鉄道会社の収益悪化が著しい。都会の稼ぎで地方の赤字を埋める「内部相互補助」の仕組みは限界を迎えた。
国や自治体はJRをはじめとする鉄道会社頼みから脱却し、公共の足をどう維持するか「自分ごと」として考える必要がある。


北海道新聞 2022/07/22 05:00
<社説>留萌線段階廃止 鉄道網縮小に危機感を
----JR北海道は慢性赤字を理由にバス転換を図る留萌線深川―留萌について、沿線4市町にきのう、段階的廃止を新たに提案した。
 石狩沼田―留萌を来年3月末、通学利用の多い深川―石狩沼田はその3年後に廃止する。地元も前向きとされ来月にも結論を出す。
 経営難のJRは6年前に「単独では維持困難」とする10路線13区間を公表した。このうち廃線方針の5区間は、留萌線が今回合意すればすべてバス転換となる。
 JRは存続を模索せず、協議の時間切れを探る態度だった。国や道からの具体的支援もなかった。

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乗りものニュース 2022.07.29 時事通信
ローカル線見直し「国も責任」=岸田首相が国交相に指示
----斉藤鉄夫国土交通相は29日の閣議後記者会見で、人口減少や自動車普及に伴い採算が合わなくなっているローカル鉄道の見直しについて、岸田文雄首相から「国もしかるべき責任を果たすように」との指示があったことを明らかにした。 

日本経済新聞 2022年7月26日 21:07
「赤字鉄道、何もしなければ破綻」斉藤鉄夫国土交通相
総理番が選ぶ「きょうの一言」(7月26日)

----「沿線自治体に『廃線につながるのでは』という心配があることはよく理解できる。今のまま何もしなければ(赤字体質の)公共交通が破綻するのは目に見えている」(2022年7月26日、国土交通省での記者会見で)
斉藤鉄夫国土交通相は有識者会議が25日に示した地方鉄道の赤字路線に関する提言について危機感をあらわにした。提言は1日の平均利用者が極端に少ない路線について国と自治体、事業者が協議する仕組みを設ける内容だ。路線バスへの転換などを促す狙いがある。

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Yahooニュース 2022/7/29(金) 4:31配信 Merkmal
輸送密度を狙い撃ち ローカル線存廃で「沿線自治体」に責任を押し付ける国の愚行とただよう今更感
----国鉄分割民営化時点では、採算性を理由にした廃止は国が認めないといっていたのに対して、提言では、収支悪化や危機感を持たなかったことを問題としている。
・・・公共のものである以上、利用者はいる限り、収支を理由に存廃を決めてよいはずがない。「利用者がいて、沿線が存続を希望しているのであれば、廃止・バス転換は許されない」と、国が責任を負うことも含めて、提言は明記すべきだったのではないか。 これはいわば、沿線自治体に 「問題解決の責任を負わせた」 といっても過言ではない。これから、どのような議論が行われていくのか、私たちは注視しなければならない。
山本肇(乗り物ライター)


毎日新聞 2022/7/27 18:21(最終更新 7/27 18:21)
公共交通には公費を 関西大教授に聞く「ローカル鉄道の分岐点」
----◆これまでは廃線を警戒し、鉄道会社との協議に応じようとしない自治体もありました。事態の深刻さを共有し、地域と鉄道会社が一緒に考える場が設けられることは評価できます。一方で、協議会設置の基準以上なら「民間に丸投げ」でいいということではありません。鉄道を地域のインフラと考え、地域のために生かしてほしいと考えます。
 ◆欧州は「鉄道はもうからないが、公共サービスとして自治体が支えよう」という考え方です。線路などの維持管理は自治体が担い、運行を民間が担う「上下分離」を採用しているケースが多いのですが、これは「運行を担う民間の力を活用する」という意味合いが強いのです。
 ・・・滋賀県では、鉄道事業の単独継続が困難になった近江鉄道が24年に上下分離されますが、公共交通を公的に支えるための「交通税」の検討が始まっています。公共交通は社会のインフラであり、地域で支えるという考え方は正論だと思います。
 地方のバス路線の維持は、特別交付税の対象になっています。地方自治体は鉄道に対しても交付税措置を国に求めるべきではないでしょうか。
(宇都宮浄人関西大学教授)


NHK 2022年7月26日 19時44分
地方鉄道“JR輸送密度1000人未満区間バス転換含め協議を”
----赤字が続く地方鉄道のあり方を議論してきた国の検討会は25日、JRの場合、一日に平均何人を運んだかを示す「輸送密度」が1000人未満の区間などを対象に、バスなどへの転換も含め、協議を進めるべきとする提言をまとめました。
JR各社によりますと「1000人未満」の区間があるのは、全国のおよそ60の路線に上り、各地で議論が活発になることが予想されます。





以下参考


毎日新聞 2022/7/29 東京朝刊 845文字
社説:ローカル線の見直し 知恵絞り地域の足模索を
https://mainichi.jp/articles/20220729/ddm/005/070/125000c


日本経済新聞 2022年7月27日 2:00
(社説)存廃の岐路に立つローカル鉄道の未来
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO62931800X20C22A7EA1000/


北海道新聞 2022/07/22 05:00
<社説>留萌線段階廃止 鉄道網縮小に危機感を
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/708672

**************************

乗りものニュース 2022.07.29 時事通信
ローカル線見直し「国も責任」=岸田首相が国交相に指示
https://trafficnews.jp/post/120921


斉藤大臣会見要旨
2022年7月26日(火) 10:41 ~ 10:52
https://www.mlit.go.jp/report/interview/daijin220726.html
質疑応答
(問)ローカル鉄道のあり方に関して、昨日、国土交通省の有識者検討会が、輸送密度が1000人未満の区間ではバス路線などへの転換も含めた協議を進めるべきとする提言案をまとめましたが、これについての受け止めと今後の対応もお願いします。
(答)国土交通省では、「鉄道事業者と地域の協働による地域モビリティの刷新に関する検討会」を本年2月に設置し、昨日7月25日、提言書をとりまとめていただき、国、沿線自治体、鉄道事業者のそれぞれについて、今後の取り組むべき方向性等が示されたところです。
御指摘の、国が新たな協議の場を設置する要件としては、「対策の必要性」に関するものとして、先ほどお話しがありました、輸送人員等の目安が示されましたが、国は、線区の状況を踏まえた優先順位を付けながら判断し、「広域的調整の必要性」の観点でも、関係者の意見を聞きつつ判断するべきとされており、国が一方的に協議の場を立ち上げたり、バスへの転換を促すものではありません。
また、協議の場は「廃止ありき」「存続ありき」といった前提を置いて開催されるべきではない、利用者目線で議論することが重要である旨も強調されており、一定の輸送需要を下回っているという理由だけで鉄道の存廃を画一的に判断すべきでなく、地域ごとに丁寧に見ていく必要があるとされています。
国土交通省としては、今回の提言の内容を真摯に受け止め、関係省庁、自治体、事業者としっかり協議しながら、必要な対策を講じていきたいと思っています。

(問)昨日のローカル線の提言のことで、一点伺いたいのですけど、提言の中で国が中心となる新しい協議会の設置のことが盛り込まれました。
提言では、存続・廃線を前提にせず、まずテーブルに着くということを訴えていると思うのですが、沿線自治体からは廃止に繋がるのではないかという警戒感が一定にあるようです。
そういった中で国としては、どのように議論を促していこうと考えているのでしょうか。
(答)沿線自治体に、廃線に繋がるのではないかという心配があるのは私もよく理解できます。
その意味でも、今回地域の住民目線に立って、どのようにすれば地域の公共交通を持続可能で、住民の方にも恩恵がいくような形で、この公共交通を維持できるのかを、自治体、事業者、そして国、一体となって話し合うことが重要だと思います。
今の実情で、そのまま何もしないと、持続可能な公共交通が破綻するのは目に見えています。
そういう意味でも、それぞれが今どういうところに問題点があって、どうすれば地域住民の方にとって、最も幸せな公共交通という体系になるのか、それを国と自治体と事業者が一体となって話し合うということが、非常に重要ではないかと思います。
その精神でやっていきたいと思っています。

**************************

NHK 2022年7月26日 14時11分
国交相 “住民目線での協議重要” 地方鉄道在り方検討会で提言
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220726/k10013736331000.html


日本経済新聞 2022年7月26日 21:07
「赤字鉄道、何もしなければ破綻」斉藤鉄夫国土交通相
総理番が選ぶ「きょうの一言」(7月26日)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA267US0W2A720C2000000/

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Yahooニュース 2022/7/29(金) 4:31配信 Merkmal
輸送密度を狙い撃ち ローカル線存廃で「沿線自治体」に責任を押し付ける国の愚行とただよう今更感
https://news.yahoo.co.jp/articles/0d002fb416230b386d192f818982273fa39ad4b1


毎日新聞 2022/7/27 18:21(最終更新 7/27 18:21)
公共交通には公費を 関西大教授に聞く「ローカル鉄道の分岐点」
https://mainichi.jp/articles/20220727/k00/00m/040/202000c


日本経済新聞 2022年7月28日 1:49
JR大糸線、活性化急ぐ 長野県、小谷村住民と懇談会 利用増へ沿線連携不可欠
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO62945870X20C22A7L21000/


南海放送 2022.07.27 15:30
JR路線存廃 中村知事 「全国一律の人数基準は乱暴なやり方」【愛媛】
https://www.rnb.co.jp/nnn/news1101xq0gk225lbl7mqb.html


日本経済新聞 2022年7月27日 5:00
ローカル鉄道の存廃、国が関与 問われる地域の熱量
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD2657C0W2A720C2000000/


NHK 2022年7月26日 19時44分
地方鉄道“JR輸送密度1000人未満区間バス転換含め協議を”
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220725/k10013734501000.html


FBS福岡放送  2022.07.28 19:28
利用者の少ない路線 国の検討会設置提言受けJR九州が会見
https://www.fbs.co.jp/news/news96ox6w12vckfq9uwa0.html


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