2018-11-10(Sat)
真備緊急治水対策 小田川堤防 本格工事に着手
「危機管理型ハード対策」でも、フロンティア堤防でもなく 越水による堤防決壊を防ぐ対策を
西日本豪雨で小田川の堤防が決壊、51名もの犠牲者が出た倉敷市真備町。
真備緊急治水対策が進められているが、越水による堤防決壊を防ぐ対策に消極的だ。
2015関東・東北豪雨の鬼怒川堤防決壊水害を踏まえ、大規模氾濫に対する減災のための治水対策として、「水防災意識社会再構築ビジョン」( 2015年12月)が策定された。「洪水を安全に流す対策」、越水しても破堤までの時間を延ばす「危機管理型ハード対策」を直轄河川(109水系)等で2020年度までに実施するとした。
「洪水を安全に流す対策」は、堤防かさ上げ、河道掘削等の流下能力向上対策、堤防の川表のり面に遮水シートを張るなどの浸透対策など。
「危機管理型ハード対策」は、越流した水が天端を超え、川裏法面、法尻へ流れ浸食するため、天端部の保護、裏法尻の補強などを実施し、決壊までの時間を延ばす。
2000年に事業開始され、2002年に突然廃止されたフロンティア堤防事業は、川表法面、天端部の保護、裏法尻の補強に加え、裏法面も全て遮水シートなどで覆う堤防強化対策。
フロンティア堤防事業は、「危機管理型ハード対策」よりさらに強力な対策だが、国交省は、頑なに事業実施を拒んでいる。
それどころか、堤防が決壊した鬼怒川の堤防復旧事業において「危機管理型ハード対策」は採用していないという。
そして、真備町小田川堤防の復旧工事についても、旧堤防より幅を広げるのが中心で、「危機管理型ハード対策」は実施しないらしい。
国交省は、小田川の堤防決壊の原因について、「堤防決壊の原因といたしましては、合流部の隅角部や堤防高が相対的に低いところで、越流水が集中して裏法面の表土を削り、法尻を削り、その後、堤防内部が侵食して決壊に至ったと推定」、(社会資本整備審議会河川分科会「第1回大規模広域豪雨を踏まえた水災害対策検討小委員会」180928)と分析している。
「裏法面の表土を削り、法尻を削り」と明確に述べているのに、なぜ、これに対する対策をとらないのか。
技術的に困難ということはあり得ないし、費用が膨大になるとも思えない。
高梁川本流との合流点の付け替え、河道掘削などによる流下能力向上などの越水させない対策をすすめるが、
それを優先するため堤防強化を後回しにするというのは理由にならない。
真備緊急治水対策
http://www.cgr.mlit.go.jp/okakawa/mabikinkyuuchisuitaisaku/PDF/taisakugaiyou.pdf
以下参考
大規模広域豪雨を踏まえた水災害対策検討小委員
http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/shaseishin/kasenbunkakai/shouiinkai/daikibokouikigouu/index.html
開催状況
第1回 平成30年9月28日
第1回配布資料
http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/shaseishin/kasenbunkakai/shouiinkai/daikibokouikigouu/1/index.html
第1回議事録
http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/shaseishin/kasenbunkakai/shouiinkai/daikibokouikigouu/1/pdf/daikibokouikigouu_01_gijiroku.pdf
岡山河川事務所
平成30年9月7日
お知らせ 平成30 年7月豪雨により被害を受けた河川施設の本格復旧に着手,欠損及び漏水等が発生した河川施設を復旧します。
平成30 年7月豪雨により大きな被害を受けた小田川等で,国及び岡山県が緊急的な治水対策『真備緊急治水対策』を実施します。
https://www.cgr.mlit.go.jp/okakawa/kouhou/osirase/H30/180907osirase/180907osirase.pdf
国土交通省中国地方整備局ホーム
河川情報
真備緊急治水対策
・真備緊急治水対策の概要(PDF:2,646KB)
https://www.cgr.mlit.go.jp/okakawa/mabikinkyuuchisuitaisaku/PDF/taisakugaiyou.pdf
高梁川災害復旧
・高梁川災害復旧の概要(PDF:1,202KB)
https://www.cgr.mlit.go.jp/okakawa/mabikinkyuuchisuitaisaku/PDF/fukkyuugaiyou.pdf
工事進捗状況
・工事発注状況について(平成30年10月23日)
http://www.cgr.mlit.go.jp/okakawa/mabikinkyuuchisuitaisaku/PDF/koji.pdf
⊛*****************************
読売新聞 2018年11月09日
小田川堤防 本格工事に着手
https://www.yomiuri.co.jp/local/okayama/news/20181108-OYTNT50181.html
KSB瀬戸内海放送 2018年11月08日 18:15
豪雨で決壊の小田川堤防 国交省が本復旧工事の説明会…仮堤防を撤去へ 倉敷市
http://www.ksb.co.jp/newsweb/index/11634
山陽新聞 (2018年11月08日 22時46分 更新)
小田川堤防工事19年3月末完了 豪雨決壊後の復旧で国交省見通し
http://www.sanyonews.jp/article/819610
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西日本豪雨で小田川の堤防が決壊、51名もの犠牲者が出た倉敷市真備町。
真備緊急治水対策が進められているが、越水による堤防決壊を防ぐ対策に消極的だ。
2015関東・東北豪雨の鬼怒川堤防決壊水害を踏まえ、大規模氾濫に対する減災のための治水対策として、「水防災意識社会再構築ビジョン」( 2015年12月)が策定された。「洪水を安全に流す対策」、越水しても破堤までの時間を延ばす「危機管理型ハード対策」を直轄河川(109水系)等で2020年度までに実施するとした。
「洪水を安全に流す対策」は、堤防かさ上げ、河道掘削等の流下能力向上対策、堤防の川表のり面に遮水シートを張るなどの浸透対策など。
「危機管理型ハード対策」は、越流した水が天端を超え、川裏法面、法尻へ流れ浸食するため、天端部の保護、裏法尻の補強などを実施し、決壊までの時間を延ばす。
2000年に事業開始され、2002年に突然廃止されたフロンティア堤防事業は、川表法面、天端部の保護、裏法尻の補強に加え、裏法面も全て遮水シートなどで覆う堤防強化対策。
フロンティア堤防事業は、「危機管理型ハード対策」よりさらに強力な対策だが、国交省は、頑なに事業実施を拒んでいる。
それどころか、堤防が決壊した鬼怒川の堤防復旧事業において「危機管理型ハード対策」は採用していないという。
そして、真備町小田川堤防の復旧工事についても、旧堤防より幅を広げるのが中心で、「危機管理型ハード対策」は実施しないらしい。
国交省は、小田川の堤防決壊の原因について、「堤防決壊の原因といたしましては、合流部の隅角部や堤防高が相対的に低いところで、越流水が集中して裏法面の表土を削り、法尻を削り、その後、堤防内部が侵食して決壊に至ったと推定」、(社会資本整備審議会河川分科会「第1回大規模広域豪雨を踏まえた水災害対策検討小委員会」180928)と分析している。
「裏法面の表土を削り、法尻を削り」と明確に述べているのに、なぜ、これに対する対策をとらないのか。
技術的に困難ということはあり得ないし、費用が膨大になるとも思えない。
高梁川本流との合流点の付け替え、河道掘削などによる流下能力向上などの越水させない対策をすすめるが、
それを優先するため堤防強化を後回しにするというのは理由にならない。
真備緊急治水対策
http://www.cgr.mlit.go.jp/okakawa/mabikinkyuuchisuitaisaku/PDF/taisakugaiyou.pdf
以下参考
大規模広域豪雨を踏まえた水災害対策検討小委員
http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/shaseishin/kasenbunkakai/shouiinkai/daikibokouikigouu/index.html
開催状況
第1回 平成30年9月28日
第1回配布資料
http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/shaseishin/kasenbunkakai/shouiinkai/daikibokouikigouu/1/index.html
第1回議事録
http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/shaseishin/kasenbunkakai/shouiinkai/daikibokouikigouu/1/pdf/daikibokouikigouu_01_gijiroku.pdf
岡山河川事務所
平成30年9月7日
お知らせ 平成30 年7月豪雨により被害を受けた河川施設の本格復旧に着手,欠損及び漏水等が発生した河川施設を復旧します。
平成30 年7月豪雨により大きな被害を受けた小田川等で,国及び岡山県が緊急的な治水対策『真備緊急治水対策』を実施します。
https://www.cgr.mlit.go.jp/okakawa/kouhou/osirase/H30/180907osirase/180907osirase.pdf
国土交通省中国地方整備局ホーム
河川情報
真備緊急治水対策
・真備緊急治水対策の概要(PDF:2,646KB)
https://www.cgr.mlit.go.jp/okakawa/mabikinkyuuchisuitaisaku/PDF/taisakugaiyou.pdf
高梁川災害復旧
・高梁川災害復旧の概要(PDF:1,202KB)
https://www.cgr.mlit.go.jp/okakawa/mabikinkyuuchisuitaisaku/PDF/fukkyuugaiyou.pdf
工事進捗状況
・工事発注状況について(平成30年10月23日)
http://www.cgr.mlit.go.jp/okakawa/mabikinkyuuchisuitaisaku/PDF/koji.pdf
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読売新聞 2018年11月09日
小田川堤防 本格工事に着手
https://www.yomiuri.co.jp/local/okayama/news/20181108-OYTNT50181.html
KSB瀬戸内海放送 2018年11月08日 18:15
豪雨で決壊の小田川堤防 国交省が本復旧工事の説明会…仮堤防を撤去へ 倉敷市
http://www.ksb.co.jp/newsweb/index/11634
山陽新聞 (2018年11月08日 22時46分 更新)
小田川堤防工事19年3月末完了 豪雨決壊後の復旧で国交省見通し
http://www.sanyonews.jp/article/819610
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テーマ : 政治・経済・時事問題
ジャンル : 政治・経済