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2018-12-19(Wed)

リニア工事の残土 横浜港整備に 約600万㎥受け入れ

「横浜港新本牧ふ頭地区公有水面埋立事業」900億円 うち600億円JR東海負担

「横浜港新本牧ふ頭地区公有水面埋立事業」とは、どういう事業か。
事業者は、国土交通省関東地方整備局、横浜市ということなのでHPを調べたが、よくわからない。
かろうじて、横浜市のHPでヒットしたのは「横浜市中区本牧ふ頭地先海域、約140ヘクタール」
さらに、2014年に改訂された横浜港湾計画に入れられた「新本牧ふ頭計画」ということらしい。

この埋め立て地にリニア残土を受け入れてもらおうと、JR東海が昨年3月、残土約600万㎥の受け入れを要請し、
横浜市は「港湾整備が早く進む」として国と協議して受け入れを決めたという。(朝日新聞)

そのためか、事業費は総額900億円だが、市が200億円、国が100億円を負担し、JR東海が残り600億円を負担することで3者が合意したという。
JR東海は、リニア建設だけでなく残土処理にも多額な費用を投資するのだなあ、と感心した。

リニア残土の処理方法としてどうなのかはともかくとして、首都圏で公有水面埋め立て事業が、いまだに続いていたことに少し驚いている。

それを「民間事業者」であるJR東海が2/3も負担することに2度びっくりだ。

環境影響評価手続きは進行しているが、リニア建設は、山や地下だけでなく海の環境にまで悪影響を及ぼす事業だと再認識した。

朝日新聞デジタル2018年12月13日22時30分
◇リニア工事の残土を横浜港整備に 受け入れ先として最大
----JR東海が建設中のリニア中央新幹線の掘削工事で発生する残土について、横浜市が13日、約600万立方メートルを横浜港の埋め立て事業用に受け入れると明らかにした。
----横浜市によると、搬入先は、これから埋め立てが行われる新本牧ふ頭第1期地区(約40ヘクタール)。倉庫などができる予定だ。JR東海が昨年3月、残土の受け入れを要請し、市は「港湾整備が早く進む」として国と協議して受け入れを決めた。
 市と国が護岸工事やインフラ整備を進め、事業費900億円のうち、JR東海が600億円、市が200億円、国が100億円を負担することで3者が合意した。
----JR東海によると、リニア建設事業全体では約5680万立方メートル(東京ドーム約46杯分)の土砂が発生。うち神奈川県内分が約1140万立方メートルを占める。

建設通信新聞 [ 2018-12-14 5面 ]
◇横浜市の新本牧ふ頭第1期地区/19年度下期に着工
----大黒ふ頭側の護岸(1)と反対側の護岸(2)の基礎工は、JR東海の受益者負担で整備し、護岸(2)の本体工はコンテナターミナルに接続する道路として国直轄事業による整備を予定している。埋立造成した土地約40haは、横浜市の所有となり、市が道路、上下水道、緑地などのインフラ整備を行い、土地の貸し付けで倉庫などを集積する。概算事業費は約900億円で、内訳は護岸(1)に約500億円、護岸(2)に約220億円、インフラ整備に約180億円を見込む。
 一方、大水深高規格コンテナターミナルとなる第2期地区は、国が事業化を検討中で、造成面積は約100ha。





以下参考

国土交通省関東地方整備局京浜港湾事務所
横浜港新本牧ふ頭地区公有水面埋立事業 《手続きのみ》
https://www.pa.ktr.mlit.go.jp/keihin/business/shinhonmoku/assess/index.html
-------------------
神奈川県
横浜港新本牧ふ頭地区公有水面埋立事業の概要
http://www.pref.kanagawa.jp/docs/ap4/cnt/f247/p1177774.html
2018年11月15日
事業概要
整理番号 事業名称 143 横浜港新本牧ふ頭地区公有水面埋立事業
事業の種類 公有水面の埋立て
事業者 国土交通省関東地方整備局、横浜市
事業の実施位置 横浜市中区本牧ふ頭地先海域
事業の規模等 約140ヘクタール
事業の目的 国際コンテナ戦略港湾として、コンテナ船の大型化や貨物量の増加に対応するため、大水深・高規格コンテナターミナルと高度な流通加工機能を有するロジスティクス施設を一体的に配置した新たな臨海部物流拠点を形成する。


横浜港港湾計画 (平成26年12月改訂)
http://www.city.yokohama.lg.jp/kowan/basicinfo/plan-unei/k-26keikaku.html
- 横浜港港湾計画とは -
 ●横浜港を計画的に開発・利用・保全するため、
  港湾管理者である横浜市が港湾法に基づいて定める基本的な計画です。
 ●社会情勢や横浜港を取り巻く環境の変化を踏まえ、
  平成30年代後半を目標年次とする貨物量や施設の規模、配置等を定めています。
(略)

●横浜港港湾計画書(PDFファイル、287KB)
http://www.city.yokohama.lg.jp/kowan/basicinfo/plan-unei/k-26keikaku/26keikakusyo.pdf
●横浜港港湾計画図(PDFファイル、9.42MB)
http://www.city.yokohama.lg.jp/kowan/basicinfo/plan-unei/k-26keikaku/26keikakuzu.pdf
●横浜港港湾計画概要(PDFファイル、3.65MB)
http://www.city.yokohama.lg.jp/kowan/basicinfo/plan-unei/k-26keikaku/26gaiyou.pdf

※参考:港湾計画の主な変遷
年次 区分 主な内容
昭和31年 策定  山下ふ頭、出田町ふ頭の拡張計画
昭和33年 改訂  大黒町地先埋立、根岸湾海面埋立
昭和36年 改訂  本牧ふ頭、瑞穂ふ頭の計画
昭和42年 改訂  大黒ふ頭計画、金沢地先埋立
昭和53年 改訂  大黒ふ頭 地区計画
昭和57年 改訂  南本牧ふ頭計画
昭和62年 改訂  南本牧ふ頭計画の変更、大さん橋ふ頭計画
平成9年 改訂  公共ふ頭計画の変更
平成18年 改訂  公共ふ頭計画の変更、廃棄物処理計画
平成26年 改訂  新本牧ふ頭計画、公共ふ頭計画の変更等

**************************

日本経済新聞 2018/12/18付
新本牧ふ頭 横浜市、来年度に着工 リニア残土で埋め立て
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO3905177017122018L82000/


朝日新聞デジタル2018年12月13日22時30分
リニア工事の残土を横浜港整備に 受け入れ先として最大
https://digital.asahi.com/articles/ASLDF4J6QLDFULOB00D.html


建設通信新聞 [ 2018-12-14 5面 ]
横浜市の新本牧ふ頭第1期地区/19年度下期に着工
https://www.kensetsunews.com/archives/269044


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