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2023-04-09(Sun)

大深度地下法 異変が前提の慎重さを 陥没事故が暴露した違憲性

大深度地下とは 用地買収なく利用可能  人命にかかわる大深度工事問題


朝日新聞デジタル 2023年4月10日 5時00分
(社説)大深度地下 異変が前提の慎重さを
----地表から40メートル以上深い「大深度地下」の利用が広まるが、地下の構造は調べ尽くせず、工事には不確実な要素が残る。「想定外」の陥没事故が起きた東京外郭環状道路(外環道)の工事を教訓に、慎重の上にも慎重に作業をするべきだ。
・・・・日本は地質構造が複雑だ。平野部の地下も一様でなく、軟弱な地盤も広く分布している。外環道では、地下を調べたボーリング調査の不足も指摘された。リニアの工事での調査間隔は基本的に200メートル以下だという。ただ、地下は調べ尽くせず不確実性が残り、少し離れただけでも地質が異なる可能性はある。
 工事で地表に影響が及ぶ恐れは、外環道で顕在化した。工事にあたっては、弱い地盤に行き当たることや異変が起きることを前提にした調査や施工管理が必要だ。地表の事前の調査、工事中や工事後の測量や測定、目視確認も欠かせない。
 何の過失もないのに、突然、自分や家が危険にさらされる不安は大きい。住宅の資産価値も下がりかねず、転居を伴えば多大な負担も強いられる。事業者は、工事前後を通して、住民に対して十分に説明し、疑問に答え、もし損失や損害が生じるようであれば、正当な補償や賠償を速やかに講じる必要がある。

<資料>
日本経済新聞 2020年12月18日 10:17
きょうのことば 大深度地下とは 用地買収なく利用可能
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODF1691U0W0A211C2000000/
----大深度地下 地表から40メートルより深く一般的に利用されない地下のこと。道路や鉄道など公益の事業は地上の地権者との用地交渉や補償をしなくても国土交通省または都道府県の認可を受けて使用できる。都心部は鉄道などで地下空間が複雑に入り組んできたため、限られた地下スペースを有効活用する目的で2001年に首都圏、近畿圏、中部圏の3大都市圏に限って特別措置法が施行された。


日本経済新聞 2020年12月17日 18:00 (2020年12月18日 5:06更新)
【イブニングスクープ】 「大深度」工事直後に地表沈む 東京外環道、衛星で解析
----東京外郭環状道路(外環道)の地下トンネル工事の直後に東京都調布市の住宅街の一部で2~3センチメートル程度の沈下と隆起が発生したことが衛星データの解析でわかった。10月に道路が陥没し事業者の東日本高速道路などが工事との関係を調べている一帯だ。「大深度」と呼ぶ地下40メートルより深い場所で掘るため、地上に影響が出にくいとされ、住民同意は必要なかった。地表変化との因果関係が認められれば、補償や技術的な対策のほか、大深度工事を巡るルールの見直しを迫られる可能性がある。

*********************************

自治体問題研究所 2021年9月28日
【論文】大深度法―その経緯と問題点
----大深度法は、大都市における道路、鉄道等の大規模事業を、地権者の承諾や補償無しに「効率的に」行えるようにすることを目的に2000年5月に制定されました。その法的問題点を指摘します。


自治体問題研究所 2021年9月28日
【論文】リニア中央新幹線 人命にかかわる大深度工事問題
----「地表に影響を与えない」はずの大深度工事の「神話」は、昨年10月の東京・調布市の陥没事故で崩れました。しかし今年、リニア新幹線で大深度工事が始まります。ルート上の住民の不安を伝えます。


自治体問題研究所 2021年6月6日
【論文】陥没事故が暴露した大深度地下法の違憲性―東京外環道60年の軌跡
----1988年5月「臨時行政改革推進審議会」(行革審)の「土地対策検討委員会」報告は「大深度地下の公的利用に関する制度を創設するため検討を進める」などと提言。1998年5月には「臨時大深度地下利用調査会」の答申が出され、それに基づいてつくられた「大深度地下の公共的使用に関する特別措置法」が2000年5月の第147回通常国会で成立しました。大深度地下法ができるまでには、検討に時間もかかり、問題点も意識されています。最大の問題は日本国憲法第29条で、第1項に「財産権は、これを侵してはならない」とし、第2項で「財産権の内容は、公共の福祉に適合するやうに、法律でこれを定める」、第3項で「私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用ひることができる」と規定したこととの関係でした。推進派からいえば、何とか「補償」をせずに大深度地下を使えるようにするにはどうしたらいいかが問題です。





以下参考


朝日新聞デジタル 2023年4月10日 5時00分
(社説)大深度地下 異変が前提の慎重さを
https://digital.asahi.com/articles/DA3S15606694.html

****************************

<資料>
日本経済新聞 2020年12月18日 10:17
きょうのことば 大深度地下とは 用地買収なく利用可能
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODF1691U0W0A211C2000000/
大深度地下 地表から40メートルより深く一般的に利用されない地下のこと。道路や鉄道など公益の事業は地上の地権者との用地交渉や補償をしなくても国土交通省または都道府県の認可を受けて使用できる。都心部は鉄道などで地下空間が複雑に入り組んできたため、限られた地下スペースを有効活用する目的で2001年に首都圏、近畿圏、中部圏の3大都市圏に限って特別措置法が施行された。

地下40メートルより深いところでの工事は地表に大きな影響はないといわれてきた。国交省は「補償すべき損失も発生しない」と説明する。大深度を活用することで水道や電気などのライフラインも整備しやすくなる。道路や鉄道も合理的なルートで事業期間の短縮やコスト削減につながりやすい。土地の所有権は地下にも及ぶためトンネルなどを建設する際は用地買収が必要だった。
これまで4つの事業で大深度地下の利用が認可されている。神戸市の送水管工事が1例目で工事は完了した。東京と名古屋を結ぶリニア新幹線と淀川の河川事業も認可を受けている。東京外郭環状道路(外環道)は14年に認可されて工事が進んでいた。


日本経済新聞 2020年12月17日 18:00 (2020年12月18日 5:06更新)
【イブニングスクープ】 「大深度」工事直後に地表沈む 東京外環道、衛星で解析
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODF166CB0W0A211C2000000/


日本経済新聞 2020年12月17日 公開
衛星データで分析 東京・調布の道路陥没事故
https://vdata.nikkei.com/newsgraphics/chofu-depression/

*********************************

自治体問題研究所 2021年9月28日
【論文】大深度法―その経緯と問題点
https://www.jichiken.jp/article/0241/
武内 更一(たけうち こういち) 弁護士  月刊『住民と自治』 2021年6月号 より


自治体問題研究所 2021年9月28日
【論文】リニア中央新幹線 人命にかかわる大深度工事問題
https://www.jichiken.jp/article/0240/
樫田 秀樹(かしだ ひでき)ジャーナリスト 月刊『住民と自治』 2021年5月号 より


▲リニア計画路線図と首都圏・中部圏の大深度ルート概略。
JR東海の住民説明会資料より作成。
https://company.jr-central.co.jp/chuoshinkansen/daishindo/description/_pdf/tokyo.pdf


自治体問題研究所 2021年6月6日
【論文】陥没事故が暴露した大深度地下法の違憲性―東京外環道60年の軌跡
https://www.jichiken.jp/article/0224/
丸山 重威(まるやま しげたけ) ジャーナリスト 月刊『住民と自治』 2021年4月号 より

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