2018-07-19(Thu)
西日本豪雨 ため池決壊被害 21ヶ所
危険性浮き彫りに 全国で20万カ所、対策進まず
西日本豪雨で、決壊するなどため池による被害が広がっている。
広島で3歳の女児が決壊で死亡。周辺住民への避難指示も相次いだ。
ため池は全国に19万7千カ所もあり、兵庫、広島、岡山など瀬戸内地方7府県に約6割が集中しているらしい。
このうち、農水省が、被害が大きいと指定した「防災重点ため池」は1万1362カ所。
豪雨時の危険性を調べたのは3,634か所で、対策が必要であると確認されたのは1,399か所。
うち既に豪雨対策が完了しているため池は653か所しかなかった。
また、ハザードマップを作成・公表しているのも4割弱の4030カ所だったという。
西日本豪雨で、ため池が決壊し被害を受けたのは21カ所。
うち、「防災重点ため池」に選定していたのは4カ所しかなかったという。
岡山県だけでも、損壊したため池は36ヶ所にのぼるのに、ほとんどが「防災重点ため池」に指定されていない。
総貯水量1000㎥以上という基準を超えるため池なのに指定していしない事例もある。
指定され、点検し、対策が必要と判断されたため池は、一刻も早く改修すべきだが、半分にも至っていない。
今回の豪雨災害を受け、危険性がはっきりしたのだから、緊急対策として小さなため池も含め、点検改修すべきだ。
以下参考
総務省中国四国管区行政評価局
「ため池の管理に関する行政評価・監視」の結果(平成30年5月10日)
要旨 http://www.soumu.go.jp/main_content/000550154.pdf
結果報告書 http://www.soumu.go.jp/main_content/000550148.pdf
「ため池の管理に関する行政評価・監視」の結果
平成3 0年5月1 0日 中国四国管区行政評価局
http://www.soumu.go.jp/main_content/000550277.pdf
総務省中国四国管区行政評価局(局長:水上 保)は、ため池周辺の住民等の安全確保に向けたため池の管理の取 組を推進する観点から、ため池の防災・減災対策の実施状況、保全管理体制の整備状況等を調査しました。 本日、農林水産省中国四国農政局に対し、必要な改善措置について通知しましたので、公表します。------
結果報告書については、中国四国管区行政評価局のホームページに掲載しています。
【中国四国管区行政評価局ホームページアドレス】
http://www.soumu.go.jp/kanku/chugoku.html
ため池の管理に関する行政評価・監視の結果に基づく通知(概要)

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共同通信 2018/7/17 17:13
決壊被害のため池、防災重点選定は2割
https://this.kiji.is/391865870278050913
NHK 2018年7月17日 12時51分
豪雨 農相「防災重点ため池」選定方法見直しへ
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180717/k10011536371000.html
中国新聞 2018/7/18
ため池危険地図の公表35% 「防災重点」選定見直し
http://www.chugoku-np.co.jp/local/news/article.php?comment_id=448829&comment_sub_id=0&category_id=256
山陽新聞 (2018年07月18日 00時25分 更新)
豪雨で岡山県ため池36カ所損壊 求められる防災対策の強化
http://www.sanyonews.jp/article/752797
しんぶん赤旗 2018年7月18日(水)
西日本豪雨 ため池防災全国的遅れ 要対策1399カ所 完了半数以下 辰巳議員が対応迫る
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik18/2018-07-18/2018071815_01_1.html
毎日新聞 7月16日(月)3時0分
<西日本豪雨>決壊ため池、防災指定外 福山市、国指摘後も
https://news.biglobe.ne.jp/domestic/0716/mai_180716_6469062592.html
日本経済新聞 2018/7/13 11:35
西日本豪雨:ため池決壊続く危険 豪雨で女児犠牲、点在で監視困難
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO32954440T10C18A7AC1000/
産経ニュース 2018.7.12 21:33
【西日本豪雨】ため池の危険性浮き彫りに 全国で20万カ所、対策進まず
https://www.sankei.com/west/news/180712/wst1807120081-n1.html
朝日新聞デジタル2018年7月12日07時03分
ため池決壊のおそれ、なお避難指示 豪雨対策が進まない
https://digital.asahi.com/articles/ASL7D1V81L7CPTIL05Z.html
時事通信 (2018/07/12-16:10)
相次ぐため池決壊=西日本豪雨で堤防もろく-広島
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018071200800&g=oeq
-------------------------
日本経済新聞 2018/7/17 14:30
愛知県、ため池の安全性調査へ 住宅の近くなど
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO33044600X10C18A7CN0000/
中日新聞 2018年7月14日
今秋にも一斉調査開始 県内ため池の豪雨対応力(愛知)
http://www.chunichi.co.jp/article/aichi/20180714/CK2018071402000046.html
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農林水産省ホーム>農村振興>農村地域の防災対策と災害復旧(安全で安心な農村を目指して)
ため池
更新日:平成30年5月16日
http://www.maff.go.jp/j/nousin/bousai/bousai_saigai/b_tameike/
ため池の概要
ため池とは
ため池とは、降水量が少なく、流域の大きな河川に恵まれない地域などで、農業用水を確保するために水を貯え取水ができるよう、人工的に造成された池のことです。ため池は全国に約20万箇所存在し、特に西日本に多く分布しています。
ため池の約70%は江戸時代以前に築造され、築造にあたっては、各地域において試行錯誤を繰り返して得られた経験をもとに造られたものと推測されます。
------------------以下略
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農林水産省HP
ため池ハザードマップポータルサイト
更新日:平成30年7月9日
http://www.maff.go.jp/j/nousin/bousai/tameike/portal.html
ため池ハザードマップポータルサイトについて
全国にあるため池の中には、下流に住宅や公共施設等が存在するものがあります。市町村等ではこのようなため池を対象に、万が一ため池が決壊したときに備えて、被害想定区域や避難場所等が表示された「ため池ハザードマップ」の作成を進めています。
ため池ハザードマップは、防災訓練等に活用して地域住民の自主防災意識の向上を図ったり、ため池の防災対策や災害時の被害軽減に役立てるものです。
このポータルサイトのリンク先で、全国のため池ハザードマップを閲覧することができます。地域の安全確認やため池ハザードマップの作成の際の参考などにご活用ください。
------------------以下略
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農林水産省ホーム
ため池一斉点検を踏まえた詳細調査等の実施状況(平成29年3月末時点)
平成29年9月22日 農林水産省
http://www.maff.go.jp/j/press/nousin/bousai/170922.html
農林水産省は、全国のため池一斉点検の最終結果(平成28年3月末時点)として公表した「防災重点ため池」について、その後の詳細調査等の実施状況(平成29年3月末時点)を取りまとめました。
1.概要
平成25年度から平成27年度の3か年で全国のため池の一斉点検を実施し、平成28年8月にその最終結果を公表しました。この結果を踏まえ、「防災重点ため池」を中心に地方公共団体等においてハードとソフトを組み合わせた防災・減災対策を推進しています。今回、その進捗を確認するため「防災重点ため池」の詳細調査等の実施状況を取りまとめました。
2.対象ため池
・「防災重点ため池」:11,362か所(平成29年3月末時点)
長崎県の防災重点ため池数の変更により、平成28年3月末時点から44か所増
(防災重点ため池:下流に住宅や公共施設等があり、施設が決壊した場合に影響を与えるおそれのある等のため池)
3.詳細調査等の内容
「防災重点ため池」については、ハード対策の要否を判断するための地震と豪雨に対する詳細調査、ソフト対策としてのハザードマップの作成等を実施することとしています。
(1)地震に対する詳細調査(耐震調査)
地震発生時にため池が保持すべき耐震性能が確保されているかを、現地調査、地質調査、土質試験、耐震計算等を行い判定するものです。
(2)豪雨に対する詳細調査
豪雨時にため池が所定の流量を流下させることができる構造となっているか、堤体の高さが所定の余裕高を持っているか、堤体等からの漏水があるかどうか、堤体等のクラックや断面変形があるかなどを、現地調査、流量計算等を行い判定するものです。
(3)ハザードマップの作成・公表
ハザードマップとは、自然災害による被害を予測し、その被害範囲等を地図化したものです。ため池が決壊しそうになった場合又は決壊した場合に、迅速かつ安全に避難するための参考資料として作成・公表するものです。
4.詳細調査等の実施状況(平成29年3月末時点)
地震と豪雨に対する詳細調査の実施状況、ハザードマップの作成状況等について、都道府県から聞き取りを行い取りまとめました。
なお、ため池の廃止とは、農業用ため池のうち、都市化の進展等によりその役割を終え、現在は農業用として使われていないものについて、決壊しないよう水が溜まらない構造にするなどの工事を行い、農業用ため池としての機能を廃止させたものです。「防災重点ため池」11,362か所のうち21か所が廃止になっています。
地震に対する詳細調査等の実施状況
・地震に対する詳細調査を4,444か所で実施し、耐震不足が確認されたため池は、2,434か所でした。そのうち既に地震対策が完了しているため池は295か所です。
※下段()は、平成28年3月末時点
豪雨に対する詳細調査等の実施状況
・豪雨に対する詳細調査を3,634か所で実施し、豪雨対策が必要であると確認されたため池は1,399か所でした。そのうち既に豪雨対策が完了しているため池は653か所です。
※下段()は、平成28年3月末時点
ハザードマップの作成・公表状況
・5,441か所のため池でハザードマップが作成されており、そのうち公表されているものは4,030か所です。
※下段()は、平成28年3月末時点
5.今後の対応
今般の梅雨前線及び台風3号の豪雨により多くのため池が決壊し、「防災重点ため池」に選定されていないため池の下流で住宅等への被害が確認されたことを踏まえ、施設が決壊した場合に下流の住宅等に影響を与えるおそれのあるため池を再度確認の上、新たに「防災重点ため池」に位置付けるなどの対応を都道府県に周知します。
「防災重点ため池」の詳細調査等の実施状況を踏まえ、引き続きハードとソフトを適切に組み合わせた防災・減災対策を推進していきます。
<添付資料>
・資料1:地震に対する詳細調査等の実施状況(平成29年3月末時点)
http://www.maff.go.jp/j/press/nousin/bousai/attach/pdf/170922-1.pdf
・資料2:豪雨に対する詳細調査等の実施状況(平成29年3月末時点)
http://www.maff.go.jp/j/press/nousin/bousai/attach/pdf/170922-3.pdf
・資料3:ハザードマップの作成・公表状況(平成29年3月末時点)
http://www.maff.go.jp/j/press/nousin/bousai/attach/pdf/170922-5.pdf
・参考資料:ため池の防災・減災対策
http://www.maff.go.jp/j/press/nousin/bousai/attach/pdf/170922-4.pdf
・参考資料:長崎県における「防災重点ため池」の見直し
http://www.maff.go.jp/j/press/nousin/bousai/attach/pdf/170922-2.pdf
お問合せ先
農村振興局整備部防災課
代表:03-3502-8111(内線5661)
ダイヤルイン:03-6744-2210
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西日本豪雨で、決壊するなどため池による被害が広がっている。
広島で3歳の女児が決壊で死亡。周辺住民への避難指示も相次いだ。
ため池は全国に19万7千カ所もあり、兵庫、広島、岡山など瀬戸内地方7府県に約6割が集中しているらしい。
このうち、農水省が、被害が大きいと指定した「防災重点ため池」は1万1362カ所。
豪雨時の危険性を調べたのは3,634か所で、対策が必要であると確認されたのは1,399か所。
うち既に豪雨対策が完了しているため池は653か所しかなかった。
また、ハザードマップを作成・公表しているのも4割弱の4030カ所だったという。
西日本豪雨で、ため池が決壊し被害を受けたのは21カ所。
うち、「防災重点ため池」に選定していたのは4カ所しかなかったという。
岡山県だけでも、損壊したため池は36ヶ所にのぼるのに、ほとんどが「防災重点ため池」に指定されていない。
総貯水量1000㎥以上という基準を超えるため池なのに指定していしない事例もある。
指定され、点検し、対策が必要と判断されたため池は、一刻も早く改修すべきだが、半分にも至っていない。
今回の豪雨災害を受け、危険性がはっきりしたのだから、緊急対策として小さなため池も含め、点検改修すべきだ。
以下参考
総務省中国四国管区行政評価局
「ため池の管理に関する行政評価・監視」の結果(平成30年5月10日)
要旨 http://www.soumu.go.jp/main_content/000550154.pdf
結果報告書 http://www.soumu.go.jp/main_content/000550148.pdf
「ため池の管理に関する行政評価・監視」の結果
平成3 0年5月1 0日 中国四国管区行政評価局
http://www.soumu.go.jp/main_content/000550277.pdf
総務省中国四国管区行政評価局(局長:水上 保)は、ため池周辺の住民等の安全確保に向けたため池の管理の取 組を推進する観点から、ため池の防災・減災対策の実施状況、保全管理体制の整備状況等を調査しました。 本日、農林水産省中国四国農政局に対し、必要な改善措置について通知しましたので、公表します。------
結果報告書については、中国四国管区行政評価局のホームページに掲載しています。
【中国四国管区行政評価局ホームページアドレス】
http://www.soumu.go.jp/kanku/chugoku.html
ため池の管理に関する行政評価・監視の結果に基づく通知(概要)

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共同通信 2018/7/17 17:13
決壊被害のため池、防災重点選定は2割
https://this.kiji.is/391865870278050913
NHK 2018年7月17日 12時51分
豪雨 農相「防災重点ため池」選定方法見直しへ
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180717/k10011536371000.html
中国新聞 2018/7/18
ため池危険地図の公表35% 「防災重点」選定見直し
http://www.chugoku-np.co.jp/local/news/article.php?comment_id=448829&comment_sub_id=0&category_id=256
山陽新聞 (2018年07月18日 00時25分 更新)
豪雨で岡山県ため池36カ所損壊 求められる防災対策の強化
http://www.sanyonews.jp/article/752797
しんぶん赤旗 2018年7月18日(水)
西日本豪雨 ため池防災全国的遅れ 要対策1399カ所 完了半数以下 辰巳議員が対応迫る
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik18/2018-07-18/2018071815_01_1.html
毎日新聞 7月16日(月)3時0分
<西日本豪雨>決壊ため池、防災指定外 福山市、国指摘後も
https://news.biglobe.ne.jp/domestic/0716/mai_180716_6469062592.html
日本経済新聞 2018/7/13 11:35
西日本豪雨:ため池決壊続く危険 豪雨で女児犠牲、点在で監視困難
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO32954440T10C18A7AC1000/
産経ニュース 2018.7.12 21:33
【西日本豪雨】ため池の危険性浮き彫りに 全国で20万カ所、対策進まず
https://www.sankei.com/west/news/180712/wst1807120081-n1.html
朝日新聞デジタル2018年7月12日07時03分
ため池決壊のおそれ、なお避難指示 豪雨対策が進まない
https://digital.asahi.com/articles/ASL7D1V81L7CPTIL05Z.html
時事通信 (2018/07/12-16:10)
相次ぐため池決壊=西日本豪雨で堤防もろく-広島
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018071200800&g=oeq
-------------------------
日本経済新聞 2018/7/17 14:30
愛知県、ため池の安全性調査へ 住宅の近くなど
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO33044600X10C18A7CN0000/
中日新聞 2018年7月14日
今秋にも一斉調査開始 県内ため池の豪雨対応力(愛知)
http://www.chunichi.co.jp/article/aichi/20180714/CK2018071402000046.html
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農林水産省ホーム>農村振興>農村地域の防災対策と災害復旧(安全で安心な農村を目指して)
ため池
更新日:平成30年5月16日
http://www.maff.go.jp/j/nousin/bousai/bousai_saigai/b_tameike/
ため池の概要
ため池とは
ため池とは、降水量が少なく、流域の大きな河川に恵まれない地域などで、農業用水を確保するために水を貯え取水ができるよう、人工的に造成された池のことです。ため池は全国に約20万箇所存在し、特に西日本に多く分布しています。
ため池の約70%は江戸時代以前に築造され、築造にあたっては、各地域において試行錯誤を繰り返して得られた経験をもとに造られたものと推測されます。
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農林水産省HP
ため池ハザードマップポータルサイト
更新日:平成30年7月9日
http://www.maff.go.jp/j/nousin/bousai/tameike/portal.html
ため池ハザードマップポータルサイトについて
全国にあるため池の中には、下流に住宅や公共施設等が存在するものがあります。市町村等ではこのようなため池を対象に、万が一ため池が決壊したときに備えて、被害想定区域や避難場所等が表示された「ため池ハザードマップ」の作成を進めています。
ため池ハザードマップは、防災訓練等に活用して地域住民の自主防災意識の向上を図ったり、ため池の防災対策や災害時の被害軽減に役立てるものです。
このポータルサイトのリンク先で、全国のため池ハザードマップを閲覧することができます。地域の安全確認やため池ハザードマップの作成の際の参考などにご活用ください。
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農林水産省ホーム
ため池一斉点検を踏まえた詳細調査等の実施状況(平成29年3月末時点)
平成29年9月22日 農林水産省
http://www.maff.go.jp/j/press/nousin/bousai/170922.html
農林水産省は、全国のため池一斉点検の最終結果(平成28年3月末時点)として公表した「防災重点ため池」について、その後の詳細調査等の実施状況(平成29年3月末時点)を取りまとめました。
1.概要
平成25年度から平成27年度の3か年で全国のため池の一斉点検を実施し、平成28年8月にその最終結果を公表しました。この結果を踏まえ、「防災重点ため池」を中心に地方公共団体等においてハードとソフトを組み合わせた防災・減災対策を推進しています。今回、その進捗を確認するため「防災重点ため池」の詳細調査等の実施状況を取りまとめました。
2.対象ため池
・「防災重点ため池」:11,362か所(平成29年3月末時点)
長崎県の防災重点ため池数の変更により、平成28年3月末時点から44か所増
(防災重点ため池:下流に住宅や公共施設等があり、施設が決壊した場合に影響を与えるおそれのある等のため池)
3.詳細調査等の内容
「防災重点ため池」については、ハード対策の要否を判断するための地震と豪雨に対する詳細調査、ソフト対策としてのハザードマップの作成等を実施することとしています。
(1)地震に対する詳細調査(耐震調査)
地震発生時にため池が保持すべき耐震性能が確保されているかを、現地調査、地質調査、土質試験、耐震計算等を行い判定するものです。
(2)豪雨に対する詳細調査
豪雨時にため池が所定の流量を流下させることができる構造となっているか、堤体の高さが所定の余裕高を持っているか、堤体等からの漏水があるかどうか、堤体等のクラックや断面変形があるかなどを、現地調査、流量計算等を行い判定するものです。
(3)ハザードマップの作成・公表
ハザードマップとは、自然災害による被害を予測し、その被害範囲等を地図化したものです。ため池が決壊しそうになった場合又は決壊した場合に、迅速かつ安全に避難するための参考資料として作成・公表するものです。
4.詳細調査等の実施状況(平成29年3月末時点)
地震と豪雨に対する詳細調査の実施状況、ハザードマップの作成状況等について、都道府県から聞き取りを行い取りまとめました。
なお、ため池の廃止とは、農業用ため池のうち、都市化の進展等によりその役割を終え、現在は農業用として使われていないものについて、決壊しないよう水が溜まらない構造にするなどの工事を行い、農業用ため池としての機能を廃止させたものです。「防災重点ため池」11,362か所のうち21か所が廃止になっています。
地震に対する詳細調査等の実施状況
・地震に対する詳細調査を4,444か所で実施し、耐震不足が確認されたため池は、2,434か所でした。そのうち既に地震対策が完了しているため池は295か所です。
※下段()は、平成28年3月末時点
豪雨に対する詳細調査等の実施状況
・豪雨に対する詳細調査を3,634か所で実施し、豪雨対策が必要であると確認されたため池は1,399か所でした。そのうち既に豪雨対策が完了しているため池は653か所です。
※下段()は、平成28年3月末時点
ハザードマップの作成・公表状況
・5,441か所のため池でハザードマップが作成されており、そのうち公表されているものは4,030か所です。
※下段()は、平成28年3月末時点
5.今後の対応
今般の梅雨前線及び台風3号の豪雨により多くのため池が決壊し、「防災重点ため池」に選定されていないため池の下流で住宅等への被害が確認されたことを踏まえ、施設が決壊した場合に下流の住宅等に影響を与えるおそれのあるため池を再度確認の上、新たに「防災重点ため池」に位置付けるなどの対応を都道府県に周知します。
「防災重点ため池」の詳細調査等の実施状況を踏まえ、引き続きハードとソフトを適切に組み合わせた防災・減災対策を推進していきます。
<添付資料>
・資料1:地震に対する詳細調査等の実施状況(平成29年3月末時点)
http://www.maff.go.jp/j/press/nousin/bousai/attach/pdf/170922-1.pdf
・資料2:豪雨に対する詳細調査等の実施状況(平成29年3月末時点)
http://www.maff.go.jp/j/press/nousin/bousai/attach/pdf/170922-3.pdf
・資料3:ハザードマップの作成・公表状況(平成29年3月末時点)
http://www.maff.go.jp/j/press/nousin/bousai/attach/pdf/170922-5.pdf
・参考資料:ため池の防災・減災対策
http://www.maff.go.jp/j/press/nousin/bousai/attach/pdf/170922-4.pdf
・参考資料:長崎県における「防災重点ため池」の見直し
http://www.maff.go.jp/j/press/nousin/bousai/attach/pdf/170922-2.pdf
お問合せ先
農村振興局整備部防災課
代表:03-3502-8111(内線5661)
ダイヤルイン:03-6744-2210
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テーマ : 政治・経済・時事問題
ジャンル : 政治・経済