2020-01-23(Thu)
伊方原発 差し止め決定 地震も火山も危険
過小評価は許されない 安全審査への重い警告だ 原発の安全を問い直す
<各紙社説・主張>
朝日新聞デジタル 2020年1月18日 5時00分
(社説)伊方差し止め 原発の安全を問い直す
----原発のすぐ近くに活断層がないとは言い切れず、地震対策に誤りがある。火山噴火への備えも想定が小さすぎる。
福島第一原発の事故を受けた新規制基準に沿って進められている電力会社の安全対策、およびそれを認めてきた原子力規制委員会の判断に疑問を突きつける司法判断が示された。
----伊方原発は佐田岬半島の付け根にある。四電は詳細な海上音波探査の結果「原発のすぐ近くに活断層はない」として対策を進め、規制委もそれを認めたが、高裁は中央構造線に関連する活断層がある可能性を否定できないと判断。活断層が至近距離にある場合の評価作業を欠いているとした。
火山噴火の影響では、新規制基準の内規である「火山影響評価ガイド」に従って、熊本県の阿蘇山の噴火が焦点となった。
高裁は、数万年前に実際にあった「破局的噴火」については、原発以外の分野で特に対策がとられていないことを理由に「社会通念上、容認されている」とした。その一方で、破局的噴火には至らない最大規模の噴火について検討。火山灰などに関する四電の想定がその数分の1に過ぎないとして、対策の不十分さとそれを認めた規制委の判断の不合理さを指摘した。
毎日新聞2020年1月18日 東京朝刊
社説:伊方原発再び差し止め 安全審査への重い警告だ
----司法の場で同じ原発に対して2度にわたって運転差し止めの決定が下された。重く受け止めなければならない。
広島高裁が四国電力伊方原発3号機(愛媛県)の運転差し止めを命じる仮処分決定を出した。
今回の決定は、伊方原発沖の近くを通る断層「中央構造線」は活断層である可能性が否定できないとして、地元住民への具体的な危険があると認めた。
活断層の有無に関する四電の調査に関しては不十分だと指摘した。その上で、政府の原子力規制委員会が安全審査にあたって「問題ない」と判断したことについても「過誤か欠落があった」と断じた。
2017年12月に出された広島高裁の決定は、阿蘇山(熊本県)が噴火した場合、火砕流が敷地に達する可能性があるため立地として不適だと差し止めを命じた。その決定はその後、四電の異議で取り消されたが、今回の決定は、噴火の影響を四電が過小評価したと結論づけた。
東京新聞 2020年1月21日
【社説】 伊方差し止め 過小評価は許されない
----四国電力伊方原発3号機の運転差し止めを認めた広島高裁の決定は、原子力規制委員会の審査姿勢に疑問を投げかけた。本当に、住民の安全最優先の審査をしているか。これを機に自問を求めたい。
争点は活断層と火山噴火。キーワードは「過小評価」だ。
しんぶん赤旗 2020年1月22日(水)
主張:伊方原発差し止め 地震でも火山でも危険は明白
----広島高裁は17日、四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)について「運転してはならない」とする決定を出しました。同原発から50キロ圏内にある瀬戸内海の島(山口県)の住民が求めた運転差し止めの仮処分の申し立てを認めたものです。決定は、四電の原発近くの活断層調査が不十分であり、火山噴火の影響も過小に見積もっていると認定し、安全性に問題がないとした原子力規制委員会(規制委)の判断は「過誤」「不合理」だと断じました。安倍晋三政権と電力業界が推進する原発再稼働に対する司法からの厳しい警告です。
以下参考
朝日新聞デジタル 2020年1月18日 5時00分
(社説)伊方差し止め 原発の安全を問い直す
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14331153.html
毎日新聞2020年1月18日 東京朝刊
社説:伊方原発再び差し止め 安全審査への重い警告だ
https://mainichi.jp/articles/20200118/ddm/005/070/074000c
日本経済新聞 2020/1/18 19:00
[社説]見通せない原発の運転計画
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO54574070Y0A110C2SHF000/
東京新聞 2020年1月21日
【社説】 伊方差し止め 過小評価は許されない
https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2020012102000163.html
しんぶん赤旗 2020年1月22日(水)
主張:伊方原発差し止め 地震でも火山でも危険は明白
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik19/2020-01-22/2020012201_05_1.html
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<各紙社説・主張>
朝日新聞デジタル 2020年1月18日 5時00分
(社説)伊方差し止め 原発の安全を問い直す
----原発のすぐ近くに活断層がないとは言い切れず、地震対策に誤りがある。火山噴火への備えも想定が小さすぎる。
福島第一原発の事故を受けた新規制基準に沿って進められている電力会社の安全対策、およびそれを認めてきた原子力規制委員会の判断に疑問を突きつける司法判断が示された。
----伊方原発は佐田岬半島の付け根にある。四電は詳細な海上音波探査の結果「原発のすぐ近くに活断層はない」として対策を進め、規制委もそれを認めたが、高裁は中央構造線に関連する活断層がある可能性を否定できないと判断。活断層が至近距離にある場合の評価作業を欠いているとした。
火山噴火の影響では、新規制基準の内規である「火山影響評価ガイド」に従って、熊本県の阿蘇山の噴火が焦点となった。
高裁は、数万年前に実際にあった「破局的噴火」については、原発以外の分野で特に対策がとられていないことを理由に「社会通念上、容認されている」とした。その一方で、破局的噴火には至らない最大規模の噴火について検討。火山灰などに関する四電の想定がその数分の1に過ぎないとして、対策の不十分さとそれを認めた規制委の判断の不合理さを指摘した。
毎日新聞2020年1月18日 東京朝刊
社説:伊方原発再び差し止め 安全審査への重い警告だ
----司法の場で同じ原発に対して2度にわたって運転差し止めの決定が下された。重く受け止めなければならない。
広島高裁が四国電力伊方原発3号機(愛媛県)の運転差し止めを命じる仮処分決定を出した。
今回の決定は、伊方原発沖の近くを通る断層「中央構造線」は活断層である可能性が否定できないとして、地元住民への具体的な危険があると認めた。
活断層の有無に関する四電の調査に関しては不十分だと指摘した。その上で、政府の原子力規制委員会が安全審査にあたって「問題ない」と判断したことについても「過誤か欠落があった」と断じた。
2017年12月に出された広島高裁の決定は、阿蘇山(熊本県)が噴火した場合、火砕流が敷地に達する可能性があるため立地として不適だと差し止めを命じた。その決定はその後、四電の異議で取り消されたが、今回の決定は、噴火の影響を四電が過小評価したと結論づけた。
東京新聞 2020年1月21日
【社説】 伊方差し止め 過小評価は許されない
----四国電力伊方原発3号機の運転差し止めを認めた広島高裁の決定は、原子力規制委員会の審査姿勢に疑問を投げかけた。本当に、住民の安全最優先の審査をしているか。これを機に自問を求めたい。
争点は活断層と火山噴火。キーワードは「過小評価」だ。
しんぶん赤旗 2020年1月22日(水)
主張:伊方原発差し止め 地震でも火山でも危険は明白
----広島高裁は17日、四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)について「運転してはならない」とする決定を出しました。同原発から50キロ圏内にある瀬戸内海の島(山口県)の住民が求めた運転差し止めの仮処分の申し立てを認めたものです。決定は、四電の原発近くの活断層調査が不十分であり、火山噴火の影響も過小に見積もっていると認定し、安全性に問題がないとした原子力規制委員会(規制委)の判断は「過誤」「不合理」だと断じました。安倍晋三政権と電力業界が推進する原発再稼働に対する司法からの厳しい警告です。
以下参考
朝日新聞デジタル 2020年1月18日 5時00分
(社説)伊方差し止め 原発の安全を問い直す
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14331153.html
毎日新聞2020年1月18日 東京朝刊
社説:伊方原発再び差し止め 安全審査への重い警告だ
https://mainichi.jp/articles/20200118/ddm/005/070/074000c
日本経済新聞 2020/1/18 19:00
[社説]見通せない原発の運転計画
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO54574070Y0A110C2SHF000/
東京新聞 2020年1月21日
【社説】 伊方差し止め 過小評価は許されない
https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2020012102000163.html
しんぶん赤旗 2020年1月22日(水)
主張:伊方原発差し止め 地震でも火山でも危険は明白
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik19/2020-01-22/2020012201_05_1.html
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テーマ : 政治・経済・時事問題
ジャンル : 政治・経済