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2020-01-29(Wed)

リニア 南アトンネル静岡工区問題 国提案に条件付きつけ

静岡県の有識者会議を「当事者」呼ばわり批判 JR「工区変更の可能性」を


静岡新聞 (2020/1/29 07:18)
リニア問題、国専門家会議受け入れへ 新設提案に条件付きで調整
----川勝平太知事は28日の定例記者会見で、リニア中央新幹線工事に伴う大井川の流量減少問題を巡り、JR東海との調整役を担う国土交通省が提案した専門家会議の新設について、条件付きで受け入れる方向で調整していると明らかにした。
----川勝知事は県の有識者会議について「科学的根拠に基づいて議論している。(国交省が)当事者だと言っているのはとんでもない」とした上で、中立性を担保するために(1)県有識者会議の委員を専門家会議メンバーに入れる(2)議論を公開にする―などの条件を付ける考えを示した。
 さらに、国交省が専門家会議の論点として挙げた(1)トンネル湧水全量の大井川への戻し方(2)中下流域の地下水への影響-の2点だけでなく、県が「引き続き対話を要する事項」としてJRに求めた47項目について議論することを条件とする方針も示した。


静岡新聞 (2020/1/20 09:29)
リニア問題、JR「工区変更の可能性」 静岡県、影響拡大問題視
----リニア中央新幹線南アルプストンネル工事に伴う大井川の流量減少問題で、懸案になっている工事期間中のトンネル湧水の県外流出量が工区境の変更によって増加する可能性があることが、19日までのJR東海への取材で分かった。JRは、工事が遅れた場合に静岡工区と山梨、長野両工区の境を変更し、山梨、長野両県側から静岡県内のトンネル区間の掘削を進める可能性があると回答した。静岡県は中下流域の表流水や地下水への影響が大きくなるとして問題視している。



リニア新幹線を考える静岡県民ネットワークが抗議文
〇 リニア中央新幹線トンネル掘削による大井川の減水問題について
         静岡県に対する国土交通省鉄道局の対応に抗議する声明
〇 リニア中央新幹線静岡工区変更の可能性言及に対しての抗議





以下参考


2020年1月 23日
国土交通大臣 赤羽一嘉 殿

リニア新幹線を考える静岡県民ネットワーク
                      共同代表  林 弘文  林 克  酒井 政男
                   〒422-8062 静岡市駿河区稲川2-2-1 セキスイビル7F
(電話)054-287-1293 (FAX)054-286-7973

リニア中央新幹線トンネル掘削による大井川の減水問題について
静岡県に対する国土交通省鉄道局の対応に抗議する声明

 私たちの会は、ここ数年間リニア中央新幹線の建設問題で静岡県の環境影響評価委委員会や中央新幹線環境保全連絡会議でのJR東海担当者の説明・釈明と県側委員からの質問・意見を継続して傍聴してきました。この知見を踏まえ、今回の国土交通省鉄道局の対応に対しては以下の理由で抗議します。

1 1月17日、国交省鉄道局の江口審議官は難波副知事に対し、「静岡県・国交省・JR東海の三者協議に環境省や農水省も加えるべき」との静岡県の要請を拒否し、省内に独自の有識者会議を設置すると回答した。
このことは、JR東海「環境影響評価書」に対して、南アルプストンネル工事は「多くの水系を横切ることから地下水がトンネル湧水として発生し、地下水位の低下、河川流量の減少または枯渇を招き、ひいては河川の生態系に不可逆的な影響を与える可能性が高い」「工事実施には地元の理解と協力を得ることが不可欠であり、住民関与についても十全を期す」と述べた環境大臣意見が議論に反映されないだけでなく、「事業実施に当たっては、地元自治体の意見を十分勘案し、環境影響評価において重要である住民への説明や意見の聴取等の関与の機会の確保についても十全を期すこと」との国交大臣意見を自ら反故にする暴挙といわざるをえない。

2 同審議官はまた、「県の設けた有識者会議はある意味で当事者だ。科学的・工学的に検
 討する第三者的な専門家会議を国交省に設置する」とも述べている。
  これは、静岡県と環境保全連絡会議委員に対する侮辱である。国交省は昨年来、同検討会議に鉄道局職員を陪席させ、「科学的知見に基づく議論がなされている」と評価してきたにもかかわらず、今回の発言はまるで“県の専門家会議の議論は科学的・工学的知見を欠いているから、国が仕切る会議で検証する”と言っているようなものである。明らかに、先の見解と矛盾し、自らの立場の自己否定というべきである。
また「県有識者会議は当事者云々」もおかしな言い分である。国交省そのものが工事を認可した当事者であることからすれば、同省提案の「有識者会議」が第三者的議論を担保できるか大いに疑わしいからである。

3 同審議官は議論の焦点を、①トンネル湧水の全量の大井川表流水への戻し方、②トンネルによる大井川中下流域の地下水への影響の2点に集約しているが、それは導水路放流口より上流側等での生態系保全を全く無視するものである。
県民は、2013年の環境評価準備書において大井川の流量が毎秒2トン減ることが明らかになって以来、知事が一貫して、「湧水を全量戻す」ことを主張し、そのスタンスを変えていないことを高く評価している。
これまでの静岡県の議論を無視して、南アルプスの自然環境・生態系を破壊し、ユネスコエコパークの登録抹消にもつながる暴挙は許されない。私たちは、静岡県がその立場を引き続き堅持することを強く求めるものである。
                                  以 上   


---------------------------------------------

2020年1月 23日
東海旅客鉄道株式会社 
社長 金子 慎 殿

リニア新幹線を考える静岡県民ネットワーク
                      共同代表  林 弘文  林 克  酒井 政男
                   〒422-8062 静岡市駿河区稲川2-2-1 セキスイビル7F
(電話)054-287-1293 (FAX)054-286-7973

リニア中央新幹線静岡工区変更の可能性言及に対しての抗議

私たちの会は、ここ数年間リニア中央新幹線の建設問題で静岡県の環境影響評価委委員会や中央新幹線環境保全連絡会議でのJR東海担当者の説明・釈明と県側委員からの質問・意見を継続して傍聴してきました。
静岡新聞2020年1月20日朝刊に、「貴社担当者が工事の進捗状況によっては工区変更の可能性は考えられる」との記事が掲載されました。私たちは下記の理由から「工区変更の可能性に言及したこと」に抗議します。

                   記

 静岡県知事と県民は、静岡県内のリニア中央新幹線南アルプストンネル掘削工事によって大井川の水量が減少することだけでなく、工事中に他県に多量の水が流出することに大きな懸念を抱いています。貴社、静岡県、国土交通省による三者協議が進められているにもかかわらず、「進捗状況によっては」の前提はあるものの一方的に工区変更の可能性に言及したことは不誠実であると言わざるを得ません。
 あまつさえ、特に畑薙山断層破砕帯の掘削による大量出水を大井川水系に戻す方法について結論が出ていない現状で、静岡工区を短縮し山梨工区・長野工区を延長する変更は県外への流出量がさらに増加することになり、断じて容認できません。また、工区変更は工事発生土量の増減が伴いますが、山梨・長野両県民の了解は得られるのでしょうか。
そもそも、工区変更じたい工事認可を受けた計画案に違背することであり、環境影響評価をやり直すべき重大な計画変更にあたります。
 むしろ、三者協議に真摯に対応していただき、県外流出を極力回避する方法を提示することが県民理解を得る最良の態度であると考えます。

以 上

*************************************

静岡新聞 (2020/1/29 07:18)
リニア問題、国専門家会議受け入れへ 新設提案に条件付きで調整
https://www.at-s.com/news/article/politics/shizuoka/731231.html


日本経済新聞 2020/1/28 19:19
静岡知事、有識者会議を受け入れへ リニア工事巡り
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO54945620Y0A120C2EE8000/


産経新聞 2020.1.28 17:47
リニア水問題 国交省鉄道局長が静岡県内10市町訪問へ 
https://www.sankei.com/politics/news/200128/plt2001280025-n1.html


毎日新聞2020年1月28日 地方版
リニア工区 地下水影響、認識に差 県商議所会合、県とJRが持論 /静岡
https://mainichi.jp/articles/20200128/ddl/k22/020/180000c


静岡新聞(2020/1/28 07:22)
リニア問題、財界に説明 静岡県副知事とJR、認識違い浮き彫り
https://www.at-s.com/news/article/politics/shizuoka/730848.html


毎日新聞2020年1月26日 地方版
リニア静岡工区 有識者会議の容認検討 メンバー人選 県、意見反映条件に /静岡
https://mainichi.jp/articles/20200126/ddl/k22/020/132000c


静岡新聞 (2020/1/24 07:22)
リニア、新専門家会議「公平に」 国交省、流域市町の納得重視
https://www.at-s.com/news/article/politics/shizuoka/729504.html


産経新聞 2020.1.24 07:05
リニア「地元は甘くない」 難波副知事、国交省を電撃訪問 静岡
https://www.sankei.com/region/news/200124/rgn2001240025-n1.html


静岡新聞 (2020/1/20 09:29)
リニア問題、JR「工区変更の可能性」 静岡県、影響拡大問題視
https://www.at-s.com/news/article/politics/shizuoka/727943.html


静岡新聞 (2020/1/21 08:35)
リニア水問題で知事・流域首長会談 国提案「中立性に疑念」
https://www.at-s.com/news/article/politics/shizuoka/728321.html


SankeiBiz 2020.1.20 20:53
静岡県が意見集約し国交省へ回答 知事、流域10首長と確認 リニア中央新幹線
https://www.sankeibiz.jp/business/news/200120/bsd2001202053011-n1.htm


毎日新聞2020年1月19日 地方版
リニア工事の協議巡り、国が新有識者会議提案 静岡県副知事と面談 /愛知
https://mainichi.jp/articles/20200119/ddl/k23/020/093000c


毎日新聞2020年1月18日 地方版
リニア工事3者協議 国、他省庁参加受け入れず 県に回答 新有識者会議を提案 /静岡
http://mainichi.jp/articles/20200118/ddl/k22/020/182000c


乗りものニュース 2020.01.16時事通信
リニア、27年開業遅れに現実味=環境面で静岡と折り合えず―JR東海
http://trafficnews.jp/post/93000


朝日新聞デジタル 2020年1月13日 3時00分
静岡)リニア「省」の枠超え対応を 知事インタビュー
http://digital.asahi.com/articles/ASN1B722XN1BUTPB01T.html


毎日新聞2020年1月11日 地方版
知事、流域10首長と会談 20日、リニア問題巡り意見交換 /静岡
http://mainichi.jp/articles/20200111/ddl/k22/020/093000c


静岡新聞(2020/1/10 17:22)
知事と10首長、1月20日に会談 リニア水問題で初の意見交換
http://at-s.com/news/article/politics/shizuoka/724591.html


レスポンス 2020/1/8(水) 19:20配信
川勝静岡県知事「JR東海には水を全量戻す技術がないのでは?」…2019年のリニア中央新幹線問題
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200108-00000027-rps-soci


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