2020-03-13(Fri)
羽田新ルート 「二重基準」 混乱 安定着陸の壁に
2段階の進入 /反対する団体が国交相に運用の延期を要請
プレスクラブ(2020年3月12日)
羽田新ルートに反対する団体が国交相に運用の延期を要請
----大型旅客機が東京都心を低空で飛行することになる羽田空港新ルートの運用を約3週間後に控えた2020年3月12日、新ルートに反対する団体が国土交通大臣に運用の見合わせを求める要請書を提出し、記者会見した。
3月29日から運用が始まる羽田空港新ルートは、ボーイング777などの大型機が東京都心の上空を低空で飛ぶことから、飛行ルートにあたる地域で住民団体が反対運動をしており、今回の要請書にも24の団体が名を連ねている。
要請書は「世界中が新型コロナウイルス問題で戦々恐々とし訪日外国人も減少」する中で、騒音や技術的難易度、人口密集市街地や工業地帯への落下物の危険性など、課題の多い羽田新ルートの運用を強行すべきではないとしたうえで、「当面の航空需要は羽田新ルートを一時的に立ち止まって考えることが物理的には可能な状況」にあると主張している。
日本経済新聞 2020/3/5 11:40
羽田新ルート、「二重基準」で混乱 安定着陸の壁に
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO56409320V00C20A3SHA000/
----東京都心の上空を航空機が飛ぶ3月29日の羽田空港新ルート運用開始まで1カ月を切った。ここにきて国土交通省が導入する新着陸方式を巡り、航空会社の間で混乱が起きている。機体を降下させる時の角度(降下角)が事実上のダブルスタンダードになっているからだ。このままでは世界から集まる航空機の安定操縦を妨げかねない。
----3.45度超で急降下し、高度1500フィート(1フィート=約0.3メートル)地点で従来の3度のルートに合わせれば課題自体が生じない――。日本経済新聞が情報公開請求で入手した国交省の文書や関係者への取材によると、19年1月に全日本空輸(ANA)と日本航空に降下角引き上げの問題点の洗い出しを依頼。6、8月に検証結果をまとめ、その時点で3.0度の滑走路進入を認めていたのだ。
国交省は3.0度は悪天候時に限るとしていたが、2社は合意に沿って独自の運航方法を操縦士に提示した。この事実を知った海外の航空会社は、慌てて追随する方向で動いているという。
----国交省の態度は一貫性を欠く。2日の説明会で「好天時の3.0度進入は認められない」としていたのに、国土交通相が4日にANAと日航の機長から意見聴取した後、国交省は途中での角度変更を容認したことを対外的に明らかにした。
しかし、このときも海外航空会社は蚊帳の外だ。・・・航空会社にとっては従来方式に戻るのが望ましいが、国交省は3.45度の旗を下ろさない。理由が騒音低減だけだとすれば、根拠は乏しい。騒音に詳しい北海道大の松井利仁教授は「低減効果は2デシベル程度にすぎず、判別できない」と指摘する。
----背景に米軍の存在を指摘する関係者がいる。新ルートは着陸態勢に移る手前で横田空域を通る場合があり、機体接触回避のために高度を上げる必要があったというのだ。事実であれば、ANAと日航の独自方式はこの課題を克服する妥協策といえる。国交省幹部は取材に「横田空域を通過し、日本側が管制を担うとしか言えない」と、因果関係を明確にしなかった。
WING 2020.03.05
赤羽国交相、羽田新経路で南風着陸時の安全性確認 JAL、ANAからヒアリング、2段階の進入でより安全に
----国土交通省の赤羽一嘉大臣は3月4日、羽田空港の新飛行経路運用の安全性を確認するため、去る1月30日以降に実機飛行確認を行った日本航空(JAL)および全日本空輸(ANA)からヒアリングを行い、新方式では安定した進入によって安全性が担保されていることを確認した。JALおよびANAが実際に新方式で飛行を行ったパイロットから集めたアンケートでは、十分な周知と着陸前の準備によって、おおむね安定した着陸操作によって対応できた。ただし、空気の膨張によって通常よりも高い高度を飛行する可能性のある夏場高温時には、進入角3.45度で進入しつつも途中で緩やかな3度に合わせる2段階の進入方式が望ましいことなどが示された。
以下参考
プレスクラブ(2020年3月12日)
羽田新ルートに反対する団体が国交相に運用の延期を要請
http://www.videonews.com/press-club/20200312_haneda/
日本経済新聞 2020/3/5 11:40
羽田新ルート、「二重基準」で混乱 安定着陸の壁に
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO56409320V00C20A3SHA000/
WING 2020.03.05
赤羽国交相、羽田新経路で南風着陸時の安全性確認
http://www.jwing.net/news/22241
//////////////////////////////////////////////////////////////
プレスクラブ(2020年3月12日)
羽田新ルートに反対する団体が国交相に運用の延期を要請
----大型旅客機が東京都心を低空で飛行することになる羽田空港新ルートの運用を約3週間後に控えた2020年3月12日、新ルートに反対する団体が国土交通大臣に運用の見合わせを求める要請書を提出し、記者会見した。
3月29日から運用が始まる羽田空港新ルートは、ボーイング777などの大型機が東京都心の上空を低空で飛ぶことから、飛行ルートにあたる地域で住民団体が反対運動をしており、今回の要請書にも24の団体が名を連ねている。
要請書は「世界中が新型コロナウイルス問題で戦々恐々とし訪日外国人も減少」する中で、騒音や技術的難易度、人口密集市街地や工業地帯への落下物の危険性など、課題の多い羽田新ルートの運用を強行すべきではないとしたうえで、「当面の航空需要は羽田新ルートを一時的に立ち止まって考えることが物理的には可能な状況」にあると主張している。
日本経済新聞 2020/3/5 11:40
羽田新ルート、「二重基準」で混乱 安定着陸の壁に
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO56409320V00C20A3SHA000/
----東京都心の上空を航空機が飛ぶ3月29日の羽田空港新ルート運用開始まで1カ月を切った。ここにきて国土交通省が導入する新着陸方式を巡り、航空会社の間で混乱が起きている。機体を降下させる時の角度(降下角)が事実上のダブルスタンダードになっているからだ。このままでは世界から集まる航空機の安定操縦を妨げかねない。
----3.45度超で急降下し、高度1500フィート(1フィート=約0.3メートル)地点で従来の3度のルートに合わせれば課題自体が生じない――。日本経済新聞が情報公開請求で入手した国交省の文書や関係者への取材によると、19年1月に全日本空輸(ANA)と日本航空に降下角引き上げの問題点の洗い出しを依頼。6、8月に検証結果をまとめ、その時点で3.0度の滑走路進入を認めていたのだ。
国交省は3.0度は悪天候時に限るとしていたが、2社は合意に沿って独自の運航方法を操縦士に提示した。この事実を知った海外の航空会社は、慌てて追随する方向で動いているという。
----国交省の態度は一貫性を欠く。2日の説明会で「好天時の3.0度進入は認められない」としていたのに、国土交通相が4日にANAと日航の機長から意見聴取した後、国交省は途中での角度変更を容認したことを対外的に明らかにした。
しかし、このときも海外航空会社は蚊帳の外だ。・・・航空会社にとっては従来方式に戻るのが望ましいが、国交省は3.45度の旗を下ろさない。理由が騒音低減だけだとすれば、根拠は乏しい。騒音に詳しい北海道大の松井利仁教授は「低減効果は2デシベル程度にすぎず、判別できない」と指摘する。
----背景に米軍の存在を指摘する関係者がいる。新ルートは着陸態勢に移る手前で横田空域を通る場合があり、機体接触回避のために高度を上げる必要があったというのだ。事実であれば、ANAと日航の独自方式はこの課題を克服する妥協策といえる。国交省幹部は取材に「横田空域を通過し、日本側が管制を担うとしか言えない」と、因果関係を明確にしなかった。
WING 2020.03.05
赤羽国交相、羽田新経路で南風着陸時の安全性確認 JAL、ANAからヒアリング、2段階の進入でより安全に
----国土交通省の赤羽一嘉大臣は3月4日、羽田空港の新飛行経路運用の安全性を確認するため、去る1月30日以降に実機飛行確認を行った日本航空(JAL)および全日本空輸(ANA)からヒアリングを行い、新方式では安定した進入によって安全性が担保されていることを確認した。JALおよびANAが実際に新方式で飛行を行ったパイロットから集めたアンケートでは、十分な周知と着陸前の準備によって、おおむね安定した着陸操作によって対応できた。ただし、空気の膨張によって通常よりも高い高度を飛行する可能性のある夏場高温時には、進入角3.45度で進入しつつも途中で緩やかな3度に合わせる2段階の進入方式が望ましいことなどが示された。
以下参考
プレスクラブ(2020年3月12日)
羽田新ルートに反対する団体が国交相に運用の延期を要請
http://www.videonews.com/press-club/20200312_haneda/
日本経済新聞 2020/3/5 11:40
羽田新ルート、「二重基準」で混乱 安定着陸の壁に
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO56409320V00C20A3SHA000/
WING 2020.03.05
赤羽国交相、羽田新経路で南風着陸時の安全性確認
http://www.jwing.net/news/22241
//////////////////////////////////////////////////////////////
テーマ : 政治・経済・時事問題
ジャンル : 政治・経済