2020-04-15(Wed)
リニア静岡工区 有識者会議 人選めぐり混迷
国交省の中立性に深まる不信 委員候補 県推薦公募2氏 国に要請
週刊金曜日 2020年4月14日12:01PM
リニア問題、「有識者会議」委員の人選めぐり混迷 国交省の中立性に深まる不信
----川勝平太知事は3月13日の定例会見で「有識者会議は中立性が十分に考慮されると思っていたが、強い疑念が抱かれる人が入っている」と同省への不信感を露わにした。県は、地下水などの水循環に詳しい有識者を3月末まで公募、委員候補として同省に推薦する。
これに対し同省の水嶋智鉄道局長は同17日「このような展開になり大変驚いている」と県に不快感を示した。同省はリニア計画を認可、全線開業を早める財政投融資3兆円をJR東海に投入するための法改正を行なった、いわば当事者。仲介役として相応しいのかどうかが改めて問われている。
静岡新聞(2020/4/4 12:10)
リニア問題、国交省新設の会議委員候補「業者から多額報酬」
----リニア中央新幹線工事に伴う大井川の流量減少問題で難波喬司副知事は3日、国土交通省がJR東海を指導するために新設する専門家会議の人選を巡り、同省鉄道局の江口秀二技術審議官とインターネットを使ったオンラインで協議した。難波副知事は同省の挙げた委員候補者が、社外監査役を務めるリニア工事の受注業者から多額の報酬を受け取っていたと指摘したが、同省は「問題ない」との認識を改めて示した。
毎日新聞2020年4月11日 地方版
リニア問題 公募2氏を有識者会議に 県要請「開催時期再提案を」 /静岡
----未着工のリニア中央新幹線静岡工区を巡り、県は10日、国土交通省が設置する有識者会議について公募を経て選んだ2人の候補者を公表し、メンバーへの追加を求めた。また、新型コロナウイルスの感染の拡大で東京都などを対象に緊急事態宣言が発令されたことを受け、有識者会議の開催時期の再提案も要請した。
日本経済新聞 2020/4/11付
リニア静岡工区の有識者会議 国に委員候補推薦
----静岡県は10日、リニア中央新幹線の静岡工区を巡る国の有識者会議について、委員の候補案を発表した。3月の公募に応じた12人から、大阪経済大学の稲場紀久雄名誉教授(78)と、東京大学大学院の蔵治光一郎教授(54)の2人を選び、国土交通省に推薦した。
以下参考
週刊金曜日 2020年4月14日12:01PM
リニア問題、「有識者会議」委員の人選めぐり混迷 国交省の中立性に深まる不信
http://www.kinyobi.co.jp/kinyobinews/2020/04/14/antena-693/
井澤宏明|
2019年6月、リニア建設予定地でJR東海の説明を聞く川勝平太知事(中央)。(撮影/井澤宏明)
2027年の開業予定が7年後に迫りながら「最難関」の南アルプストンネルを抱える静岡県での着工さえできないリニア中央新幹線。着工への大きな壁となっているのが、工事により大井川の水が毎秒2トン減るとされる問題だ。
この問題をめぐるJR東海の説明が二転三転し、静岡県との議論が膠着状態に陥る中、「仲介役」を買って出たのが国土交通省だ。今年に入り、JR東海に助言・指導を行なうための有識者会議の設置を提案、委員候補を県に示した。ところが、この人選に県が強く反発し、独自に委員候補の公募を始める異例の展開をたどっている。
国交省が示した候補のうち県が問題視するのは、森地茂・政策研究大学院大学政策研究センター所長(交通政策)だ。JRの前身である旧国鉄出身で、リニア静岡工区などの工事を受注している大成建設の社外監査役も務めている。そのうえリニア計画を推進した「中央新幹線沿線学者会議」で活動し、リニア技術にお墨付きを与えた同省「技術評価委員会」委員長も務めた。16年10月には参考人として出席した衆議院国土交通委員会で、現在も解決していないリニア建設で発生する残土問題について「すでに土捨て場を契約していると聞いている」と発言した。
川勝平太知事は3月13日の定例会見で「有識者会議は中立性が十分に考慮されると思っていたが、強い疑念が抱かれる人が入っている」と同省への不信感を露わにした。県は、地下水などの水循環に詳しい有識者を3月末まで公募、委員候補として同省に推薦する。
これに対し同省の水嶋智鉄道局長は同17日「このような展開になり大変驚いている」と県に不快感を示した。同省はリニア計画を認可、全線開業を早める財政投融資3兆円をJR東海に投入するための法改正を行なった、いわば当事者。仲介役として相応しいのかどうかが改めて問われている。
(井澤宏明・ジャーナリスト、2020年3月27日号)
毎日新聞2020年4月11日 地方版
リニア問題 公募2氏を有識者会議に 県要請「開催時期再提案を」 /静岡
https://mainichi.jp/articles/20200411/ddl/k22/020/028000c
未着工のリニア中央新幹線静岡工区を巡り、県は10日、国土交通省が設置する有識者会議について公募を経て選んだ2人の候補者を公表し、メンバーへの追加を求めた。また、新型コロナウイルスの感染の拡大で東京都などを対象に緊急事態宣言が発令されたことを受け、有識者会議の開催時期の再提案も要請した。【山田英之】
県によると、3月13~31日まで実施した委員候補者の公募に12人が応募。審査を経て、稲場紀久雄・NPO法人日本下水文化研究会代表=環境科学、生命環境経済学、衛生工学▽蔵治光一郎・東京大学大学院農学生命科学研究科教授=森林水文学、森林流域管理学――の2人を選んで国交省に推薦、委員の再選定を要求した。
会議の公開▽県が求める47項目のすべてを協議の議題とする▽会議の目的を国交省によるJR東海への指導とする▽委員、座長を中立公正に選定する――に基づいて有識者会議を開くようにクギを刺した。
国交省は4月中旬をめどに初会合を開くことを提案したが、開催の見通しは立っていない。県は開催時期の再提案について「遅らせてほしいわけでない。外出が制限されている状況を勘案して時期や方法を改めて提案してほしい」(織部康宏・県くらし環境部理事)と説明した。
有識者会議は、オブザーバーで環境省や厚生労働省、地下水への影響が懸念される大井川流域の市町の関係者なども参加する。県は感染が拡大し、大人数での会議の開催が困難な状況を踏まえ、多数によるウェブ会議が可能なのかなど、開催方法について検討も求めた。
有識者会議を巡っては、国交省が3月、座長も含めた8人の委員案を県に提示。8人の委員候補者のうち2人に、県の専門部会のメンバーを充てるとした。県は委員案に同意せず、委員候補者の公募を実施。リニア工事を受注した企業の社外監査役を務める委員候補者がいるとして「中立公正性に欠ける」と国交省に回答した。
日本経済新聞 2020/4/11付
リニア静岡工区の有識者会議 国に委員候補推薦
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO57936720Q0A410C2L61000/
静岡県は10日、リニア中央新幹線の静岡工区を巡る国の有識者会議について、委員の候補案を発表した。3月の公募に応じた12人から、大阪経済大学の稲場紀久雄名誉教授(78)と、東京大学大学院の蔵治光一郎教授(54)の2人を選び、国土交通省に推薦した。
有識者会議は工事による大井川の流量減少問題が焦点になる。県は2人を推薦した理由について「水循環の見識が高く、中立公正な立場で議論できる」(くらし・環境部)と説明した。
稲場氏は環境科学などが専門で、NPO法人の日本下水文化研究会の代表も務める。蔵治氏は森林流域管理学などを研究している。
初会合は4月中旬に開く予定だ。新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえ、テレビ会議システムの活用も検討する。
産経新聞 2020.4.10 16:05
静岡県、国のリニア有識者会議に公募の2氏を推薦
https://www.sankei.com/politics/news/200410/plt2004100024-n1.html
リニア中央新幹線工事の環境影響対策を検討する国の有識者会議の委員候補者を独自に公募していた静岡県は10日、応募した12人の中から2人を委員候補者として国に推薦した。
県が推薦したのは、NPO法人日本下水文化研究会の稲場紀久雄代表(78)と、東大大学院農学生命科学研究科の蔵治光一郎教授(54)。県側は「この2人を含めて、国には改めて委員の人選をお願いしたい」と人選見直しを国に要望した。
さらに、国が4月中旬の開催を提案した初会合についても、県は「開催時期や方法は現在の感染症防止に向けた社会状況を勘案し、改めて提案してほしい」と再検討を求めた。
国は有識者会議の委員候補として8人を挙げたが、県はこのうち1人はリニア工事受注企業の社外監査役を務めるなど中立性に問題があるとして、独自に候補者を公募していた。
静岡新聞(2020/4/4 12:10)
リニア問題、国交省新設の会議委員候補「業者から多額報酬」
https://www.at-s.com/news/article/politics/shizuoka/753755.html
リニア中央新幹線工事に伴う大井川の流量減少問題で難波喬司副知事は3日、国土交通省がJR東海を指導するために新設する専門家会議の人選を巡り、同省鉄道局の江口秀二技術審議官とインターネットを使ったオンラインで協議した。難波副知事は同省の挙げた委員候補者が、社外監査役を務めるリニア工事の受注業者から多額の報酬を受け取っていたと指摘したが、同省は「問題ない」との認識を改めて示した。
県が問題視している委員候補者は、リニア南アルプストンネル工事を受注した大成建設の社外監査役を務める森地茂政策研究大学院大政策研究センター所長。同社の資料によると、2018年度は森地氏を含む4人の監査役に対し同社から計5700万円の年間報酬が支払われていた。
県は国交省に3日送付した文書で、森地氏について「大成建設から多額の報酬を得ている」とし、過去8年間に支給された監査役の報酬にも言及。「JR東海と大成建設の利害関係者だ」と強調し、専門家会議に一切関与しないよう求めた。
江口審議官は前回協議で「委員ではなく別の立場」で森地氏を処遇する考えを示していた。3日の協議後の記者会見で、江口審議官は受注業者からの報酬授受は把握しているとしたが、人選については「内部で検討する」と述べるにとどめた。
また、県は独自に公募した委員候補者の推薦リストについて、当初の予定を早めて10日までに同省に送る方針を明らかにした。
産経ニュース 2020.4.3 19:30
リニア問題で国と静岡県がテレビ会議 新型コロナ対策で
https://www.sankei.com/life/news/200403/lif2004030100-n1.html
新型コロナウイルス対策として、難波喬司副知事は国土交通省の江口秀二技術審議官とテレビ会議を行った=3日、静岡県庁(田中万紀撮影)
リニア中央新幹線工事に伴う環境問題を検証する国の有識者会議について、国土交通省鉄道局の江口秀二技術審議官と静岡県の難波喬司副知事が3日、国交省と県庁をインターネット回線でつなぐテレビ会議を行った。新型コロナウイルス対策の一環で、本来は難波副知事が国交省に出向いて県からの回答を手渡すところ、今回は回答をあらかじめメールで送付し、その内容に基づいて両氏がテレビ会議システムを使って意見を交換した。
回答の中で県は、国が選んだ有識者会議の委員候補のうち県が中立性を問題視する1人は「委員ではない別の立場であっても、有識者会議への参加は認められない」と、有識者会議に参加させないよう求めた。
また、今月中旬にも初会合が開かれる見込みの有識者会議は、新型コロナウイルスの感染状況を踏まえて、テレビ会議による開催を検討することになった。
今回がリニア問題をめぐる国と県との初のテレビ会議となったことについて、江口氏は「こういうやり方もあると提示できた。十分対応できると分かった」と感想を話した。一方の難波副知事は「今回は1対1だったが、会議に多くの人が入ったときにどうなるのか」と問題提起した。
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週刊金曜日 2020年4月14日12:01PM
リニア問題、「有識者会議」委員の人選めぐり混迷 国交省の中立性に深まる不信
----川勝平太知事は3月13日の定例会見で「有識者会議は中立性が十分に考慮されると思っていたが、強い疑念が抱かれる人が入っている」と同省への不信感を露わにした。県は、地下水などの水循環に詳しい有識者を3月末まで公募、委員候補として同省に推薦する。
これに対し同省の水嶋智鉄道局長は同17日「このような展開になり大変驚いている」と県に不快感を示した。同省はリニア計画を認可、全線開業を早める財政投融資3兆円をJR東海に投入するための法改正を行なった、いわば当事者。仲介役として相応しいのかどうかが改めて問われている。
静岡新聞(2020/4/4 12:10)
リニア問題、国交省新設の会議委員候補「業者から多額報酬」
----リニア中央新幹線工事に伴う大井川の流量減少問題で難波喬司副知事は3日、国土交通省がJR東海を指導するために新設する専門家会議の人選を巡り、同省鉄道局の江口秀二技術審議官とインターネットを使ったオンラインで協議した。難波副知事は同省の挙げた委員候補者が、社外監査役を務めるリニア工事の受注業者から多額の報酬を受け取っていたと指摘したが、同省は「問題ない」との認識を改めて示した。
毎日新聞2020年4月11日 地方版
リニア問題 公募2氏を有識者会議に 県要請「開催時期再提案を」 /静岡
----未着工のリニア中央新幹線静岡工区を巡り、県は10日、国土交通省が設置する有識者会議について公募を経て選んだ2人の候補者を公表し、メンバーへの追加を求めた。また、新型コロナウイルスの感染の拡大で東京都などを対象に緊急事態宣言が発令されたことを受け、有識者会議の開催時期の再提案も要請した。
日本経済新聞 2020/4/11付
リニア静岡工区の有識者会議 国に委員候補推薦
----静岡県は10日、リニア中央新幹線の静岡工区を巡る国の有識者会議について、委員の候補案を発表した。3月の公募に応じた12人から、大阪経済大学の稲場紀久雄名誉教授(78)と、東京大学大学院の蔵治光一郎教授(54)の2人を選び、国土交通省に推薦した。
以下参考
週刊金曜日 2020年4月14日12:01PM
リニア問題、「有識者会議」委員の人選めぐり混迷 国交省の中立性に深まる不信
http://www.kinyobi.co.jp/kinyobinews/2020/04/14/antena-693/
井澤宏明|
2019年6月、リニア建設予定地でJR東海の説明を聞く川勝平太知事(中央)。(撮影/井澤宏明)
2027年の開業予定が7年後に迫りながら「最難関」の南アルプストンネルを抱える静岡県での着工さえできないリニア中央新幹線。着工への大きな壁となっているのが、工事により大井川の水が毎秒2トン減るとされる問題だ。
この問題をめぐるJR東海の説明が二転三転し、静岡県との議論が膠着状態に陥る中、「仲介役」を買って出たのが国土交通省だ。今年に入り、JR東海に助言・指導を行なうための有識者会議の設置を提案、委員候補を県に示した。ところが、この人選に県が強く反発し、独自に委員候補の公募を始める異例の展開をたどっている。
国交省が示した候補のうち県が問題視するのは、森地茂・政策研究大学院大学政策研究センター所長(交通政策)だ。JRの前身である旧国鉄出身で、リニア静岡工区などの工事を受注している大成建設の社外監査役も務めている。そのうえリニア計画を推進した「中央新幹線沿線学者会議」で活動し、リニア技術にお墨付きを与えた同省「技術評価委員会」委員長も務めた。16年10月には参考人として出席した衆議院国土交通委員会で、現在も解決していないリニア建設で発生する残土問題について「すでに土捨て場を契約していると聞いている」と発言した。
川勝平太知事は3月13日の定例会見で「有識者会議は中立性が十分に考慮されると思っていたが、強い疑念が抱かれる人が入っている」と同省への不信感を露わにした。県は、地下水などの水循環に詳しい有識者を3月末まで公募、委員候補として同省に推薦する。
これに対し同省の水嶋智鉄道局長は同17日「このような展開になり大変驚いている」と県に不快感を示した。同省はリニア計画を認可、全線開業を早める財政投融資3兆円をJR東海に投入するための法改正を行なった、いわば当事者。仲介役として相応しいのかどうかが改めて問われている。
(井澤宏明・ジャーナリスト、2020年3月27日号)
毎日新聞2020年4月11日 地方版
リニア問題 公募2氏を有識者会議に 県要請「開催時期再提案を」 /静岡
https://mainichi.jp/articles/20200411/ddl/k22/020/028000c
未着工のリニア中央新幹線静岡工区を巡り、県は10日、国土交通省が設置する有識者会議について公募を経て選んだ2人の候補者を公表し、メンバーへの追加を求めた。また、新型コロナウイルスの感染の拡大で東京都などを対象に緊急事態宣言が発令されたことを受け、有識者会議の開催時期の再提案も要請した。【山田英之】
県によると、3月13~31日まで実施した委員候補者の公募に12人が応募。審査を経て、稲場紀久雄・NPO法人日本下水文化研究会代表=環境科学、生命環境経済学、衛生工学▽蔵治光一郎・東京大学大学院農学生命科学研究科教授=森林水文学、森林流域管理学――の2人を選んで国交省に推薦、委員の再選定を要求した。
会議の公開▽県が求める47項目のすべてを協議の議題とする▽会議の目的を国交省によるJR東海への指導とする▽委員、座長を中立公正に選定する――に基づいて有識者会議を開くようにクギを刺した。
国交省は4月中旬をめどに初会合を開くことを提案したが、開催の見通しは立っていない。県は開催時期の再提案について「遅らせてほしいわけでない。外出が制限されている状況を勘案して時期や方法を改めて提案してほしい」(織部康宏・県くらし環境部理事)と説明した。
有識者会議は、オブザーバーで環境省や厚生労働省、地下水への影響が懸念される大井川流域の市町の関係者なども参加する。県は感染が拡大し、大人数での会議の開催が困難な状況を踏まえ、多数によるウェブ会議が可能なのかなど、開催方法について検討も求めた。
有識者会議を巡っては、国交省が3月、座長も含めた8人の委員案を県に提示。8人の委員候補者のうち2人に、県の専門部会のメンバーを充てるとした。県は委員案に同意せず、委員候補者の公募を実施。リニア工事を受注した企業の社外監査役を務める委員候補者がいるとして「中立公正性に欠ける」と国交省に回答した。
日本経済新聞 2020/4/11付
リニア静岡工区の有識者会議 国に委員候補推薦
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO57936720Q0A410C2L61000/
静岡県は10日、リニア中央新幹線の静岡工区を巡る国の有識者会議について、委員の候補案を発表した。3月の公募に応じた12人から、大阪経済大学の稲場紀久雄名誉教授(78)と、東京大学大学院の蔵治光一郎教授(54)の2人を選び、国土交通省に推薦した。
有識者会議は工事による大井川の流量減少問題が焦点になる。県は2人を推薦した理由について「水循環の見識が高く、中立公正な立場で議論できる」(くらし・環境部)と説明した。
稲場氏は環境科学などが専門で、NPO法人の日本下水文化研究会の代表も務める。蔵治氏は森林流域管理学などを研究している。
初会合は4月中旬に開く予定だ。新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえ、テレビ会議システムの活用も検討する。
産経新聞 2020.4.10 16:05
静岡県、国のリニア有識者会議に公募の2氏を推薦
https://www.sankei.com/politics/news/200410/plt2004100024-n1.html
リニア中央新幹線工事の環境影響対策を検討する国の有識者会議の委員候補者を独自に公募していた静岡県は10日、応募した12人の中から2人を委員候補者として国に推薦した。
県が推薦したのは、NPO法人日本下水文化研究会の稲場紀久雄代表(78)と、東大大学院農学生命科学研究科の蔵治光一郎教授(54)。県側は「この2人を含めて、国には改めて委員の人選をお願いしたい」と人選見直しを国に要望した。
さらに、国が4月中旬の開催を提案した初会合についても、県は「開催時期や方法は現在の感染症防止に向けた社会状況を勘案し、改めて提案してほしい」と再検討を求めた。
国は有識者会議の委員候補として8人を挙げたが、県はこのうち1人はリニア工事受注企業の社外監査役を務めるなど中立性に問題があるとして、独自に候補者を公募していた。
静岡新聞(2020/4/4 12:10)
リニア問題、国交省新設の会議委員候補「業者から多額報酬」
https://www.at-s.com/news/article/politics/shizuoka/753755.html
リニア中央新幹線工事に伴う大井川の流量減少問題で難波喬司副知事は3日、国土交通省がJR東海を指導するために新設する専門家会議の人選を巡り、同省鉄道局の江口秀二技術審議官とインターネットを使ったオンラインで協議した。難波副知事は同省の挙げた委員候補者が、社外監査役を務めるリニア工事の受注業者から多額の報酬を受け取っていたと指摘したが、同省は「問題ない」との認識を改めて示した。
県が問題視している委員候補者は、リニア南アルプストンネル工事を受注した大成建設の社外監査役を務める森地茂政策研究大学院大政策研究センター所長。同社の資料によると、2018年度は森地氏を含む4人の監査役に対し同社から計5700万円の年間報酬が支払われていた。
県は国交省に3日送付した文書で、森地氏について「大成建設から多額の報酬を得ている」とし、過去8年間に支給された監査役の報酬にも言及。「JR東海と大成建設の利害関係者だ」と強調し、専門家会議に一切関与しないよう求めた。
江口審議官は前回協議で「委員ではなく別の立場」で森地氏を処遇する考えを示していた。3日の協議後の記者会見で、江口審議官は受注業者からの報酬授受は把握しているとしたが、人選については「内部で検討する」と述べるにとどめた。
また、県は独自に公募した委員候補者の推薦リストについて、当初の予定を早めて10日までに同省に送る方針を明らかにした。
産経ニュース 2020.4.3 19:30
リニア問題で国と静岡県がテレビ会議 新型コロナ対策で
https://www.sankei.com/life/news/200403/lif2004030100-n1.html
新型コロナウイルス対策として、難波喬司副知事は国土交通省の江口秀二技術審議官とテレビ会議を行った=3日、静岡県庁(田中万紀撮影)
リニア中央新幹線工事に伴う環境問題を検証する国の有識者会議について、国土交通省鉄道局の江口秀二技術審議官と静岡県の難波喬司副知事が3日、国交省と県庁をインターネット回線でつなぐテレビ会議を行った。新型コロナウイルス対策の一環で、本来は難波副知事が国交省に出向いて県からの回答を手渡すところ、今回は回答をあらかじめメールで送付し、その内容に基づいて両氏がテレビ会議システムを使って意見を交換した。
回答の中で県は、国が選んだ有識者会議の委員候補のうち県が中立性を問題視する1人は「委員ではない別の立場であっても、有識者会議への参加は認められない」と、有識者会議に参加させないよう求めた。
また、今月中旬にも初会合が開かれる見込みの有識者会議は、新型コロナウイルスの感染状況を踏まえて、テレビ会議による開催を検討することになった。
今回がリニア問題をめぐる国と県との初のテレビ会議となったことについて、江口氏は「こういうやり方もあると提示できた。十分対応できると分かった」と感想を話した。一方の難波副知事は「今回は1対1だったが、会議に多くの人が入ったときにどうなるのか」と問題提起した。
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テーマ : 政治・経済・時事問題
ジャンル : 政治・経済