リニア大井川問題 JR社長発言に反省促す 国交省
静岡新聞 (2020/5/8 09:14)
リニア大井川問題、国交省「誠に遺憾」 JR社長発言に反省促す
----リニア中央新幹線工事に伴う大井川の流域減少問題を巡り、国土交通省は7日、JR東海の金子慎社長が4月27日の同省の専門家会議で発言した内容について「会議の趣旨や、JR東海の立場に必ずしもそぐわない発言が行われ、誠に遺憾」とする文書を同社に送付した。
日経クロステック/日経コンストラクション 2020.05.08
JR東海に「データ不足」批判、リニア有識者会議が開幕
----リニア中央新幹線の南アルプストンネル静岡工区が、大井川の流量減少への懸念などで本格着工できずにいる問題で、打開策として国土交通省が設置した有識者会議が2020年4月27日に初会合を開いた。事業者のJR東海が唱える流量確保策に対し、根拠となるデータの不足を指摘する委員が相次ぐなど、波乱含みの幕開けとなった。
----主要な論点を「トンネル湧水の全量の大井川表流水への戻し方」と「トンネルによる大井川中下流域の地下水への影響」の2点に絞っている。
----JR東海の説明に対し、・・・「トンネル湧水も地下水もそのように簡単な問題ではない」と批判。・・・「JRは主張の根拠となるデータを示さない」・・・トンネル湧水量が大井川の流量減少分よりも多くなるとするJR東海の見方を説得力がないとして、「そんなおいしい話はないのではないか」・・・・・。
----JR東海の金子慎社長は、・・・「(環境保全で)あまりに高い要求をされるのはいかがなものか」「(県が提示した)実現困難な課題が解決されなければ静岡工区の着工を認めないというのはどうか」と県に対する不満を述べ、「現実的な解決を」と暗に譲歩を求めた。この発言は、国交省が有識者会議で狙う静岡県とJR東海との関係改善を、より難しくしたといえそうだ。
2020年5月7日
5月1日に送付した抗議文を受けて、国土交通省がJR東海に文書を送付(PDF:433KB)
http://www.pref.shizuoka.jp/kankyou/documents/200507bunnsyosoufubunnnomi.pdf
2020年5月1日
第1回リニア中央新幹線静岡工区有識者会議におけるJR東海金子社長の発言に対して国土交通省に抗議文を提出
送付文(PDF:54KB) http://www.pref.shizuoka.jp/kankyou/documents/200501soufubunn.pdf
抗議文(PDF:188KB) http://www.pref.shizuoka.jp/kankyou/documents/200501kougibunn.pdf
参考資料(PDF:116KB) http://www.pref.shizuoka.jp/kankyou/documents/sannkoushiryou.pdf
以下参考
リニア中央新幹線静岡工区有識者会議に関する静岡県等からの抗議文のJR 東海への送付
令和2年5月7日
http://www.mlit.go.jp/report/press/tetsudo09_hh_000078.html
令和2年5月1日付静岡県等文書「第1回リニア中央新幹線静岡県工区有識者会議における東海旅客鉄道株式会社金子社長の発言について」をJR東海に送付いたしました。
令和2年5月1日付静岡県等文書「第1回リニア中央新幹線静岡県工区有識者会議における東海旅客鉄道株式会社金子社長の発言について」を、別添の通り本日付で国土交通省よりJR東海に送付しました。
内容については、別添資料をご確認ください。
添付資料
報道発表資料(PDF形式:107KB)
http://www.mlit.go.jp/report/press/content/001343223.pdf
別添(PDF形式:431KB)
http://www.mlit.go.jp/report/press/content/001343222.pdf
お問い合わせ先
国土交通省鉄道局施設課環境対策室
TEL:(03)5253-8111 (内線40871,40863) 直通 03-5253-8556 FAX:03-5253-1634
*******************************
日経クロステック/日経コンストラクション 2020.05.08
JR東海に「データ不足」批判、リニア有識者会議が開幕
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00142/00723/
[関連記事]
・リニアの27年開業危うし、国の調整に県が猛反発
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00142/00573/
・混迷極めるリニア静岡工区、国主導で事態打開へ
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00142/00567/
[関連情報]
・第1回リニア中央新幹線静岡工区有識者会議 配布資料
https://www.mlit.go.jp/tetudo/tetudo_tk9_000012.html
・静岡県のウェブサイト「リニア中央新幹線建設工事に伴う環境への影響に関する対応」
http://www.pref.shizuoka.jp/kankyou/ka-020.html
2020年5月7日
5月1日に送付した抗議文を受けて、国土交通省がJR東海に文書を送付(PDF:433KB)
http://www.pref.shizuoka.jp/kankyou/documents/200507bunnsyosoufubunnnomi.pdf
2020年5月1日
第1回リニア中央新幹線静岡工区有識者会議におけるJR東海金子社長の発言に対して国土交通省に抗議文を提出
送付文(PDF:54KB) http://www.pref.shizuoka.jp/kankyou/documents/200501soufubunn.pdf
抗議文(PDF:188KB) http://www.pref.shizuoka.jp/kankyou/documents/200501kougibunn.pdf
参考資料(PDF:116KB) http://www.pref.shizuoka.jp/kankyou/documents/sannkoushiryou.pdf
・静岡県知事の定例記者会見(2020年4月30日)
https://youtu.be/imbqyUCu5TU
********************************
静岡新聞 (2020/5/8 09:14)
リニア大井川問題、国交省「誠に遺憾」 JR社長発言に反省促す
https://www.at-s.com/news/article/politics/shizuoka/764010.html
東京新聞 2020年5月7日 20時38分
国交省、JR東海社長を注意 リニア会議発言で
https://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2020050701001561.html
毎日新聞2020年5月4日 地方版
リニア問題 「自覚と責任欠ける」 JR東海社長発言 県が国に抗議文 /静岡
https://mainichi.jp/articles/20200504/ddl/k22/020/120000c
◆リニア静岡工区を巡る動き
2019年
8月 JR東海が工事中の一定期間は湧き水全量を戻せないことを明らかに
9月 菅官房長官が「開業予定に影響が及ばないよう、必要な調整を行う」と発言
10月 県外流出する湧き水を巡り、県とJRの協議が紛糾
難波副知事、JR東海副社長、国土交通省鉄道局長が会談
川勝知事と国交省事務次官が県庁で会談
県、JR東海、国交省の幹部が会談。国交省主導で3者が参加する新たな会議設置で一致
11月 川勝知事が3者協議の公開、環境省も入ることを会見で主張
赤羽国交相が3者協議の国側は「鉄道局が中心」と見解
JR東海社長が大井川流域市町にJRの考えを直接説明する意向を表明
川勝知事が3者協議について「鉄道局が仕切れる問題を超えている」と発言
JR東海社長が流域10市町から個別の説明を断られたことを明らかに
12月 環境省や農林水産省の協議参加を求める要望書を県が国交省に提出
2020年
1月 国交省が新たな有識者会議の設置を提案
県と国交省は有識者会議の新設で合意
2月 JR東海副社長が「補償の申請期限は設けない」と表明
県の専門部会でのJRとの協議4カ月ぶりに再開
流域10市町へのJRの補償方針説明も県が窓口になることを川勝知事が表明
JRが補償方針案を国交省と県に提示。公表は先送り
3月 JRが補償方針を文書で公表
国交省が有識者会議の委員案を県に提示
川勝知事が委員案に同意しない意向を表明
県が「委員候補者の中立公正性に疑義がある」と国交省に文書で回答
国交省が有識者会議の4月開催を県に提案
4月 県が公募で選んだ2人を有識者として国交省に推薦
国交省は有識者会議の7人の委員を選定し、初会合を開催。県推薦候補は不採用。会議でJR東海社長が県の姿勢を批判
県と流域10市町は社長発言への抗議文を国交省に提出
////////////////////////////////////////////////////
テーマ : 政治・経済・時事問題
ジャンル : 政治・経済