2018-06-19(Tue)
大阪北部地震 倒壊のブロック塀 建築基準法違反 高槻市
3年に1度の点検も これまで報告なし 公共施設の耐震化・老朽化対策、通学路安全対策の穴だった
大阪北部地震で、小学校のブロック塀が倒壊して9歳の女児が死亡した事故。
倒れたブロック塀は、建築基準法に適合しない違法建築だった。
高槻市の教育委員会によると、倒れたブロック塀は高さが3.5mあり、建築基準法施行令の基準2.2mを超えた違法建築だった。
また、高さ1.2メートルを超える塀は、強度を補うための「控壁」を設置する義務があるが、この「控壁」も設置されていなかった。
ブロック塀の点検は、3年に1度、委託した業者が主に目視で行っているが、これまでの点検では、ブロック塀については報告されていなかった。
ブロック塀の倒壊は、1978年の宮城県沖地震で18人がブロック塀などの下敷きになり死亡するなど問題になった。
この地震を教訓に、国は81年に建築基準法の耐震基準の強化とあわせ、塀の高さの上限を3mから2.2mに引き下げるなどした。
それ以後も、阪神大震災や東日本大震災、熊本地震など巨大地震が相次ぎ、ブロック塀倒壊による死亡事故は少なからず起きている。
改修する機会はいくらでもあったはずだ。
建築時期がはっきりしていないが、相当、20~30年前とか古くから設置されていたようだ。老朽劣化もあったかもしれない。
ブロック塀といえば、多くが民間の個人住宅の塀が問題だろうと思っていたが、いまだに小学校の施設がというのが、驚きだ。
小中学校の耐震改修と老朽化対策、通学路の安全対策については、国を挙げて推進していたはずなのに、建築違反の塀が残っていたとは・・・・!
国が掲げる減災・防災、老朽化対策などインフラメンテナンス強化の掛け声は高いが、実態は「穴」だらけということか!
大都市直下型地震の深刻さ、インフラ・ライフラインの損壊も改めて浮き彫りになった。
都市機能の隙を突くように、水道やガス止まり、交通網も乱れた。一つ一つ検証していくべきだろう。
以下参考
安全なブロック塀とは
(社)日本建築ブロック・エクステリア工事業協会HPより
http://www.jcba-jp.com/daijiten/c02/index.html
1.ブロック塀の主な規定
一般にいわれているブロック塀の正式な名称は「補強コンクリート造のブロック塀」といいます。ブロック塀をつくるときは、これから示す規準・規定を守って安全なブロック塀をつくってください。
ブロック塀は、建築基準法施行令第62条の8(へい)、平成12年建設省告示第1355号で最小限守らなければならないことが規定されています。また(社)日本建築学会では「コンクリートブロック塀設計規準」、「ブロック塀施工マニュアル」、「壁構造配筋指針」、「建築工事標準仕様書・同解説 JASS7 メーソンリー工事」において構造や施工のいろいろな規定がつくられ、ブロック塀の安全を確保するための推奨する数値等が決められています。私ども工業会もこの規定にならい指導を行っております。
・・・・
建築基準法施行令
(塀)
第六二条の八 補強コンクリートブロック造のへいは、次の各号(高さ一.二メートル以下のへいにあっては、第五号及び第七号を除く。)に定めるところによらなければならない。ただし、国土交通大臣が定める基準に従った構造計算によって構造耐力上安全であることが確かめられた場合においては、この限りでない。
一 高さは、二.二メートル以下とすること。
二 壁の厚さは、十五センチメートル(高さ二メートル以下のへいにあっては、十センチメートル)以上とすること。
三 壁頂及び基礎には横に、壁の端部及び隅角部には縦に、それぞれ径九ミリメートル以上の鉄筋を配置すること。
四 壁内には、径九ミリメートル以上の鉄筋を縦横に八十センチメートル以下の間隔で配置すること。
五 長さ三.四メートル以下ごとに、径九ミリメートル以上の鉄筋を配置した控壁で基礎の部分において壁面から高さの五分の一以上突出したものを設けること。
六 第三号及び第四号の規定により配置する鉄筋の末端は、かぎ状に折り曲げて、縦筋にあっては壁頂及び基礎の横筋に、横筋にあってはこれらの縦筋に、それぞれかぎ掛けして定着すること。ただし、縦筋をその径の四十倍以上基礎に定着させる場合にあっては、縦筋の末端は、基礎の横筋にかぎ掛けしないことができる。
七 基礎の丈は、三十五センチメートル以上とし、根入れの深さは三十センチメートル以上とすること。
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朝日新聞デジタル 2018年6月18日22時57分
崩れたブロック塀、建築基準法に違反 9歳女児死亡
https://digital.asahi.com/articles/ASL6L6VPPL6LPLBJ00S.html
日本経済新聞 2018/6/18 22:16
女児下敷きのブロック塀、建築基準法に適合せず
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3192449018062018000000/
東京新聞 2018年6月19日 朝刊
ブロック塀の対策後手 都内も多用、4割に問題か
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201806/CK2018061902000143.html
(弁護士ドットコムニュース)2018/06/18 20:50
女児死亡のブロック塀、高槻市「建築基準法に適合せず」…ルールはどうなっている?
https://www.bengo4.com/internet/n_8060/
日本経済新聞 2018/6/18 21:42
大阪北部地震、都市機能の隙突く 水道やガス止まる
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3192436018062018EA2000/
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大阪北部地震で、小学校のブロック塀が倒壊して9歳の女児が死亡した事故。
倒れたブロック塀は、建築基準法に適合しない違法建築だった。
高槻市の教育委員会によると、倒れたブロック塀は高さが3.5mあり、建築基準法施行令の基準2.2mを超えた違法建築だった。
また、高さ1.2メートルを超える塀は、強度を補うための「控壁」を設置する義務があるが、この「控壁」も設置されていなかった。
ブロック塀の点検は、3年に1度、委託した業者が主に目視で行っているが、これまでの点検では、ブロック塀については報告されていなかった。
ブロック塀の倒壊は、1978年の宮城県沖地震で18人がブロック塀などの下敷きになり死亡するなど問題になった。
この地震を教訓に、国は81年に建築基準法の耐震基準の強化とあわせ、塀の高さの上限を3mから2.2mに引き下げるなどした。
それ以後も、阪神大震災や東日本大震災、熊本地震など巨大地震が相次ぎ、ブロック塀倒壊による死亡事故は少なからず起きている。
改修する機会はいくらでもあったはずだ。
建築時期がはっきりしていないが、相当、20~30年前とか古くから設置されていたようだ。老朽劣化もあったかもしれない。
ブロック塀といえば、多くが民間の個人住宅の塀が問題だろうと思っていたが、いまだに小学校の施設がというのが、驚きだ。
小中学校の耐震改修と老朽化対策、通学路の安全対策については、国を挙げて推進していたはずなのに、建築違反の塀が残っていたとは・・・・!
国が掲げる減災・防災、老朽化対策などインフラメンテナンス強化の掛け声は高いが、実態は「穴」だらけということか!
大都市直下型地震の深刻さ、インフラ・ライフラインの損壊も改めて浮き彫りになった。
都市機能の隙を突くように、水道やガス止まり、交通網も乱れた。一つ一つ検証していくべきだろう。
以下参考
安全なブロック塀とは
(社)日本建築ブロック・エクステリア工事業協会HPより
http://www.jcba-jp.com/daijiten/c02/index.html
1.ブロック塀の主な規定
一般にいわれているブロック塀の正式な名称は「補強コンクリート造のブロック塀」といいます。ブロック塀をつくるときは、これから示す規準・規定を守って安全なブロック塀をつくってください。
ブロック塀は、建築基準法施行令第62条の8(へい)、平成12年建設省告示第1355号で最小限守らなければならないことが規定されています。また(社)日本建築学会では「コンクリートブロック塀設計規準」、「ブロック塀施工マニュアル」、「壁構造配筋指針」、「建築工事標準仕様書・同解説 JASS7 メーソンリー工事」において構造や施工のいろいろな規定がつくられ、ブロック塀の安全を確保するための推奨する数値等が決められています。私ども工業会もこの規定にならい指導を行っております。
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建築基準法施行令
(塀)
第六二条の八 補強コンクリートブロック造のへいは、次の各号(高さ一.二メートル以下のへいにあっては、第五号及び第七号を除く。)に定めるところによらなければならない。ただし、国土交通大臣が定める基準に従った構造計算によって構造耐力上安全であることが確かめられた場合においては、この限りでない。
一 高さは、二.二メートル以下とすること。
二 壁の厚さは、十五センチメートル(高さ二メートル以下のへいにあっては、十センチメートル)以上とすること。
三 壁頂及び基礎には横に、壁の端部及び隅角部には縦に、それぞれ径九ミリメートル以上の鉄筋を配置すること。
四 壁内には、径九ミリメートル以上の鉄筋を縦横に八十センチメートル以下の間隔で配置すること。
五 長さ三.四メートル以下ごとに、径九ミリメートル以上の鉄筋を配置した控壁で基礎の部分において壁面から高さの五分の一以上突出したものを設けること。
六 第三号及び第四号の規定により配置する鉄筋の末端は、かぎ状に折り曲げて、縦筋にあっては壁頂及び基礎の横筋に、横筋にあってはこれらの縦筋に、それぞれかぎ掛けして定着すること。ただし、縦筋をその径の四十倍以上基礎に定着させる場合にあっては、縦筋の末端は、基礎の横筋にかぎ掛けしないことができる。
七 基礎の丈は、三十五センチメートル以上とし、根入れの深さは三十センチメートル以上とすること。
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朝日新聞デジタル 2018年6月18日22時57分
崩れたブロック塀、建築基準法に違反 9歳女児死亡
https://digital.asahi.com/articles/ASL6L6VPPL6LPLBJ00S.html
日本経済新聞 2018/6/18 22:16
女児下敷きのブロック塀、建築基準法に適合せず
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3192449018062018000000/
東京新聞 2018年6月19日 朝刊
ブロック塀の対策後手 都内も多用、4割に問題か
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201806/CK2018061902000143.html
(弁護士ドットコムニュース)2018/06/18 20:50
女児死亡のブロック塀、高槻市「建築基準法に適合せず」…ルールはどうなっている?
https://www.bengo4.com/internet/n_8060/
日本経済新聞 2018/6/18 21:42
大阪北部地震、都市機能の隙突く 水道やガス止まる
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3192436018062018EA2000/
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テーマ : 政治・経済・時事問題
ジャンル : 政治・経済